読書録 2002年5月  2002年読書録一覧  ホーム

No. 題名

感想

1

クジラと日本人

小松正之

青春出版社
初版2002年4月15日

 国際捕鯨委員会(International Whaling Commissios : IWC)で日本の立場を強く主張している小松正之氏の著書。

 IWCは捕鯨に関する委員会なのだが、全く捕鯨と無関係の国が加盟している。この理由は、IWCの反捕鯨の票数をのばすために、反捕鯨国や反捕鯨NGOが、捕鯨と無関係の国に対して資金を提供して、IWCに加盟させた、とのこと。

 反捕鯨NGOの行動は、全く馬鹿げたものであるが、そんな相手に対しても、小松氏は冷静に科学的根拠を示しながら、捕鯨の正当性を訴えてこられた。その効果があって、近年は日本の主張を支持する国が増えてきたとのことであり、うれしい限りである。

 クジラだけを保護すれば、クジラが食べる魚が減少する、という当たり前のことが分からない国や組織が世界には結構あるらしい。

2

個性を引き出すスポーツトレーニング

立花龍司

岩波アクティブ新書
初版2002年3月5日

 野球ファンなら知っている立花龍司氏の著書。

 仰木監督時代の近鉄で、トレーニングコーチとして名を馳せ、草魂鈴木啓示監督と対立し、広岡−バレンタイン体制のロッテでコーチとして復帰し、バレンタイン監督がメッツの監督となったときは、メッツのコーチとして招聘された、という経歴の持ち主。

 科学的なトレーニング方法について書いてあるかと思ったが、メンタル的な話が多かった。

3

「超」一流の自己再生術

二宮清純

PHP新書
初版2002年4月30日

 著者の二宮氏は、私が思うに日本最高のスポーツライター。二宮氏の文章や発言からは、氏はスポーツが好きでスポーツ選手を尊敬していることが伺える。スポーツ選手を馬鹿にして金を稼いでいるスポーツライターもいるので、二宮氏にはもっと頑張ってもらいたい。

 本書は一流選手を扱っている。野茂、新庄、古田、高橋尚子などが取り上げられている。

4

ビジネス版 悪魔の辞典

山田英夫

日経ビジネス人文庫
文庫版初版
2002年4月1日

 ビジネス用語の真の意味を記した辞典。単行本としては、1998年12月に出版されている。

 久々に笑える本に出会えた。これはお勧めです。

■退職金
 退職金に有利な課税精度が続く限り残る制度。

■役職定年
 テンパイしたのに、あがれなかった。無念!

■データベース
 蓄積している間は価値が見えないが、社外に漏れると市場価値がつくもの。

■ロイヤル・カスタマー
 米国では最も恩恵が与えられる顧客であるが、日本では最も損をしている顧客。

■博士号
 博士号をもつ研究者を多数擁しながら成果が出ない状況を「ドクター・スランプ」と呼ぶ。

5

宇宙物理への道―宇宙線・ブラックホール・ビッグバン―

佐藤文隆

岩波ジュニア新書
初版2002年3月20日

 「岩波ジュニア新書」ということで、少年・少女向けに書かれた本らしい。佐藤文隆先生の一人称が「ぼく」となっていたので、子どもを意識しているなと思われるが、内容はとても難しい。この内容が理解できるお子様は、将来、日本を代表する学者になることだろう。

 佐藤文隆先生の自伝であり、その中で、相対論や宇宙論について解説がされてあった。

■ブラックホールの名付け親
 1970年ころホイラーとペンローズによって名付けられた。

6

コーチングの思考技術

ハーバード・ビジネス・レヴュー編集部

ダイヤモンド社
初版2001年12月6日

人事コンサルタント永井隆雄さん推薦の著書。

次はEQの本を読むことにしよう。

■自分に正直なタイプは進歩が遅い(43頁)
 別の人格を模倣するのを嫌がり、自分に正直なタイプは進歩が遅い。

■反逆児への対処(96頁)
 第1のアプローチ:比較的高度で、しかも他人の協力が欠かせない責任ある任務を与え、反逆児を取り込むことである。野次を飛ばす慣習から引き抜いて、スポットライトの当たる舞台に上がらせる。
 第2のアプローチは、何気ない調子で予告もせずに「会社を辞めるつもりなのか」と反逆児に聞いてみる。

■部下にやる気を出させるリーダーの4つの資質(138頁)
(1)自らの弱点を認める
(2)直感を信じる
(3)「タフ・エンパシー」(厳しい思いやり)を実践する
(4)他人との違いを隠さない

■コーチ型リーダー(223頁)
 コーチ型リーダーは権限委譲の能力に優れている。仕事の完了が遅れると分かっていても、部下に挑戦しがいのある仕事を与える。言い換えれば、コーチ型リーダーとは、長い目で見て学習に役立つと思えば、目前の失敗に目をつぶることのできるリーダーである。

  • チームリーダーになりたての頃は、クライアントに「・・・をしてください」と言われたら「おっしゃるとおりにします」と答えるのが普通である。それが、少し経験を積むと「それでは、・・・について議論させてください」と変わる。(39頁)
  • 大変優れたリーダーには、「こころの知能指数」(emotional intelligence=EQ)と呼ばれる能力が非常に高いという共通点がある。(165頁)
  • 企業での階層が高いほどEQが重要な役割を果たしていたのに、技術的熟練度の高低はさほど重要でなかった。(168頁)
  • 主に遺伝的な資質であり、子供の頃からほとんど変化しない知能指数(IQ)とは違って、EQは何歳になっても学習できる。(232頁)
7

なぜ、この人ばかり出世するのか

ローラ・バーマン・フォートガング、
西村美由紀訳

KKベストセラーズ
初版2002年5月15日

 著者がアメリカで行っているコーチングについて述べた本。

8

ザ・ゴール2

エリヤフ・ゴールドラット、
三木本亮訳

ダイヤモンド社
初版2002年2月21日

 『IT'S NOT LUCK』の日本語訳。『ザ・ゴール』の続編ということで、日本語版では『ザ・ゴール2』となった。

■みんなが得意としていることから始める(296頁)
 不平不満や愚痴をこぼすことは、みんな得意なので、そこから物事を始める。

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