海外の映画人にインタビューするとき、ネタに困ったり相手が心を開かない場合、仕方なく尋ねる質問がある。
「ところで新しい『スター・ウォーズ』観た?」
誰でもこの話題には大なり小なり感心を示すし、話題が「どのエピソードが好きか?」に拡大すりゃ、選択次第でそいつの人間性が分かる。ちなみにボブ・サップは『ジェダイの復讐』で、ブラッド・アンダーソンは『新たなる希望』。さもありなんだ。
んで本日、その懐刀をブスっとやっちゃおうかと思ったのが、『ハッカビーズ』の監督デヴィッド・O・ラッセルのインタビュー取材。
前作『スリー・キングス』のルックがCNNニュース報道のキャメラスタイルならば、今回はヌーベル・ヴァーグでしょと聞くと、それほど意識していないとキッパリ。執拗に出てくるジェシカ・ラングのポートレイトが何を象徴するのかと聞いたら、チョイスの可笑しさをスッ飛ばしてマジメな演出論を呈されるし。アワワ。こういう手合いは上述の質問を投げかげると、絶対『THX−1138』とか言ってきそうな気がする、冗談ぬきで。
取材終了後、歩いて京橋に移動。映画美学校第一試写室にて『ナチュラル・シティ』を観る。
『ユリョン』のミン・ビョンチョン監督が手がけたコリアン・サイバーパンク。『エイリアン』『ブレードランナー』『イノセンス』と、ビジュアルやガジェットに至るまで様々なSF意匠を取り入れて意欲的なのは結構。けどそこは韓国映画、5周遅れで走っているランナーというか、咀嚼が足らず具材の形骸が如実なのは山崎貴の『ジュブナイル』や『リターナー』に近い感じ。もったいぶって感傷的な演出を施してるワリに、ストーリーが散漫でよくわからねぇし。
帰りに『ナチュラル・シティ』のプレスを車中で読んでいたら、プロダクションノートにおけるアスペクト比の解説がおかしい(というか意味不明な)のに気づく。スーパー35の画角が1:2.35だとか、根本的に分かってない感じ。たぶん本国のテキストに依拠するもんなんだろうが、こういうの直接指摘したほうがいいのかなぁ。