2003年7月15日


「枕」と「色恋」


キャバクラなどの水商売の業界では、「枕」とか「色恋」とかいう言葉があります。二つとも、 キャスト(キャバ嬢さんのことを一部ではこう呼ぶ。キャステスじゃなかろうか、というツッコミ可) さんがお客を繋ぎとめておくための営業方針みたいなものです。

「枕」というのは、お客と性的関係を結ぶことで、お客を繋ぎとめることを指します。 カラダで指名を取っている、とも言えます。

「色恋」というのは、通常のお愛想ラブラブの範囲を越えて、「本当にアナタが好きなの」 といったようなことを言いつつ、カラダもちらつかせつつ、「忙しいからデートは出来ないの。 お店に会いに来て」と指名を取るやりかたです。

もちろん、全てのキャバ嬢さんたちが、「枕」や「色恋」をしているわけではありません。 「枕」をしている人はごく少数でしょう。「色恋」の場合はどこに線を引くかが難しいのですが、 ここではかなり露骨な範囲に限定して解釈すると、これまたそれほど多数ではありません。

一般に、「枕」をするキャバ嬢さんは同僚の評判が極めてよろしくないわけです。 一方で、「色恋」をする方に対しては、評判が悪いという話はあまり聞きません。

キャバ嬢さんの間では、「枕」に対しては「カラダで指名を取るなんて」 という軽蔑の気持ちがあるでしょうし、営業手段としては反則のように思われているのでしょう。 それに対して「色恋」は、立派かどうかはともかく正当な営業手段と思われているふしがあります。 キャバ嬢さんからの話の寄せ集めと、私の推測をまじえているので、 必ずしも正確じゃないかもしれませんけど。

では、お客からしたら「枕」と「色恋」はどちらが良いでしょう?  ほとんどの客は「枕」と答えるでしょうね。

「枕」の場合は、まがりなりにもキャバ嬢さんとヤレルわけですから、 当然と言えば当然です。「色恋」の場合は、勘違いしてちょっといい気分になれるかもしれませんが、 実益は何もありません。

ヤレル、ヤレナイは別としても、私としてはやはり「色恋」よりは「枕」のほうが良いと思います。 それは嘘がないからです。極論すれば「色恋」は嘘の営業で、「枕」はカラダの営業です。 で、私は嘘の営業は好まない、ということです。もちろん、水商売には嘘は付き物ではあります。 ただ、「色恋」の嘘は、水商売として許される嘘の範囲を大幅に逸脱して、 人間関係を破壊してしまうものにまで発展してしまいがちです。

「色恋」に騙される男もあまり誉められたものじゃありませんが、かなり悪質な「色恋」 が横行しているのもまた事実ではあります。キャバ嬢さんも普通の神経を持った女性ですから、 「色恋」をしながら、自らの精神をすり減らしていたりもします。仕事のためとはいえ、 嘘に嘘を重ねて、善良なお客(ただし勘違いしているけど) からお金を毟り取っているわけですから、平気なはずもありません。

まあ、店によっては「色恋」の仕方を指導するところもあったりして (あるいは担当のマネージャーにもよるかも)、それが悪影響を及ぼしているんでしょう。

因みに、私は「枕」をされた経験はありません。「色恋」は多数経験済みです。 もちろん、「色恋」と分かってて付き合っている部分が大きいですけどね。 「色恋」らしいことが分かったら、ボロが出そうな方向に誘導して「色恋」の駆け引きを楽しんだり、 なんていうイケナイことをしたりとか。

店内で「あの子は枕してるわよ」なんて話を聞くことも時々あります。 何割引きかで聞いておく必要がありますけど。

「枕」をされた経験がないので分からないのですが、彼女達はどのように「枕」 を提案して、どのようにして「やりにげ」を回避しているのでしょう?  「枕」の最大のリスクは「やりにげ」なので、それに対する回避手段があると思うのですが、 その方法が思いつきません。非常に興味深いことなのですが、誰も教えてくれません。




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