はじめに
私は、小学校の部活動でミニ・バスケットボールを指導している。地域や、学校の実態や条件によって運営の仕方が変わってくる。
今まで3つの地域でやってきたが、ここでは指導者としての一貫した考えをまとめてみた。
スポーツは、勝ち負けがつく。だから、やる以上は当然勝利をめざすものである。負けるとわかっていて取り組むのであれば、何の意味があろうか。結果としてどうなるかは別として、今の条件の中でどのようなチームづくりをするかである。つまり、引退したとき、「やってきて、よかった」という満足感が与えられるように支援していくのかが、ポイントだろう。つまり、継続した指導を通して、何を育てたいのかが大切である。
私は、全くのしろうとの状態からバスケットの指導を始めた。今年で13年になる。その間、同僚の先輩方の情熱の指導にふれながら指導していた頃のチームでは、関東大会や全国大会へ進み小学生としての可能性の大きさと感動を学んだ。しかし、残念ながら、どこでも同じような恵まれた条件で指導できるわけではない。練習量が少なければ、当然強いチームにはなれない。そんな限られた条件の中での私のチームづくりについて紹介したい。(結局、人づくりが柱になると思う)
目標 ミニバスケットを通した人間の育成
1.人間バスケット
努力すること
がんばること
あきらめないこと
助け合い、励まし合うこと
苦しい時こそ、挑戦することのできる前向きな人間の育成
生活面につながる力の育成
(根気、自主性、協調性、責任感、創意工夫、公共心、礼儀など)
道徳的判断力、実践力の育成
進んで人のために行動することができる人間の育成
(部活動を通したボランティア)
<すばらしいプレーヤーである前に、すばらしい人間をめざす>
2.全員バスケット
誰でもできるバスケット
がんばればできるバスケット
全員が成長するバスケット
基本を重視し、全員に体力をつける。
差別がなく、全員が取り組めるバスケット
一人のために全員が励ませる仲間づくり
<一人一人の成長が、チームを伸ばす>
3.基本重視のバスケット
全員参加の練習メニューで、体力、気力、能力、精神力を高める。
基本に時間をかけ、基本の大切さ、努力のすばらしさ、継続することのすばらしさを体験させる。
1対1とマンツーマン・ディフェンスを大切にし、基本をしっかりと身につけさせる。
<テクニックに頼るのではなく、基本の積み重ねで努力の姿勢を育てる>
作戦や難しいテクニックで勝たせることより、基本の積み重ね(努力)を通して人間を育てること。
いくら強いチームであっても、人間が育っていなければ意味が何の意味があろうか。
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方針
1.基本重視で、人間を育てる。
2.全員が成長するバスケットにする。
3.守りのバスケットではなく攻撃バスケットをめざす。
4.人間形成の一環として活動する。
5.チャンスを与え、誰もが活躍できるようにする。
6.健康管理、選手管理に努める。
健康カルテの活用
心の指導・・・
ミニバス・ノートを1人に1冊ずつ渡し、何でも相談できるようにする。
また、心の成長の足跡を残していく。
7.ミニバス通信で、家庭との連携を大切にする。
今、行っていること
めざしていること
課題
子どもの変容を
スケジュールや練習試合、大会の結果
8.試合経験をできるだけ積ませ、苦しさに負けない心を育てる。
9.ボランティア活動を継続的に行い、心と実践力を育てる。
体育館の清掃活動(正課外)
校舎1周クリーン作戦(毎週月曜日)
10.学校のリーダーとしての育成をする。
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チームの目標
県ベスト8・郡市1位(子どもの目標)
点数だけでない、人間としてのナンバー1をめざす。
基本のバスケットの展開により、将来につながる力を育てる。
社会体育としての体制の基礎づくりをする。
学校、家庭、地域に愛されるチームづくりをする。
<ミニバスケットを通した人間の育成>
・・・点数で勝つことより、人間が負けない心づくり
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内容
基本重視で、人間を育てる
1.バランスを考えた体力づくり
走力を伸ばし、基礎体力をつける。
ランニング、フットワークなど
投げる、とる、とぶなどの運動能力を高める。
柔軟性
基礎体力
・・・倒立 腕立て伏せ 手押し車 4つ足 アザラシ アヒル ブリッジ 鉄棒
遊具を使って
2.ハンドリングにより、ボールコントロールを養う。
3.パスの技術を身につける。
各種パスの仕方
パス・ミート
ピボット
4.ドリブルの技能を高める。
左右偏りのない、バランスのよいドリブル
スピードの意識化・・1対1につなげる。
その場 直進 ジグザグ サークル
5.1対1で、バスケットの基本をしっかりと練習する。
ボールなし1対1 追い越し1対1 台形〜1対1
ハーフ〜 オールコート〜
6.ディフェンスの基本を大切にして、精神面と技能面を育てる。
オールコート・マンツーマン
ディフェンスのつき方 スイッチ(ヘルプ)
各種ディフェンスへの対応
7.オフェンス技能を育てる。
1対1 アウトナンバー スクリーン パスラン バックドア
速攻 スローダウン
<あくまでも、フリーオフェンスをめざす>
8.ゲーム作りから楽しさを味わう。
1対1 2対2 3対3 5対5 アウトナンバー〜
9.練習試合、大会を通して、人間を育てる。
苦しさに負けない経験
励ましあい チームワーク
基本の力の発揮
マナー 応援 礼儀 公共物、施設利用
オフィシャルやルールの理解
交流を通し、友だちづくり
10.オフィシャルやルールを理解する。
11.ビデオなどで、より広い視野での理解を広げる。
12.心の教育・・・練習で ノートで ボランティアで
13.ミニバス通信で保護者や関係機関との連携を。
14.リーダーとしての育成をはかる。
15.記録を残すことにより、成長の足跡を残す。
16.教育相談、生徒指導としての機能を持つ。
17.生涯学習としての基礎づくりを進める。
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年間指導計画
1月 新チームスタート。
基本の反復(オフェンスを中心に)
ドリブル、パス、シュート、1対1
2月
基本の反復(オフェンスを中心に)
練習試合
3月 基本の反復(1対1を中心に)
速攻、リバウンド、スクリーン・アウト
<お別れ会>
練習試合
4月 体力づくりを中心に
基本の確認
県連盟登録
5月 基本の反復(1対1を中心に)
マンツーマン強化
速攻 個人技を高める。
6月 基本の徹底
<地域の大会>
練習試合
7月 基本の徹底
練習試合
8月 <市青少協大会>
練習試合
9月 基本の徹底
ゲームの組み立て
10月 練習試合
<市の大会>
<郡市の大会>
<関東大会・地区予選>
11月 基本の徹底
チームオフェンス
体力づくり
12月 体力づくり
練習試合
1月 <県大会> ここで6年生が引退。
ミニバスのアルバム作り。
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終わりに
どんなスポーツでもそうだが、指導者の考え、情熱(思い)によっていくらでもチームは変わる。当然、いろいろな考え方がある。どれが正しいかということはない。私は、私なりの一貫した考え方指導を続けている。一人でも多く、日本のバスケットを担うような人間が輩出できたら・・・と希望をもって指導をしていきたい。幸い、教え子の中にも、実業団や高校、大学で活躍しているメンバーもおり、大変喜ばしいことだと思っている。
このページをご覧になった方、ありがとうございました。それぞれのチームで(場所で)がんばりましょう。