2002/02/04 最近気になる人物ふたり

Webmasterには最近気になっている人物がいる
と、いってもひそかに想いを寄せている同僚の看護婦さんではない
(想いを寄せている割にはいつも憎まれ口ばかり叩き、「感じ悪い!」と嫌われることの多いWebmasterではあるが)

酒好きなWebmasterは、このところ立ち呑みの居酒屋に立ち寄ることが多い
プラスチック製コップに注がれたビールが\260、冷蔵ケースのつまみが\200といったところだ
ディスポのコップがややチープな印象を与えるが、ビールの温度管理が秀逸だ
これだけの旨いビールが\260で呑めるのはありがたい

一方、つまみの内容はというと、まぐろ刺身4切れ、かまぼこ4切れ、野沢菜漬け、なす漬け、チーズサラミ添え、枝豆といった気楽なつまみ各種が、スーパー惣菜売り場のごとくスチロール製のトレイに載っている
温蔵ケースに目を向けると、店内の狭い調理コーナーでつくられた鶏のから揚げや揚げシュウマイ、ポテトフライにわかさぎのから揚げなどが\300前後で販売されており、こちらも冷蔵品同様、白いトレイに載せられて出番を待っている
調理コーナーではヤキトリやソーセージの加熱も行っていて、一渡りメニューを見渡すと結構な種類のつまみが用意されているのが伺える

もっともどのメニューを頼んでも量的にはそれほどのものでもなく、味も大したことはないのだが、立ち呑み独特の風情がまた楽しい
腰を落ち着けてじっくり、ももちろん楽しいが職場の帰りにちょっと一献という向きに、は立ち呑みの落ち着かなさもまたいいかもしれない
風情、など解しそうにないと思われがちなWebmasterではあるが、あの独特の雰囲気を楽しみたく、ついつい仕事帰りに立ち寄ってしまう

その居酒屋で最近気になる人物を発見した
と、いってもまだ二回しかその存在を確認していないのだが、一度見れば十分過ぎるほどの印象を与えてくれる人物ふたり組だった

本を読みながらビールを楽しんでいるWebmasterの耳に漏れ聞こえてきた言葉があまり耳慣れない言葉の連続であった
「兄貴、舎弟、ムショ」
耳慣れない言葉が連続してWebmasterの耳に入力されたのだ
そっと視線をそのふたり組に走らせると、なるほど
多少中年太りの様子も伺えるがそれなりの堂々とした体躯、胴体の上にいきなり頭部が出現しているような猪首、髪形はややパンチパーマ風で服装は独特の派手な色使い
特殊な業界の方々であろうか
安い賃金にあえいでいるWebmasterには、「ムショ」なる言葉はついつい税務署を連想し、また税金が上がったのかと弱くため息をついてしまうのだが、この「ムショ」はそれとは違うのであろう
所長が収容者を「下宿人」と呼び、入浴時間には演歌が流れるあの施設に違いない
長いこと務めていたのだろうか、特殊な言葉の発声がさまになっている
Webmasterが尊敬し敬愛する先輩もしばらくムショにいたそうであるが、こちらは「勤めて」いた、とのことで安心したことを思い出した

「舎弟」もあまり使わない言葉だ
銃火器好きなWebmasterの場合、「射程」の方を当てはめてしまうのだが、その業界の方は「血縁関係はないが組織の中での弟分」を表す言葉として日常的に使われているのであろう
もっとも、彼ら必携の小道具を論じる場合には「射程」も用語のひとつとなるのかもしれない
だが旧ソビエト製やそれをコピーした中国製のそれらの射程がどの程度かは推して知るべし(品質は相当悪いらしい)

さて、特殊な業界用語を駆使するふたり組、私生活にも色々こだわりがあるらしく話は服装へと飛んでいた
格上のひとりが自分のおしゃれがいかに素晴らしいか少々ご満悦な表情を込めて語っていた
年中みすぼらしい格好でよたよた歩いているWebmasterにはやや難しいのだが、なんでもおしゃれの基本は足元から、とのこと
これはなにもこの業界の方々が人の足元を見る術に長けているから、というわけでもないらしく、おしゃれをするにはまずいい靴から、という意味らしい
「おーすとりっち」と呼ばれるダチョウ(この方面への知識はないので訂正していただける方はメールフォームからお願いしたい、掲示板への発言でも可)の靴の出来は素晴らしく、自分のこだわりや財力の誇示、女性を口説くには最適であるとのこと
Webmasterがそんな高級靴を身につけてもバカにされるのがオチであるが、それがそれなりの人物が身につけると、「人の格」が上昇するらしい
と同時に、さる業界の方々の格好へのこだわりはすごいものだと感心させられた

それにしてもそのようなリッチな御仁がなぜに「立ち呑み」にやってくるのだろうか?
大衆、ごくごく普通の生活を送っている人たちが、仕事帰りにちょっと呑んでいこうかと立ち寄るのが立ち呑みだ

そこまで格好にこだわりなさるならば、ここはやはり和傘をさした和服の似合うママのいるクラブあたりがぴったりなのではなかろうか
外国製高級ブランデーにフルーツ盛り合わせ、それにテーブルで栓を開ける手間が省けるよう既に栓が開いているミネラルウオーター(ラベルのしわは見てみぬフリをするのが通)あたりを相方に酒宴を催すのが常かと思いきやそうでもないことが理解された

かの新法の影響に加えてこの不景気、その筋の方々も大変らしい、
飲み食いはやや品質を落としても、服装に気を使うのは彼らの心意気らしい
武士は食わねど高楊枝、聞いたことのある言葉だがそれを実践している状況を目にしたのは初めてだった
お金がない上に最近とみにお腹の出てきたWebmaster、次のつまみは鶏のから揚げをやめて漬物にしよう、そのほうが\100安い
少ないが液晶モニタ購入資金の足しになる

と、最後に野沢菜漬けで升酒を味わっていたWebmaster、自分の認識が間違っていたことに気づかされた

かのふたり組、苦しい中男を上げるため、心意気を示すためには立ち呑みで妥協するしかないのか、、、否
やはりさる業界の方々はリッチなのだろう
その店で一番高い焼きそば(なんと\400もする)を立て続けにふたつも頼んでいる
豚串も追加した、他にも高いメニューを頼んでいる

いつもはあまりお金のないWebmasterであるが、そのときは出張旅費の残りが財布に入っており、少しだけお金に余裕があった
しかしあのような大判振る舞いはできそうにない
やはり住む世界が違うのだな、と思いながらカバンを肩にかつぎ直して店を出た

ほてった頬に夜の冷たい空気が心地よかった




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