あけまして♂ おめでとう♂ ございます♂
右上がりの矢印の代わりにオスの記号を使わせて頂きました。♂は語尾を上げることを示します。
つまり、新年のご挨拶を語尾上げ調でさせて頂いたのです。
今年はますます語尾上げ言葉が流行することでしょう。でもって、語尾上げ言葉の流行の背景として、
「最近の若者は自分の考えに自信がないから、時々同意を求めながら喋る」
なんていう分析が繰り返されることでありましょう。そういう分析は既に聞き飽きてますので、
もっと気の利いたことを言って欲しいのですが、実際にはまだまだ繰り返されることでありましょう。
さすがに「あけまして♂ おめでとう♂ ございます♂」なんて言う人はいないでしょう。
もし目の前で「あけまして♂ おめでとう♂ ございます♂」とやられたら、
ハリセンの刑に処すところであります。
しかし、流行というのは怖いもので、語尾上げ言葉がテレビなどのメディアに数多く登場し、
周囲の人々も語尾上げ言葉を使うようになってくると、知らず知らずのうちに、
自分でも使っていたりするのですよね。で、あっという間に日本中を席巻するのです。
私の思うに、「自分の考えに自信がないから、時々同意を求めながら喋る」というのははずしてます。
そして、「語尾上げ言葉」という呼び方もはずしてます。
「自分の考えに自信がない」ってあーた、そんなに大層なことを話しているわけじゃなくても、
きちんと語尾上げになっているわけで、その程度の話題で自信があるとかないとか、大袈裟過ぎます。
あれは単に「ときどきお休み言葉」なのです。文節毎に一拍休んでいるだけなのです。
で、休む時には自然と語尾上げになってしまっているだけなのです。あの話し方の本質は、
語尾を上げることではなく、文節毎に一拍休むことです。
あえて「自信がない」という言い方を採用するとしたら、それは「自分の考えに」ではなく、
「自分の組み立てた、あるいは組み立てつつある、日本語の文に」なのです。
頭の中で文を組み立てるスピードが、喋るスピードについていけず、自分の口から発する日本語に
自信がなくなり、スピードの差を調整しようとして、文節毎に一拍休むのでしょう。
一拍休みの度に語尾を下げていたら、それもまたおかしなことでしょう。「まだ続くのですよ」
といった意味合いで、一拍休みの前には語尾を上げているものと想像されます。
語尾上げ言葉を使う人にお酒を飲ませてみましょう。ビール一杯で気持ち悪くなってしまう
なんていう人に、そんなことしてはいけませんけど、飲むほどに舌が滑らかになる人には、
充分に滑らかになるまで飲ませてみましょう。
それでも「語尾上げ」になるでしょうか? きっとならないことでしょう。酔った勢いで、
ペラペラと喋りまくることでしょうね。
たまーに英語を喋る機会があると、しどろもどろになって、単語やイディオムのブツ切りに
なってしまいますが、語尾上げ言葉はそれと似たようなものなのでしょう。
つまり、語尾上げ言葉を使う人は、はっきり言って日本語が不自由なのです。
在日外国人や帰国子女の方が語尾上げになってしまうのは、微笑ましく聞くことが出来ますが、
ネイティブ・ジャパニーズなら、日常会話くらいはもっとスラスラとこなしたいものです。
実際、語尾上げ言葉を聞くとイライラします。
私の経験で最低だったのは、キャバクラ嬢の語尾上げであります。でも、気が弱い私は「チェンジ」
を要求出来ないのです。基本的にキャバの世界では、ガングロとかヤマンバは御法度ですが、
語尾上げも禁止していただきたいと切に願う次第です。