![]()

サザンウィンド ショッピングモール
ホーム
のほほんエッセイ・トトロのいる教室7
メニュー(18作品) |
| ヒトデ | トトロのつうしんぼ | トトロは晴れ男 | スイカの思い出 | 男の家庭科 | トトゴロウ先生 |
| トトロの背中 | 波の音を聞いて | 手作りすごろく | 離任式 | サルものは追わず | 冷や汗 |
| のほほんタイム | 誰もいない教室 | 教え子からの手紙 | 白い雲を眺めて | 苦手なもの | ネタ |
ヒトデ
「今日はすごい<ヒトデ>です。」
潮干狩りの様子を伝えるテレビのニュースで言っていた。
トトロが小学生の低学年の頃だった。
今度は、遊園地の様子を伝えていた。
「今日はすごいヒトデです。」
トトロは目を疑った。
(どうして陸上にヒトデがいるの?)
地面の上に集団発生したヒトデを想像していたのだ。
「ヒトデ」と「人出」。「人手」というのもある。
同音異義語は幼い子には難しい。
トトロ先生のつうしんぼ
「トトロ先生にもつうしんぼを書いたよ。」
代表のMちゃんが、ニコニコしながらトトロを見上げて言った。
2年生たちが、トトロにも通信簿をくれたのだ。
こっそり学級会をしてみんなで考えたらしい。
画用紙にていねいな文字できれいに書いてある。
ここで、全てを明らかにしようと思う。
国語の時のせいせき A
算数の時のせいせき A
生活科のせいせき A
体育の時のせいせき A
図工の時のせいせき A
おはなしをする時のせいせき A
じゅぎょうさんかんのせいせき A
楽しくする A
楽しくあそぶ A
楽しくべん強 A
楽しくきゅう食 A
楽しくうんどう A
やせる C
トトロが通信簿を見ている間、子どもたちは「どうなるかな?」というような顔でトトロを見つめる。
一行一行を見ていくうちに、トトロは感激して涙目になってきた。
だって、こんなにいい評価をしてくれるんだもの。
「学校が楽しい」「トトロ先生がすき」「勉強が楽しい」
そう言ってくれたんだもの。
みんな宝物だよ。
ただし、最後のおちにはまいったね。
こういうダジャレ心は、さすがトトロッ子だね。(笑)
トトロは晴れ男
トトロは晴れ男。
トトロが企画したり担当したものは晴れになることが多い。
遠足や修学旅行は今年で14連勝だ。
今年の修学旅行も快晴だった。
てるてる坊主がいらないトトロ学級。
自分で天気をコントロールできると思い込んでいるトトロこそ、実はノーテンキなのかも
知れないね。
スイカの思い出
それは、3年前のことだった。
トトロが、あるスーパーへ出かけて行った時のことだ。
季節感がないように果物や野菜が店先に並ぶ。
陳列棚の向こうに、大きな丸い物が積んであるのが見えてきた。
「何だろう?」
近寄ってみると、それは季節はずれのスイカだった。
(こんな時期に珍しいな。)
トトロは、指で中身を確かめようとした。
そう、指ではじいていい音がすれば甘いっていう、あれ。
トトロもさっそく、指ではじいてみた。
「コンコン!」
・・・。
とその時だ。
すごい音がした。
「バキバキ!」
・・・!!
気がついた時にはもう遅かった。
そこには真っ二つに割れたスイカが目に飛び込んできた。
結局、その割れたスイカを買って帰るはめになった。
高い買い物だった。
男の家庭科
現在のトトロは受け持っていないが、今まで家庭科の授業も担当していた。
男の家庭科。
実は、トトロは家庭科が好き。
しかし、弱点はある。
調理は高校から自炊してきたから、何の苦労もない。
手縫いの裁縫も得意だ。
問題は、ミシン。
どうもメカに弱くて、下糸が絡まってしまったり縫い目が曲がってしまったりする。
でも、トトロがまさかこんなことができるとは思っていないから、子どもたちは目をぱちくり。
家庭科の時間、意外とハッスルしているのは男の子だったりもする。
考えてみるに、有名なシェフって男ばかりだね。
男の家庭科も捨てたもんじゃない。
トトゴロウ先生
断っておくが、トトロは獣医ではない。
トトロのもとには、子どもたちが生き物を連れてくる。
怪我をした生き物。
だいたい、小鳥が多い。
足や羽の手当てをしてやる。
骨が折れている時には、保護して元気になるまでめんどうをみてやる。
ちゃんと当て木をしてあげる。
かぜひきの場合は、ワインとか日本酒を薄めて1滴飲ませてやる。
これが一発できく。
かぜひきにはストーブで暖かくしてやる。
そういうわけで、トトロのまわりには生き物だらけ。
まさに「トトゴロウ先生」だね。
生き物達にも大切ないのちがある。
だから、精一杯めんどうをみてやる。
怪我が治って大空に羽ばたいていく時、いつまでもみんなで見送ってやるのだ。
言葉じゃないんだ。
いのちの大切さは。
トトロの背中
トトロが小学生の頃のことだった。
ある日、関東地方にも珍しく雪が積もった。
雪が降るのはを見ると、当然うれしくて仕方がない。
授業そっちのけで、窓の外ばかりを眺めていた。
雪はどんどん積もっていく。
「これなら、雪だるまは作れるな。」
家に帰ってからのことを頭に浮かべていた。
「さようなら!」
みんなで元気よく「さよなら」をして、帰っていった。
「ただいま!」
いつものように、かばんを玄関に放り投げようとしたら、やけに背中が軽いのに
気がついた。
「あれ??」
ランドセルを忘れてきたことに気づくまで時間はかからなかった。
(なんて、ドジなんだろう・・・。)
改めて自分のドジに思い知らされたトトロだった。
このあと学校へランドセルを取りに戻ったので、結局は雪だるま作りはお預けと
なった。
<ある日のドジトトロ>
波の音を聞きながら
海辺にある古いホテル。
すっかり日が傾き、サンセットが始まる。
庭には大きなバニヤンツリー。
その隙間から見える空の色。
水平線はまだ明るい。
真上は藍色。
そのちょうど真中あたりは紫色だ。
刻一刻と空の色は変化していく。
カクテルを飲みながらピアノの演奏を聴く。
ピアノの音に重なるように聞こえる波の音。
沖ではディナークルーズの船がゆっくりと進む。
視線を東にうつす。
ぼんやりと浮かび上がるダイヤモンドヘッド。
反対を眺める。
ホテル群の部屋の明かりが見える。
さらに遠くを眺めると、離陸していく飛行機が光の筋を放つ。
昼間だけではないリゾート。
空にきらめく星さえもがバカンスを演出しているのだ。
何も考えずにただぼんやりと過ごす贅沢。
時間が止まっているようだ。
手作りすごろく
トトロは、子どもの頃から手作りが好きだった。
なぜかというと、自分の思い通りに作れるから。
すごろくなどは、たった1枚の画用紙で十分楽しめるのだ。
お金がなかったこともあるが、えんぴつで書いて、色鉛筆で塗って仕上げていく。
その過程がおもしろいのだ。
できているもの、つまり売り物には出来栄えはかなわないが、自分で作ったという
満足感がいっぱいだ。
生活科の時間、子どもたちにも作らせてみた。
思いのほか楽しく作っていた。
雨の日、これが役に立つ。
3,4人のグループですごろくをする。
ちなみに、さいころはえんぴつにマジックで1から6まで書いておき、転がしていく。
安上がりでもこうして楽しく遊ぶことができるんだ。
離任式
トトロの学校でも離任式があった。
トトロは異動しないが、それでも別れというものは苦手だ。
異動していく同僚達を眺めていて、去年を思い出していた。
去年は、子どもたちがみんなポタポタ涙のしずくを落としてくれたっけ。
お別れの作文を読んだ子が声を詰まらせ、マイクですすり泣きを拾っていたっけな。
〜自分のことが蘇ってくるのだ。
特に去年の子どもたちからは未だに手紙が届いている。
みんな、別れても宝物なんだよ。
出会いあれば、別れあり。
一期一会。
トトロは、今この時を大切にしてあげたい。
そして、いつまでもみんなのトトロでいたい。
サルものは追わず
それは、トトロが小さい頃だった。
おばあちゃんの家に住んでいた頃だった。
その家は小高い山の上にあり、裏には土手があった。
ある日曜日の朝。
休みになると早起きになるトトロは、早く公園に遊びに行きたくて布団を起き出して
待っていた。
すると、おばあちゃんが雨戸を開けて部屋を明るくした。
・・・・・・!!
その時だ。
雨戸を開けたその上から、さかさまにこちらを覗き込むやつがいる。
とっさに、それがサルであることがわかった。
「え?何でこんなところに?」
一瞬不思議に思ったが、そこはイタズラなトトロのこと。
「つかまえに行こう。」
そう思い立った。
制止を振り切って、追いかけていった。
屋根から屋根へ飛び移るサル。
トトロは先回りして待っている。
「あ、もう少しだ。」
そう思った時には、遅かった。
一瞬、サルの背中に手が当たったが、そこはサルのこと。
一目散に逃げていった。
気がついてみると、トトロはあちこち傷だらけになっていた。
夢中になっている時は感じないのだが、あとになって痛くなるのが常である。
「だから、言わないこっちゃない。」
怒られたのは言うまでもない。
赤チンを塗ってもらいながら、トトロは実感した。
〜さるものは追わず〜
なるほどね。
<イタズラトトロの少年記>
冷や汗
その日、トトロは自転車で突っ走っていた。
田舎町に住んでいたトトロは、いつものように友だちの家へ遊びに行く。
自転車で突っ走る。
ギヤつきだから、ぐんぐんとスピードが上がっていく。
風を切るのが気持ちいい。
一気に1kmぐらい突っ走った。
スピードは40kmは出ていたっけ。
「あ!」
トトロはぎくりとした。
何かが道を横切っている。
このスピードでは止まれない。
・・・!
それは大きなヘビだった。
黒と茶色。
マムシじゃん。
トトロはそのまま一気にマムシを踏んづけていった。
「ガタン!」
ものすごい衝撃。
・・・。
無事、通り過ぎた。
冷や汗が出るってこういうことなんだな。
その日、トトロは冷や汗の意味を初めて知った。
<イタズラトトロの少年記>
のほほんタイム
よく晴れた日。
近くの運動公園に行く。
芝生の上でごろんと大の字になってみる。
気分がいいなあ。
ふだん時間に終われているせいか、こういう時間は至福のひととき。
そっと目を閉じてみる。
耳をすます。
聞こえてくるよ。
風の音。
頬をなでるやさしい風が春を運んできた。
ヒバリのさえずり。
空高く、ピーチクピーチク。
春だね。
しばらくして、目を開けてみる。
真上を飛行機が飛んでいった。
背中から伝わってくる地面のあたたかさ。
顔の上をアリが歩いていった。
誰もいない教室
修了式が終わった。
誰もいない教室に一人で立つ。
さっきまでのあの賑やかさはどこへ行ったのか。
さびしげな表情を見せる。
ましてや、全校で一番にぎやかなトトロ学級。
火が消えたように静まり返っている。
しかし、これも嵐の前の静けさ。
あと少しで新学期だ。
また教室が教室らしくなる日まで、しばらく教室にも春休みがやってきた。
教え子からの手紙
トトロには、毎日のように教え子から手紙が届く。
今日もまた3年生の子から手紙が届いていた。
もうすぐ4年生になるんだね。
去年は、毎日トトロにぶら下がってた子だったなあ。
トトロは、引き出しに必ずはがきや封筒、切手を常備しておく。
さっそく返事を書く。
書いている間は、その子のことをよく考えながら。
その間は、昔に戻るのだ。
教師という仕事は、一期一会。
だからこそ、今こうしてかかわっている子たちに全力でぶつかるのだ。
遊びだってそうだ。
毎日毎日遊んであげたことが、子どもたちにとっての財産でもある。
こうして過ごした子たちが今でも手紙を送ってくるんだ。
今トトロにくる手紙で一番大きい子は22歳。
もうこんなに大きくなっているんだね。
そのうち、トトロの部下で働く子も出てくるかも知れないね。
楽しみだな。
白い雲を眺めて
芝生の上でごろんと大の字になって空を見上げる
そして何も考えずにぽかんと雲を眺める
子どもの頃見た雲と同じ形に見えたよ
大きなソフトクリームだ
向こうの方には、ライオンがいるよ
しばらく眺めていたら、顔の上をアリが這っていった
大の字になりながら、大地の鼓動を感じる
生きているんだ
あ、飛行機が東の方へ飛んでいく
どこへいくのだろう
たまには、こんなひとときもいかが
のほほん、のほほん
苦手なもの
トトロの苦手なものに、静電気がある。
いきなり、バチーンとくるからたまらない。
スチールロッカーで「バチーン!」
車のドアで、「バチーン!」
おいおい、勘弁してくれ。
もっと情けないのは、こんな時。
子どもがじゃれついて、「バチーン!」
おい、近づくなよ。
あ〜、来た!
「バチーン!」
トトロは、別名<電気トトロ>とも言われている。
停電の時、どうぞご利用ください。(笑)
ネタ
エッセイと言えば、当初は毎日1編ずつ書いていた。
ところが、何かのきっかけで1日欠けてしまった。
そしたら、連続することができなくなって、今ではすっかり不定期になってしまった。
ネタっていうのは、浮かぶ時は次から次へと浮かんでくるのだが、浮かばない時の
苦しさは言うまでもない。
しかし、無理をしてまでは書かないことにしているし、ウケねらいで書いていては意味が
ないので、いつもマイペースだ。
このエッセイ集も7作目に入った。
いったいいくつまで広がっていくのかな。
トトロワールド。
さてと、ネタ帳を片手に外へ出かけてくるかな。
このページのトップへ