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著者の中村修二さんは、青色LEDの開発で有名な人。日亜化学という小さな会社で、世界各国の企業や研究機関が莫大な開発費を注ぎ込んでもなし得なかった青色LEDの開発をやってのけた人である。さまざまな賞を受賞しており、西澤潤一さんも受賞しているモートン賞も中村さんは受賞されている。現在は、カリフォルニア大学サンタバーバラ校の教授である。
本書を読むと、青色LEDの開発は決して偶然ではなく、長年の苦労と努力のたまものであることが伺える。徳島大学の大学院を出て、「なんでこんな会社来たんや」と言われつづけた日亜化学に入社し、少ない予算の中で、自分流のやり方で周りの声を気にせずに、ひたすら開発に取り組んで、世界を出し抜くような製品を世に送り出された。
くる日もくる日も、装置の溶接ばかりやり、このまま人生が終わってしまうと思ったこともあったそうだ。
表題にある「私の方法」とは、過去の文献に頼らない、装置は自作し自分で好きなように改造する、夜更かしはせず夜8時には帰宅する、というものだった。夜8時には帰宅する、ということが以外であった。年間360日働いていた、ということを先に聞いていたので、家にも帰らず開発に没頭していたと思っていたのだが、私生活は結構普通だったようだ。
- 自分を信じて突き進む勇気さえあれば、成功は現実のものとなる。大きな成功はつい目と鼻の先に転がっているのだ。(20頁)
- 「物を作ることが人生だ」と言った人がいるけれでも、本当にそのとおりだと思う。(67頁)
- 私に言わせれば、営業や上司に言われたことをコツコツとひたすら研究し、しかもそれを製品化にまでこぎつているわけだから、売れないのは私の責任ではない。(97頁)
- 日本は大手企業に入ることが、まるで人生の目的みたいになっている。ここで出世して、あわよくばサラリーマン社長になるのが夢ということなのだろうが、こういう状況だから、日本では世界に通用するようなベンチャー企業が育っていかないのだ。(226頁)
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