美しいリングを持つガス惑星
土星
はっきりとした輪を持ったガス惑星。大気の水素とヘリウムを主成分としている。中心には個体の核があると考えられている。
ガスの比重が水よりも軽いので、もし土星がすっぽり収まるような広大な海があったとしたら、土星は浮かぶだろうと言われている。
自転速度が速いため、横につぶれた球形をしている。
土星の両極には大気が渦を巻いているが、特に北極のそれはかなりはっきりとした六角形をしている。(図1)これは最初1980、81年に土星に接近した探査機ボイジャー1号、2号の観測で見つかり、2006年の探査機カッシーニの観測でもまだそれが残っていた。六角形構造自体は地球の台風でも見られるが(図2)、これほど長い期間安定して存在しているのは土星の北極だけである。なぜそのような模様ができるのかはわかっていない。スケールは全然違うが蜂の巣や氷の結晶なども六角形であることから、自然界において出来やすい安定した形なのかもしれない。
土星には地球や木星などと同じように磁場があるため、両極地方ではオーロラも見られる。
輪は氷などでできている。地球の何倍もの広さに広がっている(2009年には、土星の半径の128~207倍の大きさに広がる新たな輪も観測されている)が、厚さは数十メートルから数百メートルと極めて薄い。地軸が傾いているため、約15年周期で真横から見るようになるときは地球から輪が見えなくなる。2009年はその年である。
輪の構成物は秒速何キロという猛烈なスピードで周回している。
輪の隙間には羊飼い衛星と呼ばれる小さな衛星も見られる。その衛星の引力により輪の構成物がはじかれて隙間を作っている。
2008年5月現在60個の衛星が発見されており、その中の最大の衛星タイタン(木星の衛星ガニメデに続き太陽系2番目に大きい衛星)には太陽系の衛星で唯一、窒素からなる濃厚な大気が存在している。地表付近の気圧は地球の1.5倍にもなる。
NASAの探査機カッシーニがタイタンに着陸させた小型探査機ホイヘンスにより、液体メタンの川の痕、メタンやエタンの液体などからなる湖などが見つかった。
衛星エンケラドゥスでは、半径250kmほどの小さな衛星だが、南極付近から水蒸気を噴き出していることが観測された。このことから氷の地殻の下には液体の水が存在する可能性が高い。液体の水は土星の潮汐力によって生じた熱によって存在すると思われている。有機物の存在も確認されており、地下の水の層に生命が存在する可能性も期待されている。
吹き出した水蒸気によって最も外側の輪であるEリングが構成されている。

図1:土星の北極に見られる六角形(2006年に探査機カッシーニが赤外線で撮影)
1980年の発見以来、26年以上消えないでいる。

図2:地球の台風でも幾何学模様は見られる。

図3:厚い大気を持つ衛星タイタン
地表にはメタンの湖などが点在することがわかっている。

図4:衛星エンケラドゥス
水蒸気を吹き上げていることが観測された。地下の水の層には生命が期待される。
- 参考資料(敬称略)