最近めっきりキャバクラに行かなくなった高樹です。誰もそんなこと聞いてないですね、はい。
先日、携帯にメールが届きました。差出人を見て「誰だ、これ?」と思ってしまいました。
でも、携帯の電話帳に登録されている名前です。文面を読むと、どこかの店のキャバ嬢さんです。
「あやか(仮名)です」なんて書いてあります。「あやか(仮名)」には記憶があります。
でも、どこの店の子で、どんな顔をしていて、どんな話をして、高樹は彼女を気に入ったのかどうか、
そういったことは全然思い出せません。
おそらく、何ヶ月か前にフリーで入った店で知り合ったのだと思います。そして、
その直後にちょっとだけメールのやり取りがあったかもしれません。
でも、それ以来何の音沙汰もなく、いきなり「元気ですかぁ? 私のこと覚えてますか?
思い立ったのでメールしてみました」なんていう感じのメールです。
私は素直ですから、「すみません。名前は覚えているけど、お店も顔も何を話したかも思い出せません」
と返信しました。
で、それから何通かのメールのやり取りがあったのですが、どうも話が噛み合わないのです。
彼女が「逢いたい」と書いてきたので、それは「お店に来て指名して」の意味なのか、
「同伴して」なのか、「プライベートで」の意味なのかを尋ねたところ、「どれでもいいよ。でも、
お店に来て欲しいなあ」とおっしゃいます。
顔も印象も思い出せないので、こちらとしては、その時点で指名とか同伴とかはありえないのです。
だから、「プライベートならいいよ」と書いたところ、「いきなり外で逢うのは厳しいです」
だそうで。訳分かりません。「どれでもいいよ」って言ってたじゃん。
単に、「どれでもいいよ」が嘘だったと決め付けるのは簡単なのですが、
どうもちょいと違うように思います。
水商売の女性にありがちなことなのですが、彼女達にはお客を騙したり、デートを餌に指名を取ろう、
という意図がないにも係わらず、男の側から見ると、不誠実で騙しているように見えることがあります。
もちろん、騙そうという意図がある場合も少なからずありますが、そういうケースは別として。
彼女達には悪気はなく、その時々の自分の感情に対して誠実で素直なのでしょう。
騙そうなんていう意図はありません。キャバ嬢という立場とお客の男という立場は、
常に利害が一致するとは限らないわけで、そういう部分での難しさはあります。
その前提で、彼女達は自分の(悪意のない)感情に対しては素直で誠実ですが、
お客がそれをどう受け止めるか、どう感じるかについては、充分に誠実でないことがあるのです。
彼女達は「私は騙そうなんて思ってない。営業はするけど誠実にしている」と思っています。
でも、お客からは「調子のいいことばかり言って、結局、騙してでも指名してもらいたいだけじゃないのか」
に見えてしまいます。
例えば、「どれでもいいよ。でも、お店に来て欲しいなあ」というセリフを考えてみましょう。
私の想像ですが、これは次のような意味ではないでしょうか。
「まずはお店で会おうよ。それでお互いのことをもっと知って仲良くなれたら、
プライベートでデートするのもありだよ」
彼女としては、プライベートのデートは将来展望としては「あり」で、それはおそらく嘘ではないのです。
その意味で「どれでもいいよ」と書いたのでしょうが、私としては、
この次に逢う時の状況の話をしているわけです。彼女にとっての次に逢う状況は「でも、お店に来て欲しいなあ」
なのです。だから、私の「プライベートならいいよ」に対しては「いきなり外で逢うのは厳しいです」
になるのです。
単にメールの文章の書き方の問題なのかもしれませんが、女性の感情と男の論理とのギャップとも考えられます。
実際、上の例と似たような経験は何回もしてます。それを振り返るに、
メールや口頭での表現方法の問題もありますが、ベースの部分では、女性の感情から出た言葉を、
男の論理で解釈することで、誤解が発生しているような気がします。もちろん、
逆方向の誤解もあるかもしれません。
ただでさえ、男と女の相互理解は難しいのに、そこに一致しない利害関係が絡むと、
相互理解の上に信頼を築くのは極めて難しいと思うのでした。
私がこれまで出会ったキャバ嬢さんで、もっとも信頼がおけた方は、
男の論理に合わせた物言いをしていたように思います。自分の感情に対して誠実なのではなく、
自分の思いや考えを誤解なくお客(つまり私)に伝えることに対して誠実でした。
そして、お客はお金を払う、という事実の重みを常に考えている方でした。
店一番の売れっ子ではありませんでしたが、尊敬すべき方でしたね。