UFOとそうでないものを見分ける目を養おう
UFOと誤認しやすいもの
UFOの目撃事件は誤認との戦いだ。UFOと他の何かを誤認してしまうのは、それがどのように見えるのかを知らないためである。普段見慣れているものでも、時と場合によっては全然違った見え方をすることもあるし、写真を撮ったら思いもよらない物が写っていたのでUFOと早合点してしまうこともあろう。
ここではUFOに間違えてしまいやすいものを例を挙げて紹介してみようと思う。筆者自身偉そうに言えるほど立派な知識も見識眼もないので、自らの勉強も兼ねていることは言うまでもない。
飛行機
UFO誤認の最たるものが飛行機やヘリコプターだろう。
高度や見える角度などによって飛行機に見えにくいこともある。
飛行音も、距離が遠くであれば遅れて聞こえるし、上空の風が強かったり、騒音にかき消されて聞こえないこともある。
夜間はライトが点滅するのでわかりやすい。一番下の写真は三脚を使って数秒間露出したものだ。点滅の光跡がよくわかる。
条件によっていろいろな見え方をするので、どう見えるのか、どう写るのかをあらかじめいろいろ試して知っておくといい。
夕陽を浴びた飛行機と飛行機雲
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強い西日の反射で機影は確認不可能になっている。さらに短い飛行機雲があるため、流線型や円盤状に見える。ゆっくりと遠ざかって行ったが、遠くを飛んでいるためか音は聞こえなかった。
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今度は真っ正面に遠ざかって行っている飛行機だ。
自分から見て横や斜めに移動しているなら“飛んでいると”いうように思うが、真っ正面に遠ざかっていると墜落しているように見えてしまう。
特に飛行機雲をひいていると、まるで故障して煙を出しながら落下しているように見える。
星
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特に金星は明るいので、夕方早いうちから(もしくは明け方近くに)強烈な光で輝き出す。
金星は最大マイナス4等星(1等星の約100倍の明るさ)にもなるのだ。木星もマイナス3等星くらいまで明るくなる。自分はまだ経験したことがないが、大気の状態によっては大きさもかなり拡大されて見えるのだという。
太陽系外の恒星はどんな高倍率な望遠鏡で見ても輝点にしか見えないが、木星などは比較的低倍率の双眼鏡や望遠鏡で見ても円形に見える。天体に詳しくない人が見たらもしかしたらUFOと間違うかも知れない。
いくら明るくても動かない星を見間違うわけがないと思うかも知れないが、雲が流れていたり、自分が車などで移動していたりすると星の方が動いているように錯覚してしまうものなのだ。マンテル大尉やゴーマン少尉も惑星を追いかけてしまったのではないかという説があるくらいだ。
サーチライト
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店の宣伝などのためにサーチライトを上空に向けて照らしている場合がある。円形に動かしていることも多く、雲の切れ間で反射しないと、そこだけ光が見えなくなり、物体が一瞬消えたように錯覚する可能性もある。たいてい同じ動きを繰り返すので、しばらく見ているうちに気づくだろう。
たいてい地上からのびる光の筋も見えるが、条件によっては雲に写った光しか見えない場合もある。
流星、隕石
流星は、宇宙を漂うチリや彗星が残していったチリの中を地球が通る時、大気との摩擦でチリが燃えて光る現象だ。
彗星の軌道によってだいたいいつ頃多く見られるかがわかる。ふたご座流星群(写真)などと呼ばれているのがそれだ。あくまでもふたご座の方角を中心に流星が流れるように見えるのでそう呼ばれている。
流星群の極大日の前後には多く見られるというだけで、流星自体は天気が良ければ毎日でも見られるものだ。
たいていは見えても暗いし、視界の中を一瞬で流れて消えてしまうだけだが、中にはかなり明るく(こういうものは特に火球と呼ばれる)、流れた痕に流星痕という光る煙のようなものが数分間見えている場合もある。
隕石も広義では流星の一種だが、これは主に小惑星のかけらのようなものが降ってきて、燃え尽きずに地上にまで到達するものである。これも火球としてかなり明るく光る。
フラットウッズ事件をはじめ、明るい流星をUFOと勘違いしたのではないかと言われる事件も多い。
気球、飛行船
ソコロ事件のUFOが実はこれだったんじゃないかという説があるのが気球だ。
一般的な熱気球は丸い気球の下に人が乗るカゴを取り付けたものだが、浮かびさえすれば形はどのようなものでもいいので、様々な形のものが存在する。
その他にも気象観測用気球や軍事用の気球も様々あるので、遠くからだとなかなか見分けがつかないかもしれない。
飛行船も円盤状に見えたり葉巻型に見えたりするので、間違いやすいと思う。昔は幽霊飛行船なんていうものもあった。
風船
この写真は空に上って行く風船を撮影したものだ。特に上の方はちょっと見UFOに見えてしまうが、建て売り住宅の入居キャンペーンに飾られていた風船が舞い上がったものなので、間違いなく風船だ。
下の方にヒモの先についた取っ手もかすかに写っている。
写真だとこのように怪しい物体に見えてしまうが、実際に目で見ると、遠くからでも風船だということがわかるふわふわした動きだった。
しかし風船に気付かずに撮影し、後から写真を見て気付いたとしたら、自分でもちょっと迷ってしまうかも知れない。
作ろうと思えばどんな形の風船でも作れるので、単純に形だけを見て判断するのは難しいかも知れない。
ひと頃海外で話題だったフライングヒューマノイドやフライングホース、フライングワームなども、風船の疑いが強いだろう。誰がどこから何のために飛ばしたかまではわからないが。
いわゆるUFO型の風船を飛ばされたら間違えるなと言う方が無理があるかも知れないが、できるだけ冷静に判断したいものだ。
レンズゴースト/レンズフレア
太陽などの強い光源がある場合に起きやすいのがこの現象だ。カメラのレンズ内の屈折や反射のために起きる。
通常、強い光源がカメラの視界に入っている時に起こりやすいが、上の写真は全体を見ても太陽自体は写っていない。それでも起こる時は起こるのだ。六角形のゴーストが出ているが、この形はカメラの絞りの形で決まる。
下の写真のような漏斗型のゴーストもよく見られる。
この他にも写っている光源の形そのままに上下反転して写ったり、いろいろなゴーストがあるので、自分のカメラの特性などを知っておきたいところだ。
有名なところではワシントン上空UFO乱舞事件の写真だと言われた、国会議事堂の写真に写った上空の光がある。
デジカメのCCDの飽和
これはデジタルカメラで撮影した場合にのみ起こることだが、CCDに太陽の強い光が当たって異常が起きると、その部分の画像が黒く抜けてしまい、まるでUFOのように写る現象だ。
デジカメのコンピュータが明るさの値を8ビットで処理し、0(最暗)〜255(最明)の256段階の階調がつけられるとしよう。強烈な光を受けたCCDが256以上の値をカメラ内のコンピュータに送った場合、8ビットの最大値を超えてしまっているため、255をオーバーした分が0からカウントされてしまうのだ。(16進数で255を表すとFF、256は100であるが、8ビットをオーバーしているので下位8ビットだけが有効になり、コンピュータはその画素の明るさを00=最暗という情報に勘違いしてしまうのだ。)
太陽を撮影したからといって必ず起きる現象ではないが、今後増えそうな誤認である。
下の写真はデジタル一眼レフで太陽をバックに木の枝を写したものだが、見てのとおり太陽の光が強烈すぎて前景である枝がほとんど見えなくなっているのがわかるだろう。
太陽光を背にして輪郭がはっきり写るということは、まずありえないのだ。
人工衛星
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人工衛星は各国さまざまなものが上空数百km以上の高度を飛んでいる。条件にもよるが、明るく輝いているものは地上から肉眼で観察することもできる。
人工衛星自体は光を発しないため、太陽の光を浴びて輝くことによって地上から見えるのだ。そのため地上から観察できるのは、太陽の光が反射して見える日没後および日の出前のおよそ90分間だ(飛行高度によっても違ってくる)。
夜空を横切るのに速くても3分程度かかるので、かなりゆっくりとしたスピードだ。大気圏外を飛んでいるため、音は聞こえない。飛び方は一直線だ。
人工衛星の回転によって点滅したり、時々強く光って見えることもある。点滅しないものを飛行機ではなさそうだということでUFO扱いする人も多いようだ。
地球の影に出入りすることで、急に消えたり見えたりすることもある。
めったにないが、複数の人工衛星の軌道が近づいて編隊を組んでいるように見えたり、地上に落下してきて空気の摩擦で強い光を発して燃えることもある。
写真(クリックで拡大)は国際宇宙ステーション(ISS)だ(15秒間露出)。一般的な人工衛星に比べて大きいので、最も明るい時は金星並みの明るさで見える。日本から見える機会は多く、JAXAのサイトで調べることができる。
UFO事件簿内検索
参考資料(敬称略)



