オカルトさん達の大がかりないたずら?
ウンモ星人
1965年〜/スペイン他
1965年頃より、スペインの一部の人々がUMMO(ウンモ)星人ユミットと名乗る人物からの奇妙な手紙を受け取り出した。受け取るのはマドリッドを中心とした住所の作家、弁護士、公務員などの社会的地位のある人達であった。
きれいにタイプされた手紙には、宇宙生物について、ウンモ星とウンモ宇宙船について、哲学や心理学についてなどが書かれており、その数は6,000通を超えていた。手紙にはかならず「王」に似たマークが押されていた。
他にもウンモ星人を名乗る人物から突然の電話がかかり、宇宙のことについて一方的に長時間しゃべって、一方的に電話を切ってしまうそうである。
そんなことが続けられている中、マドリッド郊外のサンホセで撮影されたというUFO写真が公開された。1967年6月1日の夕方にサンホセで撮影されたUFOは、その後手紙に予告されていた4kmほど離れた場所に着陸し、まもなく飛び去ったという。UFOの機体には、あの「王」に似たマークが入っていた。
同じくウンモ星人からのコンタクトを受けていたというスペインの宇宙友好協会会長フェルナンド・シズマ教授によると、ウンモ星は地球から14.5光年離れたところにある冷たい惑星で、IUMMA(イウンマ)と呼ばれる太陽を持っているのだと言う。
まずウンモ星の位置についてだが、地球から14.5光年の辺りに恒星は存在するが、太陽に比べて極めて暗い連星で、とても周囲に高等生命が存在できるような惑星があるとは思えない。
高等な科学の内容が書かれているとも言われる手紙も、よくよく調べてみるとかなりでたらめが書かれていた。
手紙に書かれたウンモ星語によると「我々は惑星ウンモから来て、宇宙船は南フランスに着いた」は「DO UMMO DO DO UMMO UMMO DO DO DO」であるという。かなりバカバカしい。
有名な「王」の字の入ったUFOの写真も、大勢の人がそれを目撃したというわりにその人達が写っていないこと、写真の撮影者が不明でわからないこと、さらにはアメリカのUFO研究団体GSWのコンピュータ分析によりUFOを吊っている糸が発見され、インチキであることが明らかになっている。
容疑者で一番有力なのは手紙を研究しているスペイン人グループのホセ・ルイス・ヨルダン・ペナである。彼の描く絵はユミットの描くイラストとそっくりなのだ。アマチュア写真家でもあるので、「王」マークのUFOも彼の手による偽造だと疑われている。
そんなわけで、ウンモ星人騒動についてはほぼ「オカルトさん達による大がかりなインチキ」ということで決着がついたかに見えたのだが、1989年に旧ソ連ボロネジ市に着陸したUFOの機体に同じような「王」のマークが入っていたのは奇妙な符合であった。
もしこのボロネジ事件が嘘でなく、ウンモ星人騒動の影響も受けていないのなら、実際に「王」のマークのUFOは存在するのかも知れない。そしてそれをあらかじめ知っていたウンモ星人をでっちあげたグループは、それを利用していたということも考えられる。

スペインで撮影されたUFO。ウンモ星人のものだと言われているが、トリック写真であった
- 参考資料(敬称略)
- 学研・世界UFO大百科復刻版(ムー特別編集)
- 宝島社・トンデモ超常現象99の謎(と学会・山本弘、皆神龍太郎、志水一夫)