| ウィンカー |
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話は 10 日程前にさかのぼる。 「なあ美貴、この間、車を買い変えたんだけど、ドライブでもいかないか?」 「ええー! 素敵ぃー!! センセ何買ったの? かっちょよい奴?」 「うーん、好み次第だけど、かっこいいと思うよ」 「ね、なになに?」 「プジョー406クーペっていうんだけど、知ってる?」 「うーんと、プジョーっていうとフランスの車でしょ? でもそれしか知らない。 どんな車なの?」 「じゃ、ホームページで見てみようか」
(すみません、以下しばらく、筆者の独り言モードです) ということで、プジョー・ジャポンの ホーム・ページ(←クリックしないように!)へご案内するつもりだった のです。 ところが・・・・、入り口がおかしくて入れない(1998年4月3日現在)。それで、 いろいろやってみて、やっと入れたのに、406クーペのデータがない! おいおい、プジョー・ジャポンさんしっかりして下さいよ! 今年の1月から 発売開始している車ですよ。 てなことで、海外のサイトをご紹介しましょう。 こちらです。406クーペはこんな車です。 というところで、高樹センセと美貴の会話に戻ります。美貴は無事に406クーペ の姿を確認出来ました。
「うっそー! チョーーーかっちょよい! センセのは何色?」 「黄色、ルクソア・イエローっていうらしい。ところで、チョーはやめなさい、 チョーは」 「でも、かっちょよいんだもん。ねぇセンセ、乗せて乗せて乗せて!」 乗せて乗せてなんて言われると、巴投げの話 を思い出すが、まあそれは置いといて・・・ 「じゃあ、○月×日の日曜日は空いてるかい?」 「うん、空いてる空いてる、やったー! センセとデートデート」 高校生のようなはしゃぎっぷりである。椅子の上で飛びはねんばかりだ。推定Fカップ のバストが揺れる揺れる揺れる。目の保養というか目の毒というか・・・ ということで、美貴とドライブと相成った次第。そういえば、プライベートで 美貴と会うのは、仕事帰りの「スナックなな」を除けば初めてである。 406クーペは、納車後すぐにロング・ドライブに出掛けて 1000Km ほど走り、 エンジンオイルは交換済みである。快調快調。 今朝はちょっと早起きして、美貴のマンションまでお迎え。もちろん、初めて の訪問である。マンションの前に406クーペを止めて、携帯で電話すると ほどなく美貴が現れた。レザーのミニ・スカートに上はVネックの薄手のセーターだ。 体の線がはっきりわかる。目の保養というか目の毒というか・・・ 実物を初めて見た美貴は、すぐに乗り込まず車の周りをぐるっと一周。 「やっぱ、かっちょよい! さすがセンセ! このこの!!」 なぁーにが「このこの」なんだかよーわからんが、とりあえず出発。行き先は ありきたりだけど箱根。東名高速に川崎インターから乗り、厚木インターで 小田原・厚木道路へ。小田原からは箱根ターンパイクを駆け上がる。 406クーペはフランス車としては硬めの乗り心地。いわゆる「猫足」の イメージではなく、ドイツ車に近いフィーリングだ。ターンパイクのような 高速コーナーが続く道では本領発揮である。 おまわりさんにはかなり怒られそうなスピードで、ターンパイクを登り切ったのだが、 美貴は恐がるどころか、助手席でキャッキャッ言って喜んでいる。 「センセって運転うまいのね」 「運転が下手なオトコの車に乗るのって最低だけど、センセは最高!」 なんて言われれば、そりゃ悪い気はしない。 芦ノ湖畔のレストランでランチを、と思っていたのだが、なんと美貴は お弁当を作って来てくれていた。最寄りのパーキングに406クーペを 停め、車内でお弁当をひろげた。おにぎり、唐揚げ、卵焼きといった おきまりパターンではあるが、嬉しいものだ。必殺の「ウインナーのタコ」 もある。美貴は見かけによらず、料理が好きなようだ。 その後は、大湧谷を散歩したり、ポルシェ博物館を見学したり。歩くときには 美貴は自然と腕を組んでくる。もちろん大歓迎なのだが、左の肘に美貴の 推定Fカップのバストが押し付けられるため、若干前屈みにならないと、 歩きにくい状態になってしまうのにはまいった。 ともあれ、二人のムードは最高、と思う。美貴だってまんざらじゃない、 はず・・・ このぶんならいけるかも、などと考えながら、帰途へ。小田原・厚木道路 から東名に乗り換えるところで、事故渋滞の表示。美貴のマンションは 川崎インターの近くなので、R246 で帰ることにする。 ご存じの通り、厚木インターの周辺はラブ・ホテルが多い。当然、その気が むらむらムラムラと・・・・ ウィンカーも出さずにいきなり左折して、道沿いにあるホテルに入って しまおうか、いやいや、それはあまりにもかっこわるい。かといって、 「入ろうか?」なんて聞くのもヤボってもんだ。何度経験しても、こういう 場面は慣れない。プレイボーイはどうするのだろう? ぐずぐずしていると、ラブ・ホテル地帯を通り過ぎてしまう。とりあえず、 感触を探ってみようか。 「なあ、美貴・・・」 「ウィンカーを出さずに左折したらだめよ、センセ」 まいりました。全部お見通しだったというわけだ。 「じゃあ、ウィンカーを出せばOK?」 未練たらたらで、食い下がってみた。 「・・・・・・・・・・・」 無言である。ってことはOKか・・・? その時、後ろでサイレンが鳴り赤い回転灯が光った。 「センセ、今、信号無視したわよ」 信号が黄色から赤に変わったのは分かっていたのだが、急ブレーキを 踏むよりはと思って突っ切ったのだ。よりによって、こんなときに覆面パトが 後ろにいるなんて・・・ これほどおまわりを憎いと思ったことは、生まれて初めてである。
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