|
MANAGING FOR THE FUTURE by Peter F. Drucker
ハーバード・ビジネス・レビューやエコノミストに掲載された論文を一冊にまとめたもの。
1990年前後に書かれた内容には、日本を礼賛するものが多かった。
序章
■ウィーン市場の崩壊後、10年を経ずして、ドイツの宰相オットー・フォン・ビスマルクが、国民健康保険と強制老齢年金保険を発明した。(4頁)
I部 経済
■偉大な世代の最後の生き残りと言うべきミルトン・フリードマンは、さらにケインズの答えを進めて、「それさえしなくてよい。貨幣供給量を確実に増やしさえすればよい」とした。サプライサイド派は、もっと単純だった。減税しさえすればよいとした。これ以上に素晴らしく気持ちよいことがあり得るだろうか。(35頁)
■「日本の成功の原因は何か」が、今日最も議論されている話題である。しかし、日本の資本コストに言及する人は、ほとんどいない。(81頁)
■世界中で、日本人ほど意思決定に優れた人々はいないのである。(94頁)
U部 人
■知識労働者とサービス労働者という、労働力において新たに支配的な存在となった人たちの生産性が、先進国の経営管理者にとって、今後数十年にわたって、その直面する最も大きなかつ最も難しい課題となる。(111頁)
■しかし、知識労働やサービス労働の生産性の向上をはかる場合に、まず問うべきは、「何が課題か。何を達成しようとしているか。なぜそれをするのか」でなければならない。(117頁)
■リーダーとは、目標を定め、優先順位を決め、基準を定めて、それを維持する者である。もちろん、妥協することもある。効果的なリーダーは、自分が世界の支配者ではないということを痛いほど知っている。(147頁)
V部 マネジメント
■結局のところ、昇進してゆく上司の部下になることが、成功のための最高の方法である。(199頁)
■上司を低く見るならば、上司はそれを見抜き、根にもつ。あるいは、あなたが上司の頭や知識を問題にしたのと同じように、今度は上司があなたの頭や知識を問題とし、あなたが無知で愚鈍で想像力に欠けると見るようになるに違いない。(203頁)
■アルフレッド・P・スローンは、1920年代から30年代にかけて、彼自身が実際に顧客に接することによって、GMを世界第一位のメーカーに作り上げた。(226頁)
■コスト削減には、仕事そのものをすっかり廃止してしまうことが、抜きん出て有効な方法である。しかもそれは、恒久的なコスト削減を実現してくれる唯一の方法であるかもしれない。(240頁)
■あらゆる仕事、あらゆる活動について、概ね3年ごとに、「本当にこれをする必要はあるか、それともやめるべきか」を問わなければならない。(244頁)
W 組織
■研究開発は、一つの活動からなるものではない。三つの活動からなる。改善、管理的進化、イノベーションである。この三つは相互補完的ではあるが、全く異質である。(347頁)
■「管理的進化」は、新しい製品やプロセス、サービスを利用して、さらに新しい製品やプロセスやサービスを生み出すことである。そのモットーは、「成功した新製品は、次の新製品の踏み台となる」というものである。(347頁) |