読書 1999年10月

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著者
初版発行日

感想

・印象的な内容

1

なんとか日本を変えてみよう

中谷巌、田原総一郎、L・ベネトン、船井幸雄

ビジネス社
初版1999年9月20日

 ビジネス社 One Plus Book の9冊目。ソニー社外取締役中谷巌と田原総一郎の対談、ルチアーノ・ベネトンと船井幸雄の対談等を掲載。

 ベネトンはたった一代であそこまで大きな会社になったのか。ベネトンが製造を一番重んじているのことは少し意外だった。

2

一生この上司についていく

中谷彰宏

PHP文庫

 広告代理店というなんとなく特殊な業種にいた中谷さんがここまで、一般企業にあてはまる事柄を書くことができるのが、不思議に思われる。

3

未来への助走

堺屋太一

PHP
初版1999年10月21日

 堺屋さんが経済企画庁長官に就任してから、雑誌に掲載された文章や公演の原稿をまとめたもの。日本は明治維新、終戦に続く転換期を迎えている、という考えに基づき、堺屋さんは行動されている。古いシステムを壊し、新しく強い経済システムを作ることに邁進されていることがよく分かる。

  • 万国博が系列をつくった。
  • 人間が持っている四つ目の劣情、嫉妬だけは許してはいけません。社会の成功者を妬むという、人間の陥りやすい嫉妬に正義感を与えることで共産主義やナチズムは成り立っています。

4

超管理職

中谷彰宏

PHP文庫

 中谷さんの上司本を読むのもこれで3冊目。

  • 尊敬できない人に言われたらカチンときますが、尊敬できる人に言われたらどんな厳しいことでも聞いてしまうという傾向が、最近の若者には特に強い。
  • どう見ても入院患者にしか見えない上司を見たときに、部下はそうなる自分の将来の姿を見て、こわくなってしまいます。

5

玉人

宮城谷昌光

新潮文庫

 6つの短編集。時代小説というより推理小説に近い内容だった。

6

大逆転! コンチネンタル航空−奇跡の復活

ゴードン・ベスーン、スコット・ヒューラー

日経BP
初版1999年10月29日

 コンチネンタル航空の復活劇をCEO自らが記した本。みんなの力、チームワークということを強調されていた。経営に際してビジネス・スクール出の人たちを全くあてにせず、自分自身の考えによって行動されている。パイロットの免許をもっているなど、現場の人たちから近い存在のCEOであり、本書を読む限りユーモアのセンスもあることが伺えた。

  • 人間というのは、深々と頭をたれるものをなじったりはしないものだ。
  • プライドが高すぎて頭を下げられなくなったらおしまい。危機を乗りきろうと思うなら使えるものすべて使え。
  • 私たちは全員、自己実現を望んでおり、勝利とは自己実現の別名と言える。
  • 株主資本利益率などといった空虚な目標を掲げている会社は多い。そんな会社の経営者にぜひお聞きしたい。現場で働いている人たちが、株主資本利益率についてどう考えているというのか。

7

額田女王

井上靖

新潮文庫

 井上靖の小説を読んだのは十年ぶりだった。十年前、「敦煌」と「蒼き狼」を読んだときは、ずいぶん難しい表現をされる作家だと思ったが、今回はそういうことを感じなかった。

 大化の改新から5年経った650年から物語始まる。度重なる遷都、遣唐使派遣、白村江の戦い、壬申の乱、このような時代を額田女王を中心に描いた作品。
 雰囲気的に少し前に読んだ辻邦生の「西行花伝」と通じるものがあった。

8

短歌をよむ

俵万智

岩波新書

 辻邦生の「西行花伝」を読み、そして井上靖の「額田女王」を読んだら、短歌を勉強したくなった。まずは手ごろなところで、俵万智を選んだ。本書は俵万智の歌集ではなく、俵先生の短歌の教科書といったとこです。日本語練習帳より、こういう本を読む方が日本語の練習になりますね。

9

教科書が教えない歴史 日本と外国、勇気と友情の物語

藤岡信勝、自由主義史観研究会

扶桑社文庫

 平成8年に出版された「教科書が教えない歴史」が文庫版になっていたので、買って読んでみた。藤岡信勝と産経新聞が組んだ本だが、第1巻目ということだろうか、激しい記述はあまりみられず、教養が深まる程度の内容だった。読者層を小学生以上としているので、柔らかい内容にならざるを得ないか。

10

われ万死に値す ドキュメント竹下登

岩瀬達哉

新潮社
初版1999年9月30日

 元総理大臣竹下登さんの人生を記した本。感情を押し殺すきっかけとなった悲しい出来事、パチンコや麻雀で生計をたてた県議時代など、今まで知らなかったことから、よく知られているリクルート事件、皇民党のほめ殺しまで詳しく記してある。その中でも特に「永遠に突き止めることのできない問題」皇民党のほめ殺しについて多くのページが割いてある。その他、竹下さんの故郷島根県についても裏表がいろいろ書いてあり、島根県生まれの僕にとって良くも悪くも勉強になった。

11

風に立つライオン

児玉充司

文芸社

初版1999年10月1日

 さだまさしの「風に立つライオン」を小説化した本だと思い、読んでみた。こういった普通のフィクションを読むのは、初めてのような気がする。
 
ナイロビで医師として活動している日本人から、日本にいるかつての恋人に宛てた手紙が、風に立つライオンの歌詞となっており、この小説は、その手紙に至るまでの過程を描いている。
 
さだまさしの風に立つライオンに便乗した本と言えないこともないが、内容はなかなか良かった。しかし、風に立つライオンの曲を知っている人しか読まないんじゃないかな。

12

突破者 戦後史の陰を駆け抜けた50年

宮崎学

玄冬舎アウトロー文庫 上下

 本書は1996年10月に南風社より出版されたものを文庫本にしたもの。昭和20年、伏見のやくざの組長の子として生まれた著者の半生が綴ってある。ものすごい立場の人たちが実名でポンポン登場してくる。

 戦後間もないころのやくざの生活から始まり、学生運動での機動隊や他派の学生との闘争、自分の会社の倒産、グリコ・森永事件でキツネ目の男として捜査受けたこと、バブル期の地上げ、暴力団対策法等について当事者の視点から語ってある。被差別部落の問題についても知らない話が多かった。
 
学生闘争の際、口を割った牛乳ビンを投げつけたり、五寸釘をさした木の棒で殴りつけたりと、当時の学生のパワーに驚かされた。そのパワーは今どこへ行ってしまったのか。進学率が低かったころは、大学生が何か特別な使命感を持っていたのだろうか。
 当事者がその視点から物事を見つめ、出来事を語るだけでなく、自身の意見をはっきり述べてある。警察や大企業に対して臆することなく実名で批判するところに、修羅場を潜り抜けてきた著者の強さを感じた。

  • 「イモを引くな」「クンロクを入れろ」「往生せい」
  • 倒産した経営者の三割ほどが再起を果たすが、再起組は人間が二回りも三回りも大きくなり、情と非情をあわせもったタフな事業家へと脱皮する。

13

思う、動く、叶う!

澤田秀雄

サンマーク出版
初版1999年11月5日

 H.I.S.の澤田社長が若いころの留学、旅の体験を交えながら、ビジネスについて語る。大阪の工業高校を出て、西ドイツの大学に留学するという行動力に驚いた。途中までは普通の人の人生となんら変わりは無かったのだろうが、何かをきっかけに大きく飛躍していったのだろう。そういったきっかけに常に敏感になっておかねば。

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