2006年6月20日


シンドラー社のエレベーターが、というわけではないですが 


シンドラー社のエレベーターがそうだ、という話ではありませんし、エレベーターに限った話ではなく、 工業製品全般に言えることのようにも思いますし、そもそも、 確たる証拠なり根拠なりがあって言っているわけではなく、個人的な印象のような、 そんなレベルの話なんですけど・・・

家電でもクルマでも何でもいいんですけど、日本の製品というのは、定期的な保守点検がなくても、 ほぼ大丈夫なように作られているような気がします。クルマなんかは定期点検が義務付けられてますが、 仮に定期点検を3年しなかったとしても、多くの場合、特に不具合はないでしょうし、 もしあったとしても、さほど重大なトラブルとも言えないのではないかと思います。

もちろん、定期点検は重要ですし、点検整備しないせいで、 何らかの重大なトラブルが起こることだって考えられるわけですが、 日本の製品はメンテナンス・フリーに近い思想で作られる傾向が強い、 ということは言えるのではないでしょうか。

人から聞いた話ですが、国産メーカーでクルマのエンジンを設計しているエンジニアは、 ユーザが入れる指定外のオイルだとか添加剤だとか、そういった諸々に気を配って設計しているとか。 「オイルは○○○○を使って下さい。添加剤は一切禁止」として、 「それが守られない場合のトラブルには一切責任を負いません」と言い切れたら、 品質保証は格段に楽になるでしょうが、実際にはそうもいかず、 エンジン屋さんからしたら邪魔者でしかない、各種添加剤のことも考えているのだそうです。

一方で、諸外国の製品というのは、定期的な保守点検整備が行われることを前提として、 品質レベルを設定しているかのような印象です。乱暴に言うなら、ほっとくと壊れるかもしれないので、 点検整備が必要、ってことです。

定期的な保守点検整備を前提とするかしないかでは、 明らかに後者の方が高い品質レベルが要求されることでしょう。考え方によっては、 後者は過剰品質であって、コストがかかりすぎる、とも言えます。一般的日本人には、 「何もしなくても壊れないのが当たり前、それがメーカーの責任だろ?」 といったメンタリティがあって、前者のような考え方は中々受け入れられない部分もあるでしょうが、 日本以外では、むしろそれが当たり前というか主流というか。

今回の事故のあったエレベータを管理していた何とかいう会社は、 管理費の安さで業績を伸ばして来ていたようですが、 その安さはもしかしたら、日本製エレベーターの過剰品質(定期整備しなくても、 何年も安全に動き続ける)に助けられた安さだったのかもしれません。

でも、シンドラー社のエレベーターは・・・

もちろん、上記は根拠も証拠もない、個人的な印象とか推測とかに過ぎないのですが、 製品品質に対する考え方の、 日本と欧米諸国(ただし、ドイツだけは日本に近いかも)のメーカー間の違い、 といったものが事故の背景にあるような気がします。

単に、日本製は高品質、外国製は低品質、といった単純な図式で比較するのではなく、 製品の開発設計や製造にコストをかけるのか(日本型?)、管理運用、保守点検、 整備にコストをかけるのか(欧米型?)、的な視点も必要ではなかろうかと思う次第です。

もちろん、両方にコストがかかってなければ、事故も起ころうというものです。




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