例えばの話です。高樹と奈緒ちゃんが男と女の関係を持ったとしましょう。
「奈緒ちゃん」というのはテキトーに考えた名前です。深い意味も浅い意味も
ありません。
奈緒ちゃんはなかなかに積極的です。そして、とても面倒見の良い性格をしています。
もちろん、「積極的」とか「面倒見の良い」というのは、普段の生活でのことではなく、
ベッドの中においてのことです。
さらに、奈緒ちゃんはとても明るく、いつも「キャハハハ」と笑っています。
高樹がオヤジ・ギャグをかましても、「キャハハハ」と笑ってくれます。
「オヤジ・ギャグって大好き〜♪」などと言ってくれるのです。
くどいようですが、これは「例えばの話」なのです。
明るいのは良いことですが、コトの途中でもちょっと可笑しいことがあると
「キャハハハ」となってしまうのは、あまりよろしくはありません。
まあ、そういう時にギャグをかましてしまう高樹が悪いのですが。
前戯の途中で高樹はふと思いついて、奈緒ちゃんの足の指を舐めてみました。
これ、喜んでくれる人はとても喜ぶけど、どってことない人はどってことのない
技でして、誰にでも使うわけにはまいりませんが、なんとなく奈緒ちゃんは
喜んでくれそうな気がして、試してみたのです。
結果、奈緒ちゃんはキャンキャン言って感じまくってました。
どうやらツボのようです。
あの、繰り返しますけど、これは「例えばの話」です。繰り返しすぎるのが怪しい、
という説もあるかもしれませんが、ほんとに「例えばの話」なのです。
ここで高樹は、よせばいいのに奈緒ちゃんに余計なことを言ってしまったのです。
「足の指の間を舐められるのって感じるだろ?」
「うん、感じる」
「どの指とどの指の間が一番感じると思う?」
「うーーーーん、小指と薬指の間かなぁ?」
「いいや、違うはず」
「??? じゃ、どこなの?」
「親指と親指の間」
奈緒ちゃんは一瞬の沈黙の後「ギャハハハ・・・」と笑い出してしまいました。
予想外のオオウケでした。それまでのうっふんな雰囲気が
ぶち壊しになってしまいました。
奈緒ちゃんの笑いが収まるのを待って、どうにか立て直しを図ります。
「親指と親指の間」と言っておいて、そこを舐めないのは反則ですから、
しっかりと実行しました。
で、どうにかこうにか元のペースに戻して、あれやこれやとしまして、
二人ともめでたくフィニッシュを迎ることが出来ました。
奈緒ちゃんはとても面倒見の良い性格ですから、余韻の残る中、
私の後始末をしてくれます。ゴムをはずしてフキフキして、チュパチュパして。
ひととおりの後始末を終えた後、奈緒ちゃんは明るく、
「撤収おわり!」
と言いました。
それを聞いた高樹は、よせばいいのに、またしても余計な一言を言ってしまいました。
「奈緒が今、手に持っているのは?」
自分の手を見た奈緒ちゃんは、またしても笑い転げたのでありました。
オチ、分からないですか? オヤジ・ギャグだから分かんなくてもいいんですけどね。