2005年1月12日


コンビニのバイト女子高生の悲劇 


この前の成人の日の午後、私は近所のコンビニに立ち寄りました。お昼時は過ぎていたのですが、 店内はそこそこ混雑していて、二箇所開いているレジにはそれぞれ三人のお客さんが並んでいました。 私は三人目に並んでいまして、先頭が 50 歳位の女性で公共料金の支払いをしていました。 二番目は 60 歳位のおっさんです。服装からするとガテン系のお仕事のように見えました。

先頭の女性の支払いが済み、二番目のおっさんの番ですが、おっさんは何も手に持っていません。 彼は自分の番がくると、レジの高校生バイトと思われる女の子に、

「タバコ」

と一言だけ。それだけじゃわかりませんから、女の子は当然のように、

「銘柄はなんでしょうか?」

「ハイライト」

女の子がレジの後ろの棚からハイライトを一箱取って POS に通すと、

「@#$x&&+:**...」

よく聞き取れない、というより言葉になっていません。

「はい?」

とレジの女の子。

「あーと、あー、あれだ、セブンスター」

「セブンスターですね?」

と女の子が確認し、棚からセブンスターを一箱取って POS に通すと、

「三個」

このあたりで、女の子はかなりムッとした表情になってます。そりゃそうです。 レジにお客さんが並んでいるのですから、素早く済ませたいのでしょう。 要領を得ない客は歓迎されません。でも、おっさんの恐ろしさはこれからが本番なのでした。

女の子があと二個のセブンスターを取ってくると、

「あ、いや、そうじゃなくて・・・」

「はい?」

「これを三個」

とハイライトを指差します。

「ハイライトを三個とセブンスター一個ですね?」

「これはなし」

とセブンスターを指差します。「あんた、さっき自分でセブンスターって言ったじゃん」 とツッコミをいれたくなりましたよ。

「ハイライト三個ですね?」

「ああ、うん」

ということで、女の子はセブンスターの POS 入力を取り消して棚に戻し、 ハイライトを二個追加で持ってきました。これでやっと確定かと思いきや、

「一個」

「はぁ?」

「あと一個」

つまり、さっきの「三個」というのは、彼にしたら「あと三個」ということだったわけです。 「そういう時は、『全部で四個』とか『あと三個』とか言えよ」というのは私の心の声。 レジの女の子はツンツンしてますよ。そりゃあ無理もなかろうと言うものです。

で、ハイライトをさらに一個棚から持ってこようとしたのですが、悪いことは重なるものです。 ハイライトはさっきの二個で切れてしまってました。女の子は棚の下から、 ハイライトのカートンを探し始めました。

「おうおう、あるかい?」

などとノンキな言葉をかけるおっさん。

彼女はようやくハイライトのカートンを探し出し、そこから一個取り出して、 さっきの二個と合わせて三個を POS に通します。最初のハイライト一個(これは既に、 おっさんが持ってます)と合わせて、合計四個のハイライトのお買い上げです。

「あーと、あー、これ、あれだ」

おっさんはまた意味不明なことを言い出しました。

「これはいいから、これはあれだ、あれ」

最初の「これ」は手に持ったハイライト一個、次の「これ」 はレジにおいてあるハイライト三個を指しているようです。

「はい?」

おっさんが何を言いたいのか、さっぱり分かりませんので、女の子としては聞き返すしかありません。 痴呆症とか言葉がうまく操れないとかではないようなのですが、とにかく訳がわかりません。 私としてはかなり女の子に同情します。

「これ、袋ね」

どうやら、あとの三個は袋に入れてくれ、という意味のようです。女の子がその通りにしていると、 とどめの一言。

「今日はあれだな、混んでるな。商売はんじょ、うははは・・・」

「おめーが要領を得ないことばかり言っているから、こんなに時間がかかるんだろ! ボケッ!」 とは私の心の声です。もちろん、女の子も同意してくれるはずです。




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