じゅげむ

寿限無 寿限無 五劫の摺り切れ
海砂利水魚の 水行末 雲来末 風来末
食う寝る所に住む所 藪柑子 ブラコウジ
パイポ パイポ パイポの シューリンガン シューリンガンのグーリンダイ
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの
長久命の長助


(じゅげむ じゅげむ ごこうのすりきれ
かいじゃりすいぎょの すいぎょうまつうんらいまつふうらいまつ
くうねるところにすむところ やぶらこうじぶらこうじ
ぱいぽぱいぽぱいぽのしゅーりんがん しゅーりんがんのぐーりんだい
ぐーりんだいのぽんぽこぴーの ぽんぽこなーの
ちょうきゅうめいのちょうすけ)


ではおめでたい言葉8連発。(八も末広がりで縁起がいいですしね)


1.寿限無

   ことぶき限りなしで「寿限無」。花緑さんがTOPでご説明くださいましたね。


2.五劫の摺り切れ(ず)

   一劫とは天人が三千年に一度ずつ下界に下って巌を衣でなでて、巌を衣でなでつくし摺りきって しまう間の事。五劫とはそれが5回繰り返される事で、五劫の摺りきれ(ず)とは億万年と言う数え切れない 年の事を言います。


3.海砂利水魚

 海の砂利、水の中の魚で、何百年、何千年経っても採り尽くせないほどの数。くりーむしちゅうの前の 名前ではありません(笑)


4.水行末 雲来末 風来末

 水の行く末、雲の行方、風の行方で遥か果てしがないほど行く先が広い事を言います。


5.食う寝る所に住むところ

 衣食住のいずれか一つが欠けても生きてゆくことが出来ない、ということで、生きる上で不可欠な 大切なものを名前に盛り込んでいます。


6.藪柑子

 藪柑子という木は強く、春には若葉を生じ、夏には花を開き、秋には実を結び、冬には赤き色をそうて 霜雪をしのぐという植物で、長持ちして強い事を表します。実際の写真はこちら。

藪柑子

「まぎれつつ しづかにあるや 藪柑子」(松村巨湫)という句もあるくらいですから、あんまり目立つ 花ではありません。高さも20cm強くらいですし。写真が5月という、中途半端な時期ですので、 花も咲いてなけりゃ、実も結んでないという結果に。また、機会があれば撮ってきます。


7.パイポパイポのシューリンガン

 昔、唐土に「パイポ」という国があり、「シューリンガン」という王様と、「グーリンダイ」というお后の間に 生まれたのが「ポンポコピー」「ポンポコナー」という二人の姫で二人揃って類まれなる長生きをした という伝説にあやかろうとして。本当か嘘かはこの際問題ではありません(笑)


8.長久命の長助

 長く永久の命を保つように、という願いをこめて。


◆ ◆ ◆

 外国の人みたいに「寿限無=J=長助」と呼べばいいんですよね。これで問題のほとんどは解決。

 ちなみに柳瀬の知ってた「寿限無」は、長助が井戸に落ちたので友達が助けを呼びに行くものの、 名前が長すぎて結局は助けられなかったという筋で、長生きできるようにつけた名前が仇となったという、 逆説的なオチだったんですが、まぁ、ソフトになりましたねぇ。かちかち山も「ばば汁」だったのに。


参考文献 三一書房『古典落語大系 第一巻』