1998年6月30日

政見放送


参院選の政見放送が始まっています。

実は私、政見放送が大好きです。各政党や候補者の主張を聞いて投票の判断材料に、 という部分もないわけじゃないのですが、もっと不真面目というか、けしからん 楽しみ方をしています。

私は勝手に、政見放送を 2 つに分類しています。メジャーとマイナーと言っても いいですし、マトモ(実はあまりマトモではないが)と非マトモと言っても いいです。つまり、自民、民主、社民、共産など現有議席を持つ党、および その党の公認、推薦を受けた候補者と、どう考えても議席がとれそうもない政党、 およびそこに所属する候補者です。ここでは仮に、前者をメジャー、後者を マイナーと呼ぶことにしましょう。

メジャーの政見放送はたいがい面白くないですね。美辞麗句を並べ立てますが、 政策の具体性に欠け、おまけにプレゼンテーションとして下手過ぎ。

マイナーも、政策の非具体性やプレゼンテーションの下手さは同じなのですが、 メジャーにはない独自の視点や考え方があって、それを聞くのは面白いもの です。ここで言う面白いというのは、興味深いというよりも、ガハハハハと 笑ってしまう面白さのことです。

マイナーには多種多様な政党があります。右翼系、宗教系、環境保護系、 婦人系、意味不明系などなど。一部に例外はあるにせよ、一般にマイナーの 政見放送は笑えます。

人それぞれ考え方は多様なので、どのような主義主張を持っていてもそれは自由なの ですが、その主義主張があまりに稚拙なもので、それを臆面もなく政見放送のような 場で披露しているのを見ると、こりゃ笑うしかないでしょう。

仮に本質的に稚拙なものであっても、プレゼンテーションとしての完成度が 高ければ、それなりの説得力を持つこともあると思うのですが、多くは 奇をてらった演出ではずしているため、その演出は笑いを加速させる効果を 持ってしまっています。

マイナーであれ、議席の獲得を目標としているのでしょうから、有権者の 共感を得られるような工夫は必要だと思うのですが、どうもそれが空回り しているような政見放送が多いと思いますね。いや、私としては見ていて笑える ので、それはそれでいいんですが。

今朝、東京選挙区に立候補している、ある漫画家の政見放送を見たのですが、 これは中途半端に笑わせてくれました。

冒頭でいきなり、

「ハロー、エブリワン」

とかましてくれて、「お、全部英語で喋るつもりか?」と期待させておいて、 それを裏切り、さらに何か国語かで挨拶。それじゃあ、「日本は国際化が必要だ」 という主張かと思えば、そんなことは全然なくて、

「私が立候補したのは冗談半分ではない。冗談全部だ」

とか、

「きけんはきけん(多分、棄権は危険、ということでしょう)、だから誰にも 入れたくない人は私に投票して下さい」

とか、訳のわからんこと言って笑わせます。ただ、笑いをとろうとするなら、 いかにも中途半端。漫画家らしく、もっと風刺のきいたギャグでもかましてくれれば、 さらに楽しめるのですがねえ。

きっと、世の中の多くの漫画家さんたちは、あの政見放送を見て(あるいは 彼の立候補を知って)、格好のおちょくりネタを提供してくれた、と大喜び していることでしょう。これからの4コマ漫画界に注目です。

ところで、政見放送にはいわゆる「放送禁止用語」はないようですね。もちろん、 「ピー」を入れるような編集もないようです。

つうことは、日本スケベ党を旗揚げして、政見放送でスケベ系放送禁止用語を 連発しても、それはきっとそのまま放送されるんでしょうね。

うーん、誰かやらないかな。






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