墜落したUFOと宇宙人を米軍が回収?! UFO史上最大のミステリー
ロズウェル事件
1947年7月/アメリカ/ニューメキシコ州コロナ
Corona NewMexico U.S.
その年の7月、ロズウェル空軍基地の広報官は、「ロズウェル空軍基地の空軍情報部が地元牧場主とチャベス郡保安官事務所の協力を得て、円盤の回収に成功した」と発表した。これを受け、地元の夕刊紙ロズウェル・デイリーレコードが7月8日付けで「RAFF(ロズウェル陸軍飛行場)がロズウェル地域の牧場で空飛ぶ円盤を捕獲した」と報じた。
しかし発表の数時間後、「円盤回収は誤報であり、正体は気象観測用の気球であった」という訂正文が発表された。
その後長いこと人々の記憶に上ることはなかったが、1980年代に入り、UFO研究家ウィリアム(ビル)・ムーアがこの事件を調査した結果、以下のようなことがわかったという。
「7月2日夜、ロズウェルの北方48kmに位置する牧場の主ウィリアム・ブレーゼルが雷鳴に混じって爆発音を聞く。翌朝放牧地に行ってみると、1kmにわたって見たこともない硬い物質が散らばっているのを発見し、そのいくつかを自宅に持ち帰った。その物質は切ることも曲げることもできず、叩いても傷一つつかなかったという。ブレーゼルは7日になって郡保安官事務所に届けた。軍はただちに散乱した物質を回収した。
一方同じ3日には、ブレーゼル牧場から200kmほど西方にあるソコロ郊外のサンアグスティン平原で、土木技師バーニー・バーネットによって墜落したUFOが発見された。直径は8〜9m。近くに乗員らしい者が倒れていた。この現場も軍によって回収された。
推察されるに、UFOはブレーゼル牧場上空で爆発を起こし、200km程度飛んだが、ついにサンアグスティン平原に墜落したのではないか。 UFOの回収を秘密裏におこなうため、注意をそらす意味でブレーゼル牧場の落下物に関しての発表をおこなった。
回収されたUFOと宇宙人の死体はオハイオ州のライトパターソン基地に運ばれ、基地で働く者によってUFOや宇宙人の死体などが何度か目撃されている。」
これが現在語られている事件のあらましである。
ロズウェルの地は、現在ではこの事件を売り物にした観光地にもなっており、UFO博物館が建てられ、年に一度UFOフェスティバルが開催されている。
米軍による情報隠蔽、米政府と宇宙人の間で結ばれた秘密協定などの俗説と絡められ、“宇宙版ウォーターゲート事件”として語られることが多い事件ではあるが、真相はやはり気球の落下であるという説が有力だ。
当初の米軍の発表も誤り、もしくは軍事実験用の気球の存在を隠すための偽りの発表であった可能性が高い。その誤った発表に導いた本人が、ジェシー・マーセル少佐だった可能性が高いという。マーセル少佐は当初より自分が回収したものがUFOであることにしたがっていた。そしてその思いはムーアらが再調査を開始するまでの約30年間にさらに強くなっていたようである。
ムーアの調査内容も、ムーア自身、信用が疑わしい人物であることから、売名のためのでっち上げがかなり含まれているのではないかと言われている。
なお、宇宙人の死体を回収などという話は、あくまでも30年以上後のムーアによる再評価によって初めて語られるようになったことで、当時はそのような話が一切なかったことに注目されたい。そもそもムーアがこの事件を蒸し返すまでは、人々の記憶から忘れ去られていた事件だったのだ。
落下した気球というのは、ソ連の核開発を監視するための極秘プロジェクト“モーガル”の気球のことで、UFOの残骸であると発表された写真はそれのレーダー反射板の銀紙や竹ひごの残骸である可能性が高い。
実際、UFOの機体や宇宙人を見たという証言も、1947年当時はまったくなかった。
通常ロズウェルで起こった事件と言われているが、土地を管轄している軍隊の基地がロズウェルだっただけで、実際に何かが墜落したというのはロズウェルから北西に100kmも離れたコロナという町だそうである。本稿もそれに沿った。
- 参考資料(敬称略)
- 並木書房・政府ファイルUFO全事件(ピーター・ブルックスミス(大倉順二訳))
- 洋泉社・トンデモUFO入門(山本弘、皆神龍太郎、志水一夫)