2006年1月12日


耐震強度と分譲マンションの広告 


ここ何日か、分譲マンションの新聞広告をながめてます。

このご時世ですから、私が売り手側で広告を担当する立場だとすると、 「最も効果的なアピールは『このマンションは耐震強度に自信があります!』だ」 と考えると思います。買い手側からすると、最も不安なのがその点でしょうから、 それを払拭してやることで購買意欲が高まる、というのは誰もが考え付くことでしょう。

私がもし、広告代理店で分譲マンションの広告を担当するなら、おそらく 「耐震強度を前面に押し出して行きましょう」といった提案をすると思います。 これまた、広告代理店としても当然のことでしょう。

ですから、あらゆる分譲マンションの新聞広告には「耐震強度」 といった文字がデカデカと使われるんじゃないかと予想していたのですよ。 猫も杓子も、お下品な位、耐震強度、耐震強度を連呼するんじゃないかと。

ところがです。

私の見た限りでは、それが全然見当たりません。もちろん、 広告を隅から隅まで読んだわけじゃありませんので、どこかに小さな字で、 耐震強度について書かれていたのかもしれませんが、 キャッチやサブ・キャッチで耐震強度を取り上げているマンションは皆無でした。

みんな、従来通りの、面白くも何ともない、ヘンテコなイメージ主導型の広告です。

どうして、広告で「耐震強度に自信があります!」と訴えるとこが皆無なんでしょうか?  いや、本当に皆無とは言い切れませんが、少なくとも、目立って多くはない、 ということは言えると思います。なんか、むちゃくちゃ怪しいと思いませんか?

実際のところどうなのかはともかく、揃いも揃って広告で耐震強度についてはダンマリだと、 「今売りに出しているような物件については、耐震強度には太鼓判を押せないんじゃないか?  それも特定の物件についてではなく、全体的にそういう傾向なんじゃないか?」 と勘ぐってしまいます。

全てが、今問題になっている物件のようなひどいレベルだとは思えませんが、 それなりのコストダウンがあって、それなりの耐震強度になっていて、 自信を持ってアピールできるレベルではない、なんていう状況なのかもしれない、 と思ってしまうのは避けられません。

まあ、耐震強度なんていうのは、単純にひとつの数字で表せるようなものじゃないでしょうから、 アピールすることも簡単ではないでしょうし、一方で、ユーザやマスメディアは、 特に理科系的に難しいものについては、出来るだけ単純な定規を当てて計りたがり(もちろん、 その定規は必ずしも適正とは限らない)、その結果は見事に一人歩きしてしまいますから(つまり、 適正とは限らない評価が世の中に広まる)、そういった意味で、 耐震強度の広告でのアピールに臆病になるのもわからなくはありません。 でも、それにしても、何か不自然なほどに、広告で耐震強度の文字を見ないわけです。

本当のところ、どうなんでしょうね・・・?




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