■第3回■ レッド・ドラゴン

 FBI捜査官ジャック・クロフォード(ハーベイ・カイテル)は、かっての自分の部下ウィル・グレアム(エドワード・ノートン)の元を訪れ、最近起きた奇妙な連続殺人事件への捜査協力を依頼する。依頼を受けたグレアムは、自分が命を賭して逮捕したハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)と面会し、殺人犯のヒントを導き出そうとする…。

『羊たちの沈黙』『ハンニバル』に続くA・ホプキンスのレクター博士シリーズ第3弾は、トマス・ハリスの原作シリーズ1作目にして、かつてマイケル・マン監督により映画化された作品(『刑事グラハム/凍りついた欲望』)のリメイク。



■監督■
ブレット・ラトナー
■原作■
トマス・ハリス
■脚色■
テッド・タリー
■撮影監督■
ダンテ・スピノッティ

■出演■
アンソニー・ホプキンス
エドワード・ノートン
ハーヴェイ・カイテル
レイフ・ファインズ


UIP配給
アメリカ/125min
2003年2月8日(土) 日比谷スカラ座1他にて全国ロードショー

公式サイト=http://www.uipjapan.com/reddragon/


  


 ラトナーだとコーマン塾筆頭塾生や英国の映画番長と比較しても、ズバリ“格落ち感”は否めないよ。『羊たちの沈黙』のようなひたひた迫ってくるようなモノもなきゃ、『ハンニバル』のような衝撃ビジュアル一発勝負もない、ひたすらプログラムピクチャーとしての役割しか果たされてない標準作。言ってしまえば『GMK』の後の『ゴジラ×メカゴジラ』みたいなもん。
 燃える○○(ネタバレのため敢えて名を秘す)や妙にブス可愛いエミリー・ワトソン。変なところで英国魂炸裂のレイフ・ファインズとか、中途ハンパに見どころがあるのも何だかなぁ感が倍増だ。このキャスティングだったらダラハイド役はホフマンかカイテルじゃねぇの?って思っちゃう情けなさも加わり、やや中立気味にサムダウン。ところでラトナー、新作が『スーパーマン』とか言ってますが。『ラッシュアワー3』っていつ作るの? …これがそうか?


  


『刑事グラハム・凍りついた欲望』の一番趣味の悪いシーン「死体の検証写真を隣の子供が見てしまう」は、原作『レッド・ドラゴン』にはないオリジナルだ。あの優れた演出の前には『羊たちの沈黙』も『ハンニバル』もおぼつかないのに、『ラッシュアワー』野郎にそれが超えられるワケがなかろう。全然使いこなせてねぇシネマスコープを持ってきて、しかもデミの得意ワザだったリヴァース・アップを軽々しくパスティーシュしたあげく、ワイドスクリーンの両サイドが完全に死んでしまっている。スタイルにばかり囚われやがって、バカかお前。
 唯一ダニー・エルフマンだけが根底に流れる『サイコ』の匂いを敏感に嗅ぎ取り、ハーマン・アプローチのスコアでダラハイドの悲哀を奏でた。それだけはマジで賞賛に値する。


注・本レビューはあくまでドリー、テリーの個人的嗜好に基づくものです。
どのような嗜好かは、当ウェブでみっちり学習してくださいね。



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