先日のことですが、駅のホームを歩いている時に、履いていたスニーカーの紐が
ほどけそうになっているのに気付いたのですよ。まだほどけてはいなかったのですが、
ゆるんでいて今にもほどけそう、といった状態でした。
その場で結び直しても良かったのですが、今まさに電車がホームに入って来ていまして、
私はその電車に乗ろうと思っていたので、とりあえず「靴紐は電車に乗って座ってから
結ぼう」と考え、ゆるんでいる紐を放置したまま電車に乗り込んだのです。
その日は休日で、電車はガラガラでした。当然、席に座ることが出来ました。
そして、「さて靴紐を直そうか・・・」と思い上半身を屈めかけたのですが、
あることに気付き、靴紐を結ぶのを断念致しました。
私の正面にはミニスカートの女子高生が座っていたんですよ。
靴紐を結ぶために上半身を屈めると、何だかスカートを覗いているように見えなくも
ないじゃないですか。あるいは、スカートの中を覗くために、必要もないのに靴紐を
結び直しているとか。つまんないことで疑惑を持たれるのもイヤですからね。
その女子高生が降りたら結び直そう、と思っていたのですが、
なかなか降りないのですよ。まあ彼女を責めるわけにもいきませんけどね。
こんなことになるなら、電車に乗る前に結び直しておけば良かったと思っても、
すでに後の祭り。後悔先に立たず。
彼女が私の正面に座らなければ、もし私の正面に座ったとしても、
ミニスカートじゃなければ・・・
靴紐がゆるんでいるのに気付いていて、それを放置しておくのは、
妙に心に引っ掛かりがあるものです。「結局は電車を降りてから結び直すしかないのか」
「忘れないようにしなければ」「ほどけた靴紐を踏んでコケルのはかっこ悪いからな」
などといった考えが頭から離れません。
その女子高生さんには何の罪もありません。何一つ非難されるようなことはありません。
それはよーーーく分かっております。でも、人間の感情というのは理屈だけでは
割りきれないものであります。
いや、その女子高生さんに対して怒りの感情が・・・、というわけではありませんよ。
さすがにそんなことはありません。ただ、ちょっとしたモヤモヤ程度の感情は
あるわけです。その位はご理解頂けることでしょう。
で、そこから先が我ながら情けないというか、自分らしいというか、
そういう思考パターンになるのですが、まあ、余計なことを考えてしまうのですよ。
「このモヤモヤした感情も、もし彼女のパンツが見えたら、きっときれいさっぱりと
収まるんだろうな・・・・ 彼女のミニスカートのせいで靴紐が結べない上、
そのミニスカートによる恩恵が何ひとつないのは理不尽だよな」
などと、女子高生にとっては理不尽極まり無いことを考えている高樹がいたのでした。