おとうさんの介護日誌(6

    1210日 日曜日 晴れ    (6-1)                 toppage2.gif (3193 バイト)b2_201.gif (2541 バイト)b2_215.gif (2587 バイト)

 かあさんの容態は特に変わった所は無い。かあさんは何時まで眠り続け

るのだろう。70数年の疲れを癒すかのごとく 眠っている。

以下はその間にしたためた 私の妄想・・実存とか不条理という言葉に

興味のある方以外は読んでも面白くないと思う。

 

  子供も大人も 人はそれぞれの 人種・民族・国籍・居住地・性別・年

齢・職業・学校・家族・それらによる政治的及び経済的な階級などの相違

によって それぞれ相異なる利害欲望を持っている。そこから人々の 

うそ・反目・だまし・暴力・殺人といったあらゆる不条理が生まれてくる。

 人は自分の利害・欲望 それを正義だと信じる。誰もが自分の正義こそ

が普遍的な正義だと考える。巷は輻輳する利害と欲望の坩堝と化する。

誰もが自分の正義を守る為に戦う。

生き残る為には謀略も辞さない。それを自由社会・競争社会と呼ぶ。

人それぞれの正義は自由社会の人権・基本的人権として認められる。

そういう構造の社会を 民主制自由社会と呼ぶ。だがこの構造は 

不条理を避けられない構造でもある。この構造の維持に利害を

共鳴する体制・政治体制が権力構造を形成する。

 人が自らの正義を守り 不条理を克服するには 競争に勝て!見せ掛け

の自由社会・偽善的な民主社会の隠蔽に 権力・体制はこうスローガンを

叫ぶ。

 競争に立ち向かう勇気も無く 競争に打ち勝つ力も無く 体制を革新す

る知恵も力もない弱者は たとえ不条理に目覚めても そして不条理の

世界に生きるのが 人間の実存なんだと言われても ただひたすらに 

すべての人・全世界の全ての人を救う正義は無いのかと心の中で求める

しかない。だがそれは想像の世界・神の次元にしかなく 自分の身辺には

見つけようも無い。

想像力も無く 神を信ずるすべもない者は遂には絶望するしかなく 

生への執着を失うか ただひたすらに運命だと動物的に生きるしかない。

 

 病院の かあさんのベッドの傍で じっとかあさんの寝顔を見ている

と いろいろと妄想が浮かんで来る。だが私の妄想にも いろいろの

現実的な社会問題を含んでいることも事実である。子供の世界だけで

なく 大人の世界にもある いじめ・自殺・いろいろの犯罪・

体制(権力)の腐敗や暴走・・・何故だ!どうにかならないのか!

みんなが考えるべき問題がいっぱいある。

 そんなことを思いながら病室を後にした。