米軍のUFO兵器の実験による被害が!?
キャッシュ&ランドラム事件
ベティ・キャッシュ夫人(56)(図1)、ヴィッキー・ランドラム夫人(61)(図2)、孫のコルビー君(11)の3人が夕食を終えて帰宅する途中の午後9時頃、テキサス州ヒューストンから50kmのハイウェーFM1485号上で、前方の木々の上に目もくらむばかりに輝く、菱形のUFOに遭遇した。
UFOはピーッピーッという音をたて、底部から一定間隔で炎を噴射し、上下に動いていた。
あわてて急ブレーキをかけて車を停めると、ベティは外に出てみた。しばし3人は55mほど前の路上に浮かぶUFOを見守ったが、UFOはものすごい熱を発しており、車に戻ろうとしたところ、素手でドアハンドルがさわれないほど熱くなっていた。
UFOは上昇して姿を消したが、その後をヘリコプターの集団が四方八方から殺到してきたように現れた。3人は車を8kmほど走らせ、遠くからUFOとヘリの群れを眺めた。大型のCH-47チヌークヘリ一機が上空を飛び過ぎ、ほかにも様々なタイプのヘリ23機がUFOの後を追うように、NASAジョンソン宇宙センターのあるヒューストン方向へと飛び去って行った。
そうしているうちに3人の体には腫れや水膨れが生じ、帰宅後も頭痛、吐き気、下痢、脱毛症状などに苦しめられた。いまだ3人は元の健康体を取り戻せておらず、医師によればこれは典型的な放射線被曝症状であった。(図3)
状況証拠から軍の秘密兵器である可能性が高いとして、その後3人は政府と空軍を相手取り、総額2,000万ドルの損害賠償訴訟を起こしたが、1986年に「米軍とNASAはその種の物体を所有または使用していない」という理由で全面敗訴となり幕を閉じた。
まず押さえておきたいのは、この事件のUFOは夜空をありえないような動きで飛び回ったり、中から宇宙人のようなものが出てきたわけではないということだ。それだけに、例えば米軍の試作兵器の事故の説の方が、まだ真実味があるように思う。
この事件にも絡めて、UFO肯定派の中の陰謀説を唱える人々からは、米軍は宇宙人から得た技術を利用してUFOを作っているという説が語られている。
宇宙人の技術云々はともかくとしても、米軍はいろいろな兵器を試作しているのだろうから、時にはこういった一般市民を巻き込むような事故が起こることもあるのだろう。まったく迷惑な話だ。
目撃情報の疑問点としては、年配の女性と子供が夜間に飛んでいるヘリの機種を特定し、23機と数まで勘定していることは腑に落ちない。裁判記録などの具体的資料がないので恐縮だが、外野の人間が後付けに推測して「こうだったんじゃありませんか?」と被験者に尋ね、「そうだったかもしれません」程度に答えたものが、被験者の証言として伝えられてしまった可能性もあろう。
懐疑派の中にはUFOと遭遇する前の3人の健康状態はどうだったのかを問う声がある。その問いに対する回答の情報は得ていないが、仮に3人の健康状態がどうだったにせよ、3人一度に被曝症状が出たというのは異常な事態である。何かがあったことだけは確かであろう。

図1:被害者ベティ・キャッシュ

図2:被害者ヴィッキー・ランドラム

図3:UFOの熱波によってヴィッキーの手の甲にできたひどい火傷
- 参考資料(敬称略)
- 学研・世界UFO大百科復刻版(ムー特別編集)
- 並木書房・政府ファイルUFO全事件(ピーター・ブルックスミス(大倉順二訳))
- YouTubeの再現ビデオ