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No. 題名

感想

1

突破論

宮崎学

光文社カッパブックス
初版2001年2月25日

 スポニチで連載されていた宮崎学の人生相談を一冊にまとめたもの。

 人生相談となると、暗い話が多くなり、あまり楽しめなかった。

2

宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった

佐藤勝彦

PHP文庫
文庫版初版
2001年11月15日

 親宇宙がどんどん子宇宙を生み出す。よって、宇宙も無限に存在する。という理論を解説したのが本書。

 宇宙論や素粒子論は、とにかく面白い。それを専門に生きていくのは難しいが、このようなしっかりした内容の入門書を読むのはとても楽しい。

3

リスク 上

ピーター・バーンスタイン
青山護訳

日経ビジネス人文庫
文庫版初版
2001年8月1日

 本書は1998年に日経新聞社から出版されたものの文庫版。

 リスクについて、それを科学的に支配しようとした人たちの物語である。ギリシャ時代の話から始まる壮大な歴史物語である。
 統計学、確率論、経済学に興味のある人が読んだらきっと楽しめるだろう。

  • 本書は、未来を統制下に置くためにはどのようにすべきか、という点について非凡な考え方を提示した人々について語っている。(15頁)
  • 「risk」という言葉は、イタリア語のrisicareという言葉に由来する。この言葉は「勇気を持って試みる」という意味を持っている。(27頁)
4

リスク 下

ピーター・バーンスタイン、青山護訳

日経ビジネス人文庫
文庫版初版
2001年8月1日

 「平均への回帰」という言葉が印象的であった。

  • 歴史は、底値で買って高値で売ることにより「平均への回帰」に信念を持って賭け、一財産を築いた多くの伝説的投資家の例を教えてくれる。(10頁)
  • 長期的には、われわれはすべて死んでしまう。大荒れの季節に、「嵐が過ぎ去ればやがて海は穏やかになる」としか言えないならば、経済学者はあまりにも軽薄であり、役立たずである。(ケインズの言葉 24頁)
  • 人々は不確実性を嫌悪しているというよりはむしろ、損失を嫌悪している。(トヴァスキー 170頁)
  • 自然は繰り返す傾向を持つがそれは不完全な繰り返し方でしかない。(265頁)
  • 不連続性、不規則性、および変動性(ボラリティー)は消滅するどころか急増しているようにみえる。(266頁)
5

アジア無頼 「幇(パン)」という生き方

宮崎学

徳間文庫
文庫版初版
2001年5月15日

 本書は、1998年に徳間書店より出版された『[中国マフィア]日本人首領の手記 「幇」という生き方』を文庫化にあたり改題したもの。

 宮崎学の著書で私が一番好きなのは『血族』なのだが、この『「幇」とう生き方』は、『血族』の番外編のような位置づけになる。本書もとてもよい内容であった。

 『血族』が取材をもとにした小説だったのに対し、本書は、アジアの裏社会で生きてきた日本人から手渡された手記をまとめたものであり、ジャーナリストの視点から、執筆されている。

 「幇(パン)」とは、中国人の秘密結社のような組織であり、フリーメーソンやシンジケートに似ている。その「幇」において、日本人で初めて幹部になった竹村という人物の一生を記したのが、本書である。

6

「科学者の楽園」を作った男 大河内正敏と理化学研究所

宮田親平

日経ビジネス人文庫
文庫版初版
2001年5月1日

 本書は、1983年7月に文藝春秋から出版された『科学者たちの自由な楽園―栄光の理化学研究所』を文庫化にあたりあたり改題したもの。

 偉大な研究者が集まった理化学研究所の所長であり、資金を提供していた大河内正敏を中心にして理研の歴史をつづった一冊。
 日本史上に名を残す長岡半太郎、本田光太郎、寺田寅彦、仁科芳雄、朝永振一郎等、偉大な学者が数多く登場する。

■理化学研究所の発明品
 ・グルタミン酸ナトリウム(味の素)
 ・合成酒
 ・ビタミンA
 などが理研での発明品で今も残っているものである。物理系の発明品は、あまり売れてないのかな。

  • 長岡半太郎の逸話の中で、いちばん有名なものの一つは、小学校を落第したという話である。(64頁)
  • 寺田寅彦によれば、本田光太郎の実験は機械の精度、装置の性質からいって測れるはずのないものを、粘りに粘っていつのまにか測定してしまうのだそうである。(133頁)
  • 「ねえ君、不思議とは思いませんか?」(寺田寅彦の口癖 162頁)
  • 仁科芳雄が「原子核物理の兵器応用」について海軍から最初に諮問を受けたのは、17年7月ころであるらしい。(284頁)
7

外資と生きる 私の履歴書

椎名武雄

日経ビジネス人文庫
文庫版初版
2001年10月1日

 日本IBM の社長、会長を長年勤められ、2000年に勲一等を受賞された椎名武雄氏の『私の履歴書』。日経新聞には、2001年に連載されていた。

 ガースナー会長就任以降のIBMは、どちらかというとソフトの会社という印象なのだが、椎名さんが勤務されていたころのIBMは、ハードの会社であった。
 日本で生産工場を立ち上げたときの話が載っていたのは、違和感を感じてしまった。

8

ホーキング、未来を語る

スティーブン・ホーキング
佐藤勝彦訳

アーティストハウス
初版2001年12月21日

 原著の題名は、"The Universe in a Nutshell"(クルミの殻の中の宇宙)。

 1989年に日本語版が出版された『ホーキング、宇宙を語る』(A Brief History of Time)と比べると、本書は図が多く載っており、理解しやすい内容になっている、と言いたいのだが、実際はかなり難しい。50頁の光円錐のあたりから頭がついていかなくなった。
 終盤の第6章、第7章は比較的分かりやすい内容であった。

第1章 相対論について
第2章 時間の形
第3章 クルミの殻の中の宇宙
第4章 未来を予測する
第5章 過去を守る
第6章 私たちの未来は?
第7章 ブレーン新世界

  • 時間に関するものにせよ、他の概念に関するものにせよ、論理的な科学的理論は、私の考えでは、もっとも実行可能な科学の原理、たとえばカール・ポッパーとその他の人々によって提唱された実証主義のアプローチに基づくべきです。(42頁)
9

ブランド人になれ!

トム・ピーターズ、
仁平和夫訳

TBSブルタニカ
初版2000年3月27日

 "REINVENTING WORK SERIES  The Brand You 50"の日本語版。邦題を略さず書くと『トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦@ ブランド人になれ!』となる。

 トム・ピーターズが本書で言いたいことは次の3つ
(1)自分の人生を「あいつら」から取り戻せ!
(2)ディルバートのマンガは、洟をかんで捨てろ! 泣き言ばかり並べる人間の心のよりどころ、それがシニズムだ。
(3)矜持なくして、なんの人生か!

■ブランド人とは?
 ブランド人について、いくつも記述があったが、「毎朝、布団をはねのけて飛び起きる」という言葉が最も印象的だった。これなら自分にも簡単にできる。早速やってみよう。

■個人を株式会社と考える
 自分自身、そして同僚をひとつの株式会社と考えるようにすればいい。隣の席の人は、○○さんではなく、○○株式会社である。個人のちょっとした行動にも社運がかかってくる、とのことです。トム・ピーターズらしい意表をつくような考え方である。

  • 時刻表どおりに走らない列車には誰も乗らなくなる。(78頁)
  • 許可を求めるのは、「だめだ」と言ってくれと頼むのと同じ。(96頁)
  • 完全に手足を縛られている人はいない。(108頁)
  • 一点に集中しなければ衆に抜きんでることはできないし、それになにより、持てる力のすべてを振り絞って、ただひとつのことに打ち込むことほど、人生の愉悦はない。(119頁)
  • 自分だけが正しいと思っている輩は、いっときは先頭に立っても、長い人生のレースでかならず脱落する。(128頁)
  • 商品開発なくして成長はありえない。そして、自分がブランドになるのなら、開発は自分でやるしかない。ひとこと付け加えておくと、この作業に終わりはない。(150頁)
  • あなたが会社だ(少なくとも心意気はそうだ)。成長企業は、意識して、将来に投資している。偉大なる会社は、血相を変えて、将来に投資している。あなたは?(151頁)
  • あの人に頼めば絶対に大丈夫−−そう言われる人が、ブランド人である。(168頁)
  • つねに真実を語ることは「競争上の優位」になる。(170頁)
  • ブランド人になるとは、臆せずステージに上がり、脚光をあびることだ。(183頁)
  • 個人の研究開発とは、すなわちリニューアル、毎日少しずつでも生まれ変わっていくことだ。(188頁)
  • 人間は一生勉強なのだと思い、達人になることを真剣に考えてみよう。まずは、ジョージ・レナードの『達人のサイエンス』(日本文教社)を読んで勉強しよう(この本は、私の人生を変えた)。(208頁)
  • 「あなた=会社」なのだから、社是がなければおかしい。なければ、さっそく原案づくりに取り掛かろう。急がず、じっくり考えなければいけないが、始めるのはいまからだ。(223頁)
  • マーケティングのセンスを磨くために、レジス・マッケンナの古典的名著『ザ・マーケティング』(ダイヤモンド社)を読んでみよう。(234頁)
  • 「人生はだれも、何かを売って生きている」 ロバート・ルイス・スチーブンソン (241頁)
10

セクシープロジェクトで差をつけろ!

トム・ピーターズ、
仁平和夫訳

TBSブルタニカ
初版2000年5月29日

 "REINVENTING WORK SERIES  The Project 50"の日本語版。『トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦A セクシープロジェクトで差をつけろ!』が邦題。

■プロジェクトの4段階
★創造30%
 プロジェクトがカッコいいか、カッコいい人や変わり者をひきつけることができるか
★売り込み30%
 サポーターを集め、仲間に入りたいと、人に思わせるようなチームを作る。プロジェクトに箔をつけるために偉い人たちの顧問団もつくる。
★実行30%
 試行錯誤を重視。全体を細かく切って、小さな課題をつくり、課題達成の達成感を得やすいようにする。
★退場10%
 プロジェクトが終わったら後のことは他人に託して、再び新しいプロジェクトに一から挑戦する。

■人生とは
 人生とはプロジェクトであり、充実した人生を送るには、すごいプロジェクトをやるしかない、とトム・ピーターズは述べておられた。

  • 獲得すべきは、文句を言わないお客さんではない。興奮して踊りだすお客さんである。(99頁)
  • サポーターは「わかってる」かもしれないが、逐一状況を報告し、雨よ霰よと感謝の言葉を降らせ、絶えず気にかけ、ひっきりなしに助けを求めていなければ、サポーターの心は離れていく。自分が夢中になっているから、みんなも夢中になっていると思うな。(158頁)
  • 私の経験からいうと、巨額の予算がついたプロジェクトはかならず上からの厳しい監視を受け、危険を冒すことは許されず、ほとんどいつも凡フライを打ち上げて終わる。(172頁)
  • 実行する前に、緻密な計画を立てなければならない。そりゃそうだ。そして、誰が何をやるかを明確に決めなければならない。そりゃそうだ。だけど・・・それはたいした問題じゃない。(178頁)
  • 実行力ある人は、テスト→テスト→テスト→修正→テスト→テスト→テスト→修正のサイクルを果てしなく、いやになるほど繰り返して前に進んでいく。計画→計画→計画→計画、それでぶっ倒れたら、また起き上がって計画を立てろというビジネススクールの教えは守らない。鼻で笑って相手にしない。(179頁)
  • すごいプロジェクトを創造するときは、全体を見なければならない。しかし、実行段階に入ったら、分解しなければならない。全体から一部を切り取り、すぐに試し、すぐに修正し、それが終わったらまた一部を切り取り、試し、学び、修正し、というプロセスを繰り返していく。それが、プロジェクト実行の要諦である。(181頁)
  • すごいプロジェクトの実行=胸がときめく遊び。(193頁)
  • あなたにだけそっと教えよう。リスト作成と議事の要約を真剣にやれば、驚くほど簡単に主導権を握れる。(215頁)
  • 私はさとりを開いて以来、スケジュール狂になり、スケジュールの鬼になった。(217頁)

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