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トトロの部屋 3
<トトロの教室 総集編>

のほほんエッセイ「トトロの部屋3」へようこそ。
ある日ある時にトトロが感じたことを,ありのままに書いています。
読みやすくするため,詩のように改行したスタイルでつづっています。
(全101作品)
「アリジゴク」
アリジゴク。
確か,ウスバカゲロウの幼虫であったような気がする。
砂漠のような乾いた地面に巣を作って住んでいる。
小学生の時,父の会社の社宅に住んでいた。
社宅だから,家の前にも鉄骨の資材の倉庫があった。
その倉庫の中は乾いた地面になっていた。
会社が休みの日,トトロはそこで遊んでいた。
本で読んで知っていたトトロは,地面にすりばち状の穴が開いているのを発見した。
「アリジゴクだ!」
トトロは,しばらく観察することにした。
アリジゴクは,見事なすりばちを形成している。
すりばちの上の方に,小さな木の実を置いてみる。
そうしたら,みるみる下へ飲み込まれていった。
底なし沼のようだ。
何度となく実験を繰り返してみたが,何度やっても見事に獲物を飲み込んでいく。
それから,持ってきた水槽に砂ごとしまいこんだ。
何日かすると,水槽の中でアリジゴクが巣を作った。
カブトムシやクワガタならともかく,こんなものを飼っているのはトトロぐらいでは
なかったか。
小さな昆虫にも知恵があり,みんな必死に生きているんだ。
「クルミ探し」
小学生の頃,トトロの学校ではクルミを集めるのが流行したことがある。
なぜクルミなのかはわからない。
トトロはクルミの実を探しに街中を自転車で走り回った。
そして,やっとクルミの木を見つけた。
クルミの木はかなり高い。
足元に実が落ちているからそれでわかる。
1箇所は,空き地の中に立っていた。
もともとは人が住んでいたのだろう。
こわれた家が1件。
この周りには,木がおいしがっていて昼間だというのに暗い。
実に薄気味悪いところだ。
トトロは,地面に落ちていたクルミを拾っていった。
でも,ほとんど取りつくしてしまった。
あとは,まだ枝についているものを狙った。
原始的だが,地上から石を投げてぶつけて落とす作戦だ。
何十回も投げていると,なんとか命中。
見事に落ちてくると,それはうれしいものだった。
そして,この木のクルミは全部取りつくした。
もう一箇所,これは畑の脇のバス停のすぐ横に立っていた。
この道路は砂利道だったし,めったに車も来ない。
ラッキーだったのは,下が砂利道であったこと。
石がいくらでもあるから。
こうして,投げては拾って集めていった。
クルミは,手の中に2個包んでこすれさせると,「コリコリ」と音がする。
これがまたいい音で,ひまさえあれば音を出して遊んだ。
学校へ持っていって,どちらが大きいとか自慢をし合っていたものである。
クルミは,最後は金づちでたたく。
そうすると硬い実が割れるから,中から出てくる実を味わっておやつとなる。
こうして自然の中で走り回って遊んだことは,今でも鮮明に覚えている。
スーパーの野菜売り場でクルミの実を見つけた時,ふと少年の頃を思い出した。
追伸だが,トトロは初めクルミの実とウメボシの種は同じものだと思い込んでいた。
でも,金づちで割った時に違いに気づいた。
3年生の時だった。
「落とし穴」
落とし穴。
壺井 栄の名作「24の瞳」の一場面で,担任の大石先生が生徒の作った落とし穴に落ちて
けがをする場面が有名である。
落とし穴の何が,子どもをとりつかせるのであろうか。
トトロもまた,子どもの頃よく落とし穴を作って遊んだ。
初めは,空き地でみんなで鬼ごっこなんかをしているのだが,そのうち走りつかれてしまい
思いついたように,せっせと落とし穴を掘り始める。
初めの頃は,手で掘っていた。
それがだんだん,シャベルになった。
掘った穴の上にそっとわらを敷いて,まわりには砂をかける。
落とし穴の見える木の影から,だれかが落ちないかとそっと監視を続ける。
これがまたなんとも言えないスリルである。
うまく落ちた時の快感といったらたまらない。
いたずらトトロにとってはこれで終わるはずもなく,だんだんエスカレートしていった。
初めはシャベルで掘っていたものが,スコップになった。
工場のすぐそばに住んでいたトトロに,道具はすぐにも用意できた。
よく友達が遊びに来る空き地に,落とし穴を作ることにした。
スコップで力いっぱい掘り進めて行く。
途中,粘土にぶつかると手ごわいが,頑張ってどんどん掘っていった。
いつしか,自分の背より深い穴ができた。
「よし!これでいいだろう。」
今まで,こんなに深い穴は掘ったことがない。
ワクワクしながら,持ってきたござで穴をふさぎ,上には枯れ草やら砂やらでふさいでみた。
「うまくできた!」
あとは,だれかが落ちるのを待つのみ。
いつものように,木陰から監視を続けていた。
2,30分経ったであろうか。
向こうから茶色い影が通った。
「あれ?」
それは,犬だった。
犬には,赤い首輪がついていた。
「どこかの犬が脱走してきたのかな。」
そんなことを考えているうちに,犬は落とし穴の方に走っていった。
「・・・!」
一瞬にして,犬の姿は視界から消えた。
落ちたのだ。
トトロは,笑いが止まらなかった。
しばらく,爆笑していた。
ところが,しばらくすると穴の中から犬の悲しそうな声が聞こえてきた。
これにはさすがにかわいそうになったので,穴の上から下をのぞきこんでみた。
犬が悲しそうな顔をして,上を見ていた。
トトロは,急いではしごを取りにいった。
手を伸ばせば届くようなものではないから。
走って来たトトロは,はしごをかけると下にいた犬を拾い上げた。
地面へ犬をそっと置いた。
犬は,一目散に走っていった。
いたずらも,度が過ぎたかな。
トトロは,ちょっと反省して穴を埋めることにした。
あの犬は,その後元気だったのだろうか。
もう,その犬の姿を見かけることはなかった。
「休日の2度寝」
平日の朝は,眠くても仕方ないから起きる。
大きなあくびをしながら布団を出る。
車を走らせながら,また大あくび。
ところが,休日は別だ。
どういうわけか,休日になると早起きしてしまう。
でも,もったいないから2度寝しよう。
休日の2度寝。
これが気持ちいい。
いつもなら仕事をしている時間にもグーグー。
気がつくとお昼が近づいている。
ちょっと贅沢,休日の2度寝。
「いもほり」
今日は,いもほりをした。
学校のすぐそばにある畑へ行く。
1学期に植えたサツマイモの収穫へ行くのだ。
サツマイモのつるをカマで刈る。
畑一面に張ったマルチ(黒いビニル)をはがす。
そして,待ちに待ったいもほりだ。
少しずつ,紅色の皮が見えてくる。
掘っても掘っても,どんどん出てくる。
「あった!」
「こっちにもあったよ!」
みるみるうちに1輪車2台分のイモが山になった。
家庭科室の前にある水道で,いもをきれいに洗う。
そして,しばらく干しておく。
その間に,みんなでそれぞれサツマイモを使ったレシピを調べる。
パソコン室からインターネットで検索。
次々とレシピが見つかった。
来週には,いよいよ料理してみようか。
たぶん,来週には家庭科室からの甘い香りが学校中に漂うことになるに
違いない。
各グループからのおすそ分けに期待しているトトロであった。
「うんこの話 2」
それは,トトロが小学生の時の話だった。
夏休みになると,宿題の一つに自由研究が出たものである。
夏休みというと,毎年頭を悩ますのが読書感想文と自由研究であった。
今年もまたアイディアを考えなくてはならなくなった。
まさか,去年と同じというわけにもいかないし。
しばらく考えたが,思いつかない。
トイレでしゃがんでいた時,ひらめいた。
「うんこの研究をしよう。」
・・・これをひらめいた時,笑いが止まらなかった。
「よし,ウケねらいで行くか。」
結局,どうせアイディアが出なかったので,これで行くことにした。
それから,40日間の研究が始まった。
改めて言っておくが,うんこの研究である。
きのう食べたものとうんこの関係。
色,形,大きさ,重さの特徴などなど。。。
繊維質のものを摂取すると,翌日のうんこの中にそのまま残っていたりする
ことがわかった。
トウモロコシなんか実に見事で,そのままの形で出てくるんだ。
いわば,トウモロコシの旅の終点を見届けるわけだ。
こうして,夏休みは終わった。
2学期が始まった。
夏休みの自由研究として,自信を持って先生に提出した。
うんこの研究ということで,くだらないとは思ったが,40日間テーマに沿って
研究してきたこともあるため,それなりには自信があった。
ところが,この研究はコンクールに出ることはなかった。
先生は,作品の一つ一つに短評をそえることになっている。
トトロの作品にも,先生からのメッセージが書かれていた。
・・・実にくだらない研究である・・・
え?これだけ?
残念ながら,トトロの研究心(笑)を理解してもらうことはできなかった。
大人になって,トトロは教員になった。
しかし,あれ以来,うんこの研究をしてくる教え子は未だにいない。
トトロ的には,こういう個性もあったっていいと思うのだが・・・。
<きたない話でごめんなさい>
「うんこの話」
トトロは,授業中によく脱線する。
なかでも,一番盛り上がるのは「うんこ」の話題。
いつの時代も,こういう下ネタは盛り上がる。
トトロが小さかった頃のことだ。
おばあちゃんの家へお泊りに行くことがあった。
おばあちゃんっ子だったトトロは再会を喜んだ。
やっと到着して玄関をくぐると,なんかなつかしいにおいがした。
ところが,ある日トトロの身に事件が起こった。
早朝から公園へ行ってしばらくブランコで遊んでいたが,急におなかが痛くなってきた。
もれそうになるのを我慢しながら,急いでおばあちゃんの家に戻ってきた。
戻るなり,トイレへかけこんだ。
「ふう♪」
ほっと息をついたのもつかの間。
そこで,事件が起きた。
下から冷たいものがはねてきた。
そして,見事おしりに引っかかった。
この冷たさは強烈であった。
まさに,便所のおつりを食らってしまった瞬間だった。
トトロは急いでふいてきれいにしたものの,いつまでも気持ち悪い。
次の日,またうんこがしたくなった。
昨日,おつりをくらっていたトトロは,おばあちゃんの家のトイレに入るのがこわくて仕方なく
外へ出た。
家のすぐわきでしゃがんだ。
幸い,外からは誰にも見られない。
この日から,トトロは外でうんこをすることになった。
あとで,おばあちゃんが庭の隅に埋めておいてくれたからよかった。
ある日,トトロはまた外でうんこをした。
バナナのような見事なやつが出た。
紙が足りなかったので取りに行って,戻ってきた。
「・・・?ない。」
あれ?どういうわけか,うんこはなくなっていた。
「おばあちゃん,うんこかたづけたの?」
「かたづけてないよ。」
うんこは,いったいどこへ消えてしまったのか。
まさに,うんこのミステリーである。
なんで消えてしまったのだろうか。
大きな疑問であった。
ところが・・・。
その答えは,数日後に出ることになる。
いつものように庭でうんこをしたトトロは,物置のかげからそっと監視を続けていた。
そうしたら,道路の方から侵入者が現れた。
やけに小さい。
茶色いぞ。
それは,近所の家で飼われている犬であった。
その茶色い犬は,トトロのうんこのところへやってきた。
そうしたら!
なんと,いきなりトトロのうんこを食べ始めたではないか。
幼いトトロには理解できない場面が飛び込んできたのだ。
これには驚いてしまった。
急いでおばあちゃんに知らせようと思ったのは,すっかり食べ終わった後だった。
ネコが草を食べる時があるように,犬の習性では不思議なことではないと知ったのは
トトロが大人になってからのことだった。
<きたない話でごめんなさい>
「畑作り」
今日は,学校園の耕しを行った。
みんなで草取り。
トトロ学級は,全校で1番人数が多いから,早い早い。
次々ときれいになっていく。
今度は,くわを使って耕す。
さすが,田舎の子どもたちだけあって上手だ。
こつを教えてあげると,子ども達だけでも畝ぐらいは作れるようになる。
あっという間に畑ができる。
「低学年の畑も草取りしていい?」
「そうか!いいことだね,やろうやろう。」
予定をのばして,みんなで汗をかきながら続けていく。
きれいになった畑。
教務主任の先生にほめられ,にっこりとほほえむ子どもたち。
よし!これでこそ高学年だね。
トトロはほほえんだ。
<土まみれのトトロ>
「教え子とネット散歩」
学校にコンピュータ室ができた。
パソコンの基礎から指導をしてきた。
今日は,インターネットだ。
とうとう,トトロのホームページに教え子のカキコが登場。
いいもんだね。
教え子と一緒に楽しむネット。
トトロは,心の中で喜んだ。
「ねこばす通勤」
トトロは,ねこばす通勤。
去年までは2時間近くかかったが,今は1時間ぐらい。
小学校の教員としては,かなり遠い方になる。
でも,これぐらいがちょうどいいかな。
去年までのねこばすは,月に3000キロ以上だったね。
トトロはたまに,ねこばすの掃除もしてあげる。
ねこばすの後部座席には,ぬいぐるみがいっぱい。
これ,みんな子どもたちからのプレゼントだよ。
置き場に困って,ねこばすの中に置いてあるってわけ。
ねこばすの中では,トトロ学級のテープがBGMだよ。
去年のテープを聞いていたよ。
だんご3兄弟,なつかしいな。
みんなで元気に歌ってる。
だから,行き帰りとも,ねこばすはにぎやか。
さて,今日はねこばす点検でもするか。
汚れてまっくろくろすけになってるからさ。
「季節の色」
春色
春色って,どんな色?
淡い桜色?
それとも黄色かな
この季節は,みんなが咲き誇って
ここだよ!って呼んでいる
春色がここにもいっぱい
夏色
夏色って,どんな色?
濃い青?
それとも,緑色かな
雨が降った後にできる虹のように
光が反射して鮮やか
夏色がここにもいっぱい
秋色
秋色ってどんな色?
赤?
それとも黄色?
山いっぱいに咲いた花火が
彩る自然のパレット
秋色がここにもいっぱい
冬色
冬色ってどんな色?
真っ白?
それとも灰色?
あたり一面に広がった雪のカーペット
これは空のプレゼントかな
冬色がここにもいっぱい
「いらっしゃいませ」
現在のトトロの学校にも,パソコン教室ができた。
朝から雨が降っていた。
外へ遊びに行けないので,パソコンの授業を行うことにした。
電源の入れ方,マウスの使い方など,簡単なことから学ぶ。
今日の課題は,インターネットに親しむこと。
アドレスを入力して,ホームページにアクセスする課題。
そこで,トトロのサイトのアドレスを黒板に書いた。
みんなで必死にローマ字と格闘している。
そして,みんながやっとのことでたどり着いた。
コンテンツの中では,投票コーナーで楽しむ子もいれば,写真を見ている子もいる。
黙々とエッセイを読んで笑っている子もいる。
掲示板に遊びに来たら,トトロっ子たちは驚いた。
「これって,私達のことだよね?」
「そうだよ。(笑)」
実は,トトロっ子へのメッセージをあらかじめ掲示板に書いておいたのだ。
トトロ学級のことを題材に書いているところがあるから,おもしろいのかも。
さぁ,いつでも遊びにおいで。
いらっしゃいませ。
<トトロ学級,パソコン室にて>
「トトロっ子」
トトロの学校では,トトロっ子がたくさんいる。
さすがにトトロのクラスの子は慣れてしまっているが。
先日,出張で担任のいない3年生のクラスへ行った。
「わ〜!トトロ先生だ。」
いきなり3年生たちが集まってきた。
交代で肩車をしたり,おしっこ(押し相撲)をしたり,じぇんけんをしたり。
自分のクラスではなくてもお構いなし。
この子どもたちは,ちゃんと自習もできるんだ。
それには作戦があった。
「最後まで頑張れたら,トトロが本を読んであげるからね。」
実は,これだけ。
本当に頑張った子どもたちにとんち話やお化けの話,笑い話などの本を読み聞か
せしてあげる。
子どもたちだって,みんな楽しそうに聞いている。
「トトロ先生,今度いつ来てくれるの?」
「そうだね。いつになるかわからないから,校長先生に頼んでおくからね。」
そうして,トトロっ子は広がっていく。
別に人気取りしているのではないが,子どものいないトトロにはみんなかわいくて
仕方ないからね。
トトロの教室まで,手をつないで7,8人が送ってくれた。
もちろん,背中に2人ぐらいはぶら下がっていたな。
だって,トトロっ子だもんね。
学級の子だけじゃないよ。
みんなトトロの教え子なんだね。
<みんなのトトロ>
「春の香り」
校庭の芝生の上でごろんと寝転んだ
空を見る
ジェット機が川の上空を飛んでいく
耳をすます
空高く向こうの方から聞こえてくるヒバリの声
目をとじる
頬にあたるやさしい風がトトロを包む
においをかぐ
ほんのり漂うタンポポのにおい
そのうち,額の上をありんこが歩いていった
春なんだね
「宇宙旅行」
1年生。
静かに落ち着かせたい時がある。
そういう時は,目をつぶらせるといい。
トトロはこういう時,1年生に言う。
「みんなで宇宙旅行へ出発だ!」
「わーい!」
何のことはない。
ただ目をつぶるだけ。
でも,中には星が見えたとか言ってる子もいたよ。
かわいいもんだね。
こうしているうちに眠くなってしまい,みんなでお昼寝したこともあったな。
「真夜中の侵入者1」
この頃のトトロは,学校の近くに住んでいた。
近くに川が流れていて,自然の豊かなところに学校はあった。
若かったトトロは,プールの水入れをしに,学校へやってきた。
都市部では,真夜中に水を入れなくてはならないことになっていたのだ。
夜中の1時頃,プールに水を入れ始め,家に帰ってきた。
しばらくして,電話がかかってきた。
警備保障からだった。
何かが侵入したらしい。
急いでパジャマから服に着替え直して学校へもどる。
おかしいな。
どこも開いていない。
かぎはどこもきちんと閉まっている。
そこで,中へ入って確かめることにした。
・・・!!
いた!こいつだ!!
廊下を横切ったものがいる。
サワガニだった。
川のそばだったため,昼間に学校の中に忍び込んだらしい。
人騒がせなやつめ。
でも,正体がサワガニであることがわかり,安心して帰途についた。
「真夜中の侵入者2」
それは,ある秋の日のことだった。
学校の飼育の担当になっていたトトロは,小屋の中に動物を増やしたいと
考えていた。
夕方,知人から子ウサギ5羽が届けられた。
それは,大きなダンボールに入っていた。
もう,遅くなりそうだったので,とりあえず玄関の中に大きなダンボールを
置いたまま帰宅していった。
明日,子どもたちが喜ぶ顔が楽しみだ。
風呂に入って,さて布団に入るかな・・・。
そう思った時,電話が鳴った。
何かあったのかな??
聞くと,学校に何かが侵入したとのことだった。
急いで服に着替え,学校へ向かう。
かけつけると,すでに同僚が談笑していた。
どうして笑っているのかな・・・。
すぐに,答えがわかった。
学校に侵入した正体,それは子ウサギたちであった。
広い学校の廊下で運動会をしていたようだ。
相手がウサギということで,思わず笑ってしまった。
「小心者」
床屋へ行った
ちょうど,プロ野球が放映されていた
この日は,巨人ー横浜の試合だった
そこへ,新しいお客さんが入ってきた
「勝ってますか?」
仕方なく,こう答えた
「勝ってますよ。」(苦笑)
トトロは,うそつき
内心,(ばかやろう!負けてるよ!)
笑顔の影で,心の中は爆発していた
おいおい,勝手に世の中はみんな巨人ファンだと決めつけるなよ
トトロは,別に巨人は嫌いではないが
大洋だった頃からの横浜のファンだよ
我が物顔で堂々と主張すべきだったのかな
この辺に,トトロの性格が出ているのかもしれない
最下位横浜,がんばれよー。
仕方ないから,トトロはここでぼやくことにする
ワハハ
<実はベイスターズファンのトトロ>
「顕微鏡の世界」
理科の時間
メダカの卵の観察をした
解剖顕微鏡で見ると,卵の中で心臓が動いている
小さないのちの営みに,感動が広がる
教室中に,歓声があがる
いつまでも夢中になって観察していたトトロ学級
水の中の微生物も観察
ゾウリムシ,ミカヅキモ・・・
小さな世界を縦横無尽に動き回るもの
動かず,どっしり落ち着いているもの
これはまさに宇宙だね
畑で育てたジャガイモ
でんぷんを採取する
これにヨウ素液をつけたものを観察する
見事に並んだ,楕円形の列
顕微鏡は,小さな世界のようでいて
実は大きな世界なのかもしれない
顕微鏡の中の小宇宙
「置き物」
雨の日が続く
外で遊べないのは猫も同じ
ふだんは気ままに暮らしているのに
外を眺めては恨めしそうな顔をしている
玄関に入った
あれ?
靴箱の上に猫の置き物がある
こんなところに?
薄茶色の混じった白い背中が
ゆっくりと波を打つように動いている
うちのミー
こんなところで昼寝してたんだね
生きた置き物だよ
背中を丸めたまま目を開けて
こっちを見る
一言だけ「ニャー」
一応,愛想はあるんだね
再び,置き物になったミー
前歯の間からチョロッと赤いものが出ている
こいつ,また舌をしまい忘れたな
「頑張ったトトロっ子たち」
今日,ミニバスケットの練習試合をした。
来月に大会があるので,それを目標に取り組んでいる。
スコア
1試合目 トトロっ子チーム 42− 7 A小ミニバス
2試合目 トトロっ子チーム106− 2 B小ミニバス
毎日毎日,泣きながらでも頑張ってきたんだよな。
やればできるじゃん。
トトロのバスケットは,DFはオールコートマンツーマン。
OFは,1対1を軸にしたフリーオフェンス。
トトロが赴任したばかりの頃は,すぐあきらめる弱さがあった。
陸上で優勝したのもそうなのだが,力があって勝ったのではないのだ。
一人一人が成長することで,全体が伸びる。
この信念でトトロっ子たちは,努力をすることを学んだ。
どんなに怒られても,素直な気持ちで応えてくれるよね。
だから,100点ゲームになったんだね。
もともとの力を考えたら,到底無理なこと。
素直な心と頑張りが,花を咲かせてきたね。
トトロはうれしいよ。
みんな大好きだよ。
みんながトロフィーをもらって,ニコニコしている姿が見たいよ。
「思いやり」
トトロっ子たちは,活気があふれている。
いたずらも3倍。
その分,何かをする時の燃え方も3倍。
小さな問題も,みんなで頭を寄せ合って考える。
低学年に,少し手のかかる子がいる。
その子が何かをしても,絶対にいじめない。
自分がずぶぬれになっても,下級生をかわいがる。
「今日は雨だから,休み時間に1年生の部屋へ行って紙芝居をしても
いいですか?」
学校始まっての名物学年。
でも,待って!
それ以上に,すごく思いやりのある子どもたちだよ。
下級生が蹴飛ばしてしまったスリッパ。
いなくなった後に,きちんとそろえていたね。
元気よすぎるのはたまに傷。
低学年の頃の担任は本当に悩み,教室でも泣いていたそうだ。
苦労がしのばれる。
でもね,どんな人間だってよくなる可能性があるんだ。
活気と思いやり。
これはどこにも負けない。
今いるところが,トトロの舞台。
今が最高に輝いていてほしい。
そう願うトトロだった。
6年生はあっという間に過ぎ去るものなんだ。
卒業する時には,自分達の足跡を振り返って,感動できるような日々に
していこうじゃないか。
<ちょっと振り返ってみたトトロ>
「雨とかさ」
新しいかさを買ってもらった
うれしくてうれしくて
何度も開いては閉じる
空模様を気にする
ふだんは雨の日をうらんでいたのに
今日は別だ
雨が降ればいいのに
長靴を買ってもらった
天気なのに,家の中ではいたり
縁側に出てはいてみたりする
ほら,すてきでしょ?
つい,おばあちゃんにも見せたくなる
こういう子どもの頃の気持ち
今でも残っているのかな?
大事にしたいな
子どもの心
<詩人のトトロ>
「鳥の巣箱」
自然クラブで巣箱を作った。
トトロの勤める学校の周りは,自然が豊かだ。
近くには川も流れ,反対側には大地もある。
小高い丘を登っていくと,森も広がっている。
一年中,ウグイスの声が聞こえる。
天高くさえずるヒバリ。
校庭には,ヒヨドリもシジュウカラもやってくる。
「巣箱を作ってみようか。」
「さんせーい!」
さっそく,自然クラブの子どもたちと巣箱を作リ始めた。
のこぎりで切って,釘を打っていく。
できた!
できた巣箱を屋上へ持っていく。
風雨の影響の少ない方角に巣箱を取り付ける。
これから1ヶ月後。
とうとう,巣箱に卵が産んであった。
身近な鳥,スズメだった。
親鳥がいない時に,そっと中をのぞく。
しばらくすると,中からヒナの声がする。
そっと中をのぞくと,ヒナの姿があった。
小さな生命の誕生に,笑顔が広がる。
こうして観察を続けていくうち,いつの間にか巣立ちを迎える。
今度は,えさ台を作ってみようか。
「トトロの喜び」
ここを訪ねる人が
笑顔になってくれた時
元気になってくれた時
ほっとひと息ついてくれた時
楽しい書き込みを見た時
中にはつらい時期の人もいるよね
でも,そういう仲間が
少しでも明るくなってくれたら
トトロはうれしい
みんな仲間
みんな人間なんだ
「ドッジボール」
真ん中の線のちょうど真上でボールが止まった。
・・・どっちボール?
〜おあとがよろしいようで・・・〜
<駄洒落亭トトロ>
「みんな仲良し」
今日は,休み時間に6年生全員でドッジボールをした。
トトロ学級は39人もいるから,1チーム20人にもなる。
もちろん,男女混合だ。
もともと元気なトトロ学級。
こういう時には,俄然燃えるのだ。
「よっしゃー!」
「きゃー!」
勝ったとか,負けたとか,そんなレベルではない。
みんなで楽しむ。
これがいいんだよ。
思春期の子どもたちは難しいと言うけど,そんなことないぞ。
みんな楽しい方がいいと思っているよ。
みんなでワイワイやって,みんなで汗をかいての姿。
これだよね。
低学年の頃みたいに,楽しい雰囲気を大事にしような。
キラキラ笑顔がすてきだったよ。
ようし!今日もみんな仲良くできたから,宿題なしにしてやるぞ。
この仲のよさがトトロ学級の自慢だよ。
高学年は近年難しいと言われている。
みんなの心と心をちょっとだけつないだトトロだよ。
<まとまってきたトトロ学級>
「ツバメ」
ツバメが軒下に巣を作った
せっせと巣作りをしていた
小さな体でなかなかの働き者
日に日に巣は大きくなっていった
気がつくと,巣の方から声が聞こえる
チイチイ
ヒナがかえったんだ
こうなると,親鳥はますます働き者になる
えさを運んでは取りに行く
こうして育てられたヒナは
親鳥の愛情をたっぷり受け止めて巣立っていく
今度は親となって帰ってくる
毎年のことなのに,しみじみと眺めてみると
感動がいっぱい
親鳥の必死さ
決して手抜きをしない
ここに何かお手本をみたような気がした
〜楽をしたかったら,手を抜くな〜
ある恩師の言葉だ
この言葉がふと頭に浮かんだ
「桜梅桃李」
人それぞれ,顔が違うように
性格も違うし,個性も違う
桜梅桃李という言葉がある
桜は桜らしく
梅は梅らしく
桃は桃らしく
李は李らしく
これが個性じゃないかな
みんな,それぞれが持っている可能性
その子でなければ果たせない使命がある
みんなのすてきな心が輝くように
トトロは常々そう思う
「つぶやき」
学校の隅に池がある。
ここには,金魚のほかにメダカ,オタマジャクシがいる。
休み時間にまわりに人垣ができていた。
1年生たちが集まっていた。
オタマジャクシに足が生えていたのだ。
当たり前じゃないか。
こう言ってしまうのが大人かもしれない。
でも,こういう小さなことにそっと耳を傾けてあげたい。
こういう時の小さな子たちのつぶやきは詩にするとおもしろいよ
<つぶやきで作った1年生の詩>
あ!メダカだ
オタマジャクシもいるよ
ほら!たくさんいるよ
ゆらゆらおどっているよ
かわいいな
フラダンスみたいだよ
何を食べるのかな?
あれ?足がはえてる
どこどこ?
ほら,あそこ!
ほんとだ
うしろしか生えてないね
足っておなかの中から出てくるのかな?
ねえねえ,カエルって地面にいるのにオタマジャクシは水の中
息できるのかなあ
口でパクパクしているのかな?
・・・こういう会話が繰り返される。
ちびっこのつぶやきって,詩になるでしょう。
こういう世界がトトロは好き。
感性の法則と呼んでいる。
<素直になれる瞬間>
「使 命」
顔がみんな違うように
みんなそれぞれが使命を持っている
その子だけが持っている使命
その子でなければできない使命
今は,それが何かはわからないが
みんな,可能性を信じて頑張ろう
<21世紀の主役たちへ>
「ちょっと寒い話」
その1<プール>
「今日は,プールありますか?」
「何言ってんだ,プールはもともとあそこにあるぞ。」
その2<雨>
「ザーザー,降ってきましたね。」
「あめだ,こりゃぁ,次行ってみよう。」
by 長介
「急転直下」
おばあちゃんの家の縁側にすわって,外を眺めていた。
ソフトクリームみたいな雲が浮かんでいた。
空の青さと,庭の木々の緑が鮮やかだ。
しばらくすると,庭の柿の木にウグイスがやってきた。
のほほん,のほほん♪
しばらくぼんやりとくつろいでいた。
でも,しばらくすわっていたので飽きてしまった。
そうだ!公園へ遊びに行こう!
そう思って,縁側を飛び出し,かけ出したまさにその時!
上から,「ポトッ!」という音がした。
トトロの頭の上に,細長いくねくねしたものが落ちてきた。
これは,なんだ???
「ヘビだぁ!!!」
とっさのことに悲鳴をあげたトトロ。
何で屋根の上から落ちてきたんだろう。
トトロは,そのまま公園まで走って逃げた。
帰ってきたら,おばあちゃんが笑っていた。
その晩,なぜかヘビの夢を見た。
「ヘビの夢は,縁起がいいんだよ。」
おばあちゃんは,そう答えた。
いくら縁起がいいって言ってもなぁ。
そう言えば,子どもの頃自転車で走っていてヘビ(マムシ)を踏んづけたことが
あり,どうもトトロはヘビとの相性がいいようである。
トホホ。
<ヘビとトトロ>
「星に願いを」
今日は七夕
ささの葉に飾りをつけて短冊を書く
思い思いの願いを込めて書く
向こうから風が吹いてくる
サラサラ,サラサラ
心地よい音がほほをなでる
今日の短冊
どんな夢を描いているのかな
大きな大きな夢に向かって
素直になれる瞬間
星にしっかりと願いを込めて
<七夕のトトロ>
「涙 雨」
台風が通り過ぎていく
雨戸をたたく雨の音
屋根を揺らす風の音
心なしか,悲しい音に聞こえるよ
今,どんな気持ちでこの音を聞いているのだろう
昨日は,大泣きしていたっけね
目を真っ赤に腫らせて,声を立てて
14人で声が交差していたっけね
みんな,ぐっすり眠れたのかな
とんでもない七夕のプレゼントだね
短冊に書いてあった
「バスケットで優勝したい」
はずかしそうに見せてくれたんだよね
台風をうらんでも仕方ない
じっとこらえて,今に見ろ
秋まで大会はないけれど
全員出場で大爆発しような
いつか来る最後の試合
こいつらのことだから,きっと何時間も泣いているんだろうな
でも,いいんだ
やってきてよかったと思えるように
それが大事なんだよ
頑張れ,トトロっ子
<台風の日に>
※ 結局,この数ヵ月後に秋の大会で優勝を果たす。
全員出場での完全勝利。
この学校始まって以来の快挙と言われた。
「台風一家」
いたずら台風が通り過ぎていった。
後味の悪い台風であった。
でも,自然には逆らえない。
台風の通り過ぎた後の空はよく澄んでいて,どこまでも青い。
まさに,台風一過だ。
ちょっと駄洒落亭トトロに出てもらいましょう。
「たいふういっか」。
子どもの頃,トトロは「台風一家」だと思っていた。
毎日毎日けんかばかりしているこわい家族。
それはおそろしいものだと思っていた。
それも,台風が通り過ぎると現れるから,台風の日になると機嫌が悪く
なるのだと思っていた。
これって,まじめに考えていたことだよ。
同音異義語って難しいよね。
<台風一過のトトロ>
「梅雨明け前」
東からの涼しげな風が窓から入ってくる
部屋のカーテンを大きく揺らす
においをかぐ
海のにおいだ
太平洋を渡ってきたこの風は
潮風が運んできた,梅雨明け前のプレゼント
灯台が鳴っている
霧が出ると,この音でわかるんだ
霧が出るということは
梅雨明けが近いということ
さぁ,夏はすぐそこだね
一日一日頑張っていこう
<梅雨明け前のトトロの部屋>
「夏を遊ぼう」
2年生の生活科で,夏の遊びをした。
やはり,夏は冷たい水が気持ちいい。
水遊びをしよう!
教室で,工作を始める。
持ってきたイチゴパック,牛乳パック,発泡スチロール・・・。
思い思いの材料で船を作っていく。
子どもたちの目がだんだん輝いていく。
「できた!」
ますます,子どもの目がキラキラしていく。
プールにみんなで担いでいく。
おみこしみたいだね。
プールで,ダイナミックに水遊び。
もちろん,大きな船が主役だよ。
低学年の子なら,2人乗っても平気。
代わりばんこで列ができる。
こういう思い出を大事にしたいんだよ,トトロは。
今日も楽しかったかい?
<笑顔の好きなトトロ>
「頑張ったで賞」
トトロが,初任の頃から続けてきたこと。
終業式の日に,一人一人に賞状をあげるんだ。
名づけて,「頑張ったで賞」。
その子の一番頑張っていたことを賞状に書いて贈るのだ。
発表を頑張った子,給食を残さず食べた子,かけっこの速い子,絵の
上手な子,あいさつのよくできる子,お手伝いの好きな子・・・。
その子の顔を思い浮かべながら,書いていく。
通知表では,全員がよい評価になるわけではない。
その分,この賞状で思いきりほめてあげるのだ。
さぁ,みんな頑張ったね。
<終業式の前日に>
「通知表」
通知表。
トトロの最も嫌いなもの。
通知表では,成績の上がる子もいれば下がってしまう子もいる。
まさか,全員がよい成績というわけにも行かないしなぁ。
全員がよい成績なら,好きになれるのに。
通知表を書いている時,何回迷ったことだろう。
どう書いたら,うれしいかな。
どう書いたら,ショックが少ないかな。
どう書いたら,次の学期へ希望を膨らませることができるのかな。
〜いろいろ考えると,どうしてもペンが止まってしまうのだ。
1ばかりだから悪いとは限らないよ。
成績の悪い子ほど,実はだれよりも我慢強いということもできるんだ。
だから,あきらめないで。
頑張ることは続けよう。
大事なのは,自分らしくベストを尽くすことだよ。
長い目で見た時,20年後,30年後に立派な姿になっていればそれで
いいじゃないか。
人生の勝利は,最後で決まると思うよ。
トトロは小学生の時,成績はクラスでビリ2だった。
でも,こうして教員になった。
やればできるんだから。
努力だけは続けよう。
願いが大きければ大きいほど,夢は大きくふくらむ。
<成績のふるわなかった人へおくる>
「誕生日」
トトロの誕生日は,7月21日。
また年をとってしまった。
ところで,7月21日はあまりうれしくない日。
なぜかって?
かつては,終業式が20日だった。
つまり,通知表をもらった日の翌日が誕生日なのだ。
あまり成績のよくなかったトトロは,毎年ドキドキしていた。
下がった成績のせいで,プレゼントが減るんじゃないかと,毎年心配
していたのだ。
さらに,トトロが小学生の頃は学区が広かった。
「誕生日のお祝い行くね。」
たくさんの友達が,こう言ってくれた。
しかし!
バスで行かなければならないトトロの家まで,友達は来るはずはなかった。
せめて,あと2日早く誕生日になっていたら・・・などと考えていた。
・・・でも,誕生日はいいものだ。
ともあれ,今日からまた頑張ろう。
<誕生日のトトロ>
「警戒宣言発令中」
キャンプ。
アウトドアでの生活は,楽しいよね。
トトロも自然は大好き。
しかし,キャンプというと思い出すことがある。
小さなテントの中に仲間と入って寝る。
しばらく寝付けなくて,遅くまで語り合う。
これはいい姿だよね。
そっと抜け出して,満点の星空を眺めるのも最高だよ。
ところで,トトロはこの日事件に巻き込まれた。
みんながグーグー寝静まる頃。
まだ寝付けなかったトトロは,変な音を聞いた。
「ぷう〜〜♪」
気がつくと,テントの中にはガスが充満。
もう逃げることはできなかった。
思いきりガスを吸い込んでしまい,ゲホゲホ。。。
おい!おならをするならするって,一言言えよ。
集団ガス中毒。
ただ今,あちこちで警戒宣言発令中。(笑)
「ホタル」
ホタルをつかまえに行った。
白い虫捕り網と,目の細かい虫かごを持って。
ちょっと子どもに戻る瞬間。
まだいるんだよね,探してみれば。
確かに,子どもの頃に見たそれとは数が違う。
でも,スイーっと,飛んでいく光の筋は,見事なペンライトだよ。
しばらく続けると,すぐ虫かごの中はホタルでいっぱいになっている。
持って帰って,部屋の中に逃がす。
そうすると,ホタルたちは部屋の中で光っているんだ。
部屋を真っ暗にして,その中で淡い光を楽しむ。
しばらく光の世界を堪能しているうちに,いつの間にか夢の中へ。
朝になると,部屋からホタルを逃がしてやることになる。
「ハンミョウ」
ハンミョウって知っていますか?
昆虫の名前なんですが,これが結構な曲者です。
子どもの頃,トトロは昆虫を採集するのが楽しみだった。
夏になると,クワガタムシやカブトムシだけじゃ物足りないから
たくさんのいろいろな昆虫を集めることに夢中になっていた。
ある夏の日の朝。
いつものように,電灯の下に集まったカブトムシを採りに行った。
そしたら,1匹だけ,小さいが背中の鮮やかな模様をした虫がいた。
トトロは,珍しさもあって,よく観察しようと思って顔を近づけた。
「!!!!!」
声にならなかった。
くさいの,なんの。
おまけに,目を開けていられないほど痛い。
ハンミョウのやつ,必死に抵抗したんだね。
この時から,むやみに顔を近づけてはいけないことを学んだ。
許可されているのは,ムツゴロウさんだけだろう。
<トトロの昆虫記>
「魔法の言葉」
魔法の言葉があるのを知っていますか?
これを使うだけで,幼い子どもはもっと素直な子どもになります。
「アイスが食べたい。」
子どもがこう言ったら,どう答えますか?
「今,忙しいからあっち行ってて。」
とか,
「おなかをこわすからだめ!」
というように,いきなり答えてはいませんか。
子どもの心をぐっと引き寄せる言葉は,実は簡単です。
子どもの言葉を,ちょっと繰り返してやればいいのです。
「そう,アイスが食べたいんだね。」
まずは,ゆっくりと話しかけるように言ってやるのです。
たとえ,実際に食べられなくても,わかってくれたという安心感が
親子の絆を太くします。
これを「共感的理解」といいます。
相手の立場に立って,理解すること(つまり,認めること)なんです。
たったこれだけのことなのに,幼い子どもには(わかってくれたんだ)
という安心感が生まれます。
トトロには,子どもがいません。
しかし,低学年が多いトトロからのせめてものアドバイスです。
ぜひ,参考にしてみてください。
<子(個)育てを考えるトトロ>
「変わる人格」
トトロは,ふだんからのほほん♪のほほん♪
これでいいんだよね。
でも,体育館へ入ると人格が変わる。
なぜだろう。
体育館の外ではやさしいのに,体育館に入ったとたん「きびしい人」になる。
そういえば,前のチームではずるいやつがいたっけな。
低学年の担任だったトトロは,しつけの時は別として教室ではやさしい。
部活動の時,6年生たちがトトロ学級の2年生たちを体育館へ連れてきて見学
させていたんだよね。
トトロは,低学年の前では怒らないと思ったのだろう。
へへへ!残念でした。
トトロは,熱血監督だよ。
きびしくないわけないじゃん。
そのかわり,練習が終わったとたん,ダジャレを連発。
ゲラゲラ笑いながら,みんな帰っていく。
「なぜだろう」
車を洗うと,次の日が雨になるのはなぜ?
布団を干すと,急に曇ってくるのはなぜ?
ふだん,やりもしないことを急にするからかな?
空がびっくりして,反応しているのかな
ふだんから,いつも淡々と歩んでいくのがいいのかもね
炎のように,めらめら燃える時と
元気のないろうそくになる時
人間だから,それでもいいんだけどね
「やる気」
一番難しいことだが,何かが成功する時の条件に「やる気」がある。
自分で決意して,「よし!やるぞ!」と決めた時,ぐんと力が伸びていく。
特に子どもは,それが顕著に表れる。
だから,かかわっている周りの大人がどうしたらやる気を引き出してあげられるか
にもかかってくる。
トトロは,水泳部も指導している。
昨日も,半分の子が新記録を達成。
つまりは,大事なのは心である。
心が育つ時に,技術も記録も伸びるのだ。
<プールサイドにて>
「ありがとうね」
今日は,トトロがプールの担当だった。
「トトロ先生の日だから,休まずに来たよ!」
3年生の女の子たちの声。
ありがとうね。
トトロだって楽しみなんだよ。
今日は,一度に8人もぶら下がってきたね。
一人ずつスーパーマンみたいに泳がせたり,「ドボン!」と落としたり。
亀のように背中に何人も乗せて泳いだり。
トトロは,こういう時のちびっこの顔が好きだね。
今日は,いつもよりたくさん自由時間をとって遊んでいたよ。
「トトロ先生の日,今度はいつ?」
(ありがとうね。)
高学年でも,うれしいことがあった。
頑張ることのすばらしさを知ったトトロっ子。
毎日毎日,新記録が出ている。
今日も,1日で3回も新記録が出た。
「もっと泳ごうよ!」
あんなに泳いでいるのに,まだ泳ぎたいと言う。
スイミングには誰も行っていないのに,すごいよね。
大会では,台風の目になれるかな。
頑張れ,トトロっ子。
幸せな気持ちにさせてくれて,ありがとうね。
「夢の夢」
夢の夢を見た
つまり,夢を見た夢
漫画みたいな世界だ
夢の夢は,トトロは初めて
どちらが現実なのか,一瞬戸惑う
外では,大きな花火が夜空に花を咲かせていた
大きな音で目が覚めた
夢の中でも花火大会が行われていたんだね
こんなことってあるんだね
<なんだか不思議なトトロ>
「逆転の発想」
逆転の発想。
もしも,こんなのがあったらおもしろいね。
回転寿司。
お寿司の皿がくるくる回ってこないで,お皿はそのまま。
人間の方がイスに座ったまま,くるくる回っていく。
お店の外から店内を見たら?
やっぱ,変だよね。
でも,こんな発想があってもおもしろいと思う。
動物園。
おりの中にいる動物を見るのではなくて,おりの中にいる人間を外にいる動物たちが見る。
意外と,動物たちには好評かもしれない。
実にくだらない話だが,日常生活の中でこういう発想も生かせないものだろうか。
発明家って,こういうものの見方をするのだろうね。
<ねじの外れたトトロ>
「大事にしたいもの」
忍耐。辛抱。努力。
トトロは,お米も食べられない時期があった。
ラーメンがあってもガスがないから,乾めんをベビースターラーメンみたいにして食べていた。
ご飯がある時,最高のおかずが醤油やマヨネーズだったこともある。
白菜だけの水たき。
キャベツだけのお好み焼き。
最高のディナーだったよ。
だから,未だに米粒1粒だって残さない。
仲間が,楽しそうに映画に行っている時もひたすらバイト。
夜勤とか,力仕事が多かったな。
高校から大学までの間に30種類のバイトをしたよ。
学費,生活費のためだ。
自転車さえ買えないトトロは,駅から1時間かけて歩いていたな。
忍耐,辛抱,努力。
これがあったからこそ,今のトトロを支えてる。
学生の頃,トトロにわずかばかりの仕送りをするために家族で缶詰1個を食べていたという。
こういう事実を知ったら,絶対に負けるわけにはいかないよね。
だから,どんな時も食いしばって頑張ってきた。
今,改めて思うこと。
逆境は,人生最高の師匠だよ。
「脱 線」
授業は,ものを教えるもの?
それだけじゃ飽きちゃうよ。
だから,つい笑顔が見たくてわざと脱線してしまう。
これを「マシンガン脱線」と呼ぶ。
国語の時間。
2年生では,学校の怪談の話で盛り上がる。
また,トトロのドジ話で笑い転げる。
こうして,聞き取る力だってちゃんとついていくんだよ。
あれ?飽きてるかな?
そういう時には,思い切って立ち上がって体を使ってあそぶ。
眠そうな時,こっそりみんなで昼寝しちゃう。
こうして,子どもの気持ちをキャッチしてあげるんだよ。
そうすると,不思議なものでかえって集中力が増す。
教室で頑張ろうね。
その分,宿題は少なくするからね。
今までの教え子達によると,小学生の頃何を覚えているかと言ったら,だいたい脱線のことだよ。
休み時間にみんなで遊んだこと。
半日かけて,ザリガニ釣りに行ったこと。
夢中になって取り組んだ劇の練習とか。
これでいいんだよね。
教室ですわっているばかりじゃない。
脱線も時には必要だよ。
え?脱線ばかりじゃないかって?
おおあたりー。
<マシンガン脱線のトトロ>
「不思議な紙切れ」
たった1枚の紙切れがある
きのう届いた,1枚の紙切れ
あれ?一瞬目を疑った
なぜかって?
漢字がたくさん使われていたからだよ
この子は,トトロがひらがなを全部教えたんだよね
もう,こんなに立派になっているよ
感慨もひとしお
卒業して10年経っても,はがきをくれるものなのかな?
覚えていてくれたんだね
これだけで,うれしいトトロだよ
たった1枚の紙切れには
不思議な気持ちがたくさんつまっていて
見ただけで,当時の面影が浮かんでくる
これは,ただの紙切れじゃないぞ
時間と気持ちを運ぶタイムマシーン
「動くブローチ」
肩のところに
胸のところに
ちょこんとつけたブローチ
でも,よく見ていないと落っこちるよ
動くからね
動くブローチ
自然のブローチ
その正体は,カブトムシ,クワガタムシ,カナブン,カミキリムシ,セミ・・・
たまに,麦わら帽子に自分から止まってくるトンボもそうだね
帽子の上で羽を休めているんだね
そういう時は
息を殺してそっと飛び去るまで
待っていることにしよう
「音」
そっと耳をすます
しばらく耳を傾けてみる
すると,今まで感じなかった音が聞こえてくる
風の音
窓の隙間から吹き込んで口笛を鳴らす
雨の音
雨戸をたたいてノックする
海の音
天気のよくない日は,「ゴー」と海鳴りが聞こえる
鳥の音
スズメのおしゃべり
そのうちに,うちのセキセイインコと交信している
電車の音
線路を進む電車の音は,スタッカート
さぁ,朝が来た
そろそろ布団から出よう
1日の始まりだ
あ,セミが鳴き始めたぞ
「ヤクルトの思い出」
トトロの家は,裕福ではなかった。
トトロを学校に通わせるために,家族で缶詰1個という時代があった。
テレビなどを見ていて,何も苦労したことのなさそうな人がグルメ番組でおいしいとかおいしくないとか偉そうに言っているのを見ると,なぜか腹が立つトトロであった。
お米が食えるだけで十分幸せじゃん。
レストランで残す人を見ると,悲しくなった。
お風呂がこわれた。
修理できないので,仕方なく週に2,3回銭湯に通った。
それ以上は経済的に苦しかった。
(毎日行きたかった。)
時間をかけてゆっくりと湯船につかる。
お湯の中にいる時は幸せ♪
風呂上がり。
トトロ一家は,コーヒー牛乳なんか高くて飲めなかったから,いつもヤクルトだった。
少ない量だから,一気に飲まずに少しずつ味わった。
でも,こんなにおいしいものがあるのかと思った。
小さなヤクルトを見ると,この頃を思い出す。
「冬は必ず春となる」って本当だね。
「目覚まし時計」
トトロの目覚まし時計は,正確だよ。
だいたい,同じ時間に知らせてくれる。
おまけに,いきなり大きな音じゃなく,だんだん大きくなってくれる。
電池もいらない。
えさ代はかかるけど,たいしたことはない。
夜明けが近づくと,かごの中で小さなさえずりが始まる。
やがて,ステップアップ方式でだんだん大きな声になっていく。
おまけに笑ってしまうのは,おしゃべりインコだから,勝手に日本語でしゃべり始めるのだ。
急に高笑いもする。
うるさいな。
そういう感じじゃない。
おかしくて,だいたいこちらが負ける。
よし,そろそろ起きようか。
うちのインコたちは,ちゃんと役に立っているのだ。
「航空写真」
航空写真。
だいたいの学校では,創立OO周年という形で撮影する。
校庭にあらかじめ白線を引いておく。
そして,全校児童と職員が線の上に立つ。
「空から写真を撮るんだよ。」
「やった,すごい。」
「飛行機から写真うつすの?」
2年生たちは,目をぱちくり。
ここに,飛行機が飛んでくることなんてふだんはないからね。
「さぁ,動くなよ。」
じっとしているのが苦手な子にはちょっとつらいかな?
準備が完了。
いよいよ,飛行機がやってくる。
どうしても上を見たくなる子どもたち。
無理もない話だが。
そして,飛行機はゆっくりと3回旋回して撮影を行う。
撮影が終わったら,飛行機は反対回りに旋回して羽を揺らして終わったという合図を地上に送ってくる。
「もう終わったの?」
意外と早い撮影だった。
地上にいる人間には,果たして何が起こったのかわかりにくい。
数日後,出来上がった写真を手にとる。
「このあたりが2年生なんだよ。」
米粒ほどの自分たちの姿に,不思議そうな顔をして覗き込むトトロ学級での一こまがそこにはあった。
「トトロ先生のひとりごと」
毎朝、職員室の前に何人もの子が待っていて、迎えに来てくれた子どもたち。
休み時間には、すぐ「遊ぼうよ!」と一度に5,6人はぶら下がっていた。
まさに「トトロ先生」だ。
おかげで、休憩時間はお茶で一服・・なんてことはなかったなあ。
トイレに行く時も、トイレの前で待っていたね。
ドッジボール、鬼ごっこ、なわとび〜いつもいつも君たちと一緒だったね。
全校で1番いたずら。
全校で1番元気でにぎやかな学級。
トトロ先生のクラスは、いつもいつも笑い声が絶えなかった。
学校が休みになる前の日。
休みなんかより、学校の方が楽しいと言っていたね。
トトロ先生もだよ。
トトロ先生をこんなに慕ってくれるんだもの。
休みなんかなければいいのに〜って本当に思ったんだ。
異動が決まって、離任式の時。
Eちゃんが、みんなを代表して「お別れの言葉」を読んでくれたね。
でも、何行か読んだら、すぐ君は声を立てて泣き出したよね。
目を真っ赤にして。
しばらく、シーンと静まり返った体育館の中。
すすり泣く音だけをマイクが拾っていたね。
ありがとう。
みんな、ありがとう。
家に帰ってから、トトロ先生も珍しく声を立てて泣いてしまったよ。
みんなが書いてくれた手紙を読んでいるうちに・・。
みんな、ひらがなばかりだったけど、ていねいに書いてある。
中でも一通ちょっと分厚い封筒があった。
あれ?
開けてみると、その子の封筒から手で縫ったぬいぐるみが出てきた。
うさぎのぬいぐるみだ。
そのお母さんの手紙も入っていた。
「先生にあげるんだ。と言ってYが初めて針と糸を持って縫ったものです」と
書いてあった。
さらに、「トトロ先生の学校の近くに転校したいとまで言っていました」と。
トトロ先生は、めったなことでは涙を見せないけれど、この時は心の底から
感動して、涙が止まらなかったよ。
こんなに涙を流したのは、これが初めてだったかもしれない。
わんぱくっこたち、みんなありがとうね。
トトロ先生のTシャツやトレーナーは、首のところが全部伸びちゃっている。
みんながぶら下がるからだよ。
でも、それが「トトロの勲章」なんだよ!
みんなありがとう。
大きくなっていくのが楽しみだよ。
ずっとずっと、「トトロ」のように見守っているからな。
みんなの笑顔は、ずっと忘れない。
いや、忘れるはずがない。
このままではいてもたってもいられないから、せめてこのホームページにみんなのあしあとを残しておくね。
ここでは、みんなとトトロ先生がいつも一緒にいるから。
2年1組のたからものたちへ
〜トトロ先生より〜
「カラスウリ」
残暑も終わり,秋も深まってきた。
野山の色も日ごとに秋色に変わっていく。
体育館の横にある植え込みの中に,赤いものを発見。
ラグビーのボールのように楕円形。
これがカラスウリだ。
別段,食べられるわけでもないが,この色の鮮やかさに取り付かれるから不思議だ。
運動会に向けて,トトロ学級の5年生の子どもたちとみんなで大掃除を開始した。
そして,掃除をしながらカラスウリも収穫していく。
いつの間にか,掃除そっちのけでカラスウリに夢中になっているが,まぁこれはよしとしよう。
「 せんせーい。ほら,こんなにとれたよ。」
今度は,ふくらんだポケットを見せにきた。
ポケットの中には,栗の実があふれんばかりにつまっていた。
これを見せている時のトトロっ子の表情がキラキラしている。
5年生にもなって,ちょっと幼い気もするが,こういう子どもらしい表情は大切にしたいものだね。
このトトロっ子から,少しおすそわけをもらった。
田舎町の小さな学校にも,実りの秋がやってきた。
「2人3脚」
陸上大会に向けて,練習を開始した。
練習に取り組む種目は1年前からデータをとり,その子に合ったものを選ぶ
ことにしている。
その子にとって,どの種目なら活躍が期待できるか。
それを念頭に置きながら,本人の意思も確認して決定する。
さて,種目が決まったら,次は目標を明確にする。
どんな記録を目指したいのか。
夢を持たせるのだ。
その夢に向かって頑張るプロセスこそが,大切だから。
目標は,高めに設定させる。
初めは絶対に無理だろうというぐらいでよい。
ところが,本人の中に,「どうしても夢を実現したい」という気持ちがふくらんで
きた時に,みるみる記録も伸びていくのである。
そんな中に,トトロと2人3脚で見事に栄冠をつかんだ子がいる。
Yちゃんは,4年生の時からトトロが育ててきた。
この子は,走り高跳びに取り組ませてきた。
5年生になり,目標を設定した。
初めに立てた目標は,120cmだった。
練習を始めた。
110cmまでは,なんとかなるのだが,どうしても115cmほどになると跳べずに
スランプに陥りそうになる。
高跳びは,経験者ならわかると思うが,大会でも,練習でもピッチの中では孤独
である。
つまりは,自分自身との勝負なのだ。
自分自身の心をコントロールできなければ,大会では力を発揮することはできない
からである。
だから,トトロは「心」が大事だと考えている。
どんなに跳べなくても,すぐ気持ちを整理し,常に前向きに考えるということを。
このYちゃんは,何度も何度も失敗ばかりしていた。
失敗するたびに,トトロは励まし続けた。
バーを落とすたびに,Yちゃんは涙目になっていく。
涙目になるたびに,トトロは励ます。
もともと素直で努力家のYちゃんは,いつも食らいついて頑張ってきた。
・・・結局,この繰り返しの日々であった。
それから数ヵ月後。
Yちゃんは5年生になっていた。
いよいよ,大会当日を迎えた。
朝から,緊張の表情。
走り高跳びの召集があって,列に並ぶ。
「絶対,いい記録が出せるから頑張ってこいよ。」
「うん!」
走り高跳びの試技は3回ずつ。
いつものように,110cmまでは1回で通過。
いつもバーを落としていた115cm。
跳ぶ前,Yちゃんは遠くから見守るトトロの方を見た。
トトロは,OKサインを送る。
うなずくYちゃん。
成功。
こうして,いつの間にか,129cmに挑戦することになっていた。
今までの自己ベストをすでに10cm超えている。
まさか,これは無理だろうな・・・。
1回目,2回目と失敗。
残す試技はあと1回だけ。
跳ぶ前に,Yちゃんはまたこちらを見た。
トトロは大きな動作でOKサインを出す。
うなずくYちゃん。
そして,1歩が踏み出された。
ジャンプ!
バーが少しゆれていたが,落ちることはなかった。
跳べたのだ。
泣きながら喜びを爆発させるYちゃん。
試合後,今までにないほどの頑張りをたたえた。
何事も,うまくいっている時より,うまくいかない時
そこをどう生きるかである。
何があっても,前向きに。
希望をもって。。。
トトロは,日ごろからYちゃんにそう励ましてきた。
それを身をもって実証を示したYちゃん。
これからも,前向きな心で生き抜くんだぞ。
トトロが残した,唯一の指導であったかもしれない。
トトロとYちゃんの2人3脚は終わった。
でも,心の中で生き続ける。
「日替わり」
朝起きた時の,ヘアスタイル
毎日必ずどこかがはねている
ある日は,ロッド・スチュアートのように
またある日は,ちびまるこに出てくる花輪くんのように
時には,火山の大爆発という日もある
一日として同じヘアスタイルがない
朝起きて鏡の前に立つ瞬間
思わず,笑いがはじける
明日のヘアはどんなだろうか
トトロの日替わりヘアスタイル
「インゲンマメ」
トトロは,毎年インゲンマメの栽培をしている。
栽培とと言っても大がかりなものではなく,プランターによる栽培。
今年の夏は,暑かったせいもあり,例年になく大きく成長してきた。
そして,いよいよその収穫の時がやってきた。
1本の苗から,多い時で2,30本も採れる。
育ち盛りの時期には,1日の間にぐんぐんと育っているから驚く。
だから,連日大収穫。
インゲンマメのすさまじい生命力には,目を見張るものがある。
初めはたった1粒の種だったのに。
トトロの家の家庭菜園では,収穫の秋を迎えた。
「粘土遊び」
1年生は,粘土遊びが大好き。
課題が早く終わった時,出張で自習になる時など,その課題として,粘土遊びを
することが多い。
「今日は,粘土遊びをします。」
「やったー。」
トトロっ子たちは,大喜びだ。
まずは,粘土版を用意して,箱から粘土を取り出す。
ところが,粘土は初め四角い固まりになっている。
それを手でこねたり,粘土版にぶつけたりしてやわらかくしていく。
中には,手打ちうどんを打つかのようにやたら上手な子どもがいたりする。
それをしばらく続けると,熱でやわらかくっていく。
「さぁ,何をつくろうか。」
動物を作るもの,船を作るもの,車を作るものなど,いろいろだ。
今日は動物を作ることにした。
みんなで作った動物を寄せ集めて,動物園にするのだ。
おのおの,思い思いの動物づくりにチャレンジしていく。
中には,なんの生き物がわからない代物もあるが,それはよしとしよう。
さて,作品が完成したら,教室の床に作品を並べて,みんなで見学する。
自分の作品の前で,自慢げに自分の動物の説明をするトトロッ子。
作品の一つ一つを見ていくと,すっかり遠足気分になるから不思議だ。
そして1周すると,動物園の遠足はおしまいになる。
「またやろうよ。」
「楽しかった。」
こういう声が聞こえるとこっちまで楽しい気分になるね。
「おみやげ」
「はい,これおみやげだよ。」
休み明けの朝,トトロっ子からのおみやげが手渡される。
別に,催促しているわけではないのだが。
せっかくなので,お礼を言って受け取ることにしている。
そういう機会がけっこうあるから,トトロへのおみやげもいっぱいになった。
家の机のひきだしの1段を,まるごとお土産コーナーにしている。
だいたい,キーホルダーが多いのだが,今ではコレクションも数え切れない。
そのままアクセサリー屋さんが開けそうだ。
その一つ一つを手にとると,その時の子どもの顔が浮かんでくるから不思議だ。
旅行先でも,少しばかりトトロ先生のことを考えてくれたんだね。
そう思うと,なんだかちょっとうれしい気分にもなる。
トトロは,ほとんど毎年ハワイへ行っているから,子どもたちへのお返しとして
おみやげを買ってくることにしている。
もちろん,キーホルダー。
旅先で一度に何十個も買うから,ショップの人には驚かれているが,なんか
ワクワクしてくる。
でも,一番のおみやげは,みやげ話だろう。
落語のような調子で語りかけるから,いつの間にか1時間ぐらいしゃべってる。
ゲラゲラ,ゲラゲラ・・・。
いつも笑いの絶えないトトロ学級。
「約 束」
トトロが現在の学校にくる前,5年生の担任だった。
この子どもたちは,なかなか元気なクラスでいつも明るかった。
また,みんなスポーツが好きなクラスであった。
ところが,特別に能力の優れた子はいなかった。
5年生に進級した頃,トトロ学級では約束をした。
「来年(6年生になったら)陸上では男女総合優勝できるようにするからな。」
もともと素直なトトロっ子たちだったから,みんなうなずきながら聞いていた。
それからだ。
トトロ学級では,目標に向かって歩み始めた。
校内で体力をつけるために,ジョギングタイムというのをやっている。
だいたい15分ほど走るのだが,こういう時にも力を抜いてダラダラしないで
常に全力で走らせた。
鉄棒も,跳び箱も,持久走も。
いつも,力いっぱい取り組ませてきた。
もちろん,掃除の時間もだ。
トトロ学級の児童だけは,掃除の後,いつも汗を光らせてきた。
また,運動能力を高めるために,常に目標記録を設定し,それに近づけて
いった。
ところが・・・。
3月,トトロがほかの学校に異動することになった。
トトロ学級の子どもたちもびっくり。
仕方なく,離任式の挨拶でで全校の前で宿題を出した。
「今度の6年生は,今までの頑張りとチームワークを続ければきっとスポーツの
大会で優勝できる。そういういい知らせを待っています。」
と。
本来なら,トトロ学級の子どもたちと一緒に目標を達成したかったが,それができ
なくなったので,トトロっ子たちに夢を託した。
それから数ヵ月後。
トトロのいた学校も陸上大会に参加した。
残念ながら,トトロはその大会には行くことができなかったが,大会が終わった頃
トトロにも連絡が届いた。
「男子,優勝。女子,優勝。男女,総合優勝。」
はぁ・・・ここまでやるとは・・・。
トトロが手がけてきた子どもたちの予想以上の活躍に感激で震えた。
ちなみに,完全優勝は,この学校が始まって以来のこと。
子どもたちは,約束を果たすために,苦しくても頑張りつづけてきたそうだ。
居場所が変わっても,みんなトトロの教え子だよ。
もっともっと,大きくはばたいてほしいと東の空の方に願いをかけた。
いつまでも,いつまでも。
「昆虫採集」
少年時代から外で遊ぶのが好きだったトトロは,夏休みになると早朝から夕方遅くまで外で
遊んでいた。
中でも夢中になっていたのが,カブトムシやクワガタムシの採集。
トトロは,父の会社の社宅に住んでいたため,朝になるとたくさんのカブトムシたちを手に入れる
ことができた。
なぜか。
工場の敷地内には大きな水銀灯がいくつもあり,カブトムシたちは,この明かりを求めて飛んで
くるからであった。
朝,水銀灯の下へかけつけると,地面には数え切れないほどのカブトムシたちがそこにいた。
それを1匹1匹捕まえて,鳥かごに入れていった。
え?鳥かご?
なぜだと思いますか。
虫かごぐらいじゃ,入りきれないから。
鳥かごを改造したものを使うことにしていたのだ。
夏休みの間は,だいたいこの鳥かごの中にいつも100匹は入っていたと思う。
これだけいれば,いいじゃないか。。。
ところが,コレクションとはエスカレートしていくもので,まだまだ満足いかず,さらに採集に向かう
トトロであった。
自転車に乗って仲間で捕まえに行くこともあったが,そんな中たくさんの獲物が取れる場所があった。
畑の中に続く土手の上にクヌギやナラの木がならんでいる場所だった。
木の幹からは樹液があふれており,昆虫たちのレストランといった感じの場所だった。
この場所は,トトロの家から自転車で15分ぐらいのところにあった。
獲物がたくさんとれるとあって,人気の場所でもあった。
ある日,早起きしたトトロは,自転車でこの場所へ行った。
ところが,一歩遅かった。
先に来ていた仲間に全部持っていかれた。
「残念!」
トトロは,翌朝,あいつよりも先に土手に行った。
予想通りたくさん収穫できた。
そうしているうちに,仲間の中でも先を争うようになっていった。
当初,7時頃に捕まえに行っていたのだが,だんだん早くなり,とうとう4時頃になっていた。
今思うと不思議だが,どうしてこんな早い時間に起きることができたのだろうか。
大人になったトトロには考えられない。
ところで,仲間とはけんかにはならなかったか?
全くならなかった。
競争を楽しんでいたのかもしれないし,見せ合ったりお互いにも交換していたせいもあるかもしれない。
夏になると,このカブトムシたちは家の玄関に置かれた。
ご存知のこととは思うが,これがまたけっこうくさい。
100匹もいると,これは悪臭に違いない。
トトロの家族は,さぞ我慢していたのにちがいない。
あの頃,もしデパートに売っていたらかなりの金額になっていただろうに。
ちょっと残念がるトトロであった。
「アオバズク」
トトロの学校には,大きなセンダンの木がある。
四方に広がった枝からは,緑の葉が屋根を作っている。
この木の下には,夏には木陰ができて,ひんやりとした風が通過していく。
例年,このセンダンの木には,お客さんがやってくる。
アオバズクだ。
アオバズクは,6月ごろにやってきて巣作りをする。
そして,卵を温め,ヒナを育てていく。
そして,今年もその日がやってきた。
丸くて大きな目。
黄色い大きな目の真ん中の黒い瞳がぱっちりとしている。
なかなか器量のいいお客さんだ。
枝に止まって姿を見せているのは,オス。
鳥の習性なのだが,メスは卵を温め,オスはえさを運んだり,辺りの警備にあたる。
一方,メスは巣の中にいるため,ほとんどその姿を見せることはない。
「あ!いる,いる!」
子どもの声がする。
センダンの木の下から眺める。
不思議なことに,首は180度回転させることができる鳥。
たまに,首をかしげる動作がユーモラス。
トトロは,自分の双眼鏡で子どもたちに見せてあげる。
1年生が行列を作る。
「わぁー!」
こういう時の子どもの表情は,輝きを増す。
生命あるものの営み。
言葉にならないものから学ぶことは大きい。
それから1ヵ月後,珍しく3羽が枝に止まって並んでいた。
ヒナが大きくなったら,再びアオバズクはセンダンの木から姿を消すことになる。
トトロの学校の正面玄関には,今もアオバズクの写真や記事が飾られている。
「雨の音を聞きながら」
子どもの頃,トトロは外遊びが好きだった。
しかし,雨の日は家の中で過ごすことになるから遊び方も工夫する。
台風の日。
雨戸をたたきつける風の音と雨の音。
そんな日は,遊び場を押し入れにする。
しばらく,耳を澄ませて雨の音を聞く。
ふだん雨の音をじっくり聞くことなんかないが,よく聞いているとリズムになっていることに気づいた。
懐中電灯を持って入る。
中に小さな座卓を置く。
そこで,あれこれ絵を書く。
飽きてくると,今度は本を読み始める。
あ!天井のシミがおばけに見える!
押し入れの中はミステリー。
こうしているうちに,あたりが真っ暗になる。
気づいて見ると,それは晩御飯の時間だった。
「春をさがしに」
春をさがしに行く
3月に入ると,日に日に春らしさを増していく
耳をすますと,ウグイスの声が聞こえる
よく聞いていると,上手なのと下手なのがいる
下手なのは,きっと巣立ちしたばかりのひなかな
精一杯の声で練習している
窓の外には海が光る
南の太陽の光を浴びた水面は銀色に輝く
気持ちよさそうに進むヨット
ヨットの帆は,水面にかかった一輪の虹の花
外へ出て,近くを散歩
田んぼの隅には,3cmほどのつくしんぼが顔を見せる
春はそこまで来ているんだね
空高く,ひばりが飛んでいった
「氷」
トトロの街に珍しく雪が降った,その翌日。
学校へ向かうと,校庭から元気な声が聞こえてくる。
よく見ると,光る板を投げている。
何だろう?
そう思って近寄って見ると,それは氷のかたまりだった。
厚さは2cmほどだが,子どもにとってはおもちゃになる。
すかして向こうをのぞいてみる。
空気の泡が中に閉じ込められているから,まるで水中にいるように見える。
中には葉っぱや木の枝が混じっているので,幻想的な世界が広がって見える。
しばらく,その世界を見入っていた。
そのうち,地面に氷を投げて割り始めた。
「パリーン!」
ガラスの割れるような音がする。
グランドには,氷の破片がいっぱいになった。
ところで,こういう時って氷は冷たくないのかな??
みんな平気でさわっているから。
真っ赤な顔と真っ赤な手。
こういう時は,大人も童心にかえってみてはいかがだろうか。
「ピンポン野球」
男の子なら,だれでも野球で遊んだことと思う。
トトロの場合もそうであった。
野球少年のトトロは,雨の日は残念で仕方なかった。
雨の日でも野球ができる方法はないだろうか。
必死になって考えた。
まさかゴムボールで遊ぶわけにもいかない。
そこでピンポン玉を使うことにした。
これなら,ガラスを割ることもないし飛びすぎることもない。
人数も少なくてできる。
ちょっと狭い場所でもできる。
最低で2人いればできる。
ピッチャー対バッター。
これがまた面白い。
ピンポン玉は,野球のボールに比べかなりの変化球が投げられるからだ。
トトロの場合,カーブも,フォークも80度近く曲がる。
バッターの背中の方から曲がってきたカーブがストライクゾーンに入る。
プロ野球では考えられないほどの変化を見せる。
この変化球対決がトトロは楽しみだった。
今日も,雨であった。
室内の中で,トトロっ子たちにピンポン玉野球の仕方を教えた。
大変な盛り上がり。
これなら,ぶつかっても痛くないし,女の子も参加して遊べる。
自分たちで考えたルールで遊ぶのもまた楽しい。
明日もみんなで盛り上がろうか。
「対 面」
風の強い日の夕方,車でヨットハーバーのそばを通りかかった。
道路の向こうの空き地に,真っ黒な大群が降り立った。
何だろう?
ふと目を凝らして見ると,ウミネコだった。
数千羽はいると思われる。
このあたりの海岸線に生息しているウミネコ全部が大結集しているようだ。
フェンスの横から,ウミネコの大群のいる空き地へ行ってみよう。
車で,ゆっくりゆっくり近づいていく。
ウミネコは,全く逃げるそぶりを見せない。
ウミネコまで3,4mというところまで近づいて,エンジンを切った。
ウミネコたち,みんながこっちを見ている。
数千羽はいると思う。
実に見事だ。
全部の目がこっちを向いているさまが,ちょうど全校朝会のようだ。
一日飛び回って疲れた体を癒しているのだろうか。
どのウミネコも,実に安心しきっている。
30分にもなるだろうか。
しばらくそのままウミネコと対面したまま過ごした。
帰り際に,ちょっと挨拶がわりにクラクションを鳴らしてみた。
そしたら,全部のウミネコの首が「ピク!」と動いて,こっちを向いた。
数千羽の動きが見事に一致して,それはそれは見事であった。
「飛行機雲」
真っ赤に燃えた西の空
水平線の向こうに沈む夕日
波は静かで,銀色に光る
夕日が長いしっぽをこちらに向ける
しばらく,夕日を窓から眺めていたら
ふと上から白い糸が飛んでいった
飛行機雲だ
東の空から西の空へ
必死に太陽を追いかける
水平線の上の赤い空
それを追いかけるように飛び込む飛行機雲
あの飛行機雲の先っぽはどうなっているのだろうか
飛行機雲が,まっすぐな白い線からぼやけた線になるまで
いつまでもいつまでも空を眺めていた
<海辺の自宅より>
「霜 柱」
北風が吹き付ける早朝
足元に立った霜柱
硬い地面の下から,ぐっと力を入れ
踏ん張って,踏ん張って持ち上げる
ところどころがでこぼこにはなっているが
必死に持ち上げた力の証
いったい,硬い地面のどこに隙間があったのだろうか
地面の下にあるもう一つの地面
霜柱の地面の上を歩く
ザクザク,ザクザク
霜柱は最後の抵抗を見せる
ここに,いるんだぞって
目立たない地面の下で頑張っている霜柱
よく晴れた,寒い晩に活躍し始める
満天の星空のまたたきには勝てないけれど
足元でもしっかりと柱をたてる
霜柱は,大工
霜柱は,マジシャン
今晩も,北風が強いぞ
明日の朝,楽しみだな
霜柱
「復活の日」
〜破壊は一瞬 建設は死闘〜
こういう言葉がある。
地道な積み上げで築き上げることの大変さ。
それに対して,破壊は一瞬である。
まさか,トトロのコンピュータがだめになるとは思っていなかった。
ウイルスなんか,別世界のものであると思っていた。
ところが,11月の終わりにある人からのメールで感染してしまった。
・・・というより,その人がメールを送信してきたのではなく,ウイルスの仕業であるが。。。
オンラインで作成していたホームページには,メール機能がついていて,そこからの感染。
不特定多数にまき散らすウイルスとの戦いが始まった。
仕方なく,お客さんも多かったサイトを2つ閉鎖することにした。
・・・残しておきたかった・・・。
ここのメール機能が媒体になっていたから,HPが存在すればまたいつウイルスが送信し続けるか
わからないためだ。
パソコンのデータも初期化して,完全にデータは消えた。
仕事のデータも消えた。
ゼロになった。
そこから少しずつだが,復旧を目指していくことになった。
一度破壊されたものを復旧することがどれだけ大変なものであるか,痛感した。
全盛時には,1日に200人近くあったお客さんも,今では10件にもいかない。
リンク先も100件を越えていたっけ。
今では,そういう友達の所へも行けない状態。
紹介してもらっていた検索エンジン。
全部がパーになってしまった。
悲しい限りである。
でも,あの頃のようににぎわったサイトを夢見て作業をしている。
完全復活の日を目指してがんばろう。
<ボヤキのトトロ>
「手伝い大好き」
トトロ学級の子どもたちは,お手伝いが大好き。
今日は,校内書き初め展の作品を体育館へ貼りにいった。
トトロが荷物を運んでいたら,すかさず
「ぼくが運びます。」
という声が聞こえてきた。
自分から進んで手伝いに取り組むだけあって,作業もまた丁寧で速い。
みるみる仕事が終わっていく。
今日は3人が手伝いにやってきた。
ほめられると,本当にうれしそうな顔をしているんだよね。
ごくろうさま。
トトロのクラスは,働き者が多いかもしれない。
学級には,水槽が3つもおいてあるが,毎週掃除をしてくれるのでいつもきれいになっている。
草取りでも,畑作りでも,どぶ掃除でも,いつもよく働く。
手伝い大好きなトトロ学級。
またお手伝いしてほしいな。
「バードウォッチング」
トトロ学級には,双眼鏡が置いてある。
子どもたちが,休み時間に自由に使ってよい。
幸い,トトロの学校は自然の豊かな緑に囲まれたところにある。
自然が豊かだから,子どもたちは自然に慣れているかというとそうでもない。
校庭に飛んでくる鳥の名前さえ知らない。
トトロは,真夏にカッコウが鳴いているのさえ感動していたのに。
そこで,身近な自然を見つめなおしてほしいと思った。
教室の前には,毎日お昼時になるとヒヨドリがやってくる。
多い日には,30羽ほどにもなった。
裏の駐車場には,必ずつがいのウグイスがやってくる。
これはどういうわけか,午前中。
授業中の校庭には,シジュウカラ,メジロ。。。
総合学習の時間に,地域の自然を調べている。
野鳥もまたそのひとつ。
「あ,スズメだ!」
「違うよ。あれはモズだよ。」
そう,見た目はよく似ているのだが,スズメに比べ,モズは少し大きい。
トトロっ子たちも最近目が慣れてきたようだ。
小鳥のさえずりの心地よさを真正面から感じることができるような日々でありたい。
「植木の剪定」
トトロは,毎年学校の植木の剪定を行っている。
学校にはかなりの数の植木があり,これを全部剪定するのは大変な作業だが,楽しく取り組んで
いる。
掃除の時間,空き時間,放課後,早朝。
こういう時間しかできないが,計画的に刈り込んでいく。
トトロ専用の剪定ばさみ,刈り込みばさみ。
専用の道具を使いながら,きれいにしていく。
ある1年生が言った。
「木のとこやさんだね。」
なるほどと思った。
トトロが刈り込んでいると,必ず子どもが集まってくる。
中には,切った枝を運んでくれる子も現れる。
今日は,ロータリー,明日は駐車場・・・。
こういうふうに,学校中の植木を刈り込んでいく。
けっこう楽しい作業だ。
刈り込みながら,自然と対話しているような気分になる。
刈り終えた後の水が冷たくておいしい。
学生の頃,トトロは連日植木屋のバイトをしていた。
あの頃は,その日を生きるのだけで精一杯だった。
ある都内の現場での仕事。
昼休みにラーメンを食べに行く時なんか,周りの人はみんな避けていった。
泥んこの地下足袋をはいていたからね。
きれいな服を着て,さっそうと歩く人たちは別世界の人間だったな。
汗だくになって,くたくたになって,それでも眠い目をこすって授業に出ていた。
何でこんなことしなきゃいけないんだろう。
心の中のもう一人の自分が悲鳴を上げていたあの頃。
でも,結局,4年間続けることになった。
今,その頃の経験が生きている。
今は,生活のために追い詰められているのではない。
トトロの仕事は子どもの教育が業務であって,本当はしなくてもいい仕事。
でも,気持ちのよい環境を作りたいからね。
ある年,ある学校で学校中の剪定が終わった後,校長先生からお礼を言われた。
「職人を頼まないですんで助かったよ。」
トトロは,あの頃のバイトが役に立っていたことに気づいた。
ちなみに,だいたい学校全体の植木を剪定すると,10〜10万円ぐらいになるそうだ。
これで,ボーナス上乗せしてくれたら最高だが,それは残念ながらない。
でも,いいよね。
植木の剪定は,生きるために必死に働いていたあの頃の自分を取り戻してくれるから。
「おもち配り」
トトロの学校では,毎年もちつき大会がある。
出来上がったおもちを80歳以上のお年寄りにプレゼントしている。
1枚の袋に,大きな丸もちを7個ずつ詰めていく。
おもちを作るのは,高学年の仕事。
丁寧に,心を込めて仕上げていく。
低学年は,お年寄りへの手紙を書く。
地域のお年寄りと小学生の交流。
トトロの学校では,運動会だけでも200人ぐらいのお年寄りが見に来る。
歴史的にもおらが街の学校という感じだ。
さて,その出来上がったおもちを今度は配達しにいく。
だいたい,地区別に班ができているから,みんなで1件1件配っていく。
門の前で,お年寄りへの言葉を練習している子もいる。
大きな声で,ゆっくり話さなきゃね。
「こんにちは。今年も学校でおもちをつきました。どうぞ,召し上がってください。」
初めは緊張した様子だが,ゆっくりと話しかける。
毎年,この取り組みを楽しみにしてくれているお年よりもいる。
「ありがとうね。」
中には,涙ぐむ人もいる。
手紙を添えて,おもちを手渡す。
たったそれだけのことではあるが,人生の大先輩を大切にする気持ち。
これを大事にしたいものだと思う。
だって,いつかはみんなお年寄りになるわけだから。
渡し終えて,満足げな表情の子どもたち。
みんな笑顔で帰っていった。
「トトロのクリスマス作戦」
トトロのクリスマス作戦。
子どもの頃のトトロは,クリスマスによいプレゼントをもらうのは至難の業であった。
なぜか。なにしろ成績が悪かったからである。
成績の悪い通知表の後だけに,実にタイミングが悪い。
ちなみに,誕生日もまたタイミングが悪い。
トトロの誕生日は,1学期の終業式の翌日。
これでは,誕生日があっても気を抜くことができないのだ。
ところで,トトロのクリスマス作戦。
本物のサンタさんからプレゼントをもらえればうれしいが,とりあえずほしいものが手に入れば
よしとしよう。
そこで,トトロのとった作戦とは。
実は簡単な方法だ。
一枚の紙(きれいな便箋がよい)に,サンタさんの絵を描いてサンタさんへの手紙を書き添える。
サンタさんへ
サンタさん,プレゼントくばり ごくろうさまです。
今年は OOOがほしいので, おねがいします。
★トトロ★
こう書いて,トトロの机の前に張っておく。
要するに,ゴマすり作戦。
これを見た「お父サンタ」か,「お母サンタ」が目にしてくれればいい。
うっしっし。
これでだいたいはうまくいく。
ちょっとおませでずるいトトロであったが,翌日枕元のところに思い通りのプレゼントが置いてあった
時には大喜びしたものである。
当然,親も知っていたと思う。
子どもの夢を壊さぬように,そっと用意したに違いない。
それがわかった時には,改めて感謝の気持ちに変わっていった。
そんなトトロも,親になった。
素直な子どもの心,トトロも大事にしたいと思う。
「ダジャレ学級」
トトロ学級では,ダジャレが流行している。
以前は,トトロと対決してもなかなか勝てないようだったが,最近弟子たちが力をつけてきたため
手ごわい存在になっている。
国語は,楽しいもの。
トトロは思っている。
とかく,国語は難しいとか,きらいだとか,そういう声を聞くがトトロ学級では国語の好きな子が多い。
トトロの持論。
ダジャレも文化であり,言語である。
韻をふむ言葉をたくみに操れることは,これこそ国語の力のひとつではないか。
そういうわけで,トトロ学級ではしばしば授業中に脱線して,ダジャレの世界にはまっていくことが
ある。
ダジャレも作品。
ある子にアドバイス。
「せっかくできた作品(ダジャレ)なんだから,自由帳にでも記録していったら?」
「あ。そうか!うん,やってみる。」
さっそく書き始めたトトロっ子。
・・・,初めはこれでもよいと思う。
こうしているうちに,国語が好きな子どもになってほしい。
つまりは,書いているうちに,書くことが好きな子どもになっていく。
これでいいんじゃないか。
今日も,トトロ学級ではダジャレが行き交う。
だからだよね,いつも笑い声が絶えないのは。
いつも明るいトトロ学級だよ。
「稲」
トトロの学校では,昔ながらのもちつき大会がある。
行事が多いと準備が大変ではあるが,伝統でもあり,子どもたちの楽しみの一つでもある。
学校には,地区から借りている学校の水田がある。
春には,田植え。
昔のように,手で1本ずつみんなで持って植えていく。
普段なかなか経験のない,田んぼの中を歩いていく。
ひんやりとして気持ちがいのだが,足を取られるものだから歩くのもけっこう大変。
中にはバランスをくずして,泥んこになってしまう子もいる。
そうして,田植えから始まって,水の管理,草取りをしながら世話を続ける。
ところで,稲の花って知っているだろうか。
夏休みの頃,白い花を咲かせるのだ。
品種によっても違いはあるが,なかなか人の目に触れることが少ないこの稲の花はけなげ
である。
そうして9月になると,稲刈りを行う。
まだ残暑のきつい時期だ。
子どもたちが,かまで刈っていく。
稲の根元を手でつかんで横からかまを入れる。
手作業はなかなか大変だ。
だから,白い米になった時の感動も大きいのだ。
トトロの学校の水田でとれたお米は10俵。
これが,12月に行われるもちつき大会の時使われる。
全校でもちつき体験。
うすを2台。
重い杵でついていく。
と同時に,餅つき機が10台フル稼働。
みんなでつきたてのおもちを丸めていく。
丸もち作り。
これは,地域のお年寄りへのプレゼントだ。
心を込めてみんなで丸めていく。
これは,毎年行っているので,お年寄りにも喜ばれている。
このもちを自分の家の近くのお年寄りに配って歩く。
どの家でも,お年寄りに喜ばれて帰ってくる。
こうして小学生とお年寄りの交流も自然に行われている。
こういう行事は大変であり,なくしている学校が多いが,大切にしたいものである。
稲・・・農業国であった日本の伝統を大切に。
「手乗りインコ」
トトロ学級には,鳥かごがある。
セキセイインコが4羽。
もともとトトロの家で孵って育てた鳥たちだ。
手乗りの訓練をしてあるから,よく人になついている。
指や肩にもちゃんとおとなしくとまっている。
休み時間になると,鳥かごから出してインコと遊ぶ。
人差し指を出して,次々に階段を上るようにして遊ぶ。
肩に乗せておくと,くちばしで髪の毛を引っ張って毛づくろい。
4羽とも手乗りだから,子どもたちにとっては最高のおもちゃになっている。
休み時間になれば,鳥かごの前には行列ができる。
授業中,国語の本をみんなで読んでいる時や,音楽で歌っていると鳥たちもまた一緒になって
ピーピー鳴き始める。
33人と4羽。
今では,切っても切れないトトロ学級の仲間たちだ。
「持久走大会」
持久走大会が行われている学校が多い。
トトロの学校でも,持久走大会があった。
今までどの学年も練習に汗を光らせながら取り組んできた。
そして当日。
雲ひとつない晴天。
おうちの人たちも応援に駆けつける。
ピストルの合図で,みんな一斉に駆け出す。
息をはぁはぁと弾ませながら走る。
「がんばれー!」
沿道の畑で作業しているおばあちゃんに元気をもらう。
全員が完走。
もちろん,1位から最後まで順位はつくが,みんながんばったという点では努力賞だね。
今年は新記録ラッシュ。
なんと13人もが今までの記録を塗りかえた。
新記録用に用意してあったメダルも足りなくなり,急きょ注文ということになった。
こういうことならうれしい悲鳴だね。
あきらめないでがんばる・・・死語となりつつある現代において,欠かすことのできない
ドラマを見た気がする。
さぁ、来年はどんなドラマが待っているのだろうか。
がんばれ!トトロっ子。
「窓から眺める海」
トトロの家は,太平洋を見下ろす高台にある。
天気のよい日は,さわやかな潮風がカーテンを揺らす。
朝,濃い波の青が力強く押し寄せる。
昼,澄んだ水色の向こうにヨットの帆が見える。
夕方,真っ赤になった西の空。
銀色に光る海。
トトロは,窓から眺める海が好き。
夜には,漁火が揺れる。
ハワイアンを聴きながら,熱いコーヒーでくつろぐ。
台風の日は,それは言葉にならないぐらいの迫力だ。
海はいつでも穏やかではないのだ。
怒り狂う海もまた生きているんだね。
今日も,トトロは窓から眺める海を楽しんでいる。
「1ドルの旅」
たった1ドルで、島内1周ができる。(決して怪しいものではない。)
THE・BUSを利用すれば、それができる。
多くの費用をかける、送迎つきのオプショナルツアーもとても親切なので便利。
でも、ある程度慣れてきたらロコに混じってバスで旅をしてみてはいかが。
新しい発見があるはず。
このサークルアイランドのバスの乗り場は、アラモアナセンターにある。
島を左回りするコースと右回りするコースがある。
THE BUSの52番か55番を利用する。
ただ、4時間ほど乗りっぱなしになるので、ちょっと疲れるのがたまにキズ。
でもゆったりと時間に余裕を持たせればよいと思う。
ちゃんと、車窓から景色が堪能できる。お試しあれ。
なお、途中下車もできるが、その場合はまた1ドル払えばよい。
特にイーストコーストには、水の澄んだビーチが続くので、飽きることはない。
詳しいガイドブックも出ている。
ABC STOREで6ドル50セント。
また始発のターミナナルであるアラモアナセンターでは、路線ごとの時刻表が手に入る。
「いつ・どこで・・・」
レクでよくやるゲーム。
「いつ・どこで・だれが・何をした」ゲーム。
この4つのキーワードにしたがって,それぞれ思い思いの言葉を書いていく。
そして,違うグループの人のカードと一緒にに4枚出して,書いてあるものを読み,文にする。
これで書かれている内容が意外性のあるものだから面白い。
「始業式の日・・・トイレで・・・ゴジラが・・・スカートをはいた」
「原始時代・・・校庭で・・・ドラえもんが・・・うんこをした」
こんなのが出てくると,教室では笑いの渦が起きる。
だいたい,男の子というものは下ネタで出したがるものだ。
普通はこういう下品なものを許していないのだろうが,トトロは面白いと思う。
みんなで楽しむレク。
いつも笑いのあるトトロ学級だ。
「伴 走」
マラソン大会に向けて,練習が始まった。
今日は,試走をした。
初めてのコースということで,全員で並んで走っていった。
ところが,中には走るのが苦手な子もいる。
体が大きいので,速く走ることができないのだ。
このM君は,それでも練習を欠かさない努力家だ。
どんなに時間がかかってもあきらめない子だ。
今日も,Mくんは途中まで着いていったが,最後尾をトボトボとゆっくり走るようになった。
そのうち,なかよしのS君が,M君と並んで走り始めた。
S君は,学年でもトップクラス。
そのS君が,声をかけながら走っていく。
「がんばれ!」
Mくんも必死にこたえようとする。
結局,ゴールまで2人で走ってきた。
M君は満足した顔をしていた。
S君も満足した顔をしていた。
順位だけじゃないんだよね。
忘れかけていた大切なことを教えてくれたね。
「流れ星」
しし座流星群を観察する。
気温も下がり始め,シーイングはまずまずだ。
東の空に光る木星。
オリオン座の3つ星も歓迎している。
コーヒーをポットに入れて,ポテトチップを用意。
防寒着を着込んで出発。
東に開かれた海辺に到着。
ここは,東を中心に全く光の入ってこない場所。
沖には漁火の光が見えるが,観測には影響ない。
車が,臨時の観測場所となる。
バードウォッチングと同じで,いつ見えるかわからないため,じっくりと空を見る。
熱いコーヒーをすすりながら。
「あ!これはでかい。」
スーッと流れていくありさまに,くぎづけとなる。
ちなみに,トトロはにわか天文ファンではない。
小学生の時から,趣味の一つにしてきた。
宇宙がおりなす天文ショーに静かに見入る。
写真には撮らなかったが,心のシャッターを何度も押していた。
子どもの頃,家族みんなで空を眺めたのを思い出す。
この大きな宇宙の一部なんだな・・・。
改めて感動する夜であった。
「木の葉のしおり」
生活科で外へ飛び出す。
木の葉,木の実集め。
拾って来た木の葉や木の実で遊ぶ。
ドングリでこまを作ったり,やじろべえを作ったりする。
2年生たちだって,上手にきりを使って穴をあける。
この日,2年生たちがはまっていたのがしおりづくり。
赤や黄色に色づいた木の葉をしおりにしていく。
専用のラベルシートに貼ったり,ラミネーターで加工したりしていく。
もちろん,葉っぱそのものでも十分しおりになる。
色とりどりのしおりは並べるだけでも立派な芸術だ。
「先生,これあげる!」
思い思いにトトロにプレゼントしてくれるから,すぐにトトロの机の上はいっぱいになってしまう。
今,トトロの本には子どもがくれたしおりがはさんである。
高学年では,葉っぱの色素を抜いてしおりにしてみた。
葉緑素を抜いたそれは,なかなかの出来栄えだ。
よく乾燥させれば,何年だって使える。
天然の恵みで遊ぶ。
自然の中で毎日遊んでいた子どもの頃を思い出す。
「クアロアビーチ」
クアロアビーチへやってきた。
バスを降りると,一面に広がる芝生。
その向こうに海が広がる。
目印は,チャイナマンズ・ハット。
その昔,中国の人々がかぶっていた帽子の形に似ていることからこの島の名前がついた。
ここは,キャンプに向いている。
週末にもなると,ロコは車でキャンプをしにやってくる。
思い思いのくつろぎ方で過ごしている。
芝生のグリーン,海の水色,空の青。
海辺すれすれに立っているパームツリー。
浸食で倒れているのもあるが,これもまた絵になる。
しばらく横になっていると,カーディナル(鳥)がやってきた。
ウッドペッカーのモデルになった鳥。
パンくずをお目当てに飛んでくるらしい。
寄せる波も静かで,レースのカーテンを広げたような雰囲気。
日本人はほとんど来ない静かなビーチ。
ワイキキばかりがビーチじゃない。
頬をなぜる貿易風がさわやか。
時間を忘れて過ごすビーチ。
それがクアロアビーチ。
「苦手と得意」
トトロは,こうしてもの書きをしているが,実は書くことがきらいな子どもだった。
作文の時間になると,ただぼんやりと時間だけが過ぎていった。
そうして,おしまいの時間になると2,3行しか書いていない作文を提出。
当然終わっていないわけだから,あとは放課後のお残りということになる。
ある日,また作文の時間がやってきた。
また残されてはたまったものではない。
トトロは,奇襲作戦に出た。
書くネタが全く見つからないので,やけくそになって「作文」という題名の作文を書くことに
した。
トトロは,ただ「書き終わればいい」としか考えなかったから,この作文の時間に考えたこと
だけをただ思いつくままにつづっていった。
終わりの時間になって,トトロはそのおふざけの作文を提出した。
(怒られるかな・・?)
数日たって,その作文が学年代表の作品としてコンクールに出た。
先生も,この時はトトロをほめてくれた。
トトロはうれしかった。
それからだ,トトロが書くのに抵抗なくなったのは。
トトロは運動の苦手な子どもだった。
運動会なんかなくなれば学校は楽しいのに。
そんなことを考える子どもだった。
雨が降ると,体育が中止になって喜んでいたのはトトロぐらいではなかったか。
トトロは音楽の嫌いな子どもだった。
音楽の時間さえなければ,学校は楽しいのに。
そんなことを考える子どもだった。
みんなの前で歌ったり,演奏したりするのが極端にいやだった。
トトロは勉強の嫌いな子どもだった。
クラスで最下位争いをする子どもだった。
勉強さえなければ学校は楽しいのに。
そんなことを考える子どもだった。
ところが,その全てを今仕事としている。
もちろん,夢に向かって人の3倍は努力した。
努力しているうちに,あれほど苦手だったことができるようになっていく。
今では,自分の苦手だったことが仕事の武器になっている。
これだから,人生は面白い。
できない人は,いつも自分と戦ってる。
どんなにわからなくても,どんなに時間がかかっても,いつも自分との戦いの連続。
得意な人にはわからぬ苦しみ。
実は,できない人は粘り強い心を持っている。
何かが苦手で苦しんでいる人へ。
あきらめないで頑張ろう。
やればきっとできるから。
あれほど勉強の苦手なトトロが教員になっているんだから。
プラス思考で,前進また前進。
トトロは自分らしく生きたいと思っている。
「雲」
雲って食えるのかなぁ?
大の字になったトトロは考えた。
地面から見ると白くてフワフワに見える。
きっとおいしいものなんだろうな。
真っ白でフワフワ。
頭の中で綿菓子を想像しながら,食べるまねをしてみる
当然,空に浮かんだ綿菓子は食べられない。
雲の上には,雷様がいて昼寝をしているに違いない。
雲の上はどうなっているのだろう。
雲の中はどうなっているのだろう。
まさか,冷たく冷やされた氷の粒とは知らないから,手に届かぬ雲を眺めると
いつもそんな想像を巡らせていたものである。
初めて飛行機から雲を見た時,こんなに窓の外をじっと眺めていたのはトトロ
ぐらいではなかったか。
手に届かなくても,いろいろ豊かな想像を巡らせる楽しみ。
今でも,トトロには受け継がれている。
「空」
緑の芝生の上に大の字になって寝転ぶ
大きく深呼吸しながらごろんと背伸びする
かすかに漂う草の香りが身を包む
しばらく空を眺めていたら
鳥が向こうへ飛んでいった
くちばしに何かを加えながら
透き通った空の向こうには宇宙が広がっているのだろうか
あ,飛行機が頭上を飛んでいった
空にも道があるのかな
「秋の遠足」
よく晴れた秋の日,遠足へ行く。
往復16キロメートルの道程は長いが,秋の野山の自然を満喫しながら歩いて行く。
真っ赤な実をつけたカラスウリ。
色づき始めた木々の葉。
途中,水筒の水でのどを潤しながら休憩をとる。
目的地に着くと,さっそく遊びを開始する。
アスレチック,ボール遊び,おにごっこ・・・。
中には,芝生の坂道をダンボールで滑る子もいる。
おやつになった。
「どうぞ!」
トトロっ子たちが,おすそわけに来てくれる。
「ありがとうね。」
あっという間に,トトロのおやつはいっぱいになった。
さぁ,写真をとろう。
Vの字になったアスレチックで写真を撮る。
みんないい顔しているね。
帰ったら,さっそく学級だよりに写真を載せよう。
たまには,オールカラーだね。
何人かのトトロッ子たちが,土手に集まっている。
ドングリ探し。
持ってきたスーパーの袋にいっぱい実を集める。
幼稚園の子どものように,はしゃぎながら夢中になって集める。
気がつけば,トトロもドングリを拾っていた。
童心に帰れるから,遠足っていいね。
「旅行の楽しみ方」
トトロの旅行の楽しみ方。
それは,3つある。
一つ,旅行へ行く前に楽しむ。
二つ,旅行に行って楽しむ。
三つ,帰ってきてから楽しむ。
まず,旅行へ行く前の楽しみ。
行き先を決める楽しみ。
旅行社からもらってきたパンフレットや,ガイドブックを読む。
それに出てくる写真を見ているだけでも旅行気分になれる。
次には,目的地を決めたり日程を考える。
自分なりのプランを立ててみる。
地図を広げると,意外な発見もある。
旅行が近づいたら,今度は準備する楽しみ。
スーツケースに持っていく物を入れていく。
これは,前日まで楽しめる。
次には,旅行での楽しみ。
海外へ行くなら,家を出てから空港までもまた楽しみ。
会話も弾んで楽しい気分。
空港へ着いたら,出発までのウィンドウショッピング。
離発着していく飛行機をターミナルから眺めているだけでもけっこう面白い。
機内では,新しい映画を見てゆったりと過ごす。
目的地に着いたら,,思いきり活動的に過ごす。
もちろん,何もせずにのほほんと過ごすのもよい。
観光地めぐり,ショッピング,海水浴,山登り,マリンスポーツなどのアウトドア。
トトロはさらに,デジカメやビデオの楽しみもある。
最初からよいスポットを狙っているのは,なんか落ち着かない。
これだ!と思ったらとりあえずシャッター。
お土産の探しながら,ゆっくりとショッピング。
いつの間にか予定の日数が過ぎ,あっという間に帰国となる。
1日が30時間ぐらいあったら〜そんなことを考えてしまう。
帰りの空港でも,また出発までの間ウィンドウショッピング。
帰りの機内でも違う新作映画を見る。
最後に,帰ってきてからの楽しみ。
土産話に花が咲く。
撮ってきた写真を整理したり,ビデオをみんなで鑑賞する。
旅行でのエピソードをまとめて,旅行記にしてみるのもよい。
デジカメの写真をホームページにアップする。
トトロの楽しみ方は,別に特別なものではない。
そして,今度の旅への期待を膨らませていく。
「プレゼント」
トトロの異動が決まった後,最後の大会がやってきた。
それは小さな大会だったが,最後に優勝トロフィーと写真をとりたいと考えた。
いや,その気持ちは子どもたちの方が大きかったかもしれない。
この子ども達を指揮するの最後の試合になる。
今まで休みは大晦日と元旦だけにして,練習に明け暮れてきた。
そこまでやらないと,勝てないからだ。
県や関東で勝つことよりも,市内で勝つことの方が難しい地域であったため。
独身だったトトロは,夢中になって指導してきた。
いつも,子どもたちと一緒に戦ってきた。
この最後の試合で,奇跡が起こった。
試合開始から,今まで見たことのないような気迫に満ちていた。
次々とシュートを決めていく。
そのたびに,トトロは拍手をおくった。
4クオーターが終わった。
得点版を見て驚いた。
106対0だった。
野球ならともかくバスケットの完封の難しさは,経験者ならわかるだろう。
子どもたちからトトロへの最高のプレゼント。
その時みんなで写した写真は,今でもトトロの机に飾ってある。
「最後の試合」
最後の試合
その日は必ずやってくる
残り時間が少なくなっていく
1本のシュートに夢を託す
必死にボールを追う
みんな涙目になっている
試合終了のホイッスル
そして,終わったのだ
もう,このメンバーで試合することはないだろう
今までのいろいろな出来事が思い出される
谷間の学年と言われたこのチーム
なかなか点数で勝つことができなかった
1勝もできないとも言われた
でも,今日は大きな勝利を手にした
やればできるんだ
最後の試合は,選手全員で出る
トトロはいつもそう決めている
大切なのは,負けない心だよ
苦しい時にあきらめないで挑戦できる姿勢だよ
これからの人生のいろいろなヤマを
粘り強く,前へ前へ生き抜いてほしい
地域の最下位だったチームが唯一勝ち残っていたのだ
可能性を信じてベストを尽くす
それが,人間を大きくするのだ
作戦で勝つチームより,基本のチームに
テクニックで勝つチームより,気持ちで負けないチームに
一貫して,オールコートマンツーマンDF,1対1しかしない
トトロは,今日で703勝目を迎えた
振り返ってみれば,早いものだな
一人一人にとってのバスケットが,人生の大きな力になると信じて
<監督トトロ>
「ハナウマ・ベイ」
エルビス・プレスリーの映画「ブルーハワイ」という作品を見たことがある。
ここに出てくるビーチこそ、ハナウマベイである。
南国らしい風景がすばらしく、ずいぶんの間これはどこなのだろうかと思っていた。
実際にハナウマベイへ行ってみると、感動の連続だ。
まず、バスを降りて上の展望台からの眺め。
丸く湾になっており、その上からの眺めは実に壮大だ。
ビーチへ下りていく。
売店などがあるため、映画のようなシンプルさはないが、周りのレイアウトは映画そのもの。
波もほとんどない。
干潮だと、あちこちリーフが姿をあらわす。
なぜ、このビーチがいいかと言えば、身近に見る熱帯魚だと思う。
足を少し入れただけで、もうそこに魚の群れに出くわすのだ。
もちろん、私はシュノーケルで楽しむ。
時間のたつのを忘れて、ただプカプカと水に漂う。
目の前を数々の魚が通り過ぎていくのだ。
まさに、ここは天然の水族館だ。
最近では、フィルムつきの水中カメラがあるので、それを使って写真を撮る。
急にドボンと水に突っ込むと、魚は逃げてしまうので、あらかじめ水中にカメラを入れて
おき、チャンスを待つのだ。
24枚撮りなど、あっという間に使い切ってしまう。
ところで、ハナウマベイはビーチから見て右側も左側も沖のほうに向かって遊歩道が
続いている。
その終わりまで歩いて行くと、また違ったハナウマが感じられる。
ビーチでは穏やかな姿を見せるハナウマだが、沖の方では実にエネルギッシュだ。
砕け散る波のしぶきが何メートルも上がったりする。
ここから見る風景も、また違ったハナウマの顔。
ご存じない方には、ぜひご覧いただきたい。
結局、毎回ハナウマへ行っている。
多い時は、滞在中2,3回も行ってしまう。
交通手段にもいろいろあるが、レンタカーだと駐車料金もたった1ドル。
ビーチへは入場料3ドルがとられるが、安いもの。
THE BUSでもたった1ドル。
ただ、いつも満員なので乗れないことがある。
22番がだめな時は58番でも行ける。
ただし、ココマリーナからは急な登り坂がある。
しかし、苦痛と言うほどではない。
ハナウマへは、セスナの遊覧飛行のツアーも出ている。
上空から眺めてみるのも、よいだろう。
スキューバ・ダイビングのスクールや、体験ダイビング、シュノーケルのツアーも出ている。
また、シュノーケルのレンタルのブースもあるので、道具を持っていくのを忘れ
たら借りてもいいだろう。
あるいは、ABCストアなどでかなり安い値段で手に入るので、現地調達でもよい。
「写生会」
1年生を連れて写生会をする。
秋のやわらかい日ざしを浴びて気持ちがいい。
黄色い帽子をかぶり,大きな画用紙を画板に乗せていく。
先生の後に子どもたちが続く。
ちょうど,カルガモの親子のようだ。
「こんにちは。」
「今日は,いいあんばいだねぇ。」
「牛を書きに行くんだよ。」
途中,道でおばあちゃんとすれ違う。
おばあちゃんたちもまた,笑顔を返してくれる。
みんなで歌いながら歩いて行くうちに牛小屋に着いた。
教え子の家の牛小屋だ。
牛小屋は,この日のためにきれいに掃除してくれてあった。
みんなで元気にあいさつをした後,牛たちにさわって遊ぶ。
背中の毛がゴワゴワしている。
えさを与えたら,おいしそうに食べている。
1年生たちは,大喜び。
こうしてしばらく遊んだ後,いよいよ牛の絵を書き始める。
1頭1頭,思い思いの向きで書いていく。
子どもたちの絵を見に行くと,どの牛も大きく書けている。
どの牛の目も笑っていた。
最後に,牛小屋のおじさんあいさつをした。
帰る時,牛たちにもあいさつした。
「牛さん,また遊びにくるからね。」
「さようならー。」
牛にもあいさつするなんて(笑)。
こういう澄んだ心を大切にしてほしいと思った。
秋の高い青空よりも澄んで見えた。