| 地味目の女 |
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昨日、お客様を訪問いたしました。社名を言えば誰でもご存じの一部上場企業 ですが、そこに自社製品を売り込みに行った訳です。私はそのお客様の担当と いう訳ではなく、製品の説明をするために同行しました。初めての訪問に なります。 応対して頂いたのは4名。女性1名に男性3名です。こちらも、私を含め 男ばかり4名。 そこでのお話の内容は省きますが、というより言えませんが、まあ順調に 話は進みまして、発注はまだ頂けないものの、ほぼ内定というような状況です。 昨今の不況のため、そのお客様の投資もカットされており、さほど大きな商談では ありませんが、まあめでたいことではあります。 が、それは今日の話題とは関係ありません。今日の話題の中心は、お客様の中で ただ1人の女性です。 その女性は、出席されたお客様4名の中では役職が一番高く、コンピュータ・ システム導入にあたっての実質的決定権を持っているようでした。 おそらく 30 代の後半だと思われるのですが、左手の薬指には何もはめていません。 服装はその会社の制服でしたが、お化粧はごく地味目、香水の匂いもしません。 おそらく私服もかなり地味目だと予想されます。 特に美人というわけでもありませんが、別に女性の魅力を感じないわけでも ありません。さえない女というほどではないにせよ、自分の女としての魅力を表現する ことには、それほど熱心ではなさそうです。雰囲気としては、シスターさんの ような感じでもあります。 顔立ち自体は決して不美人ではないので、それなりのファッションやお化粧を すれば、かなり魅力的に変身できそうな気がします。 身長は 160cm 位で、やや痩せ気味です。胸は小さめ、お尻は普通、といった ところです。 会社内でそれなりの地位に就いているわけですが、バリバリのキャリア・ウーマン というイメージではなく、非常にやわらかな物腰です。とは言え、さすがに責任ある 立場ですから、細かいことは知らないまでも、ベースはしっかりしていますし、 鋭いところを突いた質問もします。 そういう彼女なんですが、どうにも気になります。 彼女、私が話しているときに相づちを打ったり、何か質問したりするときに、 こちらを見るわけですが、その目がかなり艶っぽいのです。それから、 私ではなく他の人に話しかけるべき話題の時も、私の方に向って、目をじっと 見つめて話しかけるんですよ。 目がうるうるしていて色っぽい人はいます。その人と話した男は全員、 「あいつは俺に惚れている」と勘違いするような人は確かにいます。でも、 彼女はそういうタイプではありません。顔も目付きも地味目なのです。 決してうるうるを振りまいてはいません。 私が製品の説明を終えた後、「大変ためになるお話を聞かせて頂きました。 本当にありがとうございました」なんていう、過分な誉め言葉も頂きました。 もちろん、私の目を見つめて。二人きりなら、手でも握りかねないような 感じでした。 私以外の3名の男性に対しては、そういう態度ではなかったと思います。 普通に普通のミーティングをしている態度です。その人のことを見ることも あるでしょうし、目を合わすこともあるでしょうが、見つめたりはしません。 ミーティングが終ってから、近所の喫茶店でアイスコーヒーを飲みながら、 その3人に確認したところ、自分が見つめられていたと感じた人は誰もいません でした。それどころか、3人とも、彼女が私を意味ありげに見つめていたことに 気付いていました。傍目で見ても、「あれは尋常じゃなかった」そうです。 さてさて、私は彼女に惚れられてしまったのでしょうか? こんなことは 初めてです。私がお客さんの女性に興味を持つことは当たり前ですが(コラ!)、 その逆のパターンは(そうと決まった訳じゃないけど、少なくとも、他人からも もそう思われている)、これまでありませんでした。 私としては「来るものは拒まず」なのですが、相手がお客さんですから、 ちょっと引いてしまいます。そういう事情がなければ、嫌いなタイプでは ありませんし、まあ、なんと言いましょうか、そうなってしまってもいいかな、 なんて思わなくもないのですけどね。 でも、仮に彼女が私に惚れてしまったとしても、普段から顔を合わせるわけじゃなし、 どういうアプローチもしようがないでしょうから、発展することは考えにくい わけです。名刺は交換しましたから、電話やメールでコンタクトすることは可能 ですが、女性からは、それもビジネスの関係で会った相手(私)に対しては、 ビジネス以外の話を持ち出すことはしにくいですよね。 そういうことで、多少気になるものの、何がどうなるわけでもなし、と 思っていたのです。 しかーし、今日、そのお客様の担当営業に彼女から電話があり、「もっと詳しい お話を聞きたいし、いくつか質問もあるので、是非もう一度来て欲しい」との こと。もちろん、私のご指名です。 もちろんお客様からのご要望ですから、伺わないわけにはまいりません。 今のところ、日程は決まっていないのですが、今月中か来月の始めには、 再び訪問することになりそうです。 はて、どうなることやら。やや困惑気味の私ではあります。
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