| 愛ちゃんと即・・・ |
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会社の後輩の K と呑んでいたときのことです。 K が真顔で、 「高樹さん、相談があるんですけど・・・・」 K というのはなかなか 2 枚目であり、話しもうまく、私の 10 倍位は女に もてるやつである。ホスト・クラブで働くのが似合っている。もし、女の子を 紹介してくれ、なんて言ったら張り倒すしかない。 「なんだよ」 とりあえず気の無い返事。 「あのぅ、ソクをしたいんですよ・・・・」 「ソク?」 「はい、即ベッドです」 「はぁ、ソープのことか?」 「はい・・・」 K はもてるくせに、風俗にも通いつめている奴で、ヘルスありソープありなんでも ありなのです。因みに「即ベッド」というのは個室に入ってすぐ(入浴しないで) ベッドで一戦ということです。 「すればいいじゃん、勝手に」 「いや、でもその店は即ベッドのサービスはしていないんです」 「ほうほう、そりゃ無理だわなぁ」 「そこをなんとか」 「そこをなんとかって、俺に言ってどうするんだよ、女の子に頼めばいいだろ」 「いやぁ、高樹さんなら、なにかいい方法知っているかと思って」 何を勘違いしているのやら。どう考えても彼のほうが経験豊富です。 私もそういう経験がゼロとは言わないが、彼のように色んなところへ 行ったりはしていないです。そりゃあ、エッチ系の話題には強いけど、 風俗系のノウハウは持ち合わせておりません。 それでもまあ、とりあえず話をきいてみると、これがなかなかよい話でありました。 数日前、彼は飲んだ帰りにソープランドに寄りましたとさ。お相手は 愛ちゃん、推定 22 歳。 ところが、個室に入ってから気づくのが彼らしいのですが、お金が足りない。 (注:通常、ソープランドではフロントで入浴料を払い、それとは別にソープ嬢に サービス料を払うのです) いや、厳密に言えば、ぎりぎりでサービス料は払えるのですが、払ってしまうと 帰りのタクシー代がなくなるというわけです。 さて、困った K は、愛ちゃんに正直に告白しました。すると愛ちゃんは良くできた 娘で、 「私もプロだから、仕事はちゃんとするし、そのお金もきちんと頂くわよ。 でも、歩いて帰れ、というのも酷だから、サービス料はまけられないけど、 私がタクシー代を貸してあげるわ。5000 円で足りる?」 この後も愛ちゃんは仕事を手抜きすることも無く、K は大満足で帰宅しました。 さてさて、K としては 5000 円を返さなければなりません。しかし、店のフロントに 行って、「これ、愛ちゃんに渡しといて」というのもアホらしいし、ここは 愛ちゃんの指名でもう一度行くしかありません。(K が、そう考えているのですよ) ところが、K はどうやら愛ちゃんに惚れてしまったのでした。いや、プレイボーイの K のことなので、本気で好きになって、付き合ってほしい、なんてことはありません。 ソープ嬢として、ぞっこんに惚れてしまったということです。 そこで、K の相談事につながるのです。どうしても、愛ちゃんと即ベッドしたい、と。 普通に女性を口説くときのゴールはセックスですが、ソープではセックスするのは 当たり前。 私が思うに、愛ちゃんを口説いて、即ベッドするのが、彼なりの愛情表現 でもあり、ゴールでもあるのでしょう。 とにかく、彼は「即ベッド」に異様な情熱を傾けているのでありました。 その彼の純情(どこが?)にうたれた私は、しばし考え込み、ひとつの作戦を さずけました。 「その店では、ご案内のときはどういう手はずになっているんだ?」 「普通ですよ。待合室にボーイが呼びにきて、女の子が待っていて、エレベータで 個室に上がるんです」 「ふむふむ、それで、女の子はどうやってエスコートしてくれるんだ?」 「別に何も・・・、こちらへどうぞ、って言うくらいですよ」 「お前、愛ちゃんには嫌われてないだろうな?」 「それは自信を持って大丈夫です。この前もかなりいい雰囲気でしたから」 「よし分かった。じゃあ、エレベータに入って二人きりになったら、手をつなげ」 「はぁ、手をつなぐんですか?」 「そう、恋人ムードを作るんだよ。部屋に入ってから『即ベッドしよう』 なんていうのはヤボだろ? 自然にそうなる雰囲気を作らなきゃな」 「なるほど・・・」 「そういうの、お前、得意だろ? ああ、それから 5000 円はちゃんと返さなきゃ ならないのはもちろんだけど、お金を返すために来たんじゃなくて、君に会いたくて 来たんだよ、なんて言ってあげるといいんじゃないかな」 「なるほどなるほど・・・」 「お客とソープ嬢という関係じゃなくて、手をつなぐことで、男と女の関係に してしまうんだ。手をつなぐというスキンシップは効果的だぞ」 「なんとなく、うまくいきそうな気がしてきました」 K と私はその後しばらく、手をつなぐことの効用を話し合い、二人とも大いに その気になって分かれました。そして、それから約 2 週間後、K からの 結果報告がありました。 「高樹さん、ばっちりでしたよ。エレベータで手をつないで部屋まで行ったん ですが、もう雰囲気は恋人そのもの。部屋に入ったら、愛ちゃんは恥かしそうに モジモジしてました。あとはもう僕のペースで・・・」 つうことで、めでたしめでたしであります。 実は私もこの方法に自信があったわけじゃなく、酔った勢いで適当なことを 言っていたわけですが、うまくいってラッキーでした。 因みに、K は認めませんでしたが、私は彼が愛ちゃんをプライベートなデートに 誘ったことに、いささかの疑いも持っておりません。そして、それは多分成功 していることでしょう。 とまあ、今回はわりといい話なのですが、K とソープ嬢に関しては、もっと 凄い話があります。それは決していい話ではありませんが、機会を改めて したいと思います。
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