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おとうさんの介護日誌(7) 今日はかあさんの誕生日・・昨日用意した 10本のバラ(造花―生花の枯れる のはいやだったので)と 毎年作っているバースデーカードを持って来た。 かあさんに カードと花を見せて“かあさん 今日は誕生日だよ”と話しかけると かあさんは 少し微笑んでうなずいた。 駅前で買ったケーキを ナースセンターに届けて“かあさん 看護師さん達に ケーキを届けてきたよ“と話してやる。 “夕方に 宏一郎も来るよ かあさん 次の誕生日までまた頑張ろうね”と 耳元で話してやる。 自分の意思に関係なく その時間の長さは自然にか 故意にか突然に絶たれる。 避けようもない人の運命である。生命の神秘を 人間のみならずあらゆる存在の 神秘を感ずる。何かの意思を感じるが それはあくまでも空想の 世界である。 素直に喜ぼう。 どんな状態であっても かあさん生きてゆこう。 |
| 12月16日 土曜日 晴れ後曇り ここのところ かあさんはちょっと元気が無い。話しかけると 目を開けて 私の思い過ごしかも知れないが・・ベッドでの生活が 思えばもう半年に もなる。かなり疲れていることだろう。 何とかしてやりたい。何とかならないのか。私は心の中でそう叫ぶ。 病院への行き帰りに 街を歩いていて私と同年輩の老夫婦を見かける 時 ぐっと寂しさが込み上げてくる。そういう時間が私にはもう戻って来な いのだろうか・・つい弱気になってしまう。 かあさん 生きてくれ・・そう心の中で叫びながら病院を後にした。 |
| 12月17日 日曜日 曇り後晴れ 今日は かあさんの美人姉妹と千重子さんが見舞いに来て下さった。 かあさんも その為か今日はやや元気が戻ったようだった。 フィギャースケートの世界大会で前日トップだった 浅田真央ちゃん が 残念ながら韓国の同じ16歳の ヨナさんに逆転され 銀メタル だった話をしてやると じっと聞いていた。“真央ちゃんって知ってる” と聞くとうなずいていた。記憶があるのかどうか定かではないが うな ずく様子からは 記憶があるのかなとも思う。 もうすぐX‘マスだよ と耳元で囁く。健人達とケーキを食べた昨年 のX‘マスのこと X’マスカードを作ってあげたことなど 記憶が 有るだろうか・・ ともかくも今年もX‘マスカードだけは作って持ってこよう。 |