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感想

1

ドラッカー名言集
経営の哲学

ピーター F. ドラッカー著、上田惇生編訳

ダイヤモンド社
初版2003年7月31日

DRUCKER SAYINGS ON MANAGEMENT by Peter F. Drucker

 本書は、ドラッカーの7000に及ぶ名言の中から、マネジメントに関するもの約200を精選したもの。選んだのは、編訳者の上田惇生氏。
 文章じたいは短いので、原文と日本語訳を併記してあればなお良かったのだが、英語版もいずれ出版されるとのことなので、買って読むことにしよう。

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 本書が出版されたとき、名言を抜き出しただけなので、買おうかどうか迷ったのだが、やはり買ってしまった。

■マネジメントにとって最大の責任は、組織の生存を確実にすることである。『乱気流時代の経営』(16頁)

■まずマネジメントが行うことべきことは、自らの組織があげるべき成果を明確にすることである。これは、実際に取り組んでみれば明らかなように、最も難しく、最も重要な仕事である。『明日を支配するもの』(17頁)

■事業の定義の見直しに成功する人は、予期せぬ失敗を部下の無能や偶然のせいにしない。システムの欠陥の兆候と見る。予期せぬ成功を自らの手柄とせず、自らの前提に問題が生じていると見る。『未来への決断』(36頁)

■知っている仕事はやさしい。そのため、自らの知識や能力には特別の意味はなく、誰もがもっているに違いないと錯覚する。逆に、自らに難しいもの、不得手なものが大きく見える。『創造する経営者』(54頁)

■独占者がリーダーシップを失うのは、顧客に選択権が与えられていないからである。独占の顧客は、第二の供給者を待望する。出現してくれさえすれば、そこへ群がり集まる。『創造する経営者』(90頁)

■知識労働者の生産性を向上させる条件は、大きなものだけで六つある。仕事の目的を考えさせる。生産性向上の責任を負わせる。イノベーションを行わせる。継続して学ばせ教えさせる。量よりも質が問題であることを理解させる。彼らをコストではなく資産として遇する。『明日を支配するもの』(105頁)

■生産性向上のための最善の方法は、他人に教えさせることである。知識社会において生産性の向上をはかるには、組織そのものが学ぶ組織、教える組織とならなければならない。『ポスト資本主義社会』(110頁)

■目標は、自らが属する部門への貢献によって規定される。『マネジメント』(158頁)

■目標管理は、マネジメント全体の方向づけや仕事の一体性のためには不要としても、自己管理によるマネジメントのためには不可欠である。目標管理の最大の利点は、支配によるマネジメントを、自己管理によるマネジメントに代えることにある。『現代の経営』(160頁)

2

ドラッカー名言集
仕事の哲学

ピーター F. ドラッカー著、上田惇生編訳

ダイヤモンド社
初版2003年7月31日

DRUCKER SAYINGS ON INDIVIDUALS by Peter F. Drucker

 本書は、ドラッカーの名言の中から「社会的な存在としての一人ひとりの人間とその仕事」をテーマに約200を選んだもの。

■今日我々はまったく異質の、しかし同じように大きな革命の最中にある。知識が生産手段になったことである。(1頁)

■成功の鍵は責任である。自らに責任をもたせることである。『非営利組織の経営』(17頁)

■卓越するには特別の才能が必要である。だが成果をあげるには、人並みの能力があれば十分である。『経営者の条件』(35頁)

■貢献に焦点を合わせることが、仕事の内容、水準、影響において、あるいは上司、同僚、部下との関係において、さらには日常の業務において成果をあげる鍵である。『経営者の条件』(46頁)

■誰もが、自分の強みはよくわかっていると思う。しかし、たいていは間違っている。わかっているのは、せいぜい弱みである。『明日を支配するもの』(56頁)

■仕事上の役割として、意思決定者と補佐役のどちらのほうが成果をあげるかという問題がある。補佐役として最高でありながら、意思決定の重荷に耐えられない人が大勢いる。『明日を支配するもの』(64頁)

■最初の仕事はくじ引きである。最初から適した仕事につく確率は高くない。しかも、得るべきところを知り、向いた仕事に移れるようになるには数年を要する。『非営利組織の経営』(76頁)

■起業家として成功する者は、女神の口づけやアイデアのひらめきを待ってはいない。彼らは仕事をする。大穴は狙わない。『イノベーションと起業家精神』(95頁)

■組織の摩擦のほとんどは、たがいに相手の仕事、仕事のやり方、重視していること、目指していることを知らないことに起因する。問題は、たがいに聞きもせず、知らされもしないことにある。『明日を支配するもの』(116頁)

■優れたリーダーは強力な部下を求める。部下を前進させ、誇りとする。部下の失敗に最終的な責任をもつがゆえに、部下の成功を脅威とせず、自らの成功ととらえる。『未来企業』(139頁)

3

ドラッカー名言集
変革の哲学

ピーター F. ドラッカー著、上田惇生編訳

ダイヤモンド社
初版2003年8月28日

DRUCKER SAYINGS ON CHANGE by Peter F. Drucker

■実は、処女作『経済人の終わり』(1939年刊)から最近著『ネクスト・ソサエティ』(2002年刊)に至る私の全著作のテーマが、この継続と変革のバランスだった。(2頁)

■技術変化が劇的でない事業ほど、組織全体が硬直化しやすい。それだけに、イノベーションに力を入れることが必要である。『現代の経営』(20頁)

■イノベーションを行なう人たちは、小説の主人公のようではない。リスクを求めて飛び出すよりも、時間をかけてキャッシュフローを調べる。『イノベーションと起業家精神』(49頁)

■賢明な企業は、イノベーションのためのアイデアが見込みのないことが明らかになるまで、プロジェクトそのものではなく、プロジェクトたずさわる人とチームを支援する。『マネジメント・フロンティア』(84頁)

■イノベーションを未来のために行なってはならない。「25年後には、大勢の高齢者がこれを必要とするようになる」と言うのでは十分ではない。「これを必要とする高齢者はすでに大勢いる。25年後にはもっと大勢いる」と言えなければならない。『イノベーションと起業家精神』(101頁)

■変化はコントロールできない。できることは、その先頭に立つことだけである。『明日を支配するもの』(128頁)

■長いあいだ成功をおさめ、挑戦を受けたことのない支配的な地位の生産者や供給者は、傲慢になりがちである。新規参入者が現れても、取るに足らぬ素人と見る。そのくせ、その新規参入者が増大を続けても、対策を講じることができない。『イノベーションと起業家精神』(157頁)

4

ドラッカー名言集
歴史の哲学

ピーター F. ドラッカー著、上田惇生編訳

ダイヤモンド社
初版2003年10月2日

DRUCKER SAYINGS ON SOCIETY by Peter F. Drucker

 本書は、『新しい現実』からの引用が多かった。新訳版の出版を期待してます。

■組織とは、共通の目的のために働く専門家からなる人間集団である。社会、コミュニティ、家族などの伝統的な社会集団と異なり、組織は目的をもって設計され、形成される。『ポスト資本主義社会』(54頁)

■ケインズ的福祉国家の理論が正しければ、国家が金で困るはずがなかった。歳出が経済を刺激し、資本形成と税収は急上昇したはずだった。そのうえ、瞬く間に巨額の財政黒字が実現したはずだった。『未来への決断』(140頁)

■ケインジアン、マネタリスト、サプライサイド、新古典派のいずれのものであれ、景気刺激のための政策が効果をあげた例はない。政府による景気刺激は、景気の循環的な回復過程と一致したときのみ成果をあげる。そのような偶然は稀である。偶然の一致をもたらすための政策は、存在しない。『未来への決断』(164頁)

■アメリカの従業員は、賃金に加えて、年金基金を通じ産業の所有者としての利益を手にする。資本の所有者および供給者、資本市場の支配者となりつつある。アメリカだけが、マルクス経済学にいう「価値の源泉たる労働者が生産活動の成果を手にする」という意味において、真の社会主義の最終段階に達した。『見えざる革命』(198頁)

■問題は、資本市場における意思決定権が、企業家すなわち未来に投資する者の手から、受託者としての資産管理者、すなわち慎重の原則に従い過去に投資する者の手に移ったことにある。そこには、これから成長しようとする小さな若い事業を餓死させる危険がある。『見えざる革命』(201頁)

■大恐慌以来、失業は、現代社会に特有の最も危険な病とされてきた。高齢化社会では、失業に代わってインフレが、現代社会に特有の最も危険な病としての地位に座る。『見えざる革命』(203頁)

5

就業規則の知識

外井浩志

日経文庫
文庫版初版
1996年4月8日1版1刷
2002年8月5日2版1刷

 就業規則について勉強しなければいけない立場になってしまいましたので、本書を読んでみました。

 人事部門の方は、こんなに難しくて非生産的な内容を理解しているのでしょうか。

6

新選組日記 永倉新八・島田魁日記を読む

木村幸比古

PHP新書
初版2003年7月2日

 本書は、平成10年に発見された永倉新八の『浪士文久報国記事』と、島田魁の『島田魁日記』両者の原文と訳文、そして解説文を記したもの。

7

働く女性のちょっと気のきいたものの言い方

田丸美寿々編著

三笠書房知的生きかた文庫
文庫版初版
2003年6月10日

 文庫本の題名には女性とありますが、もとは『ちょっと気のきいたものの言い方〈オフィシャル編〉〈プライベート編〉』という題名で単行本として出版されています。男性が読んでも参考になります。
8

やってみなはれ みとくんなはれ

山口瞳、開高健

新潮文庫
文庫版初版
2003年9月1日

 昭和44年に刊行されたサントリーの社史『やってみなはれ サントリーの70年I』の文庫版。

 往年のウイスキー好きの方には、とても懐かしい話が満載なのではないでしょうか。

 トリスウイスキーは、大正9年、できの悪いアルコールを樽につめてほっておいたら、いい味になっていたので、一樽だけ鳥井さんの名前にちなんで「トリスウイスキー」として売りに出したのが始まり。

■寿屋は赤玉ポートワインで事業を起こした。(44頁)

■鳥井信治郎は、ずっと後になって「酒ちゅうもんは生きてま。どんな酒かて置いてみなはれ」ということを言った。(118頁)

■鳥井信治郎は、絶対に女子社員を叱らなかった。また、工員を叱るということもなかった。叱られるのは営業部員であり事務員であり技術者であり、男の社員だけである。(123頁)

■社名の由来
 サントリーのサンは太陽であり、すなわち赤玉であり、赤玉の鳥井さんだからサントリーとするのが正しい。(158頁)

■昭和4年の元日に鳥井信治郎は「オラガビール」を発売した。(254頁)

■ビスマルクの国民に対する有名なスローガンは「右手に鞭、左手にアメ」であった。(259頁)

9

気づかせて動かす 熱情と理のマネジメント

山口良治、平尾誠二

PHP研究所
初版2003年10月24日

 伏見工業の先生と教え子の対談。教育について語り合っている。山口氏はドラマ『スクール・ウォーズ』の主人公であり、最近はNHKの『プロジェクトX』で取り上げられている。

 山口氏は31歳で伏見工業に赴任してきて、そこからあの熱い指導を行なったんですね。

■「これがもし自分の子なら放っておけるんですか? 生徒は他人の子だからどうでもいいんですか?」(山口 27頁)

■平尾氏が伏見工業でキャプテンをやって学んだこと
 「媚びない、キレない、意地を張らない」(60頁)

■「ここでこういうことに耐えておけば、こんな素晴らしい自分が待っているんだ」というように、子どもがドキドキするようなものを与えてやれば、絶対に反応は返ってくる。(山口 142頁)

■いま、人の気持ちを思いやれない人間が多いだろう。そういうなかで、我々が大事にしているラグビーの精神、「ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン」「チームのために何ができるか」というのは、今の社会に一番欠けている必要な精神ではないかと思う。(山口 170頁)

10

龍馬 四 薩長篇

津本陽

角川書店
初版2002年4月30日

 津本陽が描く坂本龍馬の第4巻。

 新しい史料の発見による細かな記述が、津本流だね、と感じられます。

 伊東祐亨は、神戸海軍操練所の生徒だったんですね。

■ロッシュは、幕府に対し誠意をあらわすために、カノン砲、弾丸などを、それまでイギリス商人らがむさぼっていた暴利の、十分の一という、原価で売り込んでいた。(82頁)

11

生き方のツケがボケに出る

金子満雄

角川文庫
文庫版初版
2001年2月15日

 浜松医療センター顧問の金子満雄氏が書いたボケに関する著書。
 著者は、脳外科医として老人性痴呆の治療を続けてこられた方。

 痴呆は、頭を使うことを怠ると発症し、頭を使うようになると直るようです。
 趣味も人付き合いも悪い人が、定年後、家でボーっとしていると、ボケてしまうらしい。

■脳活性化のためには、男女交際に勝る生き甲斐はまずなさそうである。(65頁)

■恋は前頭前野を生き生きさせる。(67頁)

■40過ぎの独身息子と同居している老親はボケやすい。(86頁)

■さて、痴呆とは何か? もうお分かりだろう。痴呆の本態は人の最高次機能の中枢である前頭前野の障害にあるのだ。(205頁)

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