2005年2月28日(月)
無冠であるがゆえの“まばゆさ”もある




 眼が覚めて、ぼんやりとした視界の向こうで、那須博之監督死去を報じるニュース。まったく晴天の霹靂だ。

 それにしても後味が悪い。『デビルマン』が那須さんにオファーが行ったの、余命察した東映側の配慮だったなんて思うと、メンタルな部分で何も言えなくなるって。『デビルマン』の不出来ぶりには辱言を尽くしたけど、返す刀で『美少女プロレス 失神10秒前』や『高校与太郎哀歌』まで斬るつもりはない。それらはむしろ受けた恩恵なんで。映画を憎んで人を憎まず。もっとも本人は『デビルマン』に駄作の自覚さえなかったのもしれないけど。


 午後は3月から放映が始まる某番組の、書類選考に参加するため某プロダクションへ。
 いや、楽しい仕事だとは思うが、他者を選別する責任というのを微妙に感じたりして。文春文庫から出ていた「日本映画ベスト150」の中で井上ひさしが言っていたが、10人ワクで10人選んだら11人目に申し訳ないと思う心境だ。


 途中、L誌のT君より電話。本日発表された米アカデミー賞、『アビエイター』のオスカー受賞を前提とした原稿を依頼されていたのだが、『ミリオン・ダラー・ベイビー』に持ってかれたことで急遽の変更打ち合わせ。
 でも受賞結果には内実ホッとしているところもあり。本人のフィルモグラフィを俯瞰したとき、とりわけ放つ光の鈍い作品がヘタに賞を得る不健康さを思えば、むしろ無冠のほうが輝かしい。


 終了後は近くの焼肉屋で番組本始動やら何やらを兼ねた飲み会。帰宅は深夜2時に及ぶ。






2005年2月19日(土)
喜八つぁんが死んじゃった!




 2月に入り、それこそ仕事以外で文章綴るのもゴメンだみたいな症状が続きましてですね。そういうときは抗わず日記も放置しようということで遅めの更新。ま、ここに至るまでの隙間ポッカリは後日にでも埋めます。


 朝と言うより昼に起床、そしたらいきなり岡本喜八監督の訃報。しばし思考停止。
 シネマテークに通いつめたり、『大誘拐』公開絡みでリリースされたビデオソフトが近所になく、今は無き心斎橋のTSUTAYAに揃っていたのをレンタルするため、それこそ京都→大阪間を往復したりを繰り返したですよ。ご本人にも2度ほどお会いし、同じ鳥取県米子出身であることを告げたりもしましてね、ええ。
 オレは喜八映画が好きなのは単純な理由で、同郷の偉人にしてカットジャンキーだから。往年の日本映画、1500から2000もカット割る作家なんて喜八しかいなかったもん。


 外は雪まじりの雨。外出はせずにペンディングしているあれこれを片付けようと思ったが、思い直しJR武蔵野線で隣駅まで。新宿のTSUTAYAにも置いてない『男ありて』を借りに行く。

 でも、帰ってウチで見るのは喜八作品。『ああ爆弾』をチョイスするつもりが、押し入れの奥深くに眠ってるビデオテープの所在が分からず、WOWOWで放映したのをS―VHSで録画していた『江分利満氏の優雅な生活』を見る。うわ、オレってもう劇中の江分利満氏の年齢超えちゃってるじゃん!!


 途中「スマステ」のハリウッド映画特集を見るが、『ブラック・レイン』の話に触れたのはいいものの、大阪だけでなく香港ロケもしたとか大ウソぬかしやがった。誰だよ構成したヤツ。






2005年2月18日(金)
オインゴ・ボインゴなんて
ここんとこ市場にCDなんか出てないだろ




 締め切りを3日前倒しで週チャン原稿をアップ。その勢いで、たまには劇場の客として映画でも観ようと新宿へ。武蔵野館3で13時40分より『復讐者に憐れみを』をば。

 鑑賞動機はもちろんペ・ドゥナのおっぱい。ゆえに同志の座席争奪戦が懸念されたので、早めに劇場に行ったら、ロビーに満杯になるほどスケベそうなのがワラワラ!

「へ、平日の昼間っから何だお前らは!!」

 と思ったら、みんな武蔵野館1の『レイ』にゾロリと流れていっちゃった。後に残ったのはオレを含め数名。映画ですか? なんか『サマリア』みたいだったな。


 終了後は西新宿方面へ移動し、ワケあって内蔵型DVDドライブなど物色した後に渋谷へと移動。18時半よりシネカノン試写室にて『フォービデン・ゾーン』。

 スクリーンで観るのは実に14年ぶり。 今はなき京都・美松映劇のオールナイト「歌う映画大会」の覆面上映以来だ。あのとき『ロッキー・ホラー・ショー』でひと汗かこうとやってきた観客を平伏させると思ったら、その前に上映された『ミュラー探偵事務所』で客が笑い疲れたのか、イマイチ場内の反応が鈍くて悔しい思いをしたっけか。
 オインゴ・ボインゴのアルバムを狂ったように買ってたのも、ちょうどこの頃。まさかダニー・エルフマンがその後、映画音楽家として大成しようとは……。








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