2002年5月20日


乳首は何故「乳首」なのか?


素朴な疑問であります。乳首はなぜ乳首と言うのでしょう。

素直に解釈すると、乳全体において、首を連想させるような部位を乳首と呼びそうなものです。 しかしながら、乳首は乳において首と言えるような部位でしょうか?

人間の体で考えると、胴体があって首があって、その先に頭がついています。つまり、 首は胴体と頭を繋ぐ部位です。ところが乳においては、乳首は乳の先端であり、 乳本体と乳の頭部を繋ぐような部位ではありません。

首とは言えない部位でありながら、我々は乳首と呼んでいるのです。不思議なことです。

その昔、乳首の先には乳頭が付いていて、乳首は文字通り乳首だったのだが、 乳頭は近年になって退化してしまい乳首だけが残り、それで今でも乳首と呼んでいる、 などという話は聞いたことがありません。

そういえば、昔々のことですが、笑福亭鶴光師匠が若かりし頃にやっていたオールナイト・ ニッポンでは、女性聴取者からの電話に対して鶴光師匠が挨拶のように、 乳首とかパンツの色を尋ねていましたが、鶴光師匠は「乳首」とは言ってませんでした。

「にゅうとうの色は?」

と尋ねていたのです。「にゅうとう」とはおそらく「乳頭」でありましょう。 あの部分を乳頭と呼ぶのは理にかなっています。まあ、頭みたいなものですからね。 少なくとも首よりは頭に近いでしょう。

因みに当時、鶴光師匠の質問にむちゃくちゃ恥ずかしがりながら「ピンク」とか「茶色」 とか答えていたお嬢さん達も、今では 40 歳を超えているのではないでしょうか。栄枯盛衰。

試しに Google で「乳首」と「乳頭」を検索してみると、「乳首」が 226,000 件、 「乳頭」が 57,800 件でした。57,800 件のうち多くは「乳頭温泉」に関連したものでしたから、 「乳の先端部分」の意味では「乳首」の圧勝と言えるでしょう。

誰が最初に乳首という単語を使ったのかはわかりませんが、冷静に考えて「首」 というのはあまり適切ではないことは明らかです。やはり「乳頭」なり「乳頂」 なりのほうが、乳首を表すのに適していると言わざるを得ません。

しかしながら、我々は既に「乳首」に慣れ親しんでおります。その親しみは、 「乳首」という文字表現だけではなく、「ちくび」という音にもあります。 今更、「にゅうとう」とか「にゅうちょう」とか言われても、 ワクワクドキドキはしないのです。「にゅうとう」でドキドキするのは、 鶴光師匠のオールナイト・ニッポン世代だけです。

まことに不本意ではありますが、私は今後とも「乳首」という漢字表記と 「ちくび」という発音から離れることは出来ないのです。




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