2003年7月31日(木) 体育会系ララ・クロフト




 締め切り攻勢のなか、とりあえず仕事。時間が押してもろもろ予定に狂いが生じる。頭脳労働だもん。考えて出てこないと前に進めない仕事だから、こういうことは往々にしてある。

 そんなワケで家でギリギリまで仕事をし、都内へと移動。ヴァージンシネマズ六本木ヒルズにて『トゥームレイダー2』の試写。開映直前に飛び込んで大汗モノ。
 作品は前作とどっこいどっこいな印象。相変わらずジャイロスフィア(空撮用の球体カメラ)やドリーの多用がヤン・デ・ボンらしいが、『スピード』ばりのスキのないアクション構成を期待すると裏切られる。それよりマイケル・カーンが携わっているのに、やたら繋ぎの悪い編集がショック。このへんはメイン頭脳(スピルバーグ)の資質の差なんだろうなぁ。
 残念ながら今回もキューブリック・オマージュは無し。それとスコアは『スピード』のマーク・マンシナっぽいけど、アラン・シルベストリなのでお間違えの無いよう(案の定、テリーがコロリと騙されていた)。

 帰り際、「『ハムナプトラ』だよな」と溜息をつく『フィギュア王』の額田編集長と出会う。それが褒め言葉なのか嫌味なのかは知らんが。

 帰りは大江戸線六本木駅から新江古田駅で降りて夕食をとり、西武池袋線江古田駅から帰るというルート。そういえば、なぜ新江古田は「しんえごた」で、江古田は「えこだ」なのかという疑問が久しぶりに頭をかすめたが、帰ってネットで調べたところ、『日芸の情報サイト』の中の「日芸の謎」というカテゴリーに回答が記されていた。ウーン。





2003年7月30日(水)
甘い話には地獄のようなワナがある




 おかげで体調も元に戻り、午前中にチャンピオンの原稿をあげ、サボり続けてた試写通いを再開。

 午後イチでヘラルド試写室に赴き『マグダレンの祈り』。
 女人更正施設・マグダレン修道院に生きる女達のドラマを描いた英国版『女囚さそり』。出てくる役者が実年齢以上に老け込んでいて、カトリックの歪みを見た目のリアリティで表象してますがな。特にノーラ=ジェン・ヌーン、おまえ小倉優子より歳下なのに

 その後ワーナー試写室へと移動し『天使の牙』。
 人の脳をさんざんいじくったわりにはメンタルな終わり方をする、倫理上問題アリな自称ハードボイルド。『フェイス/オフ』に『星に願いを。』の悪い要素を加えただけのプロットもさることながら、出てくる連中の救いがたい三文芝居(特にA級戦犯はショーケン)、『シベ超』みたく観る者を不安にさせる意味不明な三転オチに、借り物イメージの連打と気分は絶望的。おい西村なんとか、『NARC』のジョー・カーナハンとまでは言わないが「おまえの次回作が観たい」と思わせる絵作りくらいしろよ、脚本がクズならクズなりに(だいたいバカに含んで教えるような射殺のミスリードも、銃創の位置関係で全く成立しないのがイタい)。
 しかしトワーニ、『さくや妖怪伝』といいコレといい、今度の『キューティハニー』は大丈夫なのか。

 試写を終えてお茶の水に向かい、映画秘宝編集部へ。ちょっと早いが次々号の話。今月のディレクターズ特集「ブライアン・デ・パルマ」に続く監督特集の責任編集を依頼され、それの打ち合わせだ。だが同時に『天使の牙』のレビューも任される。ひ〜〜飴とムチ!!





2003年7月29日(火) ドラゴンもビックリ!




 1〜2時間のコマ切れな睡眠に過剰な水分摂取がたたったか、倦怠感がピークに達して寝込んでしまう。

 昼から少し楽になり、昼食と買い物。スーパーでコカコーラの2Pペットボトルを発見!
 ……しかし正直、こんなの商品化されないと思っていたよ。だって一般家庭でこれを全部飲みきる前に、炭酸が抜けてしまうじゃないの。そういやダイソン文明論だったっけ?
惑星間航行可能な科学力を有する知的生命体は、他生命体とのコンタクトより、戦争などで自滅するほうが先
 という、第三種接近遭遇は限りなく不可能の論理。あれの本末転倒ぶりに近いよな。

 夜、テリーが取りかかってる仕事のアイディア出しを手助けし、仕事場でみっともなく横臥しながら『クローサー』のDVDを観る。
 吹き替え版を視聴するが、スー・チーの三石琴乃は違和感があるなぁ。倉田保昭は本人吹き替えという配慮が嬉しい。




2003年7月28日(月) ウナ重・キモ吸い




 朝、昨日買いっぱなしにしておいた鰻重を食べる。
 といってもコンビニ弁当のやつだが、せっかくなのでキモ吸いも買い、それなりに外堀を埋めての丑の日モード。一日遅いっての。

 そのキモ吸いなのだが、写真でご覧のように即席ながらも本格的なのがある。何が本格的かというと、ウナギのキモがレトルトパックなのだ。それをここに載せようと思ったけど、『WIII 機動警察パトレイバー』の廃棄物13号の幼体をイヤでも連想するので自主規制

 ところで鰻重といえば、ささやかな疑問がある。
 コンビニでこの時期売られているソレに、果たして関東と関西の違いがあるのだろうかということだ。
 実際、こうして食べてみたコンビニ鰻重は、背開きにして焼き+蒸しの入った関東式だが、これが関西のコンビニで売られているものは、やはり腹開きで焼きのみの関西式かと。ホラ、おでんとか違うじゃない。
 あまりに気になるので、セブンイレブン本社の広報さんに取材名目で伺ったところ、
鰻重に関しては、関東も関西も製法は一緒です
 との答えが帰ってきた。試写さぼって特筆すべきことのない今日の日記、せめてものお役立ちといいますか。

 あと開田裕治先生から、お中元の秘密画像データをいただく。ああ、いろんな意味で泣きそうになる写真……





2003年7月27日() ああ、なっちが……



 昼起きてメシ喰って、ツタヤに行って『ギャング・オブ・ニューヨーク』のDVDを貸りる。
 オレが観た試写では、エンドロールがブラックアウト状態のバージョンだったので、とりあえずどんな形で完成したのかを確認しておきたかったのだ。ならなぜ劇場公開時に映画館で確認しなかったかって? ゴメンだよ、あんな作品に2時間半も付き合うの。
 でも全体をパタパタ見直してみると、考証や細部表現など、コスチューム劇としての作り込みが尋常じゃないことに改めて感心する。喋り屋スコセッシのコメンタリーでも聴きながら見直せば、考えも変わるかなぁという思いもよぎる。しょうがない、DVD買うか。

 他にもいろいろあった1日だが、「安倍なつみモーニング娘。脱退」のニュースに打ちひしがれ……ということにして記述をサボる。つーか、告知から実際身を引くまでの期間が長すぎるし、ハロプロべったりなら意味ねぇじゃんよ

 けどオリジナルメンバー、残るは飯田だけか。スターシップ状態も時間の問題か。





2003年7月26日(土)
それでええんかクラフトワーク




 昨晩よりそのまま寝ずにキャプション原稿やら雑文原稿をあげ、夕方より新宿で知人と会い、茶店で1時間程度話し込む。新宿はエイサー祭りで溢れんばかりの人出、もう少し場所考えればよかった。
 その後、時間調整のためにHMVに立ち寄りCDを購入。その足で有楽町へと移動し、8時から神保町で某編集部の編集氏と会う。仕事に繋がるかどうかはまだ未定だが、少し実りある話。

 夜11時という、思ったより遅めの帰宅。ネットを徘徊しながら、買ってきたCDを聴く。
 ブツはクラフトワークの『ツール・ド・フランス2003』。ツール・ド・フランス100周年を記念しての、約3年ぶりのシングル。しかもクラフトワーク的には20年前の同名曲があるだけに、再トライはちょっと気が気でない作品。
 そんなこんなを考えながら聴いてみると、うへぇ、爽やかなまでのユーロトランス。というか、1983年バージョンがマスターピースだけに、どういうアプローチをとっても文句言いたくなるのは宿命っスか。けど同タイトルのアルバムも8月4日にはリリースされるし(国内版は9月4日)、「生きてる間にアルバムが出て儲けモン」みたいな気づもりでいないと。




2003年7月25日(金)
結果さえキチンと出してくれれば、
過程や労力の度合いは問わない




 ……表題は最近テリーによく言う文句。そんなことより、また「正三郎の部屋」を見逃してしまった。体にまとわりつような倦怠感がとれず、今日も家でボンヤリと仕事をするともなんともつかない、ここ数日の生活。

 そこで映画の代わりというワケじゃないが、ようやくアップされた花とアリス第二章を見る。
 光ファイバーはいいなぁ。1Mで視聴してもリロード中断がなくて。内容はまぁ、変わり映えしない岩井俊二少女マンガ。ファイナルカットプロで編集といえば『テープ』と同じか。しかし次回予告を見たら、なんかシチュエーションが『四月物語』でやんの。

 夜、東北地方でマグニチュード6の大型地震があったと、TV各局で速報テロップが流れる。けどテレ東だけ何事もなかったかのごとく『debuya』を悠々とオンエア。

 深夜ボヤボヤンした意識の中で、ジョン・シュレシンジャー監督の訃報。思い出すなぁ、大学のとき友人のネーちゃんに『真夜中のカーボーイ』のビデオを貸してもらい、見た後で感想を求められ、
ウルトラマンとスカイドンが出てた
 と開口一発返したら、これ以上ない哀れみの表情。もうコイツとは映画の話をすまいと思ったことだろう。すいません、そんなオレは今、映画の仕事でメシを食っているという困った現実。




2003年7月24日(木)
体が重いよ、いや見かけだけの話じゃなく




 今日は日頃の睡眠不足と、昨日のバタバタが体にきたのか、グテッとなって不調。暑くも無いのに汗が出て、性的興奮もないのにチ●コが異常勃起するという動作不良。わしゃハルクか。おかげで今日は『パイレーツ・オブ・カリビアン』の試写をキャンセル。体ガタガタで2時間28分も付き合ってられねぇよジェリ公!
 
 昨日のインタビューの録音状態を確認。長澤まさみが聴きとりにくく閉口。まぁ、喋ったことはだいたい記録しているので問題ない。でも、考えてみれば3年前の矢田亜希子以来、女優さんは久々の個別インタビューだったな。関係者取材は少なくはないのだが、監督や男優に回されるのはそういうキャラを作ってないからだろうなぁ。

 ドンガバチョの声を栗田貫一が後任するというニュース。だから、そういう影武者みたいな起用でいいのかという根本的疑問。

 テリーより衝撃の事実。世界水泳ってテレビ朝日の自社スポーツイベントじゃなく、ちゃんとした競技大会だったのか。早く言えよおまえ!(いやマジ)

 いろいろペンディングの件が多く、あれこれ着手しなけりゃならず気ばかり焦る。けど、今ここでスランプになるワケにはいかないので。




2003年7月23日(水) がんばれロボコン




 今日は取材の仕事。東宝映画『ロボコン』主演の長澤まさみ小栗旬伊藤淳史塚本高史のインタビューだ。依頼が緊急だったので、その日1時からの試写を観るため東宝に行く。
「理系、侮りがたし!」なロボットコンテストの、ハード&クラッシーな技術頭脳戦の舞台設定が面白いし、それを上手く青春映画の火種として組み込んでいる。地味な展開で派手にメッセージ性を訴えはしないけど、観る者に負わせる情報量はかなり多い。意外な傑作。しかし中国予選のシーケンスで、我が郷里の米子高専が1回戦で敗退していたのには泣く。

 試写室を出ると、メイジャーの大久保さんとハチあわせ。
「今から『阿修羅のごとく』回すんで、観ていきませんか?」
 と誘われるが、取材の旨を告げる。しかしメイジャーさんは大変だよ。だって東京国際映画祭のオープニングが『阿修羅』だし、クロージングが『ファインディング・ニモ』。どっちも自社宣伝担当作だぜ

 そのままエレベーターに向かうと、隣に既視感ありありなお姉さん。フジテレビの中野美奈子アナだった。ナマ美奈子、めちゃめちゃ可愛いじゃん! やっぱりアナウンサーというより完全にアイドルの立ち位置。

 東宝を出て有楽町から移動し、資料収集のため神田古書店街に。カレーのボンディで遅めの昼食。それから秋葉原のSaleに立ち寄ったところ、大阪本店のオーナーが上京していたので、関西の近況話。日本橋は軒並み電気屋がつぶれ、フィギュアショップやエロショップが台頭、なんとも見事な秋葉原化…らしい。

 再び有楽町に戻り、日比谷シャンテにて件のインタビュー取材。
 舞台挨拶の後、控え室でまずは小栗旬塚本高史のインタビュー。塚本君は先日『木更津キャッツアイ』でお世話になったので、至極フランクでまったりとした取材に。終了後、オレがチャンピオンで連載している話になると、小栗君は米原秀幸マンガのシンパであることをカムアウト。さらに先に挙げた、映画での米子高専のへタレぶりに言及すると、
でも実際の米子高専は、準優勝クラスの強豪ですよね
 …小栗旬、こいつタダ者じゃない。

 それから場所を移動し、記者会見ルームで長澤まさみ伊藤淳史のインタビュー。
 伊藤君は『地獄甲子園』のメガネ役を褒めたが、画太郎先生の原作は読んだかと訊くと、
いえ、情報を入れてしまうとそれに振り回されちゃうんで
 とウルトラ優等生。けど、まさみちゃんに「もう公開してるの?」「どこで観られるの?」と質問攻めに。キミみたいな娘が『ラーメン馬鹿一代』観るんかと複雑な気分になる。
 そんな彼女にはもちろん「小美人、期待してるよ」とプレッシャーをかけておく。本人も、
ゴジラファンの人に“あいつはダメだ”って言われないようにがんばる!
 と健気に言うので、今さら小美人でもねぇだろという己のスタンスを素直に悔い改める。まさみ、相当のオヤジキラーだ

 その流れから東宝の宣伝さんと東宝芸能の長澤担当マネージャー氏とで『東京SOS』を週チャンでフォローできるか云々のビジネスな話に。『ロボコン』の取材に来ておいてオレってばよ。

 終了したのは夜の10時、かなり長い拘束。フォトグラファーの宮本さんと別れ、ヘロヘロになりながらの帰宅。





2003年7月22日(火)
なんでトム・ソーヤが二丁拳銃なのか



 仕事の下準備でを夜を明かし、皆さんが出社や登校という時間に気を失う。けど3時間寝るか寝ないかで、エルマガジンさんより緊急の仕事依頼電話で起床。途中別件が入ってかけ直すが、昼間の東京→大阪間を時間気にせず電話打ち合わせ。ウキキ、IP電話の利便性というか。
 
 受話器を置いてそのまま外出。イマジカ第1試写室にて『リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い』内覧試写。
 19世紀末を舞台にした冒険・怪異文学のヒーローが一同に会する、設定だけで勝ちなアメコミ原作ファンタジー。トム・ソーヤが二丁拳銃だったり、ネモ船長が黄飛鴻のように武術の達人だったりとささやかな疑問はあるけれど、あんな中華包丁を逆さまにして海に浮かべたようなノーチラス号に比べれば。そしてクオーターメインがショーン・コネリーであることに比べれば(やっぱリチャード・チェンバレンだろ)。でも映画のオープニングで“キングソロモンの秘宝”ネタに触れるので許す。ILMの上杉裕世らが担当したヴェニス市街のCGバックプレートと、トレヴァー・ジョーンズの音楽がいい。
 そういえば監督のノリントンがショーン・コネリーと喧嘩したらしいが、『ブレイド』のウェズ公といい、性格的に難アリなんだろうなぁ。監督デビュー作『デスマシーン』のインタビューでも、ちょっとフライングぎみな発言ブッかましてたし。
 それとくれぐれもみんな、黒幕の正体に「……誰?」とかいう無知を晒しちゃダメだぞ。

 見終わると週チャン編集の杉田さんとハチ合わせ、オススメの洋食屋で一緒にご飯を食べる。それから映画秘宝編集部で少し仕事。原稿をせっつかれつつ、リメイク版『ゾンビ』の話。そうか、国内配給はもう決まってるのか。





2003年7月21日(
ありがと〜ありがと〜ラララランラララ〜♪




 先週金曜日のロケの際、帰りの車の中でOTCのディレクター安藤氏に、
インターネットで『ありがとう浜村純です』聴いてますよ
 と、驚きの情報を頂戴してまった。

 な、な、なんたる不覚ぞ!!というワケで、今日は東京にいながら『ありがとう浜村純です』を聴く恩恵に浴する。ありがと〜ありがと〜♪
 だが件のストリーム配信は残念ながら「今日の朝刊のコーナー」の1時間のみ。そう、あのネタばれ恐怖で有名な映画紹介コーナーがないのだ。あれが聴きたかったのに……。 
 この日記を読んでいる人で浜村純を知らない愚か者はいないと断定しての話題だが、先生、お元気でなにより。大阪時代は試写室でご一緒することも多く、「その体格じゃ、そこは狭いやろ」と声をかけていただいたこともある。相変わらずの軽妙洒脱な話芸、泣いたっスよ!
 
 すいません、他にもいろいろあったはずの一日、一晩経過してこれだけしか記憶にありません。アルジャーノンにえさおあたえてください。




2003年7月20日(
「我々は天皇陛下の軍隊なんだよ」




 すさまじい倦怠感と眠気で、日中は寝たり起きたりを繰り返す。これはいかん、盆休み進行で幾つか早め始動の原稿があるのに。

 それよりも、開田裕治先生んとこの同人誌原稿がストップ状態で、これを一気に仕上げてしまう。先輩らを差し置いての大幅な遅延、とにかくひたすらに平伏。

 ボンヤリした頭で夜はNHKアーカイブス戒厳指令 交信ヲ傍受セヨ/二・二六事件秘録』を見る。
 オレの近代史オタクの扉をこじ開けた歴史的名ドキュメント。小学校6年のときにオヤジの解説を交えて見た記憶があるが、後に本を中学の時に購入し、後に傑作選として放送されたものを気合い入れて改めて観賞。そのときの放送はビデオ録画してあるのだが、実家に置いたままなので、久しぶりの再会という感じ。
 皇道派将校の下士官がかっての直属の上官に、受話器の向こうで投降を説かれる録音盤のエピソードは初見時もかなり衝撃的だったが、今見てもやっぱりツボはそこだ。

 番組を見終わると同時にそのまま寝てしまい、エアコンの冷気で目が覚めて寝室に寝直す。





2003年7月19日(土) 宝の持ちぐされ




 夕べは丸1日寝ずに過ごしたせいか、昨晩の10時くらいには気を失い、朝は宅急便に叩き起こされる。何かと思いきや、洋泉社から「映画秘宝」最新号と、ムラウチよりDVDが届く。郵便受けには@niftyフォンの登録内容通知書が投函されており、早速ウェブにて登録をする。

 残念ながら身近でIP電話番号を所有している者はおらず、それなら全国一律3分8円の安通話にあやかるべぇと、とりあえず数人の知人宛に電話。懸念事項だった音質や途中切れといったネガティブ因子も見受けられず良好。ただナンバーディスプレイを通している相手方に番号非通知で届いてしまうのが欠点か。

 午後はテリーと少し打ち合わせをし、ムラウチから届いたブラックホーク ダウンコレクターズボックスDVDを視聴。本編はいつ観てもリドリー卿の、
『プライベート・ライアン』は、オレが作るハズだったんだ
 という怨讐に満ちている。スピルバーグより先に『G.I.ジェーン』でやった試みが、全く評価されなかったもんなぁ。
 リドリーが描いたストーリーボードも収録されているが、相変わらずBD調で上手い。メイキングはミルフィルムのVFXパートが見どころか。
 隠しコマンドとして、脚本を担当したケン・ノーランによる『DVDコメンタリーで“話すべきこと”と“話すべきでないこと”』という素晴らしいガイドラインが収録されている。これは今後のコメンタリー収録の基準として、DVD製作者はキモに銘じていただきたいね。感動したよホント。





2003年7月18日(金) チネチッタへ




 今日は『衛星中立放送パンドレッタ』のロケ収録で川崎チネチッタへ。しかも集合時間が朝の7時と早く、深夜『ランボー』を観ていた自分はそのまま睡眠をとらず、集合場所のOTCへと向かう。

 ロケはチネチッタの内装から映写ルームまでを、支配人の話を交えつつ紹介するという撮り内容。お相手のビューティーズは吉川綾乃ちゃん。彼女は例の「テリー天野がビューティーズに楽屋で説教されるコーナー」でテリーのダメ人間ぶりを叱った16歳のタレント。
「オレの言うことなんか全然聞かないんだから、もっと罵倒してやればよかったのに」
 と言うと、
やっぱり本人がヤル気を持たないとダメですよ
 天野のオッさん、18も年下の娘にここまで言われて不憫な。しかも叱られマゾの疑いまでかけられて。

 撮りの合間に、そんな彼女とアイドル生活の苦労についての話。学校バレしないように制服での移動には気を遣ったりと、現役高校生タレントはいろいろと大変。タイムリーな話題で小学生4人監禁事件に話が及ぶと、
「あたしの場合“小学生が渋谷に行っちゃダメ”って、お母さんから禁止令出てましたよ」
 世の中にはバカ親ばかりいるワケじゃないのだ。

 それにしてもチネチッタは初めて行ったが、平日の意外に高い集客率と、その内訳として子供連れのヤングママさんが多いのに驚く。ただ、街周辺との違和感が強烈だが

 スタッフ諸氏と食事をして、OTCへ戻る。そこで鶴岡法斎氏がタイで改竄編集された『仮面ライダーX』を観ていて、しばらく一緒に観る。
 これの凄いのは、キングダークが人間の大きさにスケールダウンしているところか。キングでもなんでもねぇじゃん。しかもお姉ちゃんのオッパイとかハヌマーンが出てくるし





2003年7月17日(木) やおい映画ですがな




 午前中は光回線からルータモデムをまわし、IP電話の下準備。とにかく電話を頻繁に使う商売なので、これで経費削減できれば御の字じゃ。

 午後遅くより外出し、18時に松竹試写室にて『インファナル・アフェア』を観る。
 トニー・レオン扮する潜入刑事と、アンディ・ ラウ演じるマフィアの内通者、似たもの同士の哀しき対峙。これを観る前にギンティ小林君が、
トニーをダニー・リーに代え、アンディをチョウ・ユンファに代えたところで何の不都合もない映画
 といってたが、ホントそのとおりな『男たちの挽歌2003』。トニーはジョン・ウーの『ハードボイルド』でも同じような役を演じてたなぁ。もっとも向こうは“裏刑事”という、言葉のインパクトが忘れがたい役だったけど。いったいなんだよ裏刑事って

 一緒に観てた週チャン杉田さんとご飯でも食べようという話になるが、打ち合わせがあるので断腸の思いで別れ、映画秘宝編集部へ向かう。そこで秘宝次号の「イエスタディ・ワンスモア」の内容打ち出し。田野辺さんの芸大・美大出身者特有の抽象的なダメ出しに、同じく美大出の松崎君が苦悩のラフ切り。それを芸大出のオレがたしなめるという、たぶん傍目には何の話し合いか分からない時間が延々と続く
 その後続いて馬飼野さんと次の秘宝別冊の打ち合わせ。その合間にてバカ話。松崎君の相楽晴子リスペクトと「小向美奈子ヤンキー説」の確証エピソードに笑う。

 帰宅したのは深夜1時半。ちょうどフジの「ミッドナイト・アートシアター」で『ランボー』を放送。もちろん観る。ナビゲーターの佐々木恭子アナがピントはずれなコメントを呈していたが、そういうのは人によって許されるのでノー問題。デヴ軽部なら首からフックかけて血ぃ抜くところだぞ





2003年7月16日(水)
夢に出てきて、オレの生活の邪魔をしないでくれ




 オレの知人にYという男がいる。
 そいつは実家の稼業を継ぎ、毎月の稼ぎはその殆どが自分の金として残る。おまけに無趣味であまり浪費しないから、25歳くらいで貯金700万円くらいあったろうか。しかし好きな女に、
堅実とかいう以前に、その歳で使い道のない大金抱えてるの気持ち悪い。もっと自分を磨くために浪費したら
 といわれ、酒の席で彼をなぐさめることしばしば。
 そのYくんが夢の中で、「今までいろいろありがとう」などと改まった挨拶をしに登場。もしや彼の身になにかあったのでは……という不安で目が覚める。だが起きたのが昼の12時。1時からパークハイアットで『HERO』の記者会見に行くつもりだったのに、生のチャン・ツィイー拝みに行くはずだったのに……Y、貴様オレがこの手で本当に殺してやる!!

 とまぁテリーじゃあるまいし、人間、夢の中の他人に責任転嫁するようになったら終わりだと気を改め、六本木へ。20世紀フォックス試写室にて『フォーン・ブース』を観る。
『狼たちの午後』の匂いさえも仄かに漂う、シュマッカーの作品としては『フォーリング・ダウン』に近い立ち位置。『タイガーランド』といい、大作の気負いがないゲイ旦那の映画は割と観賞に耐えられる。けど、これはもうコリン・ファレルの演技力を素直に褒めるしかない。そういえばこの日の試写、ドルビーデジタルのデモリールでSTOMPバージョンが流されたが、これがなかなの聞きモノ。

 その後、五反田に移動するが、移動に大門経由の大江戸線→都営浅草線なんて馬鹿ルートをたどったためにムダに時間を浪費。合流したテリーにたしなめられつつ、イマジカに移動して『ルールズ・オブ・アトラクション』試写。
 時間をリワインドし、別の人物の視点から再び語り始めるという錯時手法に一瞬「おお!」と思うが、これよりによって『木更津キャッツアイ』でクドカンが先鞭つけてるしなぁ。まぁ自分が考えているほど、他人は人のことを思ってはいないというキップ・パルデュー絡みのエピソードは好きなんだが……策士、策に溺れる。

 帰りにテリーとケンタで晩飯。その後、あおい書店で『ワイド版 風雲児たち』14巻を買い、電車内で読破。





2003年7月15日(火)
言うこときかないと、ラーメンのHPにするぞ!




 今日はもう、映画のことは絶対考えずに生活してやろうと決意。ところがチャンピオンの締め切りをすっかり失念していて、映画のことを考えずに『閉ざされた森』のレビューを叩き出すという高度なワザを展開する。どういうことかって? 掲載号を読めば分かるよ。

 今日はプロ野球はオールスター戦。オレは野球は好きでもオールスター戦には全く興味がない。有り体に言えば、個人タイトルにも日本シリーズにも、パ・リーグにも屁ほどの感心もない。セのペナントレースをどこの球団が制するかだけが興味の範疇だ。そんなことより中国は吉林省の天池で目撃されたという20頭の怪獣のほうが気になる。
中国だもん、空飛ぶ人間がいる国だしなぁ
 とはテリーの弁。初耳だぞ、空飛ぶ人間は。

 そんなテリーに久々の説教。
「企画は立てられないわ日記も更新しないわ。おまえがそういう態度を改善しようとしないなら、ある日突然、ここが全国のラーメンを食べ歩くホームページに変わっているかもしれんぞ
 と脅し文句。

 それがブラフでもなんでもないという証拠に、近くの有名ラーメン屋にラーメンを食べに行く。なんだか『ミラーズ・クロッシング』のジョン・タトゥーロみたいだなぁ。「オレの言うことを聞かないと、レストランでメシを食うぞ」っていうアレ……あ、映画のことを考えない生活だったのに!!




2003年7月14日(月) 涼しいっての




 朝、NTT職員の訪問で叩き起こされる。
 今日はさんざ待たされた、Bフレッツ光ファイバー線の工事。朝は早くから来てくれたにも関わらず、配線を部屋に引っ張ってくるだけで延々4時間近くかかる。しかもIPフォン用ルータモデムの送付を先方が忘れてたのか、夕刻には持参するから待ってくれとの指示。おかげで試写に出られず。別に腹は立たんが、こういうのを間近に目撃すると「そりゃ2週間も待たされるわな」と半ば同情気味。
 さっそくLANを直結し、その早さを確認……と思いきや、G4のスペックがその早さに対応しきれず、動画読み込み中にフリーズが。しょうがないのでメモリー追加を検討。早くなったという感慨には乏しい。というか、大阪は泉大津に住んでいた頃、ADSLでそれなりの速度は維持できていたんだから、本来の立ち位置に戻ったと言うべきか。

 それより出版社からの文字稿が集中して送られ、ファックスがフル稼働。赤入れをしていると、仕事を終えた友人Mよりメシの誘い。お中元のアルコール類を持参し。所沢で落ち合う。メシのタネに長崎児童殺害事件を、奥歯にモノが挟まったように意見交換。犯罪をおかす心理に更正の余地はあっても、ヘ●タイと性●錯の矯正は難しかろうという内容のモノ。




2003年7月13日() ダルいっての




 ダメ人間スイッチ作動中。さすがにこれまでの疲れが出たのか、体も心もグッタリだ。次の仕事の話もボツボツあがってきて、無言で背をグリグリ押される感触。いや仕事以外にも懸念すべき事項は山ほどある。でも体はひとつしかない。そのひとつしかないのが休戦を欲して唸り声をあげている。日記も述す気にさえならない。というか、これを書くのは翌日なので、たとえその日、面白おかしく特記するべきことがあったとしても、明日のしぼんだ執筆気分の犠牲にならないとも限らない。たとえ可愛いお姉ちゃんとデートしたとしても、たとえ人生にカツを入れられる凄い映画を観たとしても、
「深夜、NHKアーカイブス『二人だけで生きたかった 老夫婦心中事件の周辺』を見る。老い、そして福祉の覚束ない現実。思わず我が身を省みる」
 とだけ記す可能性も。

 というワケで深夜、NHKアーカイブス『二人だけで生きたかった 老夫婦心中事件の周辺』を見る。老い、そして福祉の覚束ない現実。思わず我が身を省みる。





2003年7月12日(土) 暑いっての




 ガーッ、夏は暑くて冬は寒い、オレんちは安藤忠雄デザインか! と、ズバリ欠陥住宅と言ってやらないところがささやかな優しさだねと思いつつ、改めてウチの通気の悪さに辟易する。エアコン稼働しても外のほうが涼しいってどういうことだよ。

 とにかく次の仕事に備え、今日は資料が散乱した部屋を綺麗にする。とはいえ、じっくり時間をかけて汚したものが一日で片づくワケもなく。

 それでもムダな抵抗を深夜まで続け、流れでTV東京で放送してた『トゥー・デイズ』を見てしまう。エリック・ストルツのチンコ揉んでいたアジア系の女優がえらく可愛いので、検索。ところが気がそっちに集中している間に、シャーリーズ・セロンのおヌードを見損ねちゃったよ

 悔しいので深夜の24時間ストアに食料を買い込みに行く。その帰り、通常なら深夜12時には閉店の江川亭(ラーメン屋)がなぜか2時になっても営業してて、フラフラ入ってワンタン麺を食する。聞けば7月から深夜3時までの営業になったそうな。素晴らしい!そもそもが12時閉店なんて、健康的なラーメン屋の営業時間じゃないもんな





2003年7月11日(金) 蒸すっての




 午前中で手持ちの仕事を殆ど終える。後は週刊ペースのものだけ。ああ、とにかく波は過ぎた。後は揺り返しだ。

 しかし、今日は特段に蒸し暑ゐなぁ。中途半端なぬるま湯に浸かっている感触がピークの午後3時、汗だくで映画秘宝編集部へ。片付け仕事と、少し次号の打ち合わせ。オレとしては『ゾンビ』以来のアレを担当するかもという話。

 ウチに帰ったら既に夜11時近く。散乱した仕事場を片付けながら、再放送していた『元カレ』第1話をなぜか最後まで見てしまう。ヒロスエか?ってんだろ。面倒だからそういうことにしとくが、最近“デパ地下”がオレ様ブームなんで。それにしても、なぜ内山理名はいつも口呼吸なの?
 東京に越してきてTVで面食らったのは、現在放送中のドラマを昼間か深夜に再放送してしまうシステム。見逃した人への配慮というか「まだ間に合うから」的布教活動なんだろうけど、なら堤幸彦が演出してる平成版『毎度おさわがせしますやれよ。

 そういやオレ、高校時代に『毎度〜』のフォーマットを引用した『誰もが知りたいクリープショー』というマンガ描いてて、これが自画自賛するくらい面白かったんだけど、オリジナル原稿が手元にないんだよなぁ。現在の所有者氏、ドリー萬画館に寄贈してください





2003年7月10日(木)
昨日の延長みたいな今日




 予定を大幅に遅れてエルマガジンのレギュラー原稿を脱稿。迷惑かけたどころの話じゃない。しかもあと二誌残っている。自己管理のまずざに辟易。肩痛もひどくなってきた。エアコンで冷えた部屋の中で仕事していると、膝も笑い出してきた。そしてチャンピオンに『リーグ・オブ・レジェンド』のキャッチを入れるのを忘れていた。

 昼食を食べながらTVを見るが、ニュースは当然、長崎の幼児殺害事件で持ちきり。多忙にかまけ、事件を一過情報としてしか捉えてない自分の余裕の無さがなんともだが、コメンテーター連中の言葉も相変わらず「社会にこそ責任が」と紋切り型。事を重大に捉えているようで、他人事きわまりない言動。おまえらはコミュニティの外枠で生きているのか? 漠然としたものに起因をなすりつけて言葉を濁すな。個人の資質の問題だと糾弾しろよ。倫理を遵守して生きてるヤツのほうが大多数なんだから。

 夜9時半、凄まじい眠気に耐えられなくなり、寝室に行って仮眠。深夜2時45分に起床。そのまま仕事を再開するが、記述はここで一日の一区切りとする。





2003年7月9日(水) キタノ先生に会う




 深寝したせいか、起きたの遅し。
 かなり後悔していると、チャンピオン編集部より電話。杉田女史とカラーページを某作と某作どっちにするかで打ち合わせ。そのうち『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』の話題になり、真矢みき演じるキャリアのキャラ設定はいかがなものかという話へと移行。さすがマンガ編集さん、こういう話はとことんシビアだ。

 午後から外に出てお仕事。都内は恵比寿へと移動し、広尾スタジオにて『座頭市』の北野武監督にインタビュー。
 他誌との囲み取材だが、ナマのキタノを間近に拝めるとあって、意気込みも違う。だってタマキン全力投球だぜ! けど実際現場に行くと、オフィス北野社長の森さんに感動。だって電線マンだぜ!!
 取材内容は来月発売のエルマガジンを読んでいただくとして、北野監督「好きな時代劇は?」という『ロードショー』誌の問いに、
う〜ん、『蜘蛛巣城』かなぁ
 との答え。おお、オレと一緒じゃん! けどタケちゃん、やはり事故の後遺症か、点眼剤を随時右目に落とす姿が痛々しい。

 インタビューと撮影の後、撮影を担当してくれたワイルドマグナム江木さんらと恵比寿駅前まで移動し、茶店で話をば。長崎の幼児殺害事件の犯人が12歳の中学生という夕刊紙をネタに、お店のママさん巻き込んでの「子育て論」に移行。近所のおばさんかオレらは。

 それと前後し、せっかく近くまで来たのだからとOTCに顔を出す。鶴岡氏らに、テリーが日記を更新しないことを代わって詫びる。





2003年7月8日(火)
チョウさん、早く元気になれよ




 朝は4時50分という、中途半端な時間に目が覚める。
 そこですぐ仕事場にいかず、購入した笠原和夫の『映画はやくざなり』(新潮社:刊)をベッドに仰臥したまま読んでいたら、グイグイ引き込まれてアッという間に読了。例の大著『昭和の劇』で語られた話をギュッと凝縮した『わが「やくざ映画」人生』の項が面白すぎ。
 それから仕事に入り、ようやく映画秘宝の原稿をアップ。ローテーション狂いまくりだ。

 その後も原稿に取りかかりたかったのだが、参加ハガキを投函していた関係で、仕方なく東京国際フォーラムに行く。今日は『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』マスコミ関係者特別試写会。
 前作の画面比はヴィスタサイズだったが、今回はなんとシネマスコープ。冒頭で『スーパーマン』や『マッドマックス2』ばりのフォーマット演出を披露してくれるが、これ、シネスコ上映時に遮幕の上下が降りるシネコンだと、いったいどういうふうに見せるつもりだろう。
 しかしなぁ、ますます『機動警察パトレイバー2』に染まってきたような。でも面白く撮れてると思うよ。日本警察のトップダウン型組織を暗に批判した犯人の設定とか(ネタ元は『変革の世紀』か)、君塚脚本も驚きのハイアベレージだし。

 ウチに帰ってスポーツニュースを確認。とうとう阪神タイガースにマジックが点灯してしまった。これが出るとペナントレースも半ば終わったような気になる。こんなときに関西はどういうことになっているのだろうか。死人も出てるだろうな、たぶん。





2003年7月7日(月) 昔むかし、アメリカで…




 眠い、ひたすら眠い。でも仕事。

 3時半よりソニーピクチャーズ試写室にて『S.W.A.T』。日米同時公開が原則のソニー作品。もちろん完成品ではなく粗編集段階のバージョン(字幕なし)。とりあえず通しで1時間51分あるが、サウンドエフェクトや音楽、アフレコはまだ未収録の段階。でもこの作品の原稿を書かねばならないので、全体の雰囲気を押さえておく必要性もあり、仕事の合間を縫っての観賞。
 ドラマに組み込まれた動的要素は中盤からクライマックスにかけての一本線のみという、近年めずらしく地味なアクション映画。予告編の印象とはえらい違いだ。オレ的には悪くないと思うが、それを宣伝会社は懸念しているみたいだ。まぁ、完成版を観れば印象も変わってくると思うが。それと音楽に『特別狙撃隊SWAT』のリミックス曲が起用されていたが、あれはちゃんとした決定スコアなのだろうか?
 
 帰りの途中で『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカDVDを買い、仕事の合間に映像特典のドキュメンタリーと、本編ラストカットのデ・ニーロの笑顔とジェニファー・コネリーのバレエシーンのみ観賞。ドキュメンタリーのエンドクレジットに、グロリオソ通りにあるセルジオ・レオーネ碑の除幕式映像が挿入されていたが、ダリオ・アルジェントの姿があったのにちょっと泣いた。





2003年7月6日(
直感とイマジネーションだよ!




 腕に不自然な重量感を感じて目が覚める。その重みで肩の付け根から腕がちぎれそうなというか、中の筋肉は寸断され、表皮でかろうじて繋がっているような。しばらく机の上で腕を上げた姿勢を保つと痛みは緩和。何だったんだろう。

 今日は朝から浜町のスタジオへ。CS『衛星中立放送パンドレッタ』スタジオ収録。映画ガチンコ兄弟、レギュラーナビゲーターとして番組に本格参戦。もう不安だらけだよ。
 まずは『【特集】世界崩壊映画』の撮りで樋口真嗣氏とトーク。お題は今秋DVD化される『日本沈没』に、樋口さんがストーリーボードを担当した『ドラゴンヘッド』、そして『28日後…』。樋口さん『日本沈没』のコンテや劇中に出てくるD計画書など、貴重な資料を持参していただき恐縮。
コレ見ると、あの大ざっぱそうに見える中野特撮が、コンテ通り緻密に撮られてるのが分かって意外
 との弁、確かに驚き。『28日後…』はフォックスの思惑に反旗をひるがえし、思いっきりゾンビ映画と謳ってやったぜ

 その後は次いで『【特集】シネコンと名画座』特集。お相手は三留まゆみ先輩。名画座ネタは関西拠点でビデオレンタル台頭期にかぶる我々には不利だが、そこは三留姐さんの経験にすがる。カメラオフ時、オレがディレクターと打ち合わせしてる横で、テリーと二人で『ファム・ファタール』の話題で盛り上がっていたようだが。なんという因果な。

 さらにその後は『【特集】キル・ビル』。中野貴雄監督鶴岡法斎両氏のコーナーにゲストで。これはオレ単独。実体のない映画について話す気苦労。事前に樋口監督からこっそり貰ったネタが役立った。ゴケミドロねぇ……。

 全ての出番が終わったのは夜の9時。素人が普段使わない脳を使うので、精神的にヘロヘロ。しかも帰りの電車内でオレの隣のオッさん豪快にゲロ吐きやがるし。






2003年7月5日(土) ヴァンゲリス魂




 なんかねー、泣く泣く仕事をしてたような気がする。というか忙しすぎ。締め切りが団子のように固まって、どうしてこう日々均等に仕事が分配されないのか。いや、自己管理不行き届きと自分を責める。

 夜は明日のCS収録の下調べをして、『愛のエプロン』を観て寝る…つもりが、いろいろ気になって横になってもウトウトできず。仕方がないのでTV放映していた『炎のランナー』なんか観てしまう。
 中学2年の頃、ヴァンゲリスのサントラがクラスでバカっ流行りして、日頃サントラなんか縁遠い輩まで購入してたなぁ。その頃の帯タイトルはまだ『チャリオッツ・オブ・ファイア』。ピアノ旋律がシンセループに割り込んでくる瞬間は、あの頃聴いた感覚そのままに失禁しそうだ。かっこいい“間”大賞があるなら、これに準優勝を贈呈。ちなみに優勝は『銀河鉄道999』の、城達也のナレーションが終わってからゴダイゴの曲がかかるまでの間。あれは市川森一の言葉を借りて言うなら「人生を知り尽くした間」。ゼロ号観たときりんたろう、思わずガッツポーズしたろうなぁ。

 そんなくだらないことに思いを馳せていたら、じっくりヴァンゲリスを聴きたくなって寝室で『バウンティ/愛と反乱の航海』のブートサントラを聴く。映画はしょっぱいが、ヴァンゲリスの音楽は目からぬるい汁がビュービュー、名曲だよ。







2003年7月4日(金) 陽が昇るから、目を覚ます



 チャンピオンのカラーと秘宝のインタビュー原稿をアップ、他にも待機中の締め切りがオレの神経を圧迫する。ああ、ズレ勤で頼むわと思わず天を仰ぐ。
 
 今日一日のエピローグに、オレの心を掻きむしる訃報が入ってきた。
 観たのは22年前の米子国際プラザ。あんなに場内が一体になって爆笑したことがあったかというくらい。同時上映の『新Mr.Booアヒルの警備保障』のほうがバンバンうけてたが。

 ニカウさん訃報ショックでメシも喉を通らず。気も動転して『探偵!ナイトスクープ』を見ようとチャンネルを6にしたら筑紫哲也だったり。東京だってば。夕べの『正三郎の部屋』に熊田曜子が出てなかったショックも尾を引き、でも仕事はしているから安心してよ諸氏。




2003年7月3日(木)
いやほんと、大変なんだから




 浮遊状態の中、仕事。いくつもの原稿が重なって泣きそうになる。おかげで『ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密』の品川アイマックス試写に行けず、泣きの涙。というか、その『喜多郎の15少女漂流記』みたいなタイトルは何なのよ。

 悠長に日記も書いてられないので、今日はこんな感じで勘弁。というか、ここ見ている編集さんも多いので、たとえ本当のことだとしても、
今日は仕事をさぼって、『ランボー4』のストーリーを考えるのに一日中没頭。マリオ・カサールも『T3』絡みで来日しているし、プロットできたら見てもらいに行こう
 とか書けないワケで。本気なんだオレは。





2003年7月2日(水)
世界一の“ターミネーター”者に接見
(そしてまたオッパイの話)




 夕べより申し訳程度の睡眠をとり、起きてすぐに新宿パークハイアットへ。今日はここで午後1時半より『ターミネーター3』スタッフ&キャスト来日記者会見があるのだが、それが始まる前にオレと映画秘宝編集部の田野辺さん、介添人テリー&撮影のワイルドマグナム江木さんのメンツで、監督のジョナサン・モストゥにインタビュー。
 掲載媒体は映画秘宝だが、インタビューが誌面を飾る頃には映画が公開されているので、かなり突っ込んだ質問を投げかける(詳細は今月の秘宝を参照)。たとえば、
キャメロンの『ターミネーター』、モストゥ監督はオリジナルと『T2』どっちが好きか?
 という質問に、
今まで世界中で何百回とインタビューを受けているが、そんな質問は初めてだ
 うーん、してやったり。でも、
「困ったなぁ、今日はじめて会ったキミたち(ドリー、田野辺)のどっちが好きか決めるような難問だ…
 と苦笑のすえ、結局聞き出せず(発言の端々を統合すると『T2』のほうが好きそうな感触)。それでも、そんな我々のマニアックな問いに答え甲斐があったのか、
とても楽しいインタビューだった。キミらと会えて嬉しいよ
 と満足げにルームを去っていった。田野辺さんとオレ、マジ照れる。

 とりあえず務めは果たし、お役ご免な我々は後の記者会見を傍観者として立ち会わせてもらう。
 オレとテリーは前から二番目のかぶりつきに位置したものの、取材で来ていた秘宝編集部の松崎君とウエダハジメ画伯に場所を譲り、後方でのんびり構えて見ることに。久々に何の使命感も責任もノルマもない会見をダルダル気分で見ていたのだが、TーXことクリスタナ・ローケンが入場し、その豊かな胸の谷間を目にしたテリーの顔が見る見る“席を譲ったオレのバカバカ”形相へと変わっていく。

 会見終了後、エッチなお姉さんを愛でる気持ちに国境のないテリーは、
いったい何を食ったら、あんな乳になるんだよ
 と感心することしきり。ところが、よりによってトイレから出てきたローケンが、そんなテリーの傍らを素通りするグッタイミング! だがそれに気付かないのがコイツのマヌケなところで、間近で魅惑のナマ乳を拝み損ねたテリーは、新宿の雄大な風景を背に後悔のワカメちゃん泣きをする。念願のシュワ見られたからいいじゃんと慰めると、
「シュワルツェネッガーなんて日本のタレントじゃん。うぇ〜〜ん!!」
 と、とりつくしまなし。妙なところで鎖国意識。そして妙に正論。





2003年7月1日(火)
せっかくのオッパイ攻撃も眉毛つながってちゃなぁ…




 完全に尻に火がついた状態で、それでも仕事で試写に出掛ける後ろめたさと情熱と愛情と。

 そんなことは置いといて、午後1時よりギャガ試写室にて『バリスティック』。
 アントニオ・バンデラスの元FBIエージェントが、ルーシー・リュー演じるDIAの殺し屋に挑むタイ人監督の米製アクション。『ターミネーター』以降のシュワがそうであったように、これを見るとルーシー・リューにとって、いかに『チャリ・エン』が足かせになっているかを知ることが出来る。ま、レイ・パークとの組み手合戦が見られるだけ儲けもんか。

 その後、どうしてもフォローしておかねばならぬ事情ありて、3時半より松竹試写室にて『フリーダ』。
 情熱の画家フリーダ・カーロの生涯をジュリー・テイモアが描く、変化球ぎみなバイオムービー。サルマ・ハエックの両津勘吉みたいな繋がりまゆ毛が、見続けているとそれはそれで慣れてくるという驚きもさることながら、突然クエイ兄弟かよコラ!なモデルアニメが挿入されたり(実際クエイ兄弟なんだが)、強引な『キング・コング』の引用があったりと、まぁ『タイタス』の監督らしい空騒ぎっぷりいうか。フリーダの絵が実写風景と一体化するシーンは、デジタルで手のかかってない森村泰昌の作品みたい。相変わらず役者がワンポイント豪華。

 その後、秋葉原のSaleに立ち寄り、『夜と霧』クライテリオンDVDを購入。
 ホロコースト・ドキュメンタリーとしてあまりにも有名かつ、衝撃的なアラン・レネの短編。相変わらずの高画質に驚くが、内容が内容だけに画がきれいになったよと喜べねっての。久々に見たけど、抑揚のないフレンチな語りに即物的な死のスチールを散りばめた寸止め恐怖というか、まるで今のオレの心象そのもの。寒々しい気分になったので寝る。いや寝ていいのか? 原稿のこととかじゃなく『マイリトルシェフ』の再放送やってるのに、オレとして。







BACK | | MAIN