読書録 小松秀樹 ホーム
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■→そのまま引用 ●→抜粋、要約 |
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慈恵医大青戸病院事件 医療の構造と実践的倫理 |
小松秀樹氏が医療倫理の教科書のとして記した著書。 ・青戸病院事件 ■カソリックの神父は、癌の告知を死の宣告と重ねて大騒ぎすることに違和感を持つという。彼らから見れば、人間は生まれたときから死を宣告されているのである。(8頁) ■警察の捜査手法だと、反省すべき点をカンファレンスの記録に残すと、過誤があった証拠とされる。(19頁) ■私は今回の事件における、泌尿器科医の行動の最大の問題は説明の不備だったと思う。これが起訴された医師だけの問題だったかどうか検証する必要がある。(69頁) ●日本の航空機事故調査の問題点(76頁) ■死が不可避である以上、不安は人間が生きていく上で根源的に伴うものである。(150頁) ■日本医師会は本来わが国の医師を代表する団体とされているが、実際には開業医の利益代表として政治活動をしてきた。(159頁) |
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医療崩壊 「立ち去り型サボタージュ」とは何か |
本書は、小松秀樹氏が検察に提出した意見書を一般向けに書き直したもの。危険な状況にある日本の医療を分析し、崩壊させないための対策を提案した、とはしがきにある。著者渾身の一冊であることが端々から伺える。 ■現在、日本の医療機関は二つの強い圧力にさらされている。医療費抑制と安全要求である。この二つは相矛盾する。相矛盾する圧力のために、労働環境が悪化し、医師が病院から離れ始めた。(3頁) ■執拗に責めたてれば医師は簡単に屈する。医師や裁判官は比較的恵まれた育ちをしていることが多い。(29頁) ●医療紛争が発生した場合 ■わが国の弁護士は盗聴、おとり捜査、司法取引には反対するが、密室で自白を迫る現在の捜査手法には強く反対していない。(50頁) ■日本人は業務上過失致死罪を当然のこととして受け入れているが、世界的にみて必ずしも一般的ではない。(55頁) ■個人開業医の収入は多く、病院勤務医の収入は少ない。労働時間は逆である。(123頁) ●病院の勤務医が開業医にシフトしているので、病院で必要とする医師が確保できていない。(127頁) ■医局は、若い医師を責任を持って教育する場ではなく、やくざ集団のように他の集団と勢力争いをする運命共同体であった。(186頁) ●無過失保証制度 |
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医療の限界 |
小松秀樹氏の三作目。 ●医師の団体には、日本医師会を含めて、強制加入の団体はない。(41頁) ●日本では恨みで医事紛争になる。アメリカではお金が目的となる。(59頁) ●小児の脳性まひは出産に伴う事故でも発生するが、胎児そのものに問題がある場合もある。この区別は困難。訴訟では産科医が敗訴することが多い。賠償金は莫大。産科医は訴訟をきっかけに産科医療から離れる場合が多い。 ■「インシデント」とは、エラーがあっても、実際の被害につながらなかったケースのことをいいます。(106頁) ■法律家の見解では、手術は同意がなければ、障害行為とみなされる。(118頁) ■医師は、指示や処方を間違えても途中で安全網に引っかかることが多い。しかし、看護師は最終的に投薬や点滴をする立場にあるため、しばしば医療事故の当事者になる。刑事責任を問われる看護師は多いのです。(122頁) ■一般的な話ですが、無能な人間が権力を持ち、しかも勤勉だとひどく有害です。(141頁) ●日本医師会は、開業医の診療報酬を高く保つことに努め、それなりに成功した。(151頁) ■イギリスではサッチャー政権による長年の医療費抑制政策で、医療従事者の士気が崩壊しました。(153頁) ●アメリカの医療には公平という概念はありません。医療保険が高価なため、中間からやや下の階層では、医療保険を購入できない。(161頁) |