中学生が小型のUFOを何度も捕獲した、前代未聞の事件
介良事件
1972年8月下旬〜9月下旬/日本/高知県高知市介良(けら)
Kera Kouchishi Kouchiken Japan
小型UFOが何度も捕獲される
UFO事件史上まれに見る奇妙なこの事件の経過を、順を追って見ていこう。
資料自体が時系列にそっていないものがあったため、多少の前後があることはご容赦願いたい。
- 夏休みも終わり頃の8月下旬の日没後の夕方、横堀団地近くの田んぼを飛び回る円盤型の小型の物体を、初めて目撃。
目撃者は介良中学2年生のS君とM君の2人(資料によっては3人)。最初はコウモリが飛んでいるかと思っていたが、発光し、瞬間移動するように飛び回っていた。 - その後2〜3回、そんな光景を目撃する。着陸していたUFOにブロックをぶつけたり、振ってみてガラガラという音がしたために逃げ帰ったこともある。
- 9月上旬の夕方、横堀団地の北200mにあるゴルフ練習場の近くに落ちている小型UFOを発見。
発見者はS君、K君、M君兄弟の4人。
UFOは2〜3秒間隔で青い光が明滅していた。
30分後にF君を誘って再び訪れたが、UFOはいなくなっていた。 - 3日後、K君とM君が同じような場所に止まっているUFOを発見。
K君が遠くから写真を写したところ、ストロボを焚いた瞬間1.5mほど飛び上がったように見え、怖くなって逃げ帰る。(この時の写真が図4の写真かと思われる。オリジナルはカラー写真だという。) - 9月中旬、F君、H君、O君らを加えた9人がその小型UFOを捕え、M君の家に保管した。
大きな煙草盆を逆さにしたような形で、表面は鋳物のような鈍い銀色。裏側に奇妙な模様。
KJ君が寸法を測る。重さは1.5kgであった。 - K君の家に持ち込んだ時、ナップザックの中でホタルのように明滅するUFOの様子を、K君の母親が目撃した。
ナップザックに入れたまま友人宅に運ぶ途中、UFOは消え失せた。 - M君らがUFOにいろいろ実験する。
- 裏側の丸い穴から水を入れると、ジージーという虫のような音を立てた。量はやかん2杯分で、それでも水はあふれなかったという。
- 穴にエナメル線を通し天井にぶら下げると、丸い裏蓋が開き、無線機の道具のようなものが見えた。
- 蓋を閉めようとしたが10度ばかりを残してどうしても閉まらなかったが、放っておいたらいつの間にか閉まっていて、ドライバーでこじ開けようとしても開かなかった。
- その他、資料によっては以下のようなことも伝えられているが、真偽は不明である。
- 中からもくもくと綿のようなものが出てきた
- 金槌で思いっきり叩いたが、傷ひとつつけられなかった
- 捕獲したUFOをあらためて写真撮影したが、シャッターが下りなかった(もしくはピンボケにしか写らなかった)
- 裏側の丸い穴から水を入れると、ジージーという虫のような音を立てた。量はやかん2杯分で、それでも水はあふれなかったという。
- この間、捕まえてタンスなどの中に厳重にしまっておいたのがいつの間にかいなくなり、翌日の夜に再び田んぼに戻っているということが続く。
一度はF君がビニールとナップザックに入れておいたのに、いつの間にか中が空になっていた。気味悪くなって道端に捨てたが、しばらくしてK君が確認すると、再び中に入っていたということもあった。
また何度も大人に見せようとしたが、いたずらだと思ってまともに取り合ってもらえなかった。 - 9月下旬、UFOを最後に捕獲した時、西高校に勤めるF君の父親に見せたが、「これは煙草盆を造る時に使う鋳物だ」と言って、どうしても信じてもらえなかった。
そして自転車に積んでKJ君の家に運ぶ途中、入れておいた袋ごと引っ張られ、中のUFOだけがいなくなる。
(この約1週間後、近所で比較的高い位置に浮かんでいるそれを目撃したのが最後だという資料もある) - その10日ばかり後の土曜日、関つとむ氏(アマチュア天文家でイケヤ・セキ彗星の発見者)が出演している高知放送の昼間のラジオ番組に、F君が電話連絡。
番組後、関氏は土佐市に住むアマチュア天文仲間でUFOにも関心が強い池幸一氏に調査を依頼。夜遅くになって池氏から取材内容を聞いて背筋を冷たくした。 - 10月中旬の夜、関氏が現場を訪れ、F君の家で目撃者の少年達9人とその父兄に取材をした。
少年達は皆勉強がよくできる真面目な生徒で、事件がいたずらだとは思えない印象だった。 - その後、関氏がこの事件のことを天文雑誌に掲載。
それを読んだ日本テレビ「11PM」のプロデューサー(プロデューサーという肩書きが正しければ、矢追さんではないと思う)が番組で取り上げ、全国的に知られることになったという。 - 10月26日午後6時30分過ぎ、F君の母親が保育所から娘を迎えに行った帰り道、北の空から低空を飛んで来る小型のUFOを目撃。輪の中に半球を入れたような形で、底の半分を赤と青に点滅させ、音もなく上下にふわふわと揺れながら、ゆっくりと南の介良富士の方へ飛び去って行ったという。
当時の現場付近の航空写真
事件から3年後、1975年(昭和50年)に撮影された現場一帯の航空写真。
→国土地理院のオリジナル写真
現在の現場付近の地図
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ゴルフ練習場は現在「サニーマート共配センター」になっている。
その他の情報
真っ先に事件を取材した関つとむ氏による懐疑的検証によれば、最初の頃に見えた空を飛ぶUFOは、何度か捕獲されたUFOとは別に、当時あったゴルフ練習場の照明を浴びた鳥などがそう見えたのかも知れないと言う。
なお現場付近はその昔、「しばてん」というカッパに似た妖怪が出るという伝説がある所で、夜は誰も通らないそうである(当時)。
研究家の志水一夫氏らが少年達に取材した時、UFOの形をめぐって少年達が口論になるなど、口裏を合わせたような素振りがなかったので、本当に何かあったのだという印象だったそうである。
この事件は当時テレビ等でも大きく取り上げられ、作家の遠藤周作がわざわざ四国まで行き、「ボクは好奇心のかたまり」というエッセイに書かれている。
後日に取材をした方を名乗る2ちゃんねるの書き込みによると、「UFOなんかが出た土地は地価が下がる」などの大人の理由から、現地ではあまりこの事件が騒がれるのを良しとしない空気があったそうである。
他の事件にも共通して言えることだが、資料によっては細かな点が異なっていたり、書かれていなかったりする。後付けに尾ひれがついた情報もあるのかも知れない。
肯定的仮説、懐疑的仮説
もしこの事件が事実であれば、小型UFOは無人の探査機か何かだったのではないかいうのが一般的な説だ。
こんな田舎で何を探査しているのかははなはだ疑問ではあるが。人目を避ける必要があるなら、もっと人が来ない山の中でもいいし、少年達に捕まったらもう同じ場所に現れる必要はない。何かあの場所でなければならない特殊な事情でもあったのだろうか。
SF的な考え方になるが、次元の割れ目や時空の割れ目と言ったものがあの場所にあって、そこからしか元の場所に戻る術がないために、それを探してウロウロしていたのかも知れない。
田んぼにいたUFOを唯一写真に収めていたのが図4だが、これ以外に写真がないらしいのが悔やまれる。
再び撮影しようとしたがなぜかちゃんと撮れなかったという、EM効果をうかがわせる話を書いている資料もあるが、他の信頼に足る資料中にはその記述がないので、唯一の写真がピンボケ気味だったことを基に、後で話に尾ひれがついたものではないかと疑わしい。
もし再撮影が行われていなかったとすると、なぜ再撮影しなかったのか疑問が残る。一人が写真を撮れなかったとしても、9人もいるのだから、他の誰かが別のカメラで日を変えて何度も撮影を試みるはずではないか? その撮影でもやはり撮影できなかったんだろうか。
デジカメ全盛の今ほどではないものの、その当時でさえカメラを所持している人は多かったと思うので、カメラを他には誰も持っていなかったということは考えづらい。
ただし、カメラやフィルムは今よりずっと高級品だったので、子供がそんなに手軽に使うことを許されていたものでもなかった事情も考慮すべきではある。
そもそも9人全員がUFOの不思議な現象を目撃していたのだろうか? 飛んで光って姿が消え、写真にも写らないというUFOを実体験したと証言をしている少年達と、飛びも光りもしないそれを、ただ見ただけで信じ込んでしまった少年達とがいないだろうか?
もしそういう事実があったのなら、底面の模様からして、煙草盆かどうかはともかくも何か和風な物の鋳型を使った一部の少年によるいたずらという説も考えうるのではないか。
ただ注意していただきたいのは、あくまでも不完全な情報を基にした筆者の机上の仮説である。たとえばこの仮説だけでは、K君の母親がナップザック越しに見たUFOの明滅などは説明できない。(ナップザック越しということで、直接明滅する物体を見ていないようなので、こじつけようと思えばできないこともないが)
何度も大人に見せようとしている点も、単に友達をだましたいだけだったら不自然だ。(不思議な現象を目撃していないのに信じ込んでしまった、だまされた側の少年による行動なら合点はいくが)
想像どおり鋳型だったとして、マスコミで紹介された後に「これはうちの工場で使っていた鋳型だ」という人物が名乗り出ないのも妙なことだ。
日本で起こった事件で、被験者も存命中なのでちょっと書きにくいが、このサイトの公平性を考えて他の事件同様に懐疑的な説も述べてみた。関係者の皆さんが気を悪くされないよう願いたい。
関つとむ氏も、著書の中で底面の不思議な絵が鍵を握っているんじゃないかと書いている。
事件が本当なら興味深いし、本当でなくてもそれはそれで興味深いものなのだ。
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図1:目撃者の少年達
いちばん右はUFO研究家の池氏。

図2:遭遇現場を指差す少年

図4:唯一撮影された本物のUFOの写真(クリックで拡大します)
小さく、ピントも甘いので正体の判別は難しい。
撮影者はおそらくK君。

図5:証言をもとに作られた模型

図6:同じく模型の底面
波と千鳥模様とも言える奇妙な模様。
介良事件を取材したことが書かれている遠藤周作のエッセイ。
他にも霊媒師や座敷わらしの話も。
そうしたオカルト系のエッセイは少しだが、他の話もユーモアがあって面白い。
事件発生当時真っ先に取材をした関つとむ氏の本。
元々は天体についての本であり、介良事件については「怪天体あれこれ」として、約7ページにわたって書かれている。
参考資料(敬称略)
- 三恵書房・未知の星を求めて——星と青春の記録(関つとむ)
- My X-files(モルダー龍馬)
- 弐式(ry(occultic)(元ネタは2ちゃんねるの書き込み#867〜)
- 洋泉社・トンデモUFO入門(山本弘、皆神龍太郎、志水一夫)
- 講談社・週刊世界百不思議No.1
- 学研・超怪奇UFO現象FILE(並木伸一郎)
- 竹書房・日本全国で発生している!!驚愕の怪事件(並木伸一郎)



