クラブ・アフターという雑誌があります。たしか、同名の Web サイトもあったはずです。
この雑誌、特に女性の方にはなじみが薄いと思われますが、簡単にいうとキャバクラ情報誌です。
私はこの雑誌を 2 - 3 回立ち読みしたことはありますが、買ったことはありません。
別に必要ないですから。
そうそう、しばらく前にある女性から、「キャバクラとピンサロは違うんですよね?」
なんていう質問が寄せられました。意外と「キャバクラってどういう店?」という方は多いのかも
しれませんね。
キャバクラは、女性が隣に座って水割りを作ってくれたり、話し相手になってくれる店です。
基本的には、お客一人に対してキャバクラ嬢さんも一人付きますので、一対一の会話が楽しめるのです。
ホステスさんの体に触ったりすることは出来ません。チークタイムがある店もありますけど、
チークタイムだからといって、お尻に触って良いわけでもありません。また、
ショータイムがある店もあります。基本的にはダンスショーですね。ダンサーさんは、
水着とかランジェリー程度の露出度はありますけど、ヌードになったりはしません。
ピンサロは全然違いますよ。女性が隣に座るのは一緒ですけど、女性のサービスは基本的には、
お客さんをいかせることです。口とか手とか使って。
ちょっと脱線してしまいましたが、今日のお題は「クラブ・アフター」の「アフター」です。
「アフター」というのはお店の営業時間が終わったあとに、お客とキャバクラ嬢とで一緒にどこかに
出かけることです。お寿司だったり焼き肉だったりカラオケだったりですね。
基本的には「アフター」をしたからといって、キャバクラ嬢さんにバックは無いようです。
お金にならない、お客様サービスですね。まあ、高級焼き肉をごちそうしてもらえるなら、
そんなに悪い話ではないとも言えますが。
「クラブ・アフター」なんぞを読んでいると、「アフター」を成功させることが、
大きな目標であるかのごとく書いてあったりするのですが、ちゃんちゃらおかしいです。
その気になれば、「アフター」くらいいつでも出来ます。誘えば OK してくれる人の一人や
二人はいます。キャバクラ嬢さんにとって直接にはお金にならない仕事ですが、
いつもごひいきにしてくれる人で信頼できる人なら、「アフター」を OK することなど
珍しいことじゃありません。
「アフター」を巡る攻防には、もっと面白いことがあるのですよ。
話を単純化しますと、お客は「アフター」の終着駅はホテルだと思っています。「あわよくば」
程度のことは必ずと言ってよいほど考えてます。ところがキャバクラ嬢さんの立場では、
ホテルまで OK とは思ってなどいません。ごくごく希には、そう思っている方もあるかもしれませんが、
ホテルを意識していない男よりもさらにさらに数が少ないことでしょう。
ここで攻防があるのですよね。ま、大したことじゃないですけど。
パターン:1
約束の場所で待ち合わせて、これまた約束通りお寿司屋さんに腰を落ち着け、
乾杯を済ませた直後に、
「さっき控え室でマネージャーに呼び出されちゃってさぁ、臨時のミーティングをするからって。
だからお店に戻らなきゃならないのよ。ごめんね。だから1時間くらいしか一緒にいられないの。
また誘ってね。ほんとごめんなさい」
もちろん、マネージャーがどうとか、ミーティングがどうとかは嘘です。
水商売の世界では、基本的に営業時間終了後のミーティングなどないらしいです。
なじみのクラブのママさんに聞いたことですけど、「みんなそう言って断るけど、
店が終わって疲れ果てているのに、誰が長時間のミーティングなんてするもんですか」
だそうです。少なくとも断る口実になるようなミーティングはなさそうですね。
パターン:2
約束の場所で待ち合わせて、これまた約束通りお寿司屋さんに腰を落ち着け、飲んで食って、
「さてそろそろホテルにでも」と思った頃、彼女の携帯が鳴ります。
「もしもし、うん、うん、え?! そうなんだ。今、お客さんとお寿司食べてるのよ。うーん、
分かったわ。じゃあね」
なんて会話の後、
「ねえねえうちのカレンちゃんて知ってるでしょ? 彼女、部屋のカギを落としちゃったらしくって、
私の部屋に泊めてくれって言ってるの。で、もう私の部屋の前にいるんだって。
だから行かなくちゃならないの。ほんとはもっとゆっくりしたかったんだけど、ごめんなさい、
また誘ってね」
もちろん嘘に決まってます。カレンちゃんに「今日はアフターだからさ、3時位になったら電話して」
などと頼んでおいたのです。もし、カレンちゃんが忘れていたり、携帯の通じない店だったりしたら、
自分から電話して、似たような話を作りあげるのです。
どちらのパターンも、ホテルに誘われることを避けるための手段であります。ホテルに行くのは論外だし、
誘われて断るとカドが立つし、先々週に来た時に、ついうっかり「いま生理中なの」ってホントのことを
言ってしまったので、「生理中だからダメ」は使えないし、ということで、ホテルに誘われる前に
先手を打ってオサラバするのであります。
まあ何と涙ぐましい努力でありましょうか。
って、感心しちゃいけません。
こういう嘘をまともに信じる男も少なくないんでしょうね、きっと。かわゆい目で見つめられて
「ほんとうにごめんなさいね。次はきっと・・・」なんて言われたら、一人で勝手に「・・・」
の部分に「ホテル」を当てはめたりして、「今日は貸しにしておこうか。でも、これで次回は頂きだ」
なんて思ってしまうのでしょう。「頂き」のはずないのに。
私ですか?
はっきり言って、この類いの嘘を付かれたら絶縁しますね。嘘は大嫌いですから。
信頼して安心して付き合えないのはイヤなんですよ。ホテル云々以前の問題ですね。
ホテルを断ると嫌われると思って付いた嘘で、ホテルを断ることの 100 倍も嫌われる
結果になってしまうのです。
水商売の女性で付き合いの長い人は、例外無く嘘は付きません。「今日アフターしようか?」
「うんうん、お寿司食べよう。でも、ホテルはダメだからね」なんていう感じです。
で、男からごちそうになることだけを考えているわけではなく、時にはごちそうしてくれたり。
信頼関係があるんですよ。
嘘で男を翻弄するのは誰にでも出来ると思うのですよ。嘘をついたりだましたりせずに、
かといってホテルを OK するわけでもなく、でもお客を放さない、
というのが一流なんだと思うのでありました。