朝起きてから出勤するまでの時間は、NHK のテレビをつけたままにして
おくことが多いです。特に NHK が好きなわけでもありませんが、
民放の朝の番組は妙にテンションが高いアナウンサーが出てきたりして、
ちょいと苦手ですから。
「NHK ニュース おはよう日本」というベタなタイトルです。
番組タイトルもベタですが、この番組中のコーナーのタイトルもベタです。
「列島ニュース」「情報ボックス」「街角経済学」「元気中継」「いきいきワイド」
などなど。聞いただけで、背中がぞわぞわするベタさ加減です。
などという話は本題ではありません。「おはよう日本」の中では、
何分かに一回の割合で繰り返し気象情報のコーナーがあります。そこでは、
気象予報士と思われるおにいさんが、天気概況や予報を伝えています。
正確な時刻は分かりませんが、早朝の気象情報コーナーでは、
気象予報士のおにいさん(多分、田代さん)一人ではなく、
女性アナウンサー(中条さん)との掛け合いになります。
この掛け合いが妙に面白いのです。
天気図や天気予報図を写すスクリーンを真ん中にして、向かって右側に田代さん(♂)、
左側にアナウンサーの中条さん(♀)が立っています。もちろん、二人とも正面、
つまりカメラの方を向いて立っています。
「真冬の寒さの厳しい時期、北海道の一部ではダイヤモンド・
ダストという現象がみられることは良く知られていますよね」
「ええ、とても幻想的な光景ですね」
「このダイヤモンド・ダストですが、空気中の水蒸気が液体の状態を経ることなく、
いきなり凍ってしまうものなんですよ」
「そうなんですか」
「実は○○大学では、ダイヤモンド・ダストを人工的に作る実験が行われています」
「え? そんなことが出来るんですか? ダイヤモンド・ダストを作れる人は
氷河サマだけのはずなのに。許せないわ」
とまあ、こんな会話がなされるわけですが(最後のセリフは意味不明かもですね。
分かった人だけ分かりましょう)、ここで田代さん(♂)、自分が話している時、
しばしば中条さん(♀)の方を向くのです。例えば、最初のセリフでは、
「真冬の寒さの厳しい時期、北海道の一部ではダイヤモンド・
ダストという現象がみられることは」
ここまでは正面を向いて話しているのですが、
「良く知られていますよね」
のところで中条さん(♀)の顔を見て問いかけるのです。
すると、モニターでそれを見ていた律儀な中条さん(♀)は、
「ええ、とても幻想的な光景ですね」
の部分を、田代さん(♂)の目を見て話すのです。
田代さん(♂)が中条さん(♀)を見ると、中条さん(♀)も田代さん(♂)を見ます。
田代さん(♂)が正面に視線を戻すと、中条さん(♀)も正面に視線を戻します。
これが非常に律儀に何回も繰り返されるので、見ていてとても可笑しくなるのです。
台本にどこまで書いてあるのかは知りませんが、「田代、ここで中条を見る。
中条それに応えて田代を見る」なんてことまで書いてあるとも思えませんので、
これは二人の呼吸でやっていることなんでしょう。
中条さん(♀)は律儀です。田代さん(♂)が自分を見たら、必ず田代さん(♂)
の方を向くのです。そして、田代さん(♂)が正面を向いたら、
アナウンサーとしての本分に立ち返り、カメラを向くのです。
一見、アツアツ、ラブラブのカップルのようです。しかしながら、
中条さん(♀)から田代さん(♂)を見て、田代さん(♂)
がそれに応えて中条さん(♀)を見る、
というパターンはないのです。見るのは必ず田代さん(♂)からなのです。
どうやら、田代さん(♂)の片想いであると結論付けて良さそうです。