2002年2月21日


田代さん(♂)と中条さん(♀)


朝起きてから出勤するまでの時間は、NHK のテレビをつけたままにして おくことが多いです。特に NHK が好きなわけでもありませんが、 民放の朝の番組は妙にテンションが高いアナウンサーが出てきたりして、 ちょいと苦手ですから。

「NHK ニュース おはよう日本」というベタなタイトルです。 番組タイトルもベタですが、この番組中のコーナーのタイトルもベタです。 「列島ニュース」「情報ボックス」「街角経済学」「元気中継」「いきいきワイド」 などなど。聞いただけで、背中がぞわぞわするベタさ加減です。

などという話は本題ではありません。「おはよう日本」の中では、 何分かに一回の割合で繰り返し気象情報のコーナーがあります。そこでは、 気象予報士と思われるおにいさんが、天気概況や予報を伝えています。 正確な時刻は分かりませんが、早朝の気象情報コーナーでは、 気象予報士のおにいさん(多分、田代さん)一人ではなく、 女性アナウンサー(中条さん)との掛け合いになります。

この掛け合いが妙に面白いのです。

天気図や天気予報図を写すスクリーンを真ん中にして、向かって右側に田代さん(♂)、 左側にアナウンサーの中条さん(♀)が立っています。もちろん、二人とも正面、 つまりカメラの方を向いて立っています。

「真冬の寒さの厳しい時期、北海道の一部ではダイヤモンド・ ダストという現象がみられることは良く知られていますよね」

「ええ、とても幻想的な光景ですね」

「このダイヤモンド・ダストですが、空気中の水蒸気が液体の状態を経ることなく、 いきなり凍ってしまうものなんですよ」

「そうなんですか」

「実は○○大学では、ダイヤモンド・ダストを人工的に作る実験が行われています」

「え? そんなことが出来るんですか? ダイヤモンド・ダストを作れる人は 氷河サマだけのはずなのに。許せないわ」

とまあ、こんな会話がなされるわけですが(最後のセリフは意味不明かもですね。 分かった人だけ分かりましょう)、ここで田代さん(♂)、自分が話している時、 しばしば中条さん(♀)の方を向くのです。例えば、最初のセリフでは、

「真冬の寒さの厳しい時期、北海道の一部ではダイヤモンド・ ダストという現象がみられることは」

ここまでは正面を向いて話しているのですが、

「良く知られていますよね」

のところで中条さん(♀)の顔を見て問いかけるのです。

すると、モニターでそれを見ていた律儀な中条さん(♀)は、

「ええ、とても幻想的な光景ですね」

の部分を、田代さん(♂)の目を見て話すのです。

田代さん(♂)が中条さん(♀)を見ると、中条さん(♀)も田代さん(♂)を見ます。 田代さん(♂)が正面に視線を戻すと、中条さん(♀)も正面に視線を戻します。

これが非常に律儀に何回も繰り返されるので、見ていてとても可笑しくなるのです。

台本にどこまで書いてあるのかは知りませんが、「田代、ここで中条を見る。 中条それに応えて田代を見る」なんてことまで書いてあるとも思えませんので、 これは二人の呼吸でやっていることなんでしょう。

中条さん(♀)は律儀です。田代さん(♂)が自分を見たら、必ず田代さん(♂) の方を向くのです。そして、田代さん(♂)が正面を向いたら、 アナウンサーとしての本分に立ち返り、カメラを向くのです。

一見、アツアツ、ラブラブのカップルのようです。しかしながら、 中条さん(♀)から田代さん(♂)を見て、田代さん(♂) がそれに応えて中条さん(♀)を見る、 というパターンはないのです。見るのは必ず田代さん(♂)からなのです。

どうやら、田代さん(♂)の片想いであると結論付けて良さそうです。




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