ドリブル


昼休みである。私と美貴は食後のコーヒーを飲みながら、つけっぱなしになっている テレビを見るともなくみていた。NBA の中継をしている。

「くくっ、くくくくっ」

さっきから美貴は、画面をみながら時々笑いをこらえてる。NBA である。 バスケット・ボールである。何が可笑しいのだろうか? ロッドマンが プロレスのリングに上がって醜態を晒しているわけではなく、ごくごく 普通の試合である。

「くくっ、くくくくっ」

まただ。今度は笑っているだけじゃなく、頷くように頭を上下に振っている。 何だ何だ・・・?

「おい美貴、何やってんだ? 笑ったり頭動かしたり、変な奴みたいだぞ」

「ぶはぁぁーーーー! もうダメ、あは、あは、あは、が、我慢できない!」

そう言うと、美貴は体をくの字に折って、たっぷり1分間は豪快に笑い転げた。 白衣の胸元から、推定Fカップのバストの深い谷間が覗けるのは、大変結構な ことだが(トップページのイラスト参照のこと)、私は唖然呆然である。 ちなみに、今日のブラは水色である。

「何がそんなに可笑しいんだ? バスケットってそんなに可笑しいか?」

「ぐふっ、ぐふふふっ、だって、ぐふっ、ど、ど、ど、がはははは・・・・」

「ど、ど、ど」って何だ? 全然会話が成立しない。美貴はのたうちまわるように 笑い続けている。この際だからどさくさにまぎれて、先日からの疑問を聞いて みようか?

「美貴は白衣を着たときにも下着の線が見えないけど、もしかしたらノーパン なのか?」

美貴は笑い続けながら、うんうんと言うように頷いた。そうかそうか、やっぱり ノーパンであったか。今後は心して見なければ。ん? 頷いているのはさっきから ずっとそうか。今のどさくさまぎれの質問に頷いた、というわけではないかもしれない。 まあいいや。ノーパンということにしておこう。

「ど、ど、ど、って何だよ?」

「ド、ド、ド、ドリブル・・・」

「ドリブル?」

はて。ドリブルの何が可笑しいのか? ようやく、笑いの発作が収まりつつある美貴は、 はあはあ、ぜえぜえと肩で息をしながら(推定Fカップのバストが揺れる)、

「そう、ドリブル。センセ、ドリブル野郎って知ってる?」

「NBA の選手でドリブルの名手が、そういう風に呼ばれているのか?」

「ううん、違う違う。バスケットは全然関係なし」

「そんじゃ、サッカー?」

「それも関係ないわ。エッチ系の話」

「うーん、聞いたことないなぁ」

「そうよね、やっぱりね。センセも知らないんだからね」

「・・・・?」

「昨日、お友達と飲んでたの。そしたら彼女、別れた彼のことをドリブル野郎って 言うの。私そんなの聞いたことなかったから、『何それ?』って聞いたの」

美貴の話を要約すると、以下のようになる。

状況としては、男女ふたりのエッチの場面。

男「なあ、舐めてくれよ〜」

女「え〜、やだぁ〜」

男「いいじゃんか、ほらほら〜」

女「ええっ!やだってば〜!」

男「そんなこと言わないで、お願いだから!」(女の頭を自分の股間に押しつける)

女「むぐぐぐ〜!」(抵抗して頭を上げる)

男「ちょっとだけ、ねねね?」(優しげな言葉とは裏腹に、ぐいぐい押し下げる)

女「んぐ〜〜〜!!」(かなりホンキで抵抗)

それで、頭が上がったり下がったりして、男が女の頭をドリブルしているみたいに 見える、ということ。

いやー、今度はこっちが爆笑しましたね。三十うん年生きてきて、初めて聞く。

「でね、こういうことをする奴とか、傲慢な奴、嫌いなタイプの男をひっくるめて、 ドリブル野郎っていうんだって。これ、絶対彼女のオリジナルよね?」

「そうだよ、ドリブル野郎なんて他で聞いたことないよ。でも、こういう奴って いそうだよな」

「そうね、いそうよね。でも、私は経験ないわよ。エッチする関係の人なら、 フェラするの全然いやじゃないもん。センセはこんなことしないでしょ?」

「そうだね。でも、フェラが嫌っていう女性にはまだお目にかかったことないなぁ。 バージンが相手でも、うまくリードしていけば自然の流れでフェラしてくれたよ。 いきなり股間に頭を押し付けたら、嫌がられても不思議はないね。自然の愛情表現 としてしてもらわなきゃ。まあ、中には絶対いや! という人もいるだろうけどね」

「そうね。そんなに頑なに嫌がることもないと思うけど、生理的にだめな人は いるみたい。フェラってする側も快感なのに・・・」

「どっちにしろ、強要したら出来ることでも出来なくなってしまう、ということ だね」

「私は強要されてもOKよ、好きな人ならね。ドリブルになんかにならないわ」

美貴は潤んだ瞳で、じっと私を見つめた。口説くチャンスかもしれないのだが、 私はふと心に浮かんだフレーズを言わずにはいられなかった。

「ドリブルじゃなくて、あんたがたどこさ、ってのはどう?」

「何それ?」

「いやぁ、なんといいましょうか、つまり、単なるドリブルじゃなくて、 俺のアナルを舐めろ、ということで、男が脚を上げて女性の頭を股間にくぐらせ ようとして、女性はそれに抵抗して、という状況・・・」

美貴は再び笑い転げてしまった。とりあえず、口説きモードでないことは 確かだ。また推定Fカップのバストの谷間が見え、水色のブラにはレース模様が 確認できたが、収穫はそれだけだった。





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