先月、「仕事の会話のように」、
「男女の会話が噛み合わない理由」を書いた後、
何人かの女性からメールを頂きました。
個々のメールの内容をご紹介するわけには参りませんが、
ほとんど全てのメールに共通している点があったので、そのお話をしたいと思います。
まず、その女性たちの主張は「私は男の人に対して、はっきりとモノを言っているのに、
男の人は分かってくれません」というようなものです。相手の男性は、
旦那さんだったり彼氏だったりですが、私の主張である「女性が男に対してモノを言う時は、
仕事の会話のように、はっきりとモロに言うべきで、そうでないと相手には通じない」
に対して、はっきり言ってるのに通じない、とおっしゃっているのです。
で、次の共通点ですが、その女性たちが男に対してどうモノを言っているかというと、
私から見ると、ちっとも「仕事の会話のようにはっきり言っている」ではないのですが、
本人たちは「はっきり言っている」と思っていて、
その見解の相違が生まれるパターンが全くと言って良いほどに同じなのです。
まず、ひとつめのパターン。彼女たちは男に対して「○○して」とか「○○しておいて」
ということは言ってます。確かに、はっきりと言っています。でも、「〜〜という事情があるから」
とか「いついつまでには必ず」という部分に関しては、ほとんど何も言っていないのです。
その結果、「○○しといて」と言ったのにちっともしてくれない、などという不満に繋がってます。
仕事の会話なら「明日、お客さんに持って行って説明するので、明日の午前中までには、
○○についての資料をまとめておいてください。××の部分については詳しく、△△の部分は不要です」
などと言うべきですし、それがきちんと言えてないと、不幸な結果をもたらすことになりそうです。
「○○して」の優先度や締め切りについて明言しない依頼ですから、後回しにされて、
さらに後回しにされて、いずれ忘れ去られる、ということも充分にあり得る話なのです。
もちろん、後回しや忘れてしまうことが良いことであるはずもありませんが、
私の主張である「仕事の会話のように」というのは、そういうことを防止するためでもあるのです。
もうひとつのパターンです。彼女たちは男の悪い点や問題行動についての指摘をしています。
「○○はみっともない」とか「○○をどうにかして」とか。確かに、その指摘ははっきりしています。
でも、問題点の指摘だけなんですよね。「こういう問題点があるから、こうしなさい」
の「こうしなさい」はすっぽりと抜け落ちてます。彼女たちは、
男の問題点をはっきりと指摘しているのに、それに対して男が何のアクションも取らないこと、
あるいは逆ギレっぽい言動を取ることを不満に思っています。
仕事の会話なら、例えば「○○のレポートにある××項目のデータが、
経理部のデータと一致していないので、彼らの持っているデータと照らし合わせて、
どの時点で不整合が生じたか、チェックして下さい」というような言い方になりますが、
後半部分がないと、単なる問題点の指摘だけで、問題解決に直接は繋がりません。
「再度計算しましたが、間違いありません」と主張されても解決するとは限りませんからね。
具体的対策を伴わない問題点の指摘によって、一般に問題は解決しません。
解決することだってあるでしょうが、それが普通とはいえないでしょう。
「対策くらい、自分で考えてよ」とか「そのくらい、言わなくてもわかるでしょ」
と思われるかもしれませんが、そんなもんじゃありません。問題点自体、
論理的で合理的で指摘された本人が 100% 納得しているならともかく、
問題点がぼやーっとしていて感性に依存するようなことで、本人の納得度が低い時に、
自分で対策を考えろと言っても無理があります。そりゃあ、男だってバカじゃなければ、
いくつかの対策を思いつくかもしれませんが、それが最適なのか、女性の指摘にマッチするものなのか、
については闇の中と言っても過言ではありません。結果、何もしません。
問題点の指摘だけを繰り返されると、それが面白いはずもありませんから、
逆ギレしてしまうかもしれません。逆ギレが良いとは申しませんが、その原因ははっきりしています。
だから、「仕事の会話のように」なのです。問題点の指摘だけではなく、
具体的対策を示す必要があります。特に、女性の指摘は感性に依存していることが多々あるので、
そういう場合はなおのこと、具体的対策が提示されないと、男は何もしない、
あるいは何も出来ない、と思って間違いないです。
以上ふたつパターンがみられたのですが、だからこその「仕事の会話のように」なんですよ。
ふたつとも、ありがちな話です。女性にとっては充分にはっきりとした主張であっても、
男にとってはそうとは言えないのですね。
何人かの女性からのメールで、「仕事の会話のように」という主張を理解することに関しても、
女性にとってはすんなりといかない部分があるんだなあ、と痛感した次第です。
因みに、ここでは私はあえて、男のダメな部分を軽視して主張しています。それは
「仕事の会話のように」の中身を正しく理解して頂きたいからであって、
それ以上でもそれ以下でもありません。決して、女は男に合わせろ、という主張ではないつもりです。
さらに因みに、女性が本当に「仕事の会話のように」モノを言っても、
それでもダメなことはあるでしょう。でもそれは、「仕事の会話のように」が悪いわけではなく、
男女差の問題ですらなく、単に個人の問題だと思います。