2004年10月31日() 不眠不休



 外はあいにくと雨にたたられ、家でつつがなく仕事。いろんなものが平行して進んでいるので、とりあえず手離れの比較的ラクなのや、締め切りが近い原稿を優先的にツブしていく。


 う〜、地味な作業が続く。故にこれといって特記することもないが、サンプルビデオで『マシニスト』を視聴。

『ワンダーランド駅で』『セッション9』のブラッド・アンダーソン監督最新作。一年間眠っていない男の妄想スリラーで、観ている間はサスペンスの引き縄にクイクイ身を手繰られるのだが、ネタが比較的に割れやすく、分かってみればオチも手垢ベッタリ。いびつな夢と現実との錯綜という部分では、デ・パルマ師の『悪魔のシスター』なんかに及ばないし。それでも『インソムニア』よりは不睡のイガイガしさは出ているか。30キロ減量したクリスチャン・ベールの、すさまじく病的な痩身が映画に迫力と説得力を付加している。


 …ってうか現状、オレが寝てねぇよ。






2004年10月30日(土) クロエも出てくるのか?




 朝から週チャンのカラーページのラフ切り、そしてインタビューのまとめ、さらには関西ウォーカーの連載ページをカリカリっと。

 途中、眠気覚ましに風呂にでも……と思うが、同じことをやって満賀道雄は「ゲンコウオクルニオヨバズ」の失態をやらかしたんだよ。人生に必要なことは全部『まんが道』で学んだオレは、先人の失敗を重く捉えてそのまま仕事。


 深夜、眼る前に『ER』を観る。第3シーズンでシカゴを去ったスーザン・ルイス先生が、レギュラーに戻ってきた回。スーザンが消えてからオレも『ER』とは疎遠になったので、なんとなく立ち位置が同じの浦島太郎。もうね、ロスもキャロルもいないのよ。

 ちなみに本国じゃ現在どんな展開になっているのかと思い、NBCのオフィシャルサイトを見ると、ゲッ、もう第11シーズンじゃねぇか!!(オレが今見てるのは第8シーズン) フルメンバーのフォトスチール、センターがカーターだしよ。

『24』もサードシーズンが既に手元にありながら、まだ手も付けてない。くれ、一日48時間。






2004年10月29日(金)
テリー曰く、
「日本のアニメ映画が20年前に通過した道なんだよ!」




Mr.インクレディブルヘレン夫人の可愛さに惚れ死にしそうになってます。しかしだ、多くのマスコミはジョン・ラセターやピクサー・ブランドばかり表面に配し、監督が『アイアン・ジャイアント』のブラット・バードだということを気持ちほどもウリに出さないの、そりゃ犯罪に等しいかと。おまけに本作、何気なくランニングタイムが2時間超えてるし。


 朝10時半に起き、正午より週チャンのカラー2P原稿に取りかかり、昼15時にあげる。ちょっと早いめの夕食をとり、本日も昨日と同じく六本木ヒルズヘ。


 遅ればせながらようやく東京国際映画祭で作品観賞。観たのは韓国アニメ『ワンダフルデイズ』。

 04年1月12日付の日記に詳しいが、本作はヘンテコリンな日本語字幕の入った海賊版と、韓国で出た2枚組DVDを購入してという経由で既に観賞済み。日本では確かエドマークが公開権を持っていたはずなのに、いつの間にかガイナックス提供になっていた。
 上映されたのは山賀博之監修の日本語吹き替え版。クレジットに日本版スタッフが追加され、劇中に流れる声楽曲が日本語になっているところがオリジナルとの差異。でもどんなに手を入れようと、拙の両隣にいた方はレム睡眠状態。このクソ忙しいのにわざわざ観に行くくらい、オレは微妙に好きなんだけどなぁ。

 場内には山賀氏はじめ日本版キャスト&スタッフが来てたけど、おいしかったのはプロデューサーの武田康廣氏が『怪傑のうてんき』の早川健スタイルで現れたことか。焼肉食べに行こうと気合い入れてたのに、ちょっと食前につまみ食いしたコロッケで空腹が満たされてしまった…という感じ。あや? 以前にも同じようなフレーズ使ったっけ。疲労してるなぁ。






2004年10月28日(木) 龍平トークの洗礼を受ける




 昼に起床。昨日のラフをさらに構成固めて仕上げ、六本木へ。

 到着場所は場所は東京国際映画祭開催中の六本木ヒルズ。
 ここでのインタビュー取材に併せ、フィギュア王編集部S氏と打ち合わせの予定だったが、先方の取材が延びてインタビュー後に持ち越し。時間を持て余し、仕方なく明日の公式上映作品『ワンダフルデイズ』のプレス入場チケットを発行してもらいにエントランスのレジ・デスクに移動。運がいいことに、受け取ったのはプレス用最後の一枚だった。結果として早着がムダにはならず。


 という経緯ありつつ、本日はここ六本木ヒルズの上階にて『ゴジラ FINAL WARS』の北村龍平監督にインタビュー。

 最近は名物の剛気発言も鳴りを潜め、やっぱ東宝の20億超大作じゃ責任も口も重いだろうなと思っていたら、やられたよ龍平節!! もうガンガン来たよ熱いのが。やったー!! 
 ……でもさ、龍平が居丈高に言ってること、イチイチ正しいんだよなぁ。最初は「来るなら来いよ」の構えで応じてたけど、ちょっと絆された感あり。あとジェットジャガーネタで少し盛り上がる。


 取材終了後、同行した週チャン・杉田アニキと麻布十番の「饂飩くろさわ」にて打ち合わせ兼夕食。ここはクロパン(黒澤久雄)がプロデュースしているうどんとおでんの店で、明も同じモン食ってたのかなぁと思いを馳せつつ、正直おでん種にトマトはどうなのよと訝しがり……あ、でも意外とイケるわ。
 そういや、何やらアニキがガチンコ兄弟に加入したいというので(オレにはそう聞こえた)、今後のキャラ展開も考慮のうえ新ネームを授ける。


 仕事するから早めに切りあげようと思いつつ、帰着は23時半。近くのセブレブに買い出しに出掛け、深夜、OTCのいどPと久々に話。今はまだオフレコな、喜ばしい話などチラホラと。結局その日は仕事せずに寝る。






2004年10月27日(水) ダメだな、オレも




 今週末に『ニュースの天才』のプロモーションでヘイデン・クリステンセンが来日すんだけどさ。記者会見じゃ絶対クギ刺されんだろうな「スター・ウォーズの質問はしないでください」って。それ以外に価値あんのか?


 秘宝のDVDレビューを仕上げて後、フィギュア王の映画Pのラフ切りを4Pと、明日のインタビューのレジュメを完了させるために近くのガストで缶詰。テーブルの上にあれこれ資料をブチまけながらヨレヨレになって作業していると、小田実をタテに潰して黒縁メガネをかけさせたような、年の頃20歳くらいの青年がジーッとこちらを凝視。そして近づいてきて一言、

特撮同人誌ですか?

 オタクあしらいの上手いオレが気の利いた答えをひり出せず、一瞬しどろもどろになっていると、

学祭も近いし、大変ですね

 と、小田実はさしたる追及もなく外へと出ていった。


 まぁ、この話の教訓はいろいろあるんだろうが、近場とはいえオレもアロハ&短パン姿。さすがに深夜、家に帰るのに凍えるような思いをしたですってば。





2004年10月26日(火) 起こさないでください










2004年10月25日(月) 普通に


 仕事をしていたような気がする……。



 あれ、ラーメンも食ったかな?





2004年10月24日() 気がつきゃTIFF開催中




 というワケで、既に東京国際映画祭が始まっているのだが、現在シャレにならないくらい原稿を抱えている。早めの年末進行である。いや、年末は年末でもっと首が絞まるだろうが。

 ゆえに仕事、週チャンのレビュー原稿とインタビュー記事をまとめる。それと某論考のネタ出しにウンウン唸る。それだけで一日を終えたはずがないと思うのだけれど、忘れた。





2004年10月23日(土) あ、地震!




 前日の徹夜が堪えたか、ほどんど寝まくりの土曜日。トイレに起きて仕事場に行き、そのまま机に突っ伏しては、心地の悪さに寝室に戻る……というのを3度ばかし繰り返す。


 それでも夕方、部屋がガタガタぐらつき目が覚める。

 いや、グラグラっときて「あ、地震だ」と認識できるぶんにはマシなほうだよなぁ。忘れもしない阪神淡路大震災のとき、強烈な縦揺れと電線のスパークで一瞬「戦争!?」と思考定まらず。震源地付近の方々の恐怖と心労を憂う。





うわ、じゃ今晩『ER』放送中止じゃねぇか!なんてことを思わなかったワケではないんですけどね。






2004年10月22日(金) インタビュー2連戦




 昨日からそのまま夜を明かし、1時間ほど仮眠を取ってシャワーを浴び、朝8時に家を出る。


 9時30分にパークハイアット東京に到着。本日は『エイリアン vs プレデター』のポール・W・S・アンダーソン監督にインタビュー。

 すっかり面も割れてお馴染みの通訳さんに、

「今日もまた難しいこと訊くの?」

 と釘を刺される。前日、エイリアンクイーンの背骨の数がどうとか、そういう些末な質問を投げかけた媒体があったらしい。
 心配いりません、ちょっと不思議に思った点を監督に訊くだけですと言い、その問題点を学ランが似合うポールにさっそく確認してみる。ところが、逆に質問の矛盾点を監督に論破され、未熟者でしたと頭を下げるハメに。


 終了後、ハイアットからタクシーで新宿駅西口へ戻り、小田急線に飛び乗って成城学園前へ。砧の東宝スタジオへ向かう。

 次は『ゴジラ FINAL WARS』特殊技術の浅田英一氏にインタビュー。
 浅田監督はちょうど同作のポスト・プロダクション作業中で、忙しい合間を縫って時間を割いてもらった。挨拶すると開口一番、

「記者会見のときにいらしてましたよね」

 と、しっかり個体認識されていた。ああ恥ずかしい。

 話を伺う前に、東京国際映画祭の『ゴジラ インターナショナル・バージョン』で流される約7分間の『FINAL WARS』最新映像を見せてもらったが、これは壮絶に面白そうじゃないの!!
 
 いやもうあんた、爆発、爆発、北村アクション、爆発、ゴジラ、爆発、アンギラス一回転、旧轟天、マントひるがえり、新轟天、ガイガン、爆発、車両一回転、ウンコ、爆発、X星人……と、超大作の名にふさわしい画作りが切れ目なく施されてて、本編アクションと特撮の見せ場がつるべ打ち。いや、マジで期待していいかも知れない。

 観賞後、横にいらした浅田監督に「えらいことになってるじゃないですか!」と賛辞を捧げると、

「ハハハ、それは良い方に解釈していいのかな?」

 と苦笑い。いや、マジで驚いたっての。


 インタビューと写真撮影を無事終え、同行いただいたフィギュア王編集部のS氏とK氏に挨拶。ようやく仕事から開放され、東宝食堂でお昼のランチを食べていると、合成チェック作業のため仕事場へと戻る浅田監督と再会。改めてご挨拶し、光栄にもお名刺をいただく。


 東宝スタジオを後にし、成城学園駅へ。本来なら再びパークハイアットに戻って、ポール・W・S・アンダーソン監督の別媒体用インタビューをしなければならなかったのだが、他のインタビュアーを立ててもらうということで難を逃れる。

 時間が空いたので、ちょうど『カンフーハッスル』の完成披露で試写を回しているヤマハホールに行き、プレスを頂戴する。そこでドラゴンキッカーのT氏やソニーピクチャーズのF姐と話。


 試写が終わって、場内から出てくる人を見やると、テリーがいやがった。2人で新宿西口でメシを食い、久しぶりにビデオマーケットに寄って帰宅。そのままバタンとベッドに倒れ込み、ひたすら寝る。






2004年10月21日(木) お正月アニメ攻勢の伏兵




 今日も試写回り。まずは渋谷に行き、13時よりライズエックスで『雲のむこう、約束の場所』試写を観る。

 個人製作アニメ『ほしのこえ』で注目されたアニメーション作家・新海誠の初長編作品。「日常と異化された世界との混在」という語りの点では『ほしのこえ』と大同小異だし、商業長編アニメになったといっても随所にアマチュアの残り香を感じさせる。我田引水な設定が起こす自家毒でベロンベロンに酔った演出には赤面してしまうけど、こういう臭さも大林版『時をかける少女』ジャスト世代のオレにはツーンとくるのだよ。


 渋谷からJR山手線で有楽町へと移動し、15時半より東宝試写室にて『ネバーランド』。

 戯曲家ジェームズ・マシュー・バリと、彼の代表作である『ピーターパン』誕生秘話をファンタジックに描いたジョニー・デップ主演作。……いや、すいません。コイツも普通に感動してしまいました。ケイト・ウィンスレット演じる母親が、オレのお袋の晩年に重なったもんで。
 それと本作、エンドクレジットでエルトン・ジョンの主題歌が流れるのだが、公開版にはそれがスコアに差し替えられるとのこと。まぁ確かに曲調がクライマックスの雰囲気と合っておらず、歌を入れないほうがベストだと思うが、アーティストがナニだけに、別なところに想像の思いを巡らせてしまう。


 東宝試写室を出てのち、そのまま監督インタビューの可能性がある『マシニスト』を観て、それから『レディ・ジョーカー』の試写とハシゴするつもりだったが、『マシニスト』が渋谷の東芝エンタテインメント試写室だったので移動に間に合わず。


 しょうがないので19時20分より、丸の内ピカデリーで完成披露試写が回る『スパイ・バウンド』を観ることに。

 主演のモニカ・ベルッチは目尻のシワも包み隠さぬナチュラルメイクに、白豚のようにタプタプした肢体を露わにし「あたし、もうセクシー要員じゃないのよ」をアピールしていた。まぁそんなところからも明らかなように、良く言えばドキュメンタリー風のハードサスペンスにまとめていて、主演者のパブリックイメージにそぐわぬ硬派っぷりに好感が持てたけど、悪く言えばハデさも面白みもなく、スクリーンに何ら感情を重ねることなく映画は終わるのだ。


 会場を出て家に付く頃は既に23時を過ぎ、駅前のモスバーガーで買ったハンバーガーで昼食・夕食・夜食を兼ねた食事。その後、朝まで原稿や明日のインタビューのレジュメを仕上げたり、ハァ……。






2004年10月20日(水) 台風なのに




 昨夜から降り続く雨はさらに勢いを増し、またそんな日に限って外回りだったりして、それこそ泣きながら外出。13時よりブエナビスタ試写室にて、某お正月映画内覧試写

 この監督の前作ほど泣けはしないが、開巻から10分も観ていると目慣れしてくる3DCGアニメにしては、久しぶりにクライマックスまで質感表現のディテールやカメラムーヴに驚かされた。


 試写室を出て、遅めの昼食を腹に詰めたら、飯田橋へと移動して秋田書店に。編集・杉田兄と落ち合い茶店へ移動し、カラーPのラフ構成等について打ち合わせ。ちょうど手にあった映画秘宝の最新号を謹呈すると、

「すげぇ、滝沢乃南、●●で××じゃん!」

 ……兄さん、もう少し言葉を選んでくださいよ。


 それから雨の中を状態でお茶の水へ、映画秘宝編集部を訪問。台風上陸を察してか取材なのか、編集部に人少なし。大内軍曹と軽く次号正月映画Pの話をし、さらにDVDリリースの現状に話が及んで止めが付かず、そのまま共に夕食へと流れ、メシ食って別れる。


 神保町から半蔵門線で渋谷に移動し、『ジャッカス・ザ・ムービー』のマスコミ披露試写を観るつもりが、台風23号上陸の不穏な空気と、冠水しつつあるハチ公前交差点の状態に気押され、結局観ねぇで大人しく帰宅。






2004年10月19日(火) ツーステップ遅れてるって




 台風23号の影響で一日じゅう雨。観念して仕事。週チャンのカラーPのラフを切ったり、週末インタビューの調整であちこちに電話。金曜日は朝から都内のホテル→東宝スタジオ→再度ホテルという困ったローテーションになってしまった。


 東宝スタジオといえば『ゴジラ ファイナル ウォーズ』の新しいチラシが送られてきたが……音楽がキース・エマーソンでメインタイトルがカイル・クーパーだって!?

 なるほどシナリオ読んだとき、オープニングは[歴代ゴジラの映像をコラージュしたタイトルバック]と記されてたっけか。まぁ後者は『ドーン・オブ・ザ・デッド』や『スパイダーマン2』など、今も相変わらず傑作メインタイトルを発表し続けてるんで、それはそれでまだ“ウリ”にはなるわな。ただエマーソンはなぁ……『幻魔大戦』の威光なのか?


 カイル・クーパーが所属するイマジナリー・フォーシスの公式サイトでは、過去同社が担当した映画のメイン&エンドタイトルを見ることができる。そういえば最近アレが素晴らしかったよ、『ステップフォード・ワイフ』のメインタイトル。これを観るためだけに身銭を切っても惜しくない秀逸な出来。


 明日は台風が関東上陸って……その日ってば、終日外回りですよオレちゃん。






2004年10月18日(月)
歴史はオレたちに何をさせようとしているのか(たぶん宣伝)




 朝6時に起床。今日は角川製作・東宝配給のSF時代劇大作『戦国自衛隊1549』の撮影取材のため、静岡の陸上自衛隊東富士演習場に向かう。


 東宝本社前から現地へと赴くチャーターバスに、電波・新聞媒体と雑誌媒体が別れて搭乗。やはりというか雑誌媒体は『ニュータイプ』『ビデオ&DVDでーた』や『ガンダムエース』といった、角川傘下の雑誌記者らがズラリ。フリーランスの映画ライターはオレを含め数人しかいない。出版社縛りも厳しそうなのに、なんで呼ばれたんだろワシは?


 11時に到着して、早々に撮影現場を見学。
 撮られているのはシーン74、織田勢に捕らえられた自衛隊第三特別中隊が天母城へと連行される場面。ドラマ展開のなかで重要な部分ではないが、数の多い軍勢と自衛隊特殊車両、そして馬を大型クレーンとフィックスの2カメ体勢で押さえる大がかりなショットだ。それだけに行軍のタイミングや城門をまたぐクレーンがスムーズに作動しなかったりで、何度もリテイクが重ねられる。
 いやぁ、それにしても雑兵と自衛隊員、城門と近代兵器の入り交じった風景に頭がクラクラする。昔『さくや妖怪伝』の取材で行った松竹京都撮影所で、スタジオ間をスクーターで往来する侍姿の俳優にすごいSFテイストを感じたが、やはりそこはこの『戦国自衛隊』が源泉になっているのだろう。




天母城・二重櫓と馬防柵の間に鎮座する87式偵察警戒車、
そして96式装輪装甲車。センス・オブ・ワンダーですなぁ

 同行したテリーがやたらと辺りをキョロキョロするので、鈴木京香でも探しているのかと思ったら、「いや、61式戦車のレプリカがないのかなぁと」とのこと。今回は全面協力だし、ありゃもう型落ちと告げると、

でも、あれは角川映画の縁起モノだから登場させないと

 などと、珍しく気の利いたことをポロリ。


 ようやくシーン74が撮了し、美術担当の清水剛氏と、続いて手塚昌明監督を囲みインタビュー。

 旧版の感想を尋ねたとき、監督の開口一番は、

「千葉(真一)さんのアクションが素晴らしかったですよね」

 おお、噂どおりのシネフィル! 笑みを絶やさず、濃く熱い話をくださる好人物で、聞いてるこっちも顔がほころんでしまう。ちなみに手塚監督、ゴジラシリーズでシネマスコープが続いたが、『戦国〜』はヴィスタサイズ(1:1.85)の作品となる。


 それから昼食を頂きにバスへと戻り、しばし一服して再び撮影を見学。シーン74のリバースショットを撮っており、天候がことのほか快晴だったため、鈴木京香の紫外線対策班が忙しく日傘をあちこち移動させていた。そういえば手塚監督、今回はヒロインのウェットなトレーニング姿は撮らないのだろうか?


 時間はかなり押し、15時に予定されていたミニ会見が始まったのは16時半。それを終えて会場を後にする際、ロビーで原作の福井晴敏氏と挨拶を交わし、確認したかったことを本人より直接聞き出す。架空戦記のマスターピースである前作と半村良へのリスペクトや、原作のテキスト化の話。それとガンダム近辺の動向など、まだ公言できぬネタばかりなので、詳細はいずれ。
 

 すべてのスケジュールを消化し、東宝本社前に到着したのは20時を回った頃。帰京後に駆けつける予定だった『オペラ座の怪人』には結局間に合わず。そのまま夕食を食べて22時に帰着。ちょうど実家の父親より電話が入り、今日のロケ取材のことに話題が及ぶと、

「角川映画だと? 春樹はまだ懲りずに映画製作か!

 などと爆弾を投下するので、現在の角川体勢と春樹の現状を具に説明、夜は深々と更けていく。







2004年10月17日() ボンヤリした休日




 朝、かなり遅めの11時頃に起床。そろそろ仕事に本腰を入れねばと思うも、体内のセルモーターが微動だにせず、ベッドの上でダラリと諸星大二郎『西遊妖猿伝(3)』(潮出版)を読む。


 続いて『喜劇新思想大系』も下巻を読みきってしまおうと思っていたところ、くすぶりながらもエンジン始動。DVDレビューを依頼された『激突! スペシャル・エディション』プルーフ盤を見る。

 2003年8月13日の日記で触れているが、本作DVDは去年アメリカで発売前に回収となり、今年の6月に再リリースされ、来月晴れて国内版発売へと至った。分離感に優れた5.1 chステレオ効果も白眉だが、スピルバーグがソフト化された自作の映像特典で、いちばん深くテクニカル手法について語っていることもあって、強く薦めたい。


 遅めの午後は知人と会いに都内へ。どこへ行くでもなく他愛のない話をして別れ、帰宅。
 天候のせいもあり軽い肩痛を覚えつつ、溜まっていたメールの返答などをし、夜はNHKスペシャル「なぜ真相を伝えなかったか 〜慈恵医大青戸病院・家族への報告書〜」を見る。何をするにしても消化不良で、一日をムダにした感があるが、明日は早朝より出掛けねばならず、備えて早めに寝てしまう。






2004年10月16日(土)
コミック実写映画、最後の兵やいかに?




 朝、宅配便の到来で起床、やたら重い荷物が到着。何かと思えばアマゾンで注文した洋書“ Profondo Argento ”だった。

 言わずと知れたダリオ・アルジェントの研究本だが、これが出版されるのに8年間も待たされた。その甲斐あって、監督・プロデュース作品の詳細解説やビハインドはもちろんのこと、スチールやポスター類など多数の図版が336ページ(うち半分はカラー)にちりばめられ、さらにジョージ・A・ロメロやダリア・ニコロディ、他にもクラウディオ・シモネッティにミケーレ・ソアビ、アーシア・アルジェントら多数関係者のインタビューも交えた驚異の大著が、こうしてオレの手に抱かれた。購入したのはハードカバー版で、ペーパーバック版との差異は分からないが、わずか1000円の違いなので迷わずハードカバーを薦める。


 しばし至福に浸りつつ“ Profondo Argento ”をしげしげと読みふけり、昼も3時をすぎたあたりで外出。中野で昼食兼夕食をとり、新宿ミラノ座に移動して『鉄人28号』インターナショナル・ヴァージョン(英語字幕付)を観る。

 今期開催中の東京国際ファンタスティック映画祭2004で初お披露目となった、コミック実写映画化のクライマックス弾。「脚本の出来が悪い」という噂や、遅々として伝わってこない製作状況など危うい要素はあったものの、観賞後の印象は意外と悪くない。積極的に傑作とは言い難いが、ジュブナイルSFとしては平均点をクリアしたんじゃなかろうか?

 肝心の鉄人対決は満身創痍のロボット大戦が展開されるワケでなく、ほんとにラジコン操縦感覚というか、常識の働く範囲で力学シミュレートされた鉄塊の緩いボコり合いだったのが、オレ的になんとも……。ただブラックオックス初登場の演出インパクトは絶大で、「こ、これはひょっとしたら――!?」の期待を抱かせるに充分な名シーンだったよ。

 あと富樫演出を『ごめん』の延長上に捉えている感想も目にするが、そりゃホンは山田耕大だし、正太郎と真美にセイとナオちゃんがディゾルブするのはオレも分かる。でも『ごめん』はあんなに平ぺったい少年心理の寄せ集めじゃないぞ。おまけに回想処理が『星に願いを。』と同工異曲で、そういう意味では是も非もない雇われ監督なのだなぁと。

 ロボットの質感と実景との馴染みが悪いのも取り沙汰されてるけど、来年5月の公開までに当該箇所をレタッチして精度をあげようということは、多分ないんじゃないの? あれでほぼ完成版だと思うが。






2004年10月15日(金)
ちなみに「ミザルー」は本編に流れません




 そろそろ原稿の影がちらついてきたが、とりあえず試写。まずは20世紀フォックス試写室にて某作品の内覧。『ニキータ』が『アサシン』になるような変わり方を予想していたところ、オリジナルよりバカになってました

 終了後、フォックス宣伝担当のT氏より『エイリアン vs.プレデター』の画像データと仮プレスを受け取り、来週末に控えたポール・W・S・アンダーソン監督のインタビューについての簡単な打ち合わせ。


 六本木から銀座へと移動し、東映試写室へ。『海猫』を観る。

『世界の中心でなんちゃら』のおかげで、安い価値観と紋切り型な展開の物語を“純愛”などと騙る傾向にあるが、これもその一端だな。筒井ともみの脚色力と森田の演出力で飽きこそ生じない作品にはなってるけどさ、東映で撮るとやはり『失楽園』を求められてしまうのだなぁ。異能の飼い殺しは森田だけならまだしも、『北の零年』の行定までも降旗康男化させるのかと心配。

 ムダにセックスシーンの多い映画だが、伊東美咲や、ましてや小島聖でさえガードがガチガチなのに、角田ともみがポロリと乳見せているという嬉しい意外な展開。といっても遠目で一瞬ゆえ、期待にアチコチ膨らますなかれ……そうじゃなくて、オレが本当に嬉しかったのは伊藤克信がチョイ役で出てきて、『の・ようなもの』のような併歩移動撮影で彼を捉えるサービスシーンであった。


 見終わって直帰。いろいろヤボ用を片付け、送られてきた北米盤DVD“ Night of the Living Dead in COLOR ”を視聴。

 米映画保存法制定前、パブリック・ドメイン(版権フリー)のモノクロ作品をカラー化する妙な大波があり、この『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』も化粧を施されたが、とてもじゃないが観られたものじゃなかった。
 今回のDVDは新たにカラー化したものだが、10年以上の間の技術発展を思えば「白黒作品だと思えないほどの自然色」を期待するのは極めて当然、ところが、人工着色のベッタリ感は変わらず。資料扱いとはいえ、くだらねぇもん買ってしまったと思ったが、発売元サイトの他リリース作品、例えば『恐怖の足跡』なんかはキレイなカラー化に成功しているではないか。ひょっとして人工っぽいのは狙いか?

 それと『ナイト〜』の現存する撮影当時のカラースチールを参考にしたのか、登場人物の着衣がほぼソレと思じように色づけさされている。まぁ、そうやって良点を拾い上げたところで、冒涜以外の何物でもないのだが。





2004年10月14日(木)
相変わらず波の高低が激しい大林作品




 朝9時に起床。10時半に所用にて高田馬場に出掛ける。


 その後、どこかで昼食を……と思ったがタイミングを逸し、そのままJR山手線で有楽町駅へ。13時よりUIP試写室にて、某作品の内覧試写。

 主演女優がデビュー時「お人形さんみたいなルックス」と言われていたのを逆手に取ったようなキャスティング。リメイクなので、オリジナルのオチがサプライズとして機能しないことを見越したダブルトリック。この監督が以前に手掛けたSFリメイクはバッドエンディングを削ったけど、今回はもう一段オチを追加したところ、焦点がボケまくってしまった。う〜なんとも……。


 試写室を出て、とりあえず近くのコンビニでサンドイッチと牛乳を買って空腹を満たし、映画美学校第2試写室で『理由』を観る。

 宮部みゆきの小説を大林宣彦がドラマ化。WOWOW放映版は未見だったのでフォローしたが、やはりキネコ画質のクオリティは難あり。
 ただ作品は近年の大林宣彦監督としては良作。『青春デンデケデケデケ』や『女ざかり』の頃のような“細切れカット術”を奮い、2時間40分を全く飽きさせない。多数の登場人物の証言を積み重ねによって、映画がいつしか事件の外殻から、次第に内側のドラマを吐露し始めるスリリングな展開に引き込まれた。宮部の原作ファンにはイマイチ評判が悪いようだが、『模倣犯』よりは断然いいだろ。


 試写で一緒になった三留まゆみ姐さんとしばし話をして別れ、八重洲ブックセンターで『月と手袋 江戸川乱歩全集 第18巻』を購入。帰りの電車内で、収録されている少年探偵団もの「黄金の虎」を読んでいたら、いつの間にか帰着。






2004年10月13日(水)
もともとがスーパーサイズってか




 午前7時に起床。昨晩は風呂場で寝て冷や水につかり、絶対に風邪は免れないと思っていたところ、別に異常は見受けられず。


 8時に家を出て、恵比寿へと向かう。本日はクロックワークスにて『スーパーサイズ・ミー』監督モーガン・スパーロックのインタビュー。

 1ヶ月間マクドナルドのスーパーサイズメニューを食らって自らがスーパーサイズとなり、医者からドクターストップをかけられた監督。すっかり元に戻ったと聞いていたが、実際会ってみたら痩せたもなにも、もともとの図体が巨大でやんの。ともかく、今回は囲みのインタビューながら 1時間で4媒体だったので、こちらの訊きたいことは概ね質問できた。


 インタビュー終了後、モーニングには遅く、さりとてランチには早い半端な時間を持て余すオレと週チャン・杉田兄。両者それぞれ13時に観るマスコミ試写が有楽町界隈なので、とりあえずそこまで移動し、銀座アショカにてランチをとりながらの打ち合わせ。新企画の話を練りつつ、お互い高校時代に遡ってのダメ人間自慢なんぞ久々に。


 昼食の後、13時より映画美学校第2試写室にて『大統領の理髪師』を観る。

 大統領のお抱え理髪師の人生を描いた、ソン・ガンホ版『ドライビング・ミス・デイジー』。いや、どちらかというと『ガープの世界』に語り口は近しい。国家政情と庶民生活とをリンクさせながら、韓国圧政時代の輪郭を露わにしていく語り口は面白いが、変に冷えた眼で観てしまった。ひょっとして韓国映画に飽きたのだろうか。韓流も一時のインド映画ブームみたいにならなきゃいいが。


 試写が終わってから築地方面へと移動し、東京国際映画祭のプレス用IDカードを受け取りに事務局まで赴く。身分証明が必要ということで運転免許証を持参したが、登録番号と名前を告げたとたん「あ、これですね。身分証は結構です」と簡単に受け取りが済む。インパクト大の見た目で得してんだか損してんだか。






2004年10月12日(火)
封印っても、わりと容易に観られる作品ばかりなのが皮肉




 朝11時に起床。残ってたフィギュア王の映画ページ原稿をメールで送り、連載ページ文字稿の赤入れ、試写状の整理と電話連絡を交わし、いつのまにやら昼も3時を過ぎる。そこで遅めの昼食をとりに駅前まで外出。ついでにドラッグストアでカミソリや歯ブラシなど、消耗品を購入。

 帰宅してから、『オペラ座の怪人』試写状に同梱されていたら赤いバラを一輪差しに移す。花を愛でる行為とは程遠い男だと思ってるだろおまえら。こう見えてもフラワーショップでバイトしたこともあるのだオレは。「毎日きれいな花に囲まれてルンルン」みたいな印象が粉みじんになるくらい、ハードワークな職場でよ。


 夜は久々に風呂場で居眠り。バスに浸かりながら明日のインタビューQや原稿のネタを思索していたら、フッと意識が途切れ、肌を刺す水の冷たさで目が覚めた。慌てて熱い湯で体を温め直し、布団に潜り込む。


 ベッドの中でアマゾンから届いた安藤健二著 『封印作品の謎』(太田出版)を読む。

 本著は「ウルトラセブン」12話『遊星より愛を込めて』や「怪奇大作戦」24話『狂鬼人間』など、現在では再放送・ビデオグラム化不可な作品の「なぜそのようなことになったのか?」を、関係者取材を絡めながら解いていくルポルタージュ。
 よくリサーチしてまとめたと思うが、オレのような人種が読むにはあまりにも対象がポピュラーすぎて……もっとも文中『博士の奇妙な愛情』なんて誤植があるところ、いわゆるマニアとは距離を置いた作者と見受けられる。ライトユーザーに目線を合わせた書き手というか、だからこそ核心に触れることが出来たというワケで。特撮・映画ライターあたりが同じ本を記名で出版したら、後の活動に支障が生じるだろうし。

 封印といえば、京橋フィルムセンターでやってた黒澤明の『明日を創る人々』見逃してしまいました。ハァ……。






2004年10月11日() さようならスーパーマン










2004年10月10日() どうなる『ソウ』




 気合いを入れてアレコレ備えたのに、台風はあっけなく過ぎてしまった。
 
 けど晴れとはいかないまでも雨は止んだし、しからば連休に引きこもるのも不健康ということで、ところざわまつりに行く。関係者は台風一過に胸をなで下ろしていることだろう。

 んで、かって地元祭りがだんじりや祇園だった身には刺激に乏しい当祭りも、出店であれこれ食らってそれなりに満喫する。
 場を移しマルイの芳林堂書店で本など物色していると、先日新宿で一緒にメシを食った友人Mと遭遇。茶店に移動しバカ話に興じるが、暴飲暴食が祟ったか当方の体調が悪くなり、テンションが上がらず会話はイマイチ不発に終わる。


 帰宅後しばらく横になり、愛しの国分佐智子様がご出演されている『ドライブ A GO GO! 』を見る。共演の土田晃之が生後7ヶ月の娘の話に触れ「奥さん似で可愛らしく、キャバクラ嬢になれる」と笑いを取るが、よりによって国分様にキャバねた振るのはどうかと。

 そのままNHKに流れて『トップランナー』(栗山千明の回)を見るつもりが、映画『ソウ』の公開バージョンが変わるという情報を知り、インタビュー原稿の見直しをする。残酷シーンに手が入るらしいが、まさかストーリーが変わるほどのリカットを施すワケじゃないだろうな。東京ファンタではオリジナルバージョンを公開するとのことで、どうあれ連休明けたらアスミック・エースに詳細を確認せねば。






2004年10月9日(土) 資料本としてそれでいいのか




 宅配便到着の呼び鈴で起床。やたらデカい筒と箱が届いたので何かと思いきや、前者は『オペラ座の怪人』の試写状が同梱されたバラの花であった。しかも造花かと思いきや、根本に水処理が施してあるホンモノ。粋とは思うが、発送が大変なら受け取り側も処置に困る。

 後者は関西の友人M姐より資料本やらDVDやらの届け物。自家製の梨ジャムとか入っていて、オカンに実家から食い物を送ってもらう感覚。


 台風の直撃に備えて外出は控えていたのだが、少し小雨になったところを見計らって駅前に向かう。
 途中、寄り道して近くの川の増水ぶりを確認。子供の頃は台風や大雨が続くと、たまらず近くの大きな川に増水の様子をうかがいに行く変なガキだったので、親からの禁止項目に「雨の日の外出」というのがあった。


 台風引きこもり用の食料を買い込み、ついでに芳林堂書店で河原一久著『スター・ウォーズ・レジェンド』(扶桑社)を購入。

 さっそく帰って読んだが、内容にところどころ事実誤認が見受けられる。例えば【SW特別編】の項では『未知との遭遇 特別編』について、コロンビア・ピクチャーズが収益を倍増させるために通常版と特別編を画策したように書かれているが、それは違う。コロンビアが公開を急いたためにポスプロが突貫工事になってしまい、スピルバーグが出来に不満を唱えて追加撮影&リカットを行なったのが『特別編』の経緯なのだ。
 それと『ハリー・ポッターと賢者の石』に視覚効果でILMは参加していないと記してあったり(参加してるってば)、SWの記述に相対して外堀の堅めが甘すぎ、資料本としては致命的だ。古澤ボスや原田眞人のインタビューなど、踏み込みが深いところもあるだけに、画竜点睛を欠いていて口惜しい。


 読了後にそのままウトウトしてしまい、気がつけば深夜の2時。TVをつけたらちょうど『ER 緊急救命室』が始まったので、そのまま見てしまう。
 昔は『ER』の熱心な視聴者だったが、サードシーズンで息切れしてしまい、後はロスが去ったりの重要エピソードを拾い見するだけ。いま地上波でやってる第8シーズンはグリーン先生がガンで死去(ベントン先生も途中退場)し、番組の顔だったアンソニー・エドワースとエリク・ラ・サールが降板する、激変の章。ゆえに久々にお付き合いしようかと誓う。






2004年10月8日(金)
『ロケッティア』を愛する同志に薦めよう
『スカイキャプテン』




 少し寝過ごしての起床。家のカギが見つからずにアタフタしながら六本木へ出向く。


 13時よりブエナビスタ試写室にて、某作品の内覧試写。この監督、以前インタビューしたときの口約をいろんな意味で果たしてくれていた。


 終了後、今度はギャガ試写室へと移動。20世紀フォックス試写室で『エイリアン VS.プレデター』を観ていたテリーと途中で合流し、フォックス宣伝部のTさんとHさんに出会ってあれこれと話。さらにバッタリ出会ったアートポート宣伝部のK女史と『ふたりにクギづけ』について立ち話。いまんとこ特に何の問題もなく12月ロードショーらしいが、もともとビデオスルー前提での劇場公開なので、メディアにこだわらなければ観られない心配はない。


 精養軒でカレーを呑み 15時30分より『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』を観る。

 なるほど、こりゃシカゴ・サン・タイムズでロジャー・エバートが4つ星満点つけたのも道理。ブルースクリーン前で演技したキャストとCGで作り込んだ背景とをコンポジットしたHDシネマで、その点『 CASSHERN 』や『ゴッド・ディーバ』と同じだが、全編に40年代クラシカル・ムービーのお約束と文法をまぶすという、先鋭的手法で映画史を模するところに評論家的リテラシーをくすぐられたのだろう。
 ILSAっぽいアンジェリーナ・ジョリーはてっきり悪役かと思ってたら、キャプテンの戦友だったのね。あとメカニカル・モンスターとの一騎打ちも見せてほしかったなぁ。


 台風の影響でどんどん雨足が強くなる中、地下鉄で京橋駅へ。18時30分より映画美学校第二試写室で『銀のエンゼル』を観る。

『水曜どうでしょう』の構成作家 兼 出演者である鈴井貴之の監督作。コンビニに通い来る客と経営者家族たちの人間関係を、ミニマルに切り取って構成した群像劇。実際、コンビニというのは人間観察には面白い場所で、オレも浪人時代、歓楽街のコンビニバイトをしていた頃の凄絶なエピソードには事欠かない。
 しかし本作、山口もえが「実はおミズ顔」ということに気付いた、キャスティング嗅覚の鋭い映画ではなかろうか? そういや初主演の小日向文世は先月、六本木交差点でマネージャーらしき女性と一緒にヒルズ方面に移動していたのを目撃したぞ。


 終わって外に出るとさらに雨足は強くなっており、ちょっくら途中で夕食という雰囲気を完全にかき消してしまった。それでも新宿のアカシアでロールキャベツシチューを食らい帰宅。


 帰宅後、八重洲ブックセンターで買った『喜劇新思想大系 完全版(下)』を読むが、山上たつひこの後書きに目を通しただけでバッタリ気絶。






2004年10月7日(木)
『RAMPO』も似たような経緯でしたが




 本日は試写。13時30分より銀座ヤマハホールにて『エクソシスト ビギニング』を観る。来年の正月第二弾公開が、今月16日に緊急ロードショーとなったので、これこっきりのマスコミ披露。

 上映終わって場内が明るくなり、後方で観ていた秘宝・大内軍曹と、

…シュレイダー版のほうが絶対面白いはずだ

 と思わずハモってしまったよ。そう、血が足りまへんという理由でクビになったポール・シュレイダーの“お気の毒事情”を知っているので、やはりレニー・ハーリン版は突貫工事の痕跡だけが目に余る。
 それでも撮影はヴィットリオ・ストラーロと一点豪華。おいおいホントかよと思うが、氏がちゃんと関わっている証拠に、アスペクト比が1:2の[ユニヴィジョン]になっている。プレスには記されていないので説明すると、ユニヴィジョンはHDTVとの互換性を考慮してストラーロが開発したフォーマットで、『タンゴ』以降にストラーロが撮影監督としてクレジットされた作品は全てこの画角だ。


 会場を出ようとしたところ、週チャン・杉田アニキとバッタリ。ホラーは苦手なのに観に来て「あ〜怖かったっス」とビビリまくっていた。ある意味うらやましい人である。


 その後、打ち合わせを兼ねてカフェ・ド・ワシントンで談話。夕方の試写にてまたということで別れ、それからスターバックス東銀座店のテラスでのんびり『ゴジラ ファイナル ウォーズ』のシナリオを読む。
 今月末あたり、監督の北村龍平と特技監督の浅田英一両氏にインタビューをする予定なので、その下準備というか。残念ながらクライマックスが秘してあるのだが。
 ライブアクションと怪獣特撮が折半で、そこは確かに龍平ディレクションの必然性アリと見受けた。内容は……海外演出パートがしょっぱくならないことを祈る。


 読み終わると同時に丸の内ピカデリー1に移動し、19時20分より『僕の彼女を紹介します』完成披露試写。

『四人の食卓』の陰鬱な役が“らしくない”と嘆いていたところ、『猟奇的な彼女』のフィールドに戻ってきてくださいましたの全智賢スペシャル
 ああジヒョン様、巨大なスクリーンで見ると、そのしなやかな肢体に不釣り合いな肥大した尊顔が(少し二重アゴぎみ)またもうセクシーで。クドいまでのベタな泣かせに頼らずとも、キミの頬をつたう大粒の涙を見ているだけで胸が詰まるよ。
 オレ的“韓流”はソル・ギョングとかソン・ガンホとかチェ・ミンシクなど、どちらかというと映画で北の同志を演じさせられてしまうような「濃い顔俳優」に依存ぎみだが、女優に関してはこんなもんですよ。すいませんねぇ俗物で。試写終わったら速攻で家に帰りますよ。







2004年10月6日(水) ひたむきに仕事




 朝7時40分に起床。雨続きで出来なかった洗濯をこなし、仕事に着手。エルマガジンの原稿とフィギュア王の映画コーナー記事をアップ。ああ、これで少し身軽になった。


 午後は電話連絡やメール返信な雑務に追われる。そういや、その際の知人との会話で、

「奇跡といっていいほど激似にも関わらず、その対象の知名度の低さゆえ、似てるか否かを判断されにくいモノマネの持ち芸を持っているか?」

 とかいう話題になったので、

「オレ様の得意技は、アメリカの傑作80年代ポリスドラマ『ヒル・ストリート・ブルース』に出てくるハンター警部補」(写真左)

 と答え、実際に電話口で件のハンターを披露。案の定、

「……それってば似てるの?」

 という反応。ちなみに相手は、

「上月パーキングエリアで、大山ヨーグルトを買うかどうかで仲裁のはいるような大ゲンカを始めた、20以上歳の離れたアベック
 
を大熱演。オレより門戸が圧倒的に狭いが、パフォーマンスとしては悪くなかったので軽い嫉妬。


 夜、前田のクラッカーを牛の乳で胃に流し込みながら(もち夕食とは別)『アイアン・ジャイアント スペシャル・エディション』DVDをコメンタリー込みで視聴。内容はともあれ、メイキング映像に登場したマイケル・ケイメンの面変わりに愕然とする。晩年ここまで痩せ細っていようとは……。







2004年10月5日(火) ひたすらに雨




 朝から降り続け、止みそうな気配もなく。おとなしく籠もって仕事をしろってことね。


 というワケですからして、フィギュア王の連載ならびに映画秘宝の原稿を夕刻までに完成させてしまう。真面目に机の前に鎮座していた以外に記すべき事なし。





2004年10月4日(月) 製造元で観た『ハウル』




 しとど降る雨の中、JR武蔵野線と中央線を乗り継ぎ、スタジオジブリへと向かう。本日はここで『ハウルの動く城』2度目の観賞。

 前回がDLPだったのが、今回はフィルムバージョン。仕事絡みなので、軽くメモを取りながら観る。ようやく映画の輪郭を把握したという感じ。もう興行の顔色を伺いながら作品作りをしなくていい人なのだから、イメージ優先でバカに噛み砕いて教えるようなストーリーにはなっていないのだ。そこが評価相半ばするところだろうなぁ。
 ちなみに世間で取り沙汰されてるキムタクの声優ぶりだが、オーバーアクトな箇所でセリフの一字一句が団子繋がりになる(滑舌が鈍くなる)のが気になる程度で、別に悪いとは思わなかったけど。
 
 しかしジブリ、自社スタジオにこんな立派な試写室を設置していようとは……。


 試写終了後、そのまま『スカイキャプテン』のマスコミ披露試写に行くつもりが、原稿と各所にメール返信がしこたま残っているので、観たい気持ちをグッとこらえて帰宅。降り止まない雨もまぁ要因ではあったが。





2004年10月3日() 感じるな、考えるんだ…って




 雨模様と冷え込みが影響したか、膝が笑う。しかも奥歯痛が左顔面の神経全体にビリビリ及ぶので、仕事がまったく進まない。


 仕方がないので痛み止めを服用し横になりながら、ゆうべ宅配便で届いた『燃えよドラゴン/ディレクターズ・カット スペシャル・エディション 』DVDを視聴。やはり人生、壁に当たったときはブルース・リーである。

『燃えよドラゴン』のDVDも、あれこれ仕様を変えリマスタリングを施しで何度もリリースされているが、今回の白眉は映像特典に“A Worrior's Journey”が収録されていること。
 これは『死亡遊戯』の未公開フィルムを用い、リーが本来構想していた『死亡遊戯』を考察するドキュメンタリー。ただ本作、日本向けのローカライズは難しいはずで、何故なら国内は独自にアートポートが『死亡遊戯』未使用フッテージ使用権を購入し『BRUCE LEE in G.O.D 死亡的遊戯』を製作しているからだ。そういう意味ではよくぞ権利をクリアしたと思う。


 しかし、よく「もしリーが『死亡遊戯』を完成せさせていたなら。ひいてはリーが存命だったなら」と語られるが、やはり必然性あっての運命だよ。既に雲上人なればこそ、今のアクション勢力図があるのだと思う以外にない。





2004年10月2日(土)
イチローの偉業より姫神の死に溜め息




 半ボケ状態でネットをウロウロと徘徊していたら、姫神こと星吉昭の訃報を知る。


 いや、オレにとっては星吉昭は姫神というより、やはり姫神せんせいしょん。YMOや喜多郎らシンセサイザー・ムーブの産み落としとして、中3のときにデビューアルバム『奥の細道』と出会って以来の付き合いだった。和曲のコードセンスというか、土俗チックなポップスとしてある意味チープ感をガンガン漂わせていて、そこが好きでさ。

 4枚目のアルバム『姫神伝説』あたりからヒーリング系に流れ始め、星吉昭のソロとして「姫神」に名義変更してからは聴き込み頻度も低くなったけど、『マヨヒガ』からせんせいしょん時代のポップ感覚が微妙に甦り、密かにほくそ笑んだもので。


 というワケで、やっぱイチローの偉業より、こっちのニュースのほうがオレ的にはショッキング。追悼するなら、未だにCDになっていない『遠野物語』のサントラアルバムのCD化を希望。





2004年10月1日(金) 外回り営業




 11時半に起床。身支度をして駅前の中華レストランにてランチを食し、そのまま都内へ。受け取りと渡すものありて恵比寿に向かい、OTCを訪ねる。久々に小林Dらと話。


 そこから今度は総武線経由でお茶の水駅へと移動し、洋泉社・映画秘宝編集部へ。田野辺編集長とかねて懸案だった次々号特集ページの内容詳細、ページ割の突っ込んだ打ち合わせをする。たぶん他の映画誌では軽く流されてしまうであろう某新作に大きく着目するんで、期待してもらっていいかも。

 途中、20世紀フォックスの担当Tさんや幻冬舎の担当Mさんなどと携帯で連絡を幾度か交わしながら、編集の馬飼野氏と久しぶりに話。本誌で某彼女のインタビューグラビアをフィーチャーできないかと打診。不可能ではないが、要は先方がスケジュールを割いてくれるかどうかの問題ということ。


 洋泉社を後にし、お茶の水からJR中央線でそのまま今度は中野に移動、ワールドフォトプレスへ。そこで「フィギュア王」次号の映画ページの打ち合わせと、借り物の返却。


 打ち合わせを終えて夕方18時半に新宿へ移動し、友人Mと食事を兼ねてお茶をする。術後に初めて会うので様態を心配したが、術前よりはるかに顔色がよかったので安心。その周辺の話でもしようかと思ったが、全然関係ない『デビルマソ』ネタで盛り上がる。








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