私がコンピュータ屋さんだからなのかどうか、ある一面からの見方として、
会社での仕事の基本構造を「入力」「処理」「出力」の三つのステップで考えています。
この三つのステップは、「コンピュータ入門」みたいな本の最初に、コンピュータの仕事は〜〜、
という文脈で必ず書いてあることですね。
もちろん、仕事の結果というのは「出力」です。日々の仕事を振り返って見ると、
その「出力」の形式は何らかの電子データであることが少なくありません。
もちろん、口頭での指示や発言、書類の送付や回覧、といったことが「出力」になることもありますが、
電子データの率は決して低くありません。
ここで、電子データというのは、メールであったり、いわゆるオフィス・ツールで作った、
スプレッド・シート、ワープロ文書、プレゼンテーション文書であったりです。
プログラマーの方ならプログラムのソースコードは最も重要でしょう。
人間というのは不思議なもので、何かのプレゼンテーションを作ると、仕事をした気になってしまいます。
いやまあ、事実仕事をしたには違いないのですが、冷静かつ合理的に
「○○に関するプレゼンテーション作成」という仕事の持つ意義を評価すると、実際には、
そのプレゼン資料をいかに有効に利用、活用するかという、その後の仕事方がより重要で、
プレゼン資料作成自体は、そんなに大した話ではないのですが、
電子データの作成の仕事は、そういう冷静な評価以上に「仕事をした気」になるものです。
で、個人的な「仕事をした気になる電子データ」のランキングを作ってみました。
といっても、候補はメール、ワープロ、プレゼン、スプレッド・シートの四つですけど。
基準はあくまでも「仕事をした気になる」です。正当な評価ではなく、自己満足効果です。
第四位はメールです。実際にはとても重要なことを、
メールで依頼したり指示したり承認したり質問したりはしていますが、
メールを 10 本書いたとしても、あまり「仕事をした気になる」わけではありません。
第三位はワープロです。たまたまなんでしょうが、私が作るワープロ文書というのは、
どうってことのないものばかりです。内容的にはメールでも充分に伝わるのですが、
体裁を整えるという意味合いでワープロにしている、といった感じです。
「仕事をした気」にはあまりなれません。
第二位はプレゼンテーションです。基本的にはかなり「仕事をした気」になれます。
まあ、内容次第であることは否めませんが、多くの場合、
プレゼンテーション資料の完成は、多大な満足感をもたらします。
第一位はスプレッド・シートです。これ、意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
スプレッド・シートには結構な快感があります。私が作るスプレッド・シートには、
「月間売上高の経緯」みたいな数字、計算系は多くありません。
それはそれで、すらすらと計算結果が現れる快感もあるんですが、
むしろ、分類系とも呼ぶべきパターンに大きな快感を感じます。
分類系は、スプレッド・シートじゃなくて、ワープロの表でも書けるようなこともありますが、
行も列も不確定、なんていう状況で表を作り始める時は、
スプレッド・シートの方が便利だったりしますね。
分類系と私が勝手に呼ぶのは、数字の計算はそんなに多くありません。場合によっては、
計算が皆無なこともあるかもしれません。様々な事象の現状分析や今後の計画などを、
上手く分類してスプレッド・シート上に表現できると、「オレって天才かも」
的にカタルシスです。
「○○のメリットとデメリット」みたいな表は見飽きているので(でも、
実際はそういうつまんない表を作ることも多い)、
そんなのを作っても何の感動も快感もありませんが、
画期的に新しい視点を二次元の表の中に提示できたりすると、
そりゃあもう快感ですよ。二次元の表というのは、何かを評価するための、
二本の軸を設定するわけですが、その二本の軸が画期的、ということです。
もちろん、スプレッド・シートなら何でもカタルシスな訳じゃありません。
つまんない表を作ることの方が圧倒的に多いですし、
平均点でみたら、スプレッド・シートよりもプレゼンの方が「仕事をした気になる」
度は高いのですが、スプレッド・シートの一発大当たりの快感を重視して、
第一位はスプレッド・シートとしたいと思います。
ほんと、「仕事をした気になる」のです。
あくまでも「した気になる」です。