2000年3月30日 霊がそこにいる、ということ


唐突ですが、私は霊の存在を信じてはおりません。より正確に言うと、 「霊とはこれこれこういうものである」という定義がはっきりしないので、 信じているとも信じていないとも言えないのですが、一般の人の思うところの 「霊」という概念の最大公約数をとったとしたら、おそらく、そういう存在は 信じられないことでしょう。

私も「心霊体験」と呼べるような体験は、数少ないながらしたことがありますが、 それは霊の存在を証明することには繋がらないと思っています。心理学的、 精神医学的な説明をしたほうが、よほどすっきりしそうです。

こんなことを書き始めたのは、霊の存在を信じている方々に真実を知ってもらいたい だとか、そんなことは大間違いだ、などと言いたいからではありません。

ちょっとした思考実験をしてみたいのです。

霊は我々の知識としてある物理法則に従う存在でしょうか? 霊の定義がはっきり していませんので、これまた結論付けることは難しいのですが、常識的には 「霊は物理法則に従わない」と言えそうです。

宙に浮かんでいたり、壁を通り抜けたり、現われたり消えたり、見えたり見えなかったり、 その他モロモロですから、「霊は物理法則に従わない」というのは、 無理な結論ではないでしょう。

「霊は物理法則に従わない」とすると、なんでそんなものが存在しうるのか、 という議論もできるのですが、それは置いといて、霊は我々にとって未知の法則に 従った存在である、とします。

とにかく、「霊は物理法則に従わない」ながらも、「霊はそこに存在している」 ということにします。

ここが重要なところです。「霊はそこに存在している」のです。 何故、「そこに」存在できるのでしょうか?

ご存じのように、地球は自転しています。地表面は(赤道上では)約 1,7000 Km/h のスピードで動いています。(正確かな? 適当に計算しただけです)

地球は自転の他にも公転もしていますし、太陽系だって銀河系の中で動いていますが、 話が面倒になるので、とりあえず自転のことだけを考えましょう。

それで、地球が自転をしていても、我々はその動きを感じません。ジャンプして着地したら、 何 10 m も移動していた、なんていう経験は誰もしたことがありません。

我々が 1,700Km/h のスピードを感じること無く暮していけるのは、 乱暴に言ってしまうと、我々が物理法則に従った存在だからです。ニュートンの ナンチャラ法則があって、我々はその法則に従う存在だからこそ、 平和に暮していけるのです。

ですから、霊が物理法則に従わない存在だとすると、今そこにいた霊は、地球の自転の 影響で 1,700 Km/h のスピードで西の方へ飛び去ってしまうはずなのです。

「物理法則に従わない霊がそこにいる」ということは、とても凄いことなのです。 我々から見て霊がそこに止まっているように見えるためには、霊は 1,700Km/h で動き続けなければならないのです。

実際は自転の他に公転も考慮しなければならないので、動きはとても複雑なものになりますし、 さらに速く動かなければなりません。ちょいと電卓を叩いて見たところ、公転による地球の速度は 100,000 Km/h を超えそうです。

100,000 Km/h で動き続けることのみで、「そこにいる」ことが出来るのが霊なのです。

お疲れ様、としか言いようがありません。私は死んでも霊になどなりたくないですね。







                        
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