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アンディは、大学院の言わば、“卒論”にあたるコンサートを、私のカルテットでやろうという素晴らしいアイデアを思いついてくれました。卒業にあたってコンサート(とその録音)を2つやらなければならなかったそうで、もうひとつはもちろん彼の核である、TATOPANI。それは既に去年の夏、東京で行われました。 渡ったのはアンディと私のみで、他のメンバーは現地のミュージシャンでした。 BassはLyndon Gray、DrumsはCraig Lauritsen。アンディのお兄さんのマイクさん(ギターリスト。今回色々と大変お世話になりました。アンディにとてもよく似ているけど、お兄さんらしくクールな感じでかっこいい。時々日本でもAndyと演奏しているそうです。)が推薦・紹介して下さいました。2人とも、素晴らしいミュージシャンで、私のちょっとややこしい曲をその核心まで、少ないリハーサルの中で集中力を持ってぐぐぐっと近づいてくれ、私はうれしくて、初めての土地の緊張も吹っ飛び、リラックスして演奏することが出来ました。こうやって、初めて会っても、譜面を追うだけでなく、その音楽をどう仕上げようか、とか、作曲者の私がどうしたいのだろうか、自分としての表現はどうしようか、とかを、真剣に考えてくれて、実際に演奏しながら、全体を聴き、感じ、音作りに参加してくれるというのは、曲の提供者としては幸せの極致です。彼らと、言葉や時間を越えてなにか分かり合えた気がし、音楽をやっていて良かったなあと思う時でした。たびたび書いていますが、こういう事がしばしば起こるので、音楽は素晴らしいのです!たいてい、こういうことが起こるには信頼関係がなければありえません。いったい初対面でどうやってそれを築けるのだろうかと、振り返って考えてみるに、音に対し方、或いは音色そのものなどから、やっぱりその人となりを感知しているように思います。その音の背景が見えなければ委ねたり待ったりできませんもの。 今の日本人に最も必要な事は人を信頼できる事のように思います。皆、本気で音楽やるべきかも。 いつも、ピアノについてはどんな奴だろうと期待と不安がありますが、今回は古いスタインウェイ(独)。げげげんという力強さというより、非常に繊細な音を持っていて、Three Trianglesなども優しく弾きたくなって しまう・・そんな、おばあちゃんのスタインウェイという感じでした。しかし指先にはその楽器全体の響きがしっかりと伝わってきて、しなやかで、弾きやすく、いい楽器でした。 又、録音エンジニアも素晴らしかったです。誇りも感じましたし、場所とそこにある音楽に沿った的確な仕事でした。 初めてのオーストラリアの感想としては・・ 私は、Andyはじめオーストラリア人の皆さんに大変申し訳ないのですが、もっと大雑把な国だと思っていました。ごめんなさい、謝ります。実際は、おおらかではありますが、且つかなり繊細。私には色んなバランスが丁度いい具合で、すばらしく居心地が良かったです!詳細は次回に。 |
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高田ひろ子 2006.03.27 |