1998年8月25日

私はマリンよ


昨日の話題は、実は数年前のことです。 もちろん、愛ちゃんというのは仮名ですよ。どの店の娘ですか、などと 質問されても困るわけです。

彼女はその店にまだいるかどうかわかりませんし、手をつなげば「即ベッド」 OK というわけじゃないし、ましてデートに誘おうなんて甘い考えはいけません。 あれは K と愛ちゃんが、たまたまあのような状況でそうなっただけで、 ああすればこうなる、なんていう意図で書いたものじゃありませんので、 そこんとこやらしくです。

そもそも、私自身の体験じゃないし、店の名前も本当の源氏名も、 覚えておりませんです、はい。


などと言いながらも、今日の話題も K とソープ嬢について。

K はある日、吉原のとあるソープランドに行きました。指名は無しです。

お相手してくれたソープ嬢は、マリンちゃん(仮名です、念の為)といいます。 彼はマリンちゃんの顔を見たとき、「どこかで見たような・・・」と思いました。

なんとマリンちゃんは K の中学時代の同級生だったそうです。お互いに、 会った瞬間から気付いてはいたようですが、何も言わず普通にプレイを進めて いきます。

若干の白々しさはありますが、当然のように、合体があって、K もマリンちゃんも 盛り上がっていきます。その「あっはんうっふん状態」の中で、K はとうとう がまんできなくなって(でそう、という意味ではなくて)、腰を動かしながら、

「お前は平田淳子だろ?」

と聞いてしまいました。もちろん、平田淳子は仮名です。言うまでもない ことですが、マリンちゃんは覆面ソープ嬢ではありませんよ。平田と平田を 重ね合わせて想像しないように。気持ち悪いです。(一部プロレス・ ファンにしかわからないネタです、すんません)

しかし、マリンちゃんは、

「ああん、ううん、私はマリンよ、ああん」

と言って、なかなか認めようとしません。なおも K は腰を使いながら、

「いや、平田淳子だ、俺のことも気付いていただろ? じゅんこぉ・・・」

「いやん、わ、わ、私はマリンよ、マリンと呼んで!」

K はなかなかに性格の悪い奴であります。

まあ、隠しきれるものではありませんで、一戦が終ったあとの会話では、マリン ちゃんもしぶしぶ認めたそうです。でも、マリンちゃんはそれでやる気を なくしてしまったわけではなく、「特別サービスよ」ということで、3 回 したそうであります。

K の話では、マリンちゃんこと平田淳子ちゃんは、クラスでは目立たない娘で、 特にモテるほうでも派手なほうでもなかったということですが、意外なところ で同級生と再開して、K は興奮したらしく、3 回ということになった次第です。 もしかしたら、平田淳子ちゃんは K を好きだったのかもしれませんが、それは 何とも言えません。

こんな話を K から聞いたときは、居酒屋でみんなで大受けして、「私はマリンよ」 が、我々の間で流行語にもなりました。

そのマリンちゃんですが、どうやら風俗誌に写真が載っているらしいとのこと。 私は野次馬根性で、書店で風俗誌を立ち読みしたところ、すぐにマリンちゃんを 発見しました。

何々、24 歳だって? K と同級生ということは、もうすぐ 30 歳のはず、随分 サバよんでます。まあ、当たり前と言えば当たり前です。

因みに、その店に行ってマリンちゃんを指名して、なんてことは露ほども 思いませんでしたよ。いや、彼女は可愛かったのですが、K と兄弟になるのは いやですからね。それも、K が兄貴なんて。いやいや、そもそもソープランドには 興味ないです。(一部に不正確な記述があります)

さて、それから 1 年ほど後の話になります。遊び人の K も年貢の納め時で、 とうとう結婚することになりました。新婦は平田淳子ちゃん、という オチではありません。でも、「あれ、付き合っていたのはこの人だっけ?」 と思ったのは私だけではありませんでした。

それはさておき、私も結婚披露宴に招待されました。会場に入っていくと、 座席表があります。そして、「新郎ご友人」の席には、燦然と「平田淳子」 の名が。

マリンちゃんの話を知っているのは、私の他にも 2 人ほど出席していた のですが、彼等は「平田淳子」の名は忘れてしまっているか、座席表の その名前に気付かないかのようでした。

まさか、そういう席であれこれ騒ぐわけにもいかず、私はその話題には 一切触れませんでした。平田淳子ちゃんは私の隣りのテーブルに 座っていましたので、さりげなくチェックは入れときましたが。 おめかしはしていますが、お化粧はあっさりめで、風俗誌の写真とは 随分違う感じでした。

披露宴の次は 2 次会です。さらに多くの友人達が集まってきますが、平田淳子 ちゃんは欠席でした。私はマリンちゃんの話を知っている連中を集め、彼女が 披露宴に出席していたことを、コソコソと報告しました。

披露宴に出ていた奴からは、「何でもっと早く教えてくれないんですか?」 などとなじられましたが、披露宴の場で、そんな話が間違って親戚筋に でももれたら大変ですからしょうがないですよね。

さて、我々が陣取っているテーブルに、新郎の K がやってきました。 幸い、新婦は他のテーブルにいます。私は K の腕を掴んでひきよせると、

「ひらたじゅんこ」

と囁きました。すると K は、

「あ、バレましたぁ? ウケるかと思って呼んだんです、ははははは」

誰が考えても、ウケ狙いで彼女を呼ぶわけはありません。中学卒業後 何の付き合いもなく、マリンになった彼女と再会してから約 1 年の間、 二人の間に何があったのかは、とうとう白状しませんでしたが、誰もが 思いきり「怪しい」と感じたのは言うまでもないことです。






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