平成疑問かなづかひ−假名遣標準化計劃

便覽本文【平成20年版】(平成20年12月現在)

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【あ】

(a)29閼\39阿\41蛙\41亞(亜)唖43堊\41鴉

ああ【嗚呼】〔表音・同源〕

()()()()()()()()など、いづれも「ああ」といふ音の描寫。()()などの原音はヒ・フに近く、「於戲」「嗚呼」はオーヒー・ウーフーのやうな音であった。(おい)∴〜玉杯に花受けて。

アイ
アイ(ai)14藹\15娃\15隘\19哀\19愛\19挨

アイカフ【愛甲】-コウ〔地名2690〕

神奈川縣(相模國)の郡名。現在愛川(あいかは)町。
『類聚三代格』承和二(835)年に鮎河(あゆかは)

アイキャゥ【愛敬・愛嬌(ケウ)】-キョウ

[源]佛語愛行(アイギャゥ)あるいは愛形(アイギャゥ)との混同によって生じたものか(岩)。

アイサツ【挨拶】

[源]字義は互ひに押合ふ意(岩)。挨も拶も他に用ゐる事の少ない漢字であり、また(あひ)(あひ)への連想が働くためか「あひさつ」と誤りやすい。∴〜を交はす。

アイチ【愛知】〔地名2275〕

縣名、また愛知縣(尾張國)の郡名。
『神代紀』に吾湯市(あゆち)、『景行紀』五十一年に「年魚市(あゆち)」。

あいなし

關係ない。
[源]「()ひなし」「(アイ)なし」など數説あり、假名遣未詳。『日國』は「あいなし」。『岩波』は「合ひなし」説を支持するも、見出しは「あいなし」。

あいなめ【鮎魚女・鮎並】〔動物〕

[源]細い鱗の觸感が(あゆ)に似るためといふ。

あいにく【生憎】〔恆5〕

[源]古語あやにく。「あや」は感動詞(岩)。相憎(あひにく)ではない。→()える。生憎(あやにく)柳絮(リウジョ)ハ綿ヨリモ白シ(杜甫)。

あいのかぜ

日本海沿岸で春から夏に吹く、穏やかな東風。
『萬葉集4017』に「東風(あゆ)の風いたく吹くらし」。その割注に「越の俗語、東風を安由(アユ)の風といふ」とあり。∴あいの風夢のせて(平成十二年とやま國民體育大會)。

あいのさと〔地名〕

北海道札幌市北區(〒002-807)。またJR札沼線(學園都市線)の驛名。
明治初期、徳島縣人瀧本五郎氏が(あゐ)の作付に成功した事にちなむため、「あゐのさと」とすべきか。

あうご【淡河】オウ-〔地名〕

神戸市北區(〒651-1603)。
「あふご」か。未詳。

アウム【阿吽】-ウン 旧-ウン

梵語ahhumの音譯字。
()は口を開く最初の音、(ウム)は最後に口を閉ぢて出す音。通行の辭書では一般にアウンだが、『學研大漢和』は改版以降イム/オム(慣用音ウン)。∴〜の呼吸。

あえか

[源]こぼれ落ちる意の「あえ」と同根(岩)。

あえる【肖】〔近16〕

あやかる意の動詞。文語あゆ。
[源]あや(文・綾)の動詞化(岩)。「あへもの」の意ではない。(セウ)(セウ)+肉からなる形聲文字。()へる

アオザイ

越南の民族衣裳。
字音(アウ)由來。ザイは長い意味の越南固有語。

アカ【阿伽・閼伽・遏迦】〔同源〕

[源]梵語の音譯。價値あるもの、供へ物の意(岩)。aqua(水)と同源とし、また新潟縣の阿賀野(アガの)川は水量豐富の意とする類はいづれも俗説。閼アツアチ・遏アツアチをアと讀むのは慣用音。∴〜棚。

あかう【阿川】-コウ〔地名・音訓〕

石川縣羽咋郡富來町(〒925-0426)
「かう」は(かは)のウ音便であらうが、字音(カウ)の聯想もあるのではないか。

あがた【縣】〔地名1741〕

宮崎縣(臼杵郡)延岡市の古稱。
『和名抄』に英多(アガタ)郷。iang→アガ(英エィヤゥ)。

あかほ【赤穗】アコウ〔地名901〕

兵庫縣(播磨國赤穗郡)の市名。
長野縣駒ヶ根市の赤穗(あかほ)(地名2361、〒399-4117)は赤須(あかス)上穗(うはぶ゛)の合成地名でアカホと讀む。∴〜義士。

あかをだひ【赤魚鯛・阿侯(アコウ)鯛】アコウ-〔動物〕

[源]赤+(うを)+鯛。

あかんべい

[源]赤ん目。「あかんべえ」とも。語源は「赤ん兵衞(ベヱ)」にあらず。⇒べっかんかう

あきうど【商人】アキュウド〔近10〕

[源]商人(あきびと)の音便形(岩)。

あきなひ【商】-ナイ

[源]「なひ」は行ふ意の接尾語。うらなひ・ともなひの「なひ」の類(岩)。縁起をかついで「商内(あきナイ)」や「春夏冬(秋ない)」と書く場合があるが、假名遣は合はない。∴〜が少ない。

あきフ【秋保】-ウ〔地名4087〕

宮城縣(名取郡)仙臺市太白區(〒982-0241)。温泉地。
『日國』は「あきう」。山口縣(周防國)吉敷郡秋穗(あいほ)町(地名1176)はアイオと讀む。

あきらか【明】〔同源〕

(カウ)(カウ)(カウ)(カウ)晃晃(クヮゥクヮゥ)煌煌(クヮゥクヮゥ)(シャゥ)(シャゥ)(シャゥ)

アク
アク(ak)04\43惡(悪)\45軛

アグヒ【阿久比】アグイ〔地名2294〕

愛知縣(尾張國知多郡)の町名。
[源]iang→アガ(英エィヤゥ)。『和名抄』に英比(アグヒ)郷。

あさ【朝】〔同源〕

(テウ)(テウ)(テウ)晁衡(テウカゥ)は阿部仲麻呂の唐稱。∴日本ノ晁衡(テウカゥ)帝都ヲ辭シ、征帆一片蓬壺ヲ遶ル。

あさうワン【淺茅灣】アソウ-〔地名1628〕

對馬の地名。
同地に淺茅(あさぢ)山あり。

あさがほ【朝顏】-ガオ〔近07〕

牽牛子(ケニゴシ)とも。→(ケン)()は呉音。∴〜に釣瓶取られてもらひ水。

あざける【嘲】〔同源〕

調弄(テウロゥ)嘲弄(テウロゥ)∴人の失敗を〜。

あさぢふ【淺茅生】-ジウ

淺茅灣(あさうワン)()∴〜の宿。

あさふ【麻生】アソウ〔姓名〕

アザブ・アソなどと讀む場合もあり。()神奈川縣川崎市麻生區(あさおク)和歌山縣那賀郡那賀生「麻生津中(〒649-6615)」は「をふづなか」とすべきか。

あざむく【瞞】〔同源〕

瞞着(マンチャク)=謾着(マンチャク)∴花も〜美人。

あしい【惡】〔近13〕

あしなへ【蹇・跛】

[源]足の不自由な意の「(なへ)ぐ」から。()える」とは關係ない。∴蹇蹇録(陸奧宗光)。

アジム【安心院】〔地名1418〕

大分縣(豐後國宇佐郡)の町名。
字音(シム)に由來するものか未詳。

アシュラ【阿修羅】〔佛教〕

[源]梵語アスラの音譯。修シウシュ呉音シュであるため漢音をシュウに誤りやすい。シュゥは本來sungのやうな音であり、シュとは源流が全く異る。修多羅(シュタラ)∴修羅の巷か向陽寺(橘中佐)。

あしらひ【待遇】アシライ〔近11〕

∴客の〜がうまい。

あすなろ【翌檜】〔植物〕

[源]明日は檜にならうの意(岩)。『枕册子38』にあり。「あすはひ(アスワイ)の木」が誤った語源解釋により變化したものといふ。∴『〜物語』(井上靖)

あせみづく【汗水漬】-ミズク

「づ」は「(みづ)」と「()く」どちらの假名が殘ったものか不明。∴〜になってはたらく。

あだ【仇・讐】〔同源〕

(キウ)(シウ)(シウ)(シウ)の異體字。∴江戸の〜を長崎で討つ。

あだかえ【出雲郷】〔地名1025〕

島根縣(出雲國)八束郡東出雲町(〒699-0108)。
阿陀加夜(アダカヤ)社。

アタゴ【愛宕】〔地名118〕

京都市ほか芝愛宕山など全國に分布。
(タゥ)(tang)。『三代』貞觀二(860)年に愛當護(アタゴ)山。愛宕(オタギ)∴〜の山に入る月を(鐵道唱歌)。

あたひ【價・値】アタイ〔近12〕

和歌山縣日高郡美山村愛川(〒644-1213)は「アタイがは」か。∴春宵一刻〜千金。

あたボウ

[源]「當り前のべらぼう」の略とされる。字音は(バゥ)だが、『日國』など「あたぼう」。

あたる【當・中】〔同源〕

ティチャゥ(ティ)(タゥ)

あぢ【味】アジ〔近01・02・恆6〕

∴大〜。

あぢ【鰺】アジ〔近01・02・恆6〕

[源](あぢ゛)良い魚の意といふ。『和名抄』に阿遲(アヂ)

あぢきない【味氣無】アジキ-〔恆6〕

[源]「あづきなし」の轉(岩)。「あぢけない」とも。「味氣」は宛字。

あぢさゐ【紫陽花】アジサイ〔近01・11・12・恆5・6〕

[源]語源に諸説あるが、「ゐ」は(あゐ)とするものが多い。『萬葉20-4448』に安治佐爲(アヂサヰ)

あぢははない【味】アジワワナイ

實際の發音は「アヂアワナイ」に近いか。「味あふ」では誤。(あやふ)(いは)はれた

あぢふ【味經】アジウ〔地名390〕

大阪府(攝津國東成郡)天王寺區味原(あぢはら)街町〒543-0023)の古名。
『孝徳紀』白雉元(650)年に「味經宮」。『萬葉集928』に「味經の原」。

アツ
アツ(at)29遏\29閼\30斡\32軋\59壓(圧)[アフ]\

あづき【小豆】アズキ〔近02・恆7・音訓〕

字音()とは無縁か。『日本書紀』に今の小豆島を阿豆枳辭摩(アヅキジマ)

あづく【預】アズク〔近03*〕

あづける【預】アズケル〔恆7〕

あづさ【梓】アズサ〔恆7〕

玉梓(たまづさ)∴かへらじとかねて思へば〜弓(楠木正行)。∴〜二號。

あづま【東】アズマ〔恆7〕

弟橘姫を偲ぶ日本武尊(やまとたけるのみこと)の「あづまはや(わが妻よ)」の傳説は有名。 我妻・吾嬬などは現代假名遣でもアヅマ。京成電鐵の驛名「東あずま」は重言となる。∴〜男に京女。

あづまや【東屋・四阿】アズマ-

吹きはなちの小さな建物。
[源]東國風の粗末な家の意(岩)。四阿山(あづまやサン)は群馬縣の山名(地名3334)。(チン)

アヅミ【安曇】アズミ〔地名2383〕

長野縣の郡名。
(ドム)安曇川(アヅミがは)は滋賀縣高島郡安曇川(アドがは)町(地名575)にあり。渥美(あつミ)半島なども同系の地名といはれる。惠曇(ヱドモ)∴〜野(松本盆地)。

あつめる【集】〔同源〕

收集(シウシフ)=蒐輯(シウシフ)(シフ)(sip)・(シウ)(siu)・(シュウ)(syu)・(シュゥ)(siong)は本來まったく異った音であった。字音假名遣でも(シュウ)(シュゥ)の相違までは表現し得てゐない。 シュウジュ(ソウ)(ソウ)(ソウ)(ソウ)(ソゥ)糾合(キウガフ)=鳩合(キウガフ)(キウ)。∴群聚(グンシュウ)=群衆(グンシュゥ)=群集(グンシフ)簇生(ソウセィ)=叢生(ソゥセィ)

アテルヰ【阿弖流爲】アテルイ〔姓名〕

蝦夷(えみし)の長の名。坂上田村麻呂と對峙したと傳へる。
岩手縣(膽澤郡)水澤市安土呂井(アトロゐ)(跡呂井(あとロゐ))(地名4283)はその名殘といふ。

あと【蹤・踪】〔同源〕

ショウシュ・踪ショウシュ。從ショゥシュ・宗ソゥ

あな【穴・孔・窩】〔同源〕

(コゥ)・腔カゥコゥ(クゥ)窟窿(クツリュゥ)(コゥ)の緩讀といふ。口腔(コウクゥ)はコウコゥの醫學的慣用讀み。腔腸(コゥチャゥ)動物はクゥチャゥとしない。(クヮ)(クヮ)(クヱツ)

あなじかぜ

冬に吹く北西の季節風。
[源]「し」は風の意(岩)。あなぜ風とも。⇒やまじかぜ旋毛(つむじ)

あなふ【賀名生】アノウ〔地名301〕

奈良縣(吉野郡)西吉野村。後醍醐帝の行宮所在地。
古名穴生(あなふ)。足利尊氏の南朝歸順と、これに伴ふ後村上天皇の京都還幸を祝して改名したものといふ。()

あなふ【穴太】アノウ〔地名484〕

滋賀縣(滋賀郡)大津市(〒520-0114)。
穴太積(あなふづ)み」は城郭の石垣積みの手法。『記成務』に志賀高穴穗(シガのたかあなほ)宮。 穴生・穴太・穴穗などの地名(地名282・325・582・1387・3423)は第十一代垂仁天皇から二十代安康天皇(穴穗天皇)までの事蹟に關係してゐるものが多い。安濃津(アノつ)

あなふジ【穴太寺】アナオ-〔地名789〕

京都府(丹波國桑田郡)龜岡市(〒621-0029)の寺名。
穴穗寺とも。あなう・あなお・あのう・あのお・あなおう、など表記が安定しない。 歌枕穴憂里(あなウのさと)はこの附近。∴かかる世に生れあふ身のあな()やと思はで頼め十聲一聲(西國札所二十一番御詠歌)。

あにぢゃ【兄者(ジャ)】-ジャ〔音訓〕

[源]兄である人の意(岩)。字音(シャ)由來ではない。

あにぢゃ【兄者(ジャ)】-ジャ〔音訓〕

[源]「兄である人」の略。姉者(あねぢゃ)父者(ちちぢゃ)

あねぢゃ【姉者(ジャ)】-ジャ〔音訓〕

[源]「姉である人」の略。兄者(あにぢゃ)母者(ははぢゃ)

アノつ【安濃津】〔地名657〕

三重縣(安濃(アノ)郡)津市の古名。
阿漕(アこぎ)ヶ浦は「濃」を「こき」と訓讀みしたものといふ。穴太(あなふ)

あは【粟】アワ〔近04・恆1〕

阿波國(アハのくに)をまた粟國(あはのくに)とも。 「うらめしき里の名なれや君に我あはず(粟津(あわづ))の原のあはで歸れば(兼盛集)」は四つ假名が一致しない。

アハ【安房】アワ〔地名3133〕

舊國名。
(ハゥ)阿波(アハ)國と同讀。淡路(あはぢ)

あはい【淡】アワイ〔恆1・同源〕

恬淡(テムタム)=恬澹(テムタム)は疉韻字。淡薄(タムパク)=澹泊(タムパク)∴〜思ひ出。

アハウ【阿呆・阿房】アホウ

(バウ)(ボウ)の古字といふ。『日國』はアホウ、ただし信天翁はアハウどり。∴踊る〜に見る〜。

アハウどり【信天翁】アホウ-〔動物〕

[源]阿呆鳥。

あはす【合】アワス〔近04〕

あはせる【併】アワセル〔同源〕

(ヘィ)(ヘィ)(ヘィ)(なら)平行(ヘィカゥ)=竝行(ヘィカゥ)=并行(ヘィカゥ)

あはぢ【淡路】アワジ〔地名764〕

舊國名。
[源]阿波(アハ)國への通り道にあたるための稱。(あは)滋賀縣野洲市安治(〒520-2411)は「アワヂ」とすべきか。∴〜島かよふ千鳥の鳴く聲に(百人一首78)。

あはひ【間・合】アワイ

[源]合合(あひあひ)の約(岩)。鹽梅(アムバイ)

あはゆき【淡雪】アワ-〔近04・恆1〕

降ってもすぐ消える春の雪。
[源]奈良時代の泡雪(あわゆき)と同意だが、平安時代には(あはい)の感覺(岩)。泡雪(あわゆき)

あはら【湶】アワラ〔地名〕

富山縣(射水郡)高岡市(〒933-0911)。
濕地、深泥の田の意。岐阜縣に分布する地名阿原(あはら)も同樣の由來といふ。蘆原(あはら)温泉(〒933-0911・地名1898)は福井縣の地名。平成十六年「あわら市」成立。

あはれ【哀】アワレ〔近05・同源〕

[源]感動詞アとハレの複合(岩)。天晴(あっぱ)れ」は「あはれ」の促音化。 憐憫(レンビン)憐愍(レンビン)(ビン)、いづれもあはれむ意。∴討たれし平家の公達〜(青葉の笛)。

あひおひ【相生】アイオイ

謠曲では相老(あひおい)の意にも解して用ゐた(岩)。兵庫縣相生(おひおひ)市は昭和十七年市制以前「あふ(オウ)」。()

あひくち【匕首】アイ-

[源]()ひ口。

あひだ【間】アイダ〔近11〕

[源]「()ひ」由來か。∴坂は照る照る鈴鹿は曇る、(あひ)の土山雨が降る(鈴鹿馬子歌)。

あひば【饗庭】アイ-〔姓名〕

(あへ)阿倍(アベ)氏は(あへ)に由來し、朝廷の神事の宴會を司ったといふ。

あひラ【姶良・吾平】アイ-〔地名1798〕

姶良は鹿兒島縣(大隅國)の郡名。吾平(あひら)町は肝屬郡の町名。もと姶良(あひラ)郡に屬す。
『和名抄』に姶羅(あひラ)郡。但し後世には郡域に大きな異同あり。「()ふ」は訓讀み。吾平(あひら)山上陵は鵜草葺不合尊(うがやふきあへずのみこと)の御陵。愛媛(えひめ)

あひる【家鴨】〔動物〕

[源]「(あし)+(ひろ)」か。アイルとは讀まない。

あふ【粟生】アオ〔地名131〕

京都府長岡京市(〒617-0811)。
[源](あは)+()(あふ)」がアオルとなるのと同じ音變化。()。茨城縣鹿島市粟生(〒314-0021)などは「あはふ」。

あふ【合・會・逢・遭】アウ〔近10・同源〕

(コウ)(hou)・(コウ)(kou)・(コウ)(kou)いづれも本來は完全な同音ではない。邂逅(カイコウ)(kaihou)は「k-」の雙聲ではない。∴稀覯本。∴あふは別れのはじめとて。

アフ【奧武】オウ〔地名(琉球)53〕

沖繩の本島南端など各處にあり。
いづれも葬禮の島で、(あを)が語源といはれる。(アウ)+()か、または(アウ)一字を「あを」に宛てたものか不詳。(アヲ)

あふぎ【扇】オウギ〔近08・09〕

(あふぎ)()ふに通じるので、餞別に贈ることが多い(岩)。

あふぐ【仰】アオグ〔近08・09・恆2〕

(おほ)」と混同して「おふぐ」などと誤りやすい。仰木(あふぎ)(地名495・〒520-0247)は大津市の地名。∴〜今日こそ樂しけれ(紀元節)。

あふぐ【煽】アオグ〔近08・恆2〕

∴扇で〜。

あふこ【朸】オウコ〔近09〕

和歌ではしばしば會期(あふゴ)(逢ふ機會)と掛け言葉にする。∴〜なきこそわびしかりけれ(古今集)。

あふご【淡河】オウ-〔地名854〕

神戸市北區(〒651-1603)

あふさかやま【逢坂山】オウサカ-〔恆2・地名471〕

大津市(近江國滋賀郡)。
[源]上代の關所。∴知るも知らぬもあふさかの關(百人一首10)。

あふせ【逢瀬】オウセ

あふチ【相知】オウ-〔地名1597〕

佐賀縣東松浦郡の町名
『地名』は「アフチ」。「あひチ」のウ音便で「あうチ」の可能性もあり。

あふち【樗・楝】オウチ〔近09・08〕

栴檀の古名。
∴妹が見し〜の花は散りぬべし(萬葉5-798)。

あふのく【仰】アオノク〔近08〕

あふひ【葵】アオイ〔近08*・09・恆2〕

[源]『新撰字鏡』に阿保比(アホヒ)「我こそや見ぬ人戀ふる病すれあふひならでは()む藥なし(拾遺集)」は、葵が藥に用ゐられる事と「()()」をかけてゐる。

あふまがとき【逢魔が時】オウマ-

大禍時(おほまがとき)とも。この場合、現代假名遣でオオマガトキ。

あふみ【近江】オウミ〔近09・地名468〕

舊國名。
[源]近つ淡海(あはうみ)の略(岩)。『記神代』に近淡海(ちかつあはうみ)國造。漢語風表現の江州(ガゥシウ)はガゥと濁る。遠江(とほたふみ)青海(あをみ)苧績(をうみ)∴〜商人。

あふむく【仰向】アオムク〔近08〕

∴あふむけば君がゐる。

あふり【泥障・障泥】アオリ〔近08・09〕

馬具。
泥障作(あふづくり)(〒031-0115)は青森縣三戸郡の地名。

あふる【煽・呷】アオル〔近08・恆2〕

粟生(あふ)∴不景氣のあふりを受けて倒産した。

あふれる【溢】〔恆2〕

アオレルとは讀まない。「(ほふ)」も同樣。但し「(あふ)」はアオルと讀む。∴會場は聽衆であふれた。

あへぐ【喘】アエグ〔近16〕

∴喘ぎながら山を登る。

あへて【敢】アエテ〔近15〕

伊賀國一の宮の敢國(あへくに)神社は上野市にあり、もとは阿拜(アヘ)郡(地名587)。のち山田郡と合併して阿山郡。∴あへて苦言を呈する。∴あへなく敗退。

あへる【和】アエル

()える∴あさつきを酢味噌で〜。

あまえる【甘】〔恆4〕

文語(あま)ゆ。∴友人の厚意に甘える。

あまかは【天川】-カワ〔外來〕

澳門(マカオ)の日本における古名。
[源]阿媽港(アマカン)の音譯といふ。(カゥ)∴〜舟。

あまっさへ【剩】-サエ

[源]「あまりさへ」の音便形。今日のアマツサエといふ發音は文字にひかれたよみ方。「あまさへ」は促音便を表記しない形(岩)。∴反省の色なく、〜薄笑ひさへ浮べてゐる。

あまづら【甘葛】-ズラ〔植物〕

[源]甘蔓(あまづる)の意(岩)。(くず)

あまは【天羽】〔地名3153〕

千葉縣(下總國)の郡名。ほぼ今の富津市。
[源]『和名抄』に「阿末波」。姓ではアモウと讀む場合が多いが、「あまう」とすべきか。假名遣未詳。

アマミ【奄美】〔地名1809〕

(エム)

あまゆ【甘】〔近19〕

文語下二段動詞。
(あま)える

あまる【餘】〔同源〕

冗員(ジョゥヰン)=剩員(ジョゥヰン)

あまんじる【甘】〔恆8-1〕

∴非難を甘んじて受ける。

アムバイ【鹽梅・按(アン)排】アン- 旧アン-

[源]鹽梅(アムバイ)按排(アンバイ)はもと別語だが、中世末から近世初頭に混同したものといふ。また(あはひ)の變化とも。

あめのうづめ【天鈿女命】-ウズメ〔姓名〕

あめんボゥ【水黽】〔動物〕

水面で小蟲を捕へる時、水飴の臭ひがするため「飴ん(ボゥ)」が語源といふ。

アモイ【厦門】〔外來〕

()。福建音由來と思はれる。現地音はエームイのやうな發音である。

あやふう【危う】アヤウウ

[源]「あやふく」のウ音便。「あやふふ」ではない。(あぢ)ははない(いは)はれた

あやふや【不審】

アヤウヤとは讀まない。

あやまる【訛・譌】〔同源〕

(クヮ)(クヮ)

あゆち【年魚市】〔地名2280〕

[源]愛知(アイチ)の古名。名古屋市昭和區に阿由知通(アユチとほり)(〒466-0027)。∴たづ鳴きわたる年魚市潟。

あらせいとう【紫羅欄花】〔植物〕

油齋燈(あぶらセイトゥ)(燈明)の意といふ。

あらはす【現・表・著】アラワス〔近05〕

[源]「(あら)は」から。顯現(ケンゲン)は「ken」の雙聲疉韻字。∴名は體をあらはす。

あらひぐま【浣熊】アライ-〔動物〕

[源]洗ひ+熊。

あらふ【洗】アラウ〔同源〕

セイサイ・洒セイサイ。「洗」はセン・セイ兩音あり、洗衣(セイエ)の如し。 「莖も葉もみな緑なる深芹は洗ふ根のみや白く見ゆらん(拾遺集384・輔相)」は、歌中に「荒船(あらふね)御社(みやしろ)」を隱題として詠み込んでゐる。荒船神社は群馬縣甘樂郡とも、筑前國ともいふ。 (タク)(テキ)兩字の原音はかなり近い。洗淨(センジャゥ)洗滌(センデキ)の書替へ字。(デウ)の連想から洗滌(センデウ)と讀み誤り、更に(ジャゥ)に置換へたもの。 浣衣(クヮンイ)=澣衣(クヮンイ)浣腸(クヮンチャゥ)=灌腸(クヮンチャゥ)灌漑(クヮンガイ)は「k-」の雙聲字。(クヮン)の訓はまた「たらひ」。 沐浴(モクヨク)は「-ok」の疉韻字。

あり【有】〔近21〕

文語ラ變動詞

アリナレ【阿利那禮】〔外來〕

鴨緑(アフリョク)江の古名。
阿利(アリ)鴨緑(アフリョク)に相當し、那禮(ナレ)は朝鮮語で川の意といふ。

あるいは【或】〔近13*・恆5〕

[源]もと「有る人は」の意(岩)。「あるひは」に誤りやすい。

あるじ【主人】〔近01〕

アレワイサノサ〔表音〕

江戸俚謠『お江戸日本橋』。俗曲『深川』。∴行列揃へて〜。

アレワエーエトソーリャ〔表音〕

宮城縣方言『大漁唄ひ込み』。∴〜大漁ダエ。

あわ【泡】〔近04・05・恆1〕

あわただし【慌】〔近04〕

急遽(キフキョ)を急拠(據)と書くのは誤。

あわつ【惶】〔近04・05〕

∴あわてる乞食はもらひが少ない。

あわてる【慌・周章・蒼惶・蒼黄】〔恆1・聯綿・同源〕

周章(シウショゥ)は「s-」の雙聲字。 蒼惶(サゥクヮゥ)蒼黄(サゥクヮゥ)は「-ang」の疉韻字。∴周章狼狽。

あわゆき【泡雪・沫雪】〔恆1〕

降ったばかりで固ってゐない新しい雪。平安時代には淡雪(あはゆき)の意に解されるやうになったといふ。

アヰ【安威】アイ〔地名426〕

大阪府(攝津國島下郡)茨木市(〒567-0001)。
『延喜式』に阿爲(アヰ)神社。『雄略紀』に藍原(あゐはら)()()

あゐ【藍】アイ〔近11・12・恆5〕

[源](あを)と同根(岩)。∴青は〜より出でて〜より青し。

アヲ【襖】アオ〔近07〕

[源]「襖」の字音アウをアヲと日本語化したもの(岩)。芭蕉(バセウ)をバセヲとする如し。⇒アオザイ奧武(アフ)素襖(スアヲ)

あを【青・蒼】アオ〔近07・08・恆3・同源・聯綿〕

セィシャゥ=(サゥ)蒼茫(サゥバゥ)は「-ang」の疉韻。∴〜菜に鹽。

あを【白馬】アオ

[源]灰色のやうな色の馬をいったらしい。延長年間頃から「白馬」と書くやうになった(岩)。鹿島神宮の白馬(あをメ)祭はオウメと讀む。青梅(あをめ)∴〜節會。

あをがひ【螺鈿】アオガイ〔近07〕

[源]青貝。

あをじ【蒿雀・青鵐】アオ-〔動物〕

[源]青+(しとと)石川縣(加賀國)鹿島郡鳥屋町一青(ひとと)(〒929-1715)は(しとと)の轉といふ。

あをひゑ【青竹刀】アオヒエ

青竹の小刀。
[源]「ひゑ」は、へぐ、切り取る意の動詞「()う」の名詞形(岩)。『日國』は「あをひえ」。竹刀(しなひ)

あをま【青馬】オオマ〔地名3211〕

千葉縣香取郡東庄町(〒289-0615)。

あをみ【青海】オウミ〔地名1196・姓名〕

近江(あふみ)邑美(オフミ)苧績(をうみ)大三(おほみ)島などと混同しやすい。山口縣長戸市青海島ほか、同じ地名は各地にあり。履中天皇の皇女飯豐青皇女(いひとよのあをのワゥヂョ)をまた青海(あをみ)皇女と申上げる。 愛知縣(三河國)碧海(あをみ)郡(地名2296)は現稱ヘキカイ。 東京都江東區の埋立地(〒135-0064)はアオミと讀む。

あをめ【青梅】オウメ〔地名2807〕

東京都(多摩郡)の市名。
「あ+うめ」ではない。『地名』は「ヲウメ」。眞岡(まをか)白馬(あを)∴〜棉。

アン
アム(am)旧アン54暗58黯\54菴56罨\58餡
アン(an)29安+31晏\44杏[カゥ]\44行[カゥ]\

アンカゥ【鮟鱇】-コウ〔動物〕

[源]赤魚(あかを)の轉か。(カゥ)は國字であるが、(カゥ)の形聲文字。ただし辭書によってはコウとするものもある。 兵庫縣篠山(ささやま)市の安口(はだかす)(〒669-2505)は舊名「鮟鱇」。はだかすは鮟鱇に似た魚で、これを簡略化して安口(アンコウ)と書いたといふ。∴提燈(チャウチン)〜。

アンジャゥ【安城】-ジョウ〔地名2299〕

愛知縣(三河國碧海郡)の市名。
古名安祥(アンジャゥ)

アンズ【杏・杏子】〔近03*・植物〕

(アン)()いづれも唐音。→(キャゥ)銀杏(ギンナン)

あんぢょうアンジョウ〔表音〕

關西方言。
[源](あぢ)+良う。∴〜しとくれやす。

アンドン【行燈】

いづれも唐音。行カゥギャゥ(hang)・(トゥ)(tong)。∴晝〜(大石内藏助)。

アンニョンハシムニカ【安寧】

朝鮮語挨拶語。
(ネィ)(ning)。

あんめえ〔表音〕

←あるまい。⇒ええぢゃないか

【い】

(i)05易\05椅\05移\05u\05縊\06伊\06夷\06u\06u\06彝(彜)\06懿\06肄\07以\07意\07異\07已\07怡\07矣\07醫(医)\08衣
(ui)05u\05u爲(為)\06u\06u\08u\08u\08u\08u\08u\08u圍(囗囲)
▼隹(スイ/スイ)
 惟唯(イ/ユイ)、()々諾々、
 維(ヰ/ユイ)、維摩(ユイマ)
 帷(ヰ/ヰ)
▼恚(イ)←圭(クヱイ)の形聲系列は大きく二系統に分れる。
 詳細は【ケイ】の解説箇所參照。

イ【以】〔表音〕

平假名「い」の原字

イ【伊】〔表音〕

片假名「イ」の原字

イ【意】〔表音〕

變體假名「」の原字。

イ【移】〔表音〕

變體假名「」の原字。

【膽】〔音訓〕

膽嚢の古名。
「い」は(きも)の意、()とは異る。字音タム。

いいえ〔恆5〕

いいちこ

焼酎の商品名。「〜ちこ」は大分縣北部方言で強調の意。「良い+ちこ」で、假名遣は「いいちこ」と考へられる。

イウイウ【呦々】ユウユウ〔表音〕

(エウ)(eu)のやうな鹿の鳴き聲。
ユゥはyong、イフはyipのやうな音であり、鹿の鳴き聲としては不適當だらう。∴鹿鳴〜(詩經)。

イウイウジテキ【悠悠自適・優游〜・油油〜】ユウユウ-〔同源〕

(イウ)(イウ)(イウ)(イウ)

イウゼン【友禪・幽禪・祐善】ユウ-

イウゼン【猶然・悠然・裕(ユウ)然】ユウ-〔同源〕

いうて【言うて】ユウテ〔表音〕

「言ふ」のウ音便。「言ふ」は現代假名遣でもユウとはならないが、京都方言の描寫ではユウテと書かれる場合が多い。⇒ちうて

イウワ【宥和】ユウワ

融和(ユゥワ)は近義だが、假名遣は異る。

いえ【否】〔恆4〕

いえ【癒】〔近15〕

イエライシャン【夜來香】〔植物〕

(カゥ)(hiang)。

いえる【癒】〔恆4〕

()∴病が〜。

イカ【伊香】〔地名566〕

滋賀縣(近江國)の郡名。
[源]hiang→(カゴ)(hiang)。古くイカゴと讀む。郡内の小湖余吾湖(ヨゴのうみ)は、琵琶湖の大江(おほえ)に對して伊香小江(イカゴのをえ)といはれた。(にほ)

いかさま【如何樣】

∴〜、得心がいった。

いかづち【雷】イカヅチ〔恆7〕

[源](いか)()の意(岩)。

いかなご【玉筋魚】〔動物〕

魚名。
[源]生態不明のため、如何魚子(いかなご)と呼ぶといふ。小女子(こうなご)

いかもの【如何物】

∴〜食ひ

いかる【斑鳩・鵤】〔動物〕

鳥名。

いかる【忿・怒】〔同源〕

忿懣(フンマン)=憤懣(フンマン)=煩悶(ハンモン)

いかん【如何】〔同源〕

[源]←「いか(疑問詞)+に(助詞)」の撥音便。(ジョ)(ジャク)()(カツ)∴〜せん走るに走れない。

イキ
ヰキ(uik)48u

いぎたない【寢汚】〔近13〕

∴いぎたなく睡り込んでしまつた。

いきづく【息】〔恆7〕

[源]息は「生き」と同根(岩)。∴傳統がいきづいてゐる。

いきどほり【憤】イキドオリ〔近08・09〕

[源]息+(とほ)る。∴激しいいきどほり。

いきほひ【勢】イキオイ〔近08・11〕

[源]そのものの發するイキ(活力)が、盛んに活動してあたりを(おほ)ふ意(岩)。∴勝った者がいきほひ天下をとる。

イギリス【英吉利】〔外來〕

(エィ)(ing)。

イク
イク(ik)01育\01毓
ヰク(uik)01郁

いくさぶね【艨艟】〔聯綿〕

艨艟(モゥドゥ)艨衝(モゥショゥ)は「-ong」の聯綿字。

イクヂない【意氣地】イクジナイ〔恆6〕

∴男のくせに〜。

いくは【的】

弓の的。
平安京大内裏の郁芳(イクハゥ)門は(いくは)氏の造立にちなむ命名といふ。

イクレ【勇禮】〔地名2053〕

新潟縣の古地名。
三條市井栗(ゐぐり)(〒955-0013)に比定されてゐる。(ユゥ)(yong)。

いけしゃあしゃあ【洒々】

「いけ」は接頭語。「洒」は音シャ。∴いけぞんざい。∴いけすかない。

いけズキ【生食・池月(づき)】

馬名。宇治川の先陣爭ひで磨墨とならび著名。
東京馬込の洗足池には池月(いけづき)橋あり。

いごっそう〔表音〕

土佐方言。
異骨相(イゴッサゥ)は恐らく宛字。

いこま【生駒】〔地名317・226〕

山名。奈良縣(大和國平群郡)と大阪府(河内國河内郡)の間。
『神武天皇即位前記』に膽駒山(いこまやま)()

いさかは【率川】-カワ〔地名202〕

奈良市猿澤池の南にある川名。
『記開化』に春日伊邪河宮(かすがイサかはのみや)。「(ひきゐ)」との關係は未詳。∴いざ率川(イサカハ)の音の(さや)けき(萬葉7-1112)。

イサキ【伊佐幾】〔動物〕

魚名。
[源](いそ)+()

イザナギ【伊邪那岐・伊弉諾】〔姓名〕

[源]ナキは「諾」の漢代の發音nakによる當て字(岩)。()(ザゥ)・諾ダクナク∴〜景氣。

イザナミ【伊邪那美・伊弉冉】〔姓名〕

[源]「冉」の漢代の音はnam。轉じてナミに宛てた(岩)。()(ザゥ)・冉ゼムネム

いさは【膽澤】イサワ〔地名4277〕

岩手縣の郡名。
古代に坂上田村麻呂の膽澤城(いさはジャゥ)あり。()

いさはや【諫早】〔地名1572〕

長崎縣(肥前國高來郡)の市名。
古名は伊佐早(イサはや)村。いま伊佐早(イサはや)城あり。

いさりび【漁火】

「いざる」は漁をする意の動詞。膝行(ゐざ)とは別。

いさを【勳・功】イサオ〔近07・08・恆3〕

いしずゑ【礎】イシズエ〔近03・14〕

[源]「石据ゑ」の意(岩)。∴國の〜。

いしヂ【石地】-ジ

沖繩方言で家の礎石。沖繩縣戦蹟國定公園「平和の(いしヂ)」はこの意であらう。

いすか【交喙】〔動物〕

∴〜の(ハシ)

いすのき【蚊母樹・柞】〔植物〕

古名ゆし。

イスパニア【西班牙】〔外來〕

[源](ハン)()

イすみ【夷隅】〔地名3177〕

千葉縣(上總國)の郡名。
『安閑紀』元年に伊甚(イジム)國造。←(ジム)。平成十七年「いすみ市」成立。 新潟縣新發田市五十公野(いじみの)(〒957-0021)は『地名2100』に「古訓イキミノ」とあり、夷隅とは關係ないだらう。

いそ【磯】〔同源〕

()()

いたい【疼・痛】〔聯綿〕

(ツゥ)(トゥ)(トゥ)疼痛(トゥツゥ)は「-ong」の疉韻字。∴古傷が〜。

いたいけ【幼気】

[源](いた)()の音便形(岩)。〜ない。

イタク【依託・倚託】

もたせかけること。()()委託(ヰタク)

いたこ【潮來】〔地名3638〕

茨城縣(常陸國行方郡)の町名。
『常陸風土記』に伊多久(イタク)板來(いたこ)驛。「潮來」は徳川光圀の命名といふ。潮の至り來る意。∴〜花嫁さん(花村菊江)。

いたちぼり【立賣堀】〔地名〕

大阪市西區(〒550-0012)。

いたづら【戲・徒】イタズラ〔恆7〕

∴花の色は移りにけりな〜に(百人一首9)。

いたどり【虎杖】〔植物〕

[源](いた)()り。古名多遲(タヂ)。反正天皇の御名多遲比瑞齒別(タヂヒのみづはわけ)虎杖(いたどり)の花にちなむといふ。∴いたどりはまして虎の杖と書きたるとか(枕草子147)。

いたはる【勞】イタワル〔近04〕

∴老人を〜。

イタミ【伊丹】〔地名437〕

兵庫縣(攝津國川邊郡)の市名。
『山槐記』治承四(1180)年に「伊多美」。但し丹の字音はタンであり、タムではない。後世の命名か。

イチ
イチ(it)21一(弌)\21壹(壱)

イチ【一・壹】〔同源〕

イチイツ・壹イチイツ

いちきくしきの【市來串木野】〔地名1825〕

平成十七年、鹿兒島縣串木野市と日置郡市來町が合併し「いちき串木野市」成立。『地名』には「イチク」とあり。

いぢける【萎縮】イジケル〔近01*・恆6〕

いちじく【無花果】〔植物〕

[源]一熟(イチジュク)。またペルシャ語由來の音譯映日果(インジークヮ)からとも。江戸時代に渡來。現代假名遣にある「同音の連呼」法則は無花果(いちじく)(いちじる)しい・縣知事(クヱンチジ)などに限り例外とされる。

いちじるしい【著】

[源]イチは稜威(いつ)の轉(岩)。非常(いと)+明白(しるし)とも。古形いちしろし。

イチヅ【一途・一圖】-ズ

・圖

イチハ【一把】-ワ

三把(サムハ)はサンワ、三羽(サムハ)はサンバと讀む傾向あり。音訓の相違ゆゑか。∴菜っ葉を〜買ふ。

いちひがし【櫟・赤檮】イチイ-〔植物〕

ぶな科常緑高木。
[源]建材などに用ゐ、木質が赤いため(いち)+()が語源といふ。萬葉集などにも登場するが、これは後世に誤って一位(イチヰ)と呼ばれた樹木の事ともいふ。漢和字典では「櫟」の訓を「くぬぎ」とするが、地名では「いちひ」と讀む事が多い。山口縣宇部市櫟原(いちひばら)(〒754-1314)など。

いぢめる【虐・苛】イジメル〔近01*・恆6〕

いちゃう【公孫樹・銀杏】イチョウ 旧いてふ〔植物〕

[源]室町時代以降に字書類などに見え、イチャウと振假名がある。「銀杏」の宋時代の發音インキャウとなったものであらう。イテフと書くのは、語源を「一葉(イチエフ)」と考へたからで、イチエフがつまってイテフとなる。鴨脚とも書くので、その唐音ヤチャオの轉と見る説(大言海)もあるが、疑はしい(岩)。銀杏(ギンナン)泥鰌(どぢゃう)

いぢらしいイジラシイ〔近01*・恆6〕

∴子供ながらに働いてゐる姿がいぢらしい。

いぢる【弄】イジル〔近01*・恆6〕

「じ」も可

イチロー【鈴木一朗】〔姓名〕

正しい假名遣は一朗(イチラゥ)であらうが、固有名詞は改め難い。

イチワゥ【一往・一應(オゥ)】

現在は一應(イチオゥ)が多い。

イチヰ【一位・水松】-イ〔恆5〕

一位(イチヰ)科常緑高木。あららぎ。
[源]建材などに用ゐ、特に(シャク)の材料である事から、位階にちなみ一位(イチヰ)と呼ぶ。岐阜縣大野郡久々野町の位山(くらゐやま)を産地とする。木質が(いちひがし)同樣に赤く、また果肉は食用となるため、萬葉集所出の「いちひ」は一説にこちらであるともいふ。

イツ
イツ(it)21一(弌)\21溢\21逸\21乙\21佚\22u\22u\22u

イヅ【伊豆】イズ〔地名2603〕

舊國名。
温泉が「出づ」ゆゑの名といふ。←豆トウ宮城縣の伊豆(イヅ)沼(地名4187)は、古地名伊治(イヂ)が變ったものといふ。伊治(イヂ)城は古代城。∴いついかで逢ふ道あらむつひに身の逢はでは如何生き甲斐もなし(横井也有)。隱題として、伊豆(イヅ)・伊賀・近江(あふみ)・陸奧・美濃・阿波(アハ)出羽(でハ)・加賀・壹岐・甲斐の各國を詠み込んでゐる。

いづ【出】イズ〔恆8-1〕

「家貧しくて孝子()づ」は「いづ」であって「でず」ではない。∴『生れ出づる惱み』(有島武郎)。

いつくしま【嚴島】〔地名1143〕

廣島縣(安藝國佐伯郡)宮島の神社。市杵島(いちきしま)姫命を祭る。
[源]「(いつく)し」は稜威(いつ)+(くし)が原義(岩)。『日後記』弘仁二(811)年に伊都伎嶋(イツキしま)社。(いつ)き祀る意。嚴原(いづはら)嚴木(きうらぎ)御稜威(みいづ)

いづくんぞ【焉・安】イズク-〔同源〕

[源]いづく(何處)ニ(助詞)そ(古い指定の助動詞。口語の「だ」にあたる)の轉(岩)。(エン)(アン)

いづこ【何處】イズコ〔近03〕

「いどこ」から現在の「どこ」へと變化。∴〜も同じ秋の夕暮(百人一首70)。

いづし【出石】イズシ〔地名832〕

兵庫縣(但馬國)の郡名。
いま出石城・出石神社などあり。

イッチャゥラ【一張羅】イッチョウラ

[源]もと一挺蝋燭(イッチャゥラフソク)(替への無い蝋燭)。(チャゥ)(チャゥ)(ラフ)

いづはら【嚴原】イズハラ〔地名1625〕

長崎縣(對馬國)下縣郡の町名。
[源](いつ)き祀る意。嚴島(いつくしま)

いつはる【僞・詐】イツワル〔同源〕

(グヰ)(クヰ)佯狂(ヤゥクヰャゥ)=陽狂(ヤゥクヰャゥ)∴身分を〜。

イップ【葉】〔外來〕

廣東語の姓の音譯。香港の俳優などに多い。
[源]→(エフ)←イェップ。葉公(セフコゥ)摩訶加葉(マカカセフ)の如く、名乗り字は(セフ)と讀むのが正しい。しかし現在の北京音や廣東音はいづれも(エフ)の系統。葉蘊儀(グロリア・イップ)葉子媚(エイミー・イップ)など。

いづみ【泉】イズミ〔近02・恆7〕

∴みかの原わきて流るる〜川いつみきとてか戀しかるらむ(百人一首27)

いづみ【和泉】イズミ〔地名348〕

舊國名。
『欽明紀』十四年に「泉郡」。「和」は冗字。出水(いづみ)郡は鹿兒島縣(薩摩國)の郡名。『應神紀』に日向の(いづみ)の長媛とあり、當時は薩摩大隅ともに日向國であった。

いづめこ【飯詰子】〔表音〕

育兒用の籠。また山形縣鶴岡市の玩具。
飯詰(いづめ)は農具「ふご」の古語。

いづも【出雲】イズモ〔恆7〕

舊國名。
[源]←()づ+(くも)「出ず」では、雲が出ないといふ逆の意味となる。杵築(きづき)出雲郷(あだかえ)∴〜八重垣妻籠みに(須佐之男命)。

いづれ【何・孰】イズレ〔近03・恆7〕

「どれ」は「いづれ」の轉(岩)。∴〜が菖蒲杜若。

イト【怡土】〔地名1513〕

福島縣(筑前國)の舊郡名。明治二十九年絲島(いとしま)郡。
『魏志』倭人傳の伊都(イト)國に比定される。『仲哀紀』に伊覩縣(イトのあがた)。古代に「怡土城」あり國史跡。→()()(いと)

いといがは【絲魚川】-ガワ〔地名1982〕

新潟縣頸城郡。
『能因歌枕』に「いとひ川」。『本間市川文書』至徳四(1387)年に絲井川(いとゐがは)。現在の「絲魚川」となったのは戰國期以降。假名遣は「いとひ」の方が正しいか? 「いを」は(うを)の古稱。魚名絲魚(いとよ)との關係も考へられる。∴いとひがは結びも知らぬ心にはあわならぬともあらじとぞ思ふ(宇津保物語)。

いとま【暇】〔同源〕

(カン)(カン)()∴〜乞ひをする。

いとゆふ【絲遊(イウ)】-ユウ

[源]漢語「遊絲(陽炎)」の影響をうけた語(岩)。平安時代以來「いとゆふ」と書く。語源は絲木綿(いとゆふ)絲結(いとゆふ)などの説もあるが未詳。

イナサ【引佐】〔地名2486〕

靜岡縣(遠江國)の郡名。
(イン)

いなせ【鯔背】

∴〜な若い衆

いなづま【稻妻】〔恆7〕

[源]稻の(つま)の意(岩)。

イナバ【因幡】〔地名985〕

舊國名。
[源]法美郡稻羽郷の稻葉(いなば)山にちなむ。(イン)百人一首16の「たちわかれいなばの山の峰に生ふるまつとし聞かばいまかへりこむ」は「()なば」と掛詞になってゐる。 千葉縣(下總國)印旛(インバ)沼は古名稻旛(いなバ)

イナミの【印南野】〔地名856・音訓〕

兵庫縣加古郡稲美(いなみ)町(〒675-1111)の原野。
[源](ナミ)は字音(ナム)由來と思はれる。現在の印南(インナミ)郡はもとイナミと讀んだ。萬葉集に多出。『播磨國風土記』の地名説話に入浪郡(いりなみのこほり)

いなみぼし【牛宿】

二十八宿の一。
[源]稻見(いなみ)星。

いにしへ【古】イニシエ〔近15〕

[源]いに(往)し(囘想の助動詞「き」の連體形)へ(方)の意(岩)。∴〜の奈良の都。

いぬ【往】〔近21〕

文語ナ變動詞。
∴早ういね(關西方言)。

いぬぼうざき【犬吠埼】〔地名3206・音訓〕

千葉縣。
訓の「()ゆ」であって、字音(バイ)ではないだらう。岩礁の意の(はえ)に由來するといふ。狗尾草(ゑのころぐさ)

いぬゐ【乾】イヌイ〔近11〕

[源](いぬ)+()

イの【伊野】〔地名1354〕

高知縣吾川郡の町名。
平成十六年「いの町」に町名變更。

いは【岩】イワ〔近04〕

岩・巖・癌ともにガム/ゲム。(いはほ)(ガム)

いはき【石城】イワキ〔地名3770〕

昭和四十一年に(たひら)市などが合併して誕生したひらがな市名。
舊郡名石城(いはき)による。

いははれた【祝】イワワレタ

書いても喋っても落ちつきの惡い言葉である。(あやふ)(あぢ)ははない

いはふ【祝】イワウ〔近04・同源〕

「いはふ」意では祝シュクシュク、「のりと、のろふ」意で祝シウシュ祝言(シウゲン)は後者。(シュク)からシュウの假名遣を聯想するのは誤り。(まじな)

いはほ【巖】イワオ〔同源〕

[源]ホは、波のホ・稻のホのやうに突き出て目立つもの(岩)。(ガム)(ガム)(ガム)岩窟(ガムクツ)=巖窟(ガムクツ)(いは)∴さざれ石の〜となりて苔のむすまで(國歌)。

いばゆ【嘶】〔近19〕

文語下二段動詞。

いばら【茨・荊・棘】〔同源〕

「うばら」とも。薔薇(ばら)は頭字を省略したもの。 ()は特に「はまびし」の一種。これを蒺藜(シツレイ)とも書くのは緩讀。∴わが行く道は〜道。

イビ【揖斐】〔地名2178〕

岐阜縣(美濃國大野郡)揖斐川町。
『和名抄』に「楢斐郷」。←(イフ)(イウ)岐阜縣美濃加茂市伊深(イぶか)村(〒505-0008)は、揖可(イフカ)郷(地名2210)に比定されてゐる。

いひし【飯石】イイシ〔地名1058〕

島根縣(出雲國)の郡名。
「い+いし」ではない。

いひわけ【言分・言譯】イイ-〔近04・恆1〕

∴君の言ひ分は〜がましい。

いぶかる【訝る】

∴〜やうな眼付。

いぶき【伊吹】〔地名556・2143・植物〕

滋賀岐阜縣境の山名。膽吹(いぶき)山とも。
[源]息+吹き。この地の伊福部(イフキベ)氏は製鐵にたづさはったと傳へ、製鐵の鞴に息を送り込む描寫といふ。∴かくとだにえやはいぶきのさしも草(藤原實方)。

イフキベ【伊福部】イオキベ〔姓名〕

古代姓。
景行天皇の皇子五百木入彦(いほきいりひこ)の裔といふ。伊吹(いぶき)山付近で製鐵を業とした。「ふ」をオと讀むのは「(あふ)ぐ」など「あふ」形がほとんどであり、假名遣の法則上めづらしい。中世には五百旗頭(いほキベ)などと變化。凡河内(おほしかふち)

いぶスキ【指宿】〔地名1833〕

鹿兒島縣(薩摩國)の郡名、また市名。
[源]「ゆぶすき」は湯の豐かな意といふ。『和名抄』に揖宿(イブスキ)郡。→(イフ)

いぶり【膽振】〔地名(北海道)214〕

舊國名。
『齊明紀』に膽振鉏(いぶりのさへ)(伊浮梨娑陛(イブリのサヘ))とあるのは東北地方の地名。()

いへ【家】イエ〔近14〕

家船(えぶね)

いへづと【家苞】イエ-

土産。
[源](つと)は包んだ物の意。現代假名遣でもイエズトとはしない。

いほ【五百】イオ〔近08〕

五百家(いふカ)(〒639-2264)は、奈良縣御所市の地名。八百屋(やほや)

イボ【揖保】〔地名886・893〕

兵庫縣龍野市(〒679-41**)。
索麺で有名。『播磨國風土記』に粒丘(いひぼのをか)

いほキベ【五百旗頭】イオキベ〔姓名〕

珍姓。
伊福部(イフキベ)∴五百旗頭(まこと)(政治学者)。

いほり【庵】イオリ〔近07〕

[源](いへ)と同根か(岩)。∴雨雲の雷の上に〜せるかも(柿本人麻呂)。

います【坐・在】

「ゐる」の尊敬語だが「ゐます」ではない。()飛鳥坐(あすかにいます)神社。∴如何に〜父母。

いますがり【坐・在】

[源]「います(坐)か(處)あり」の約(岩)。

いまは【今】

∴〜の際。

イムジン【臨津】〔外來〕

朝鮮の河川名。
北朝鮮の讀み方では「リムジン」とも。(リム)

イムボウ【陰謀・隱(イン)謀】イン- 旧イン-

∴柳生一族の〜。

いもあらひ【一口】-アライ〔地名171〕

京都府久世郡久御山町(〒613-0026)。
[源]巨椋池(おぐらいけ)から淀川への出口は一つとなるため「一口」と書くといふ。「いも」とは疱瘡(天然痘)のこと。()(はら)ひの意ともいふ。東京にも一口坂(いもあらひざか)あり、いま一口(ひとくち)坂と改名。

いもうと【妹】〔近10・恆2〕

[源]「いもひと」の音便形(岩)。

いやだに【祖谷溪】〔地名1230〕

徳島縣三好郡西祖谷村(〒779-5172)。
()+()ではなくて、「祖」一字で「いや」と讀み、「谷」は冗字といふ。

いゆ【癒】〔近19〕

文語下二段動詞。
()える

いらっしゃいませ

[源]入らせられませ。

いらっしゃる〔恆5〕

[源]入らせられる。「ゐらっしゃる」ではない。

いらつめ【郎女】

[源]郎子(いらつこ)と對にして、日本語のイラの音を表すために(ラゥ)を使ったものを見られる(岩)。

いりえ【入江】〔近16〕

いりおもて【西表島】〔地名(琉球)91〕

沖繩の島名。
[源]太陽が()る方角。南風(はえ)∴〜山猫。

いる【射】〔近21〕

文語上一段動詞。

いる【鑄】〔近21〕

文語上一段動詞。

いわう【硫黄】イオウ〔恆1・2・音訓〕

[源]古語ゆわ。湯泡(ゆあわ)の轉か。上代は語頭にラ行がたたないため、字音が變形したものともいふ。『國語教室』には「ゆわう」。漢音リウクヮゥ、呉音ルワゥ。凌霄蔓(ノゥゼンかづら)

いわけなし【稚】〔近05・04*〕

[源]「なし」は甚しい意(岩)。「いはけ」か「いわけ」か未詳。

いわし【鰯】〔近04・05・恆1〕

[源](よわ)魚の意。『和名抄』に以和之(イワシ)。藤原京・平城京出土の木簡に伊委之(イワシ)伊和志(イワシ)など。∴〜の頭も信心。

イン
イム(im)旧イン53陰\53音\53恁\53飮(飲)
イン(in)21印\21因33咽[エン.エツ]\21引\21胤\21寅\21堙+33湮\22u\22u\25殷\25()
ヰン(uin)21u\24u韻(韵均)22u21u\34u
▼穩(ヲン)、隱(オン/イン)

インコ【鸚哥・鶯哥】〔動物・同源〕

イン(ing)は(鸚アゥヤゥ(アゥ))の唐音。

インダラ【因陀羅】

藥師十二神將の一。
[源]印度の雷霆神インドラの漢譯。(イン)

インド【印度】〔同源〕

天竺(テンヂク)支那(シナ)

【う】

(o)10羽\10雨\10于\10傴\10禹\11烏\11胡\50右[イウ]\50有u[イウ]\

う【得】〔近18〕

文語下二段動詞。
∴詐欺又は強迫に因る意思表示は之を取消すことを得。

ウ【宇】〔表音〕

平假名「う」片假名「ウ」の原字。

ウイ
ウイ(oi)旧ウヰ18u[クヮイ]\

ウイラゥ【外郎】ウイロウ

藥の一種。また名古屋の蒸し菓子。
ウイは外グヮイグヱの唐音。

うう【飢・饑】〔近18・09〕

文語下二段動詞。
(うゑ)

うう【植】〔近18・09〕

文語下二段動詞。
(うゑ)

ウーロンちゃ【烏龍茶】

(リュゥ)(liong)。

ウォン【元】

韓國通貨單位。
(グヮン)(まる)

ウカン【有漢】〔地名961〕

岡山縣上房郡の町名(〒716-1321)。古名ウカニ。
岡山縣御津郡御津町宇甘(ウカイ)(地名928・〒709-2125)はウカンとも讀み類似地名と考へられるが、字音(カン)(カム)は一致しない。

うぐひ【鰄・石斑魚】ウグイ〔動物〕

魚名。

うぐひす【鶯】ウグイス〔近11〕

法吉(ホホキ)∴千里〜啼いて緑紅に映ず(杜牧・江南春)

うけら【朮】〔近06〕

(をけら)∴『朮が花(加藤千蔭)』。

うける【承】〔同源〕

(ショゥ)は「たすける」「うけつぐ」意で、(ショゥ)の近義。また承ショゥジョゥの形聲音符は丞ショゥジョゥ判官(ジョゥ)

ウザゥムザゥ【有象無象】ウゾウムゾウ

本來は佛教語の有相無相(ウザゥムザゥ)

ウサンくさい【胡散臭い】

()()の唐音。∴彼の態度は〜。

うじ【蛆】〔近01〕

∴男やもめに〜が湧く

うしなふ【失】ウシナウ〔同源〕

(シツ)(イツ)(イツ)(イツ)散逸(サンイツ)=散佚(サンイツ)∴私にはもう〜ものはない。

うしほ【潮・汐】ウシオ〔近07〕

[源](うみ)+(しほ)∴〜豐けき海原に(紀元二千六百年)。

うじゃうじゃ〔表音〕

ウジヰ【雲林院】-イ〔地名89・660〕

京都紫野の寺院雲林院(ウリンヰン)の稱。 また三重縣阿藝郡藝能町(〒514-2204)。
ウヂヰでは誤りか否か不明。淳和院(ズナヰ)

うず【髻華】〔近02・03〕

上代の髮飾り。
(うづ)∴くまかしが葉を〜に插せその子(古事記)。

うずうず〔表音〕

「うづく」との關連性は未詳。∴しゃべりたくて〜してゐる。

うずくまる【蹲・踞】 旧うづくまる〔近03*・恆7〕

[源]室町後期頃には「うづくまる」に轉じた(岩)。從來は「うづくまる」が通行。恆7も「うづくまる」。∴老婆がうずくまってゐた。

うずのう【雲耕】〔地名〕

廣島縣山縣郡藝北町(〒731-2442)。
由來ならびに假名遣未詳。

うすひ【碓氷峠】ウスイ〔地名3303〕

群馬長野境の峠。『萬葉集4407』に宇須比(ウスヒ)の坂。

うすゐ【碓井】ウスイ〔植物〕

米國原産の豌豆(ヱンドウ)
「紀州うすい」は、もと明治時代に大阪の碓井(うすゐ)で栽培されたための名。

ウヂ【宇治】ウジ〔地名154〕

京都府(山城國宇治郡)。
八十氏(やそうぢ)川とも。『神功攝政』元年に菟道(うぢ)で初見。 百人一首8の「世を宇治山と人はいふなり(喜撰法師)」は「()し」を掛詞にしてゐるが、假名遣は合はない。

うぢ【氏】ウジ〔近01・02・恆6〕

∴〜より育ち。

うぢうぢウジウジ〔近01*〕

うちは【團扇】-ワ

[源]打ち()

うちわ【内輪】〔恆1〕

ウツ
ウツ(ot)24u鬱(欝)\24u+08u

うづ【渦】ウズ〔近02*・恆7〕

うづ【珍】ウズ

珍しく貴い意の古語。
髻華(うず)葦津(あしづ)珍彦(うづひこ)

うづく【疼】ウズク〔恆7〕

(いた)∴古傷が〜。

うつくしい【美】〔同源〕

窈窕(エウテウ)は「-eu」の疉韻字。また(イウ)と同源とされる。嬋妍(たわやか)

ウッサゥ【鬱蒼・鬱葱(ソゥ)】-ソウ

うつは【器】ウツワ〔近04〕

うっぷるひ【十六島】ウップルイ〔地名1039・植物〕

島根縣平田市(〒691-0042)。
『出雲國風土記』に於豆振(オツふるひ)、ただし原文は「弥豆島」「弥豆椎」のごとき字體で異説もあり。産物の海苔を「打ち振ひ」作るゆゑに「うっぷるひ」の名ありといふが、これは後世の附會か。また海苔の名ともなってゐる。十六善神を祀るため「十六島」と書く。

うづまさ【太秦】ウズマサ〔地名120〕

京都府(山城國葛野郡)右京區。
『雄略紀』十五年、(はた)氏に禹豆麻佐(ウヅマサ)の姓を賜ふ。∴〜映畫村

うづめる【埋】ウズメル〔近03・恆7〕

∴襟卷に顏を〜。

うづら【鶉】ウズラ〔恆7〕

治部煮(ヂブに)∴〜鳴くなり深草の里(藤原俊成)。

うでづく【腕盡】-ズク

[源]腕+(つく)す。∴〜でとってみせる。

うとう【善知鳥】〔動物〕

[源](うみ)+(とき)か。謠曲では烏頭(ウトウ)とも。烏(トウ)∴陸奧の外の濱なる呼子鳥鳴くなる聲はうとうやすかた(藤原定家)。

うとんじる【疎】〔恆8-1〕

∴彼は最近私を〜やうになった。

うなづく【頷】ウナズク〔恆7〕

[源](うなじ)+()く。

ウナテ【雲梯】〔地名253〕

奈良縣(大和國高市郡)橿原市(〒634-0834)。
[源](ウン)『萬葉集1344』に卯名手(うなで)の社。

うなゐご【髻髮兒】ウナイゴ〔近11・12〕

[源](うなじ)+()(岩)。∴うなゐをとめ。

うねうね【蜿蜒】〔聯綿〕

蜿蜒(ヱンエン)は「-en」の疉韻語。委蛇(ヰイ)は「-i」の疉韻字、ヰダとも。いづれもうねうね續くさま。

うはき【浮氣】ウワキ

[源]上氣。浮氣(フケ)(〒524-0033)は滋賀縣守山市の地名。∴〜がばれる。

うはさ【噂】ウワサ〔近04*〕

∴〜をすれば影とやら。

うはずる【上擦・上吊(づる)】ウワズル〔恆7〕

恆7には「うはづる」。類義語「(かみ)ずる」。假名遣未詳。∴聲が〜。

うへ【上】ウエ〔近14〕

∴この〜何を望まむ。

うまい【熟寢】〔近12・13〕

[源](いねる)

うまかひ【宇合】ウマカイ〔姓名・音訓〕

藤原宇合。
音訓未詳。(ふぢ)

うむ〔表音〕

了解承諾

うめがえ【梅枝】〔近16〕

[源]梅は平安時代mmeと發音したので、古寫本には「むめ」と書くものが多い(岩)。通常「むめ」は假名遣による使ひ分けとはされない。(バイ)(バイ)の別體。ただし(ボウ)(ボウ)など假名遣は必ずしも調和しない。∴〜の手水鉢(テウヅバチ)

うめきう【梅胡瓜】-キュウ

酒肴。
胡瓜(きうり)

ウラジオストック【浦鹽(じほ)斯徳】〔外來〕

ロシア沿海州の地名。略して浦鹽(うらじほ)とも。
外國地名に訓を宛てる例は珍しい。原音ウラディ・ヴォストーク(東方の征服)は偶然ながら「うらじほ」に近い。

うらわ【浦囘・浦曲・浦和】〔近04・恆1〕

[源]萬葉集の「浦廻(うらみ)」の誤讀から生れた語(岩)。酒匂(さかわ)

うりづんウリズン

沖縄方言で初夏の意。
『おもろさうし』に「おれづむ」「おれづも」など。

うる【賣】〔同源〕

(シウ)はもと(シウ)の俗字。

うるはし【麗】ウルワシ〔近04*・同源〕

[源]平安の極初期から「うるわし」などの例が多い(岩)。彬彬(ヒンヒン)斌斌(ヒンヒン)は共に麗しい意。(ヒン)(リム)の形聲文字ではない。∴山籠れる大和し〜。

うるほひ【潤】ウルオイ〔近08〕

閏月(うるふづき)(うるほ)ふからの轉用。「漢語の(ジュン)にあたる觀念がなかったので、同音の(ジュン)の字を轉用」と(岩)にあり。

うれふ【憂・愁】ウリョウ〔同源〕

憂愁(イウシウ)は「-iu」の疉韻字。(イウ)にも愁ふ意あり。

ウロン【胡亂】

()(ロン)ともに唐音。∴あそこに〜な風體の男がゐる。

うわいチャゥ【魚屋町】-チョウ〔地名〕

滋賀縣近江八幡市(〒523-086*)。
由來ならびに假名遣未詳。仲屋町(すわいチャゥ)

うわはん〔表音〕

岡山縣川上郡の人形玩具。また踊りの囃し言葉。

うわる【植】〔近04・恆1〕

(うゑ)

ウヰ【有爲】

()∴〜の奧山けふ越えて。∴〜轉變。

うゑる【飢・餓】ウエル〔近14・恆1・4・同源〕

ワ行下一段動詞。
(カツ)ゑる」は(カツ)+()ゑるから。()()と同字。()

うゑる【植】ウエル〔近14・恆1・4〕

ワ行下一段動詞。
[源]「()ゑ」と同根(岩)。崇神天皇の御名は五十瓊殖(いにゑ)天皇(日本書紀)、 印惠(イニヱ)命(古事記)。ワ行動詞である事がわかる。∴植ゑてうれしい銀座の柳、江戸の名殘りのうすみどり(銀座の柳)。

うを【魚】ウオ〔近07・08・恆3〕

『和名抄』に「宇乎(ウヲ)、俗云伊遠(イヲ)」。魚返善雄(をがへりよしを)絲魚川(いといがは)∴〜心あれば水心。∴水清ければ〜住まず。

ウン
ウム(om)旧ウン53吽
ウン(on)24u\24u\24u27u
▼通常の漢字音にウム形は存在しない。(ウム)は梵語の音譯字。

ウンカ【浮塵子】〔動物〕

[源]雲霞(ウンカ)

ウンゼン【雲仙】〔地名1578〕

長崎縣(肥前國高來郡)島原半島の山。
古名温泉(ヲンセン)嶽。

ウンヌン【云々】 旧うんうん〔疉字〕

[源]ウンウンの連聲。∴そんなことを〜すべきではない。

【え】

(ia)08衣\15u[ワ]\
(uia)12u\12u惠(恵)\14u會(会)繪(絵)\15u畫(画)\18u囘(回)\20u\41u

え【衣】〔表音〕

平假名「え」の原字。
()は呉音。

え【枝】〔近16〕

え【柄】〔近16・同源〕

(ヘィ)(ヘィ)と同義。「禾」と「手(ヨ)」からなる會意文字。

エイ
エイ(iai)12殪\12翳\13曳(曵)\13u\13u\13裔
エィ(iang)44影\44霙映(暎)\46嬰瓔(珱)\46盈\46u()47u\46u頴(穎)\46贏\46郢
ヱイ(uiai)13u衞(衛)
ヱィ(uiang)44u\44u()
▼瑩營(営)塋(エィ/ヤゥ)
 瑩榮(栄)蠑(ヱィ/ヰャゥ)
 煢螢(ケィ/ギャゥ)
 勞(ラウ/ラウ)
 瑩はエィ・ヱィの二音あり、現代北京音はエィの系統。

エイ【頴娃】〔地名1833〕

鹿兒島縣(薩摩國)の郡名。
『續紀』文武四(700)年に衣評(えのこほり)衣君(えのきみ)とは隼人の一族。明治三十年に指宿郡に合併。いま頴娃町あり。上代の語は母音が連續しないため、()國→紀伊(キイ)國のやうな漢字二文字化によるものと思はれる。海邊の()から來たものか。 (エィ)(アイ)

えい〔感動詞〕

エウ【杳】ヨウ

(はる)∴行方は〜として知れない。

エウなし【要無・用(ヨゥ)無・益(ヤウ)無】ヨウ-

ええ〔表音〕

應答・反問の語。
「はい→あい→ええ」。

ええぢゃないかエエジャ-〔表音〕

幕末の熱狂的お蔭參り。
「えい-」ではない。⇒エヂャナイカ(せい)

ええと【感動詞】〔表音〕

摘語摸索の語。

エキ
エキ(iak)46易\46液\46u\46益\46亦\46懌驛(駅)

えき【浴】〔地名・音訓〕

山口縣で、谷あひの小平地を指す。
字音(ヨク)とは無關係。人名でも浴田(えきた)などあり。

えきへぼし【胃宿】エキエ-

二十八宿の一。
[源]語源未詳。

えげつない

[源]語源未詳だが「ゑぐい」の轉とする説もあり、「ゑげつない」とすべきか。

エコヂ【依怙地】-ジ

依怙贔屓(エコひいき)

えゴマ【荏胡麻】〔植物〕

えせ【似而非】

[源]「え…せぬ」の略か。

えそ【狗尾魚】〔動物〕

魚名。

えたじま【江田島】〔地名1130〕

廣島縣(安藝郡)の町名。海軍兵學校の所在地。
「えだじま」とは濁らない。『安藝野坂文書』嘉禎四(1238)年に「安藝御莊衣多嶋」。→()()

エだち【役】

[源]エは役エキヤクの字音由來と見られる。疫病(エやみ)役小角(エンのをづぬ)

エヂプト【埃及】エジプト〔外來〕

(キフ)

エヂャナイカエジャ-〔表音〕

和歌山縣『串本節』。⇒ええぢゃないか

エツ
エツ(iat)26謁\33咽\34u
ヱツ(uiat)26u\26u\26u

えと【干支】

十干十二支。
[源]()+()

えとろふ【擇捉】〔地名(北海道)363〕

北方領土の島名。
[源]「(えら)び+()らむ」との宛字。齒舞(はぼまひ)

エニシ【縁】

[源]「縁」の字音yenに母音Iを添へてyeniとした語。枸櫞酸(クエンサン)紫苑(シヲニ)(ゼニ)

エニシダ【金雀枝】〔植物〕

[源]スペイン語由來。

えのき【榎】〔植物〕

[源]()の多い木。

えのだけ【可愛岳】〔地名1740〕

宮崎縣西臼杵郡。
可愛()(())之山陵(みささぎ)邇邇藝命(ニニギのみこと)(瓊瓊杵尊(ニニギのみこと))の陵。近時「カアイだけ」とも稱す。可愛川(えのかは)は廣島縣江ノ川上流。可愛(かはい)

えばら【荏原】〔地名2823〕

東京都の郡名。舊荏原區はいま品川區の西半分。
荏胡麻(えゴマ)

えひ【鱝】エイ〔動物〕

鱝鰭(えひひれ)は酒肴の一。(かれひ)

えびす【夷・戎・惠(ヱ)比須】〔同源〕

[源]蝦夷(えみし)の變化。「(えび)」の宛字。字音()に引きずられて、從來「ゑびす」が多かった。近畿・中國・四國では地名に(えびす)蛭子(えびす)の漢字を用ゐる事が多い。廣島縣では(えびす)が多い。 山手線の驛名惠比壽(ヱビス)は附近にヱビスビールの工場があったことによる。(バン)(バン)⇒ハナヱ・モリ(森英惠)。∴蕃社の獄。∴南蠻北狄。

えびすめ【夷布】

昆布の異稱。
[源]蝦夷地(北海道)で取れるため。昆布(コンブ)はアイヌ語kombu由來。

えびの〔地名1772〕

宮崎縣えびの市は昭和四十五年成立。
「えびの高原」に由來する。宛てるべき漢字は未詳だが「葡萄」「蝦」などか。舊名加久藤(カクトゥ)

えひめ【愛媛】〔地名1309〕

縣名。
『神代記』に「愛比賣」。おそらく兄媛(えひめ)の意。同樣に愛知(えチ)愛田(えた)などの地名は多し。可愛岳(えのだけ)姶良(あひラ)乙姫(オトひめ)

えぶね【家船】

長崎や瀬戸内の漂泊漁民。
蜑民(タンミン)

えぶり【朳】

農具。
[源]柄振(えぶ)り。「えんぶり」は青森縣八戸地方の祭。朳差(えぶりさし)岳は新潟縣岩船郡(地名2108)。

えボシ【烏帽子】 旧ゑ-〔音訓〕

烏塗(くろぬ)りの帽子の意といふが、字音()とは無關係らしい。帽子(ボウシ)烏骨鷄(ヲコッケイ)∴亭主の好きな赤〜。

えみし【蝦夷】

[源]アイヌの自稱emichiwを假名で寫しとった語。これが後に變化してエビス・エゾとなった(岩)。「蝦」は「えび」に宛てたもの。(えびす)∴蘇我〜。

エムゴ【掩護】エンゴ 旧エン-

書替字で援護(ヱンゴ)とするが、本來は別の語。(エム)は「おほふ」、(エン)は「たすける」で意味も合はず、假名遣も異る。∴掩護射撃。∴厚生省援護局。

エムブ【閻浮】 旧エン-〔佛教〕

須彌山南方の島名。閻浮提(エムブダイ)
南瞻部(ナムセムブ)州とも。(エム)(セム)∴〜檀金(ダンゴム)

エムマ【閻魔】 旧エン-〔佛教〕

夜魔(ヤマ)天とも。(エム)

エムヤ【鹽冶】エン- 旧エン-〔地名1050〕

島根縣出雲市(〒693-002*)。
『崇神紀』に止屋(やむや)淵。(エム)。「忠臣藏」の鹽谷判官(エムやのハングヮン)はこの地の一族。

エやみ【疫病・瘧】

流行病。
[源]エは「疫」の字音yekのye(岩)。エキヤク。『和名抄』に「衣夜美」。(エだち)

えらぶ【選・擇】

[源]奈良時代にハ行の活用をした動詞で、シノヒ(偲)がシノビと變化したやうに、稀にバ行に發音したものがある(岩)。

えり【襟・衿】〔同源〕

(キム)(キム)(ジム)∴〜を正す

エリカ【erica】〔植物〕

歐州などに分布する花の名。ヒース。
和語にあらず。女優の澤尻エリカはこの花の名にちなむといふ。∴〜の花散る時(西田佐知子)。

える【得・獲】〔恆4〕

文語動詞の終止形は「う」。∴得手に帆を揚げる

エン
エム(iam)旧エン56厭\56奄+60淹\56炎\56簷\56艷(艶)\56閻\56鹽(塩)
エン(ian)26偃+34堰33宴\33咽\33煙(烟)\33燕\34延\34u沿\34演\34u\34u\34u\34衍\34焉
ヱン(uian)26u30u\26u\26u\26u+34u34u\26u園(薗)\33u淵(渕渊)\34u圓(円)\34u\34u

えんこ

座ることの幼児語。

エンジ【臙脂】〔同源〕

臙脂(エンジ)胭脂(エンジ)。→(エン)(イン)∴〜の紅帶ゆるむも淋しや(君戀し)。

エンのをづぬ【役小角】エンノオズヌ〔姓名・音訓〕

エンは役エキヤクの漢音に由來するものか。(エだち)

エンレイ【延齡】〔植物〕

北海道の花。國鐵時代の急行列車名に「えんれい」あり。

【お】

(o)09
(uo)11烏\11\11汚\11乎\11惡(悪)\40u[クヮ]\
▼惡(アク/アク)わるい。
  (ヲ/ウ)にくむ、いづくんぞ。
▼於(ヨ/オ)おける、おいて。
  (ヲ/ウ)ああ(感嘆詞)。
  淤(ヨ/オ)

お【於】〔表音〕

平假名「お」の原字。

おい【老】〔近06・12・13〕

()大江山(おほえやま)∴老いては子に從へ。

おいしい【美味】〔恆5〕

おいソのもり【老蘇森】〔地名531〕

歌枕の地。滋賀縣(近江國蒲生郡)安土町(〒521-133)にあり。
奧石(おいそ)神社の森。∴老蘇森の下草に(太平記)。

おいそれと

[源]感動詞「おい」+指示代名詞「それ」

オイチョカブ

賭博の一。
[源]オイチョーは8、カブは9のスペイン語。追丁(おひチャゥ)追重(おひチョゥ)追帳(おひチャゥ)などの宛字あり。

おいて【於・于】〔恆5・同源〕

[源]「おきて」のイ音便。()()。「於」は「おいて」の意でオ、「ああ」と嘆く場合にはヲと假名遣が分れる。嗚呼(ああ)∴おいてをや。

おいの【狼】〔地名〕

東北地方に「狼」をオイノ・オイヌと讀む地名が分布する。大犬樣(おほいぬさま)の意といふ。青森縣弘前市狼森(おいのもり)(〒036-8132)など多敷。∴小岩井農場の北に…いちばん南が狼森(おいのもり)で(宮澤賢治『狼森と笊森、盗森』)

おいらせ【奧入瀬】〔地名4668〕

十和田湖から東流し、八戸市の北へそそぐ川名。
平成十七年「おいらせ町」成立。西津輕郡には追良瀬(おひラせ)川」(地名4725)および五能線追良瀬(おひラせ)驛あり、同じ由來かもしれない。∴住まば日の本、遊ばば十和田、歩けや奧入瀬(おいらせ)三里半(大町桂月)。

おいらん【花魁】

[源]「おれらの姐さん」の極端な省略といふ。

おいる【老】〔恆5・同源〕

ヤ行上一段動詞。
(カウ)(いのちながし)と(ラウ)は轉注文字で同源といふ。

オウ
アウ(au)38奧(奥)\38鏖
アゥ(ang)42央+43泱\45罌櫻(桜)\45鶯(鴬)
アフ(ap)58凹\59押
オウ(ou)51鴎歐(欧)毆(殴)
オゥ(ong)48鷹應(応)
オフ(op)53邑
ワゥ(uang)42u往(徃)\42u43u\43u44u\43u\45u
ヲゥ(uong)01翁
▼奧(奥)については「おく(奧)」の項を參照。

オウ【意宇・於宇・飫宇】〔地名1024〕

島根縣(出雲國)の郡名。
『齊明紀』五(659)年に於友(オウ)郡。明治二十九年合併して八束郡。→()飫宇(オウ)の海とは、『萬葉集』で中海(なかうみ)のこと。 紀伊(キイ)の如き後世の長音化ではないと見られる。上代の母音連續は珍しい。(かい)

おう〔表音〕

擬聲語ゆゑ歴史的假名遣でも「おお」などとして差し支へない。

おうい【感動詞】〔表音〕

片假名では「オーイ」とする事あり。∴〜中村君。

おうて【負】

[源]()ひ+て(助詞)のウ音便。「おふて」ではない。笈摺(おひずる)∴人の一生は重荷を負うて遠き道をゆくがごとし(東照公遺訓)。

おうな【老女・嫗】

[源]オミナの轉(岩)。(をみな)とは別語。(おきな)

オゥヤゥ【鷹揚】オウヨウ

大樣(おほヤゥ)とも書くが、本來は別語。現代假名遣でも鷹揚(オウヨウ)大樣(オオヨウ)と分れる。

オウヤゥトゥ【歐陽通】オウヨウトウ〔姓名・音訓〕

歐陽詢(唐の能筆家)の子。
地名人名は漢音優先であるため、通トゥツゥでトゥと讀む。訓は(とほ)。「歐陽」は二字姓。歐陽菲菲(オーヤンフィーフィー)

オーヤンフィーフィー【歐陽菲菲】〔外來〕

臺灣の歌手名。
歐陽(オウヤゥ)は二字姓。歐陽通(オウヤゥトゥ)

おがくづ【大鋸屑】-クズ

[源]室町時代の鋸の一種大鋸(おほが)から。小さい屑であっても()ではない。

おかんぢゃけ-ジャケ〔表音〕

靜岡市の玩具。
[源]お髮竹。

オキ【隱岐】〔地名1076〕

舊國名。
[源](おき)()の對。(おく)と同根(岩)。(オン)∴われこそは新島守よおきの海の荒き波風心して吹け(後鳥羽上皇)。

おきつぐ【意次】〔姓名〕

田沼〜。

おきな【翁】〔近06・音訓〕

「翁」の字音はヲゥ。(をとこ)(をみな)處女(をとめ)から聯想して「をきな」とするのは誤。老女(おうな)

おきながたらしひめ【息長足姫】〔姓名〕

神功皇后の御名。

おきび【熾火・燠火】

[源]おこし火。

おきゃん【お侠】

(ケウ)または(ケフ)の唐音とするも斯樣の音なし。唐音風に發音したものか。

おきわすれ【置忘】〔恆1〕

オク
オク(ok)48億
ヲク(uok)01\3801奧(奥)[アウ]\
▼屋(ヲク)、幄齷握渥(アク)

オク【邑久】〔地名913〕

岡山縣(備前國)の郡名。
『和名抄』に於保久(オホク)。邑久町・牛窗町の海を大伯海(おほクのうみ)。萬葉歌人大伯皇女(おほクのひめみこ)は大津皇子の姉。

おく【奧】〔近06・音訓〕

[源]()(はし)(くち)の對。(おき)と同根(岩)。「おく」は訓、漢音アウ・慣用音ヲク。「奧手」は「おくて」。「奧義」はアウギまたはヲクギ。∴〜津城所。

オクラ【okra】

野菜名。
アフリカの言語由來。和語ではない。

オクラ【山上憶良】〔姓名〕

(オク)(ラゥ)

おぐらいけ【巨椋池】〔地名169〕

宇治川下流の低濕地。
[源]もと「おほくらの入江」。同所に近鐵の驛名小倉(をぐら)とあるのは後世の地名か。百人一首で著名な葛野郡の小倉(をぐら)山とは無關係。

おくる【送・贈】〔同源〕

(ソゥ)(ソゥ)餽贈(クヰゾゥ)=饋贈(クヰゾゥ)

おくんち【御九日】

九月九日の祭り。
長崎のものが著名。

おけさ〔表音〕

新潟縣民謠。
∴佐渡おけさ。

おこさ〔表音〕

秋田縣民謠。

おこじょ〔動物〕

おごじょ〔方言〕

娘の意。
[源]字音(ヂャゥ)に由來するものか。(むすめ)∴薩摩〜。

おこそヅキン【御高祖頭巾】-ズキン〔恆3〕

「御高祖」は日蓮上人を指す。「恆3」は「をこそ-」とする。

おこたる【懈・怠】〔近06・同源〕

カイ(タイ)懈怠(ケタイ)は「-ai」の疉韻字かもしれない。

おこなふ【行】オコナウ〔近10〕

オゴのり【於期海苔】〔植物〕

惠胡海苔(ヱゴのり)とは別種。

おこは【強飯】オコワ

強飯(こはめし)の女房言葉。

おさかベ【刑部】〔姓名〕

[源]忍坂(おしさか)部。忍壁(刑部)親王は天武天皇の皇子。忍坂(おっさか)は奈良縣櫻井市の地名。忍路(おしょロ)

おさへる【抑・押】オサエル〔近07・同源〕

(アフ)(アフ)(アフ)(アツ)はアフの促音化した慣用音。凸凹(でこぼこ)

おさらぎ【大佛】〔姓名・地名2723〕

鎌倉市の古地名。
[源]「さらき」とは神佛へ供へ物をする皿の意か。奈良縣御所市蛇穴(さらぎ)(〒639-2272)も同源か。∴大佛次郎(小説家)。

おサンどん

「お(サン)・お(サム)」兩説あり。

おし【唖】〔近06〕

(おふし)

おしあひ【押合】-アイ〔近06〕

∴〜へしあひ。

おジギさう【含羞草】-ソウ〔植物〕

[源]お辭儀(おジギ)はまた時宜(ジギ)から。

おしね【晩稻】

[源](おそ)+(いね)近06には「をしね」とあり、「()し稻」と考へたものか。

おしまひ【仕舞】オシマイ

(をは)」と混同しやすい。

おじや

雜炊の女房言葉。
[源]「じや」は粥を煮る時の擬音語といふ。

おじゃんオジャン〔表音〕

近世、鎭火の際に半鐘をジャンと打った事から、終了の意。

おしょロ【忍路】〔地名(北海道)107〕

小樽市(〒048-2561)。
刑部(おさかベ)

おしろい【白粉】

[源]「御白き」のイ音便。「おしろひ」ならず。

おす

挨拶言葉。
[源]「お早うございます」の極端な省略。

おせえ【遲】〔表音〕

「おせい」ではない。⇒ええぢゃないか

おセッカイ【節介】

[源]切匙(セッカヒ)(味噌こそぎ篦)に由來するといふ。字音(カイ)は宛字といふが、一般におセッカヒとはしない。

おそい【晩】〔同源〕

(バン)(アン)

おそれる【恐・怖・虞・懾】〔同源〕

(キョゥ)(キョゥ)・懼()懾伏(セフフク)慴伏(セフフク)。また悚伏(ショゥフク)とも書き、意味は近似するが假名遣は異る。∴危惧(キグ)=危懼(キグ)=危虞(キグ)

オタギ【愛宕】〔地名74〕

京都市(山城國)の郡名。
[源]tang→(タウ)愛宕(アタゴ)

おちいる【陷】〔同源〕

坎穽(カムセィ)=陥穽(カムセィ)

おぢおぢ【怖々】オジオジ〔近01〕

[源]おどおど。怖々(おづおづ)()ぢる

おちゃっぴい

[源]お茶挽き。

おぢゃるオジャル

[源]「お()であり」の約(岩)。∴〜丸。

おちょこ【豬口】

(コウ)

おぢる【怖】オジル〔恆6・8-1〕

[源]「(おど)し」の自動詞形(岩)。文語おづ。怖々(おぢおぢ)

オツ
オツ(ot)21乙
ヲツ(uot)27u

おづおづ【怖々】オズオズ〔近01〕

[源]「()づ」の終止形を重ねたもの(岩)。おどおど。怖々(おぢおぢ)()ぢる

おっかない

[源]「おおこはい」の轉。∴おっかなびっくり。

おっくふ【億劫】オックウ 旧オククフ

(オク)(コフ)。極めて長い時間が經ってもやる氣が出ない事から。『日國』は「オククフ」

おっさか【忍坂】〔地名274〕

奈良縣(大和國城上郡)櫻井市(〒633-0005)。
『隅田八幡宮銘文』癸未(503)年に意紫沙加宮(オシサカのみや)()をオと讀むのは、呉音以前のものと考へれらる。刑部(おさかベ)

おっちょこちょい

オットセイ【膃(ヲッ)肭臍】オット-〔動物〕

[源]アイヌ語onnep起源。膃肭(ヲツドツ)はその漢譯。陰莖が漢方藥として珍重されたため(セイ)の字が加はったものといふ。

おてもやん〔表音〕

熊本縣民謠。

おてんば【お轉婆】

[源]蘭語ontembaarからといふ。

おと【音】〔近06〕

おとうと【弟】〔近10・恆2〕

[源](おと)す、(おと)る、の「おと」と同根(岩)。「おとひと」のウ音便。乙姫(オトひめ)

おどおど

怖々(おづおづ)

おとぎばふこ【御伽婢子・御伽這子】-ボウコ

人形の一種。また書名。
()

オトクニ【乙訓】〔地名131〕

京都府(山城國)の郡名。
長岡京の舊地。(クン)

おどける【戲】

[源]おどく。「お道化(ダウクヱ)」は宛字。諧謔(カイギャク)詼謔(クヮイギャク)

おとしめる【貶】〔近06〕

おとす【落】〔近06〕

越度(ヲチド)

おどす【威・嚇】〔近06・同源〕

[源](おづ)の他動詞形(岩)。()()(をどし)

おとづれる【訪】オトズレル〔近03・恆7〕

[源]音+(つれ)る。

オトひめ【乙姫】

[源]弟姫。處女(をとめ)愛媛(えひめ)

おとる【劣】〔近06〕

[源](おと)す、(おと)と同根(岩)。

おとろふ【衰】オトロウ〔近06*〕

[源]オトリ(劣)アヘ(合・敢)の約(岩)。

おに【鬼】〔近06〕

[源]「隱」の古い字音onに、母音Iを添へた語といふ。(ボニ)(ラニ)の類(岩)。字音(オム)とは無關係。

おのおの【各】〔近06〕

[源](おの)+(おの)∴〜馬は飼ひたるや(武田節)。

おのごろ【磤馭盧】〔地名784〕

(イン)

おのづから【自】オノズカラ〔恆7〕

[源]「(おの)(から)」の意。ツは連體助詞。カラは生れつきの意(岩)。

おばこ〔表音〕

∴庄内〜。

おばしま【檻】

欄干。
『和名抄』に於波之萬(オバシマ)拘欄(コウラン)高欄(カウラン)の漢語的表現。

おはすオワス〔近05〕

∴釋迦牟尼は美男に〜。

おはやうオハヨウ〔近18〕

[源]「お早くございます」のウ音便。

おひ【追】オイ〔近06〕

オビ【飫肥】〔地名1758〕

日向國宮崎郡(日南市)。
。『日國』は「をび」とするが理由は不明。或は近世の宛字小肥(をび)によるか。∴〜杉。

おびえる【怯】〔恆4〕

(おび)

おびきよせる【誘き寄せる】

「帶引く」、「()き引く」説などあり、假名遣未詳。

おひずる【笈摺】オイ-

()うて背負子(しょひこ)(おひずる)ヶ岳は石川縣の山名。

おヒャゥ【大鮃】オヒョウ〔動物〕

[源]大きな(ひらめ)の意。

おびやかす【劫・脅】〔同源〕

劫迫(ケフハク)脅迫(ケフハク)

おびゆ【怯】〔近19〕

文語下二段動詞。
(おび)える

おひわけ【追分】オイワケ〔近04〕

∴越後〜。

おふ【生】オウ

文語四段動詞。
[源]「(おほ)」を活用させた語。植物などが大きく育つ意。類義語「()え」は芽生え生じる意(岩)。()える()淺茅生(あさぢふ)麻生(あさふ)賀名生(あなふ)粟生(あふ)蒲生(がまふ)桐生(きりふ)芝生(しばふ)芹生(せれふ)園生(そのふ)武生(たけふ)丹生(にふ)能生(ノふ)埴生(はにふ)日出生(ひぢふ)室生(むろふ)柳生(やぎふ)

おふし【唖】オウシ〔近09〕

(おし)

オフミ【邑美】オウミ〔地名982〕

鳥取縣(因幡國)の郡名。いま鳥取市。
『正倉院文書』神龜三(726)年に「海郡」。「大海」の意か。青海(あをみ)

おほい【多】オオイ〔近07〕

[源]「多し」「多き」のイ音便。平安後期の多政方(おほのまさかた)は朝廷樂家。十市郡飫富(オフ)郷(今の田原本町)を出身地とする。

おほいた【大分】オオイタ〔地名1380〕

もと豐後國の郡名。後に縣名。景行天皇が行幸され、廣大肥沃のため碩田(おほきだ)と名づけ給うた。

おほいに【大】〔恆5〕

[源]おほきにのイ音便。

おほえやま【大江山】オオエヤマ〔地名788〕

京都府加佐郡大江町の千丈ヶ岳。
源頼光が酒呑童子(シュテンドゥジ)を退治したといふ傳説の山。∴〜生野の道の遠ければまだふみも見ず天の橋立(百人一首60)。

おほえやま【大江山・大枝山】オオエヤマ〔地名128〕

京都府右京區大枝(おほえ)町。
丹波へぬける山陰街道の峠道「(おい)の坂」は大枝(おほえ)の轉といふ。

おぼえる【覺】〔近15・恆4〕

[源]オモホエの轉(岩)。(おぼ)

おほきい【大】オオキイ〔近07〕

おほきにオオキニ〔表音〕

關西方言。
[源]大きに。(おほ)いに

おほぎまち【正親町天皇】オオギマチ〔姓名〕

[源]正親司(おほぎみつかさ)(大君)。

おほギャゥ【大仰・大形・大行・大業(ゲフ)】オオギョウ

關西方言。

オホケのみこと【意富祁命・億計王】オオケノミコト〔姓名〕

仁賢天皇(第二十四代)の御名。
(オク)袁祁命(ヲケのみこと)(顯宗天皇)

おほしかふち【凡河内】オオシコウチ

古代姓。
[源]「かはふち」の約、一説に「かはうち」の約(岩)。姓「河内」は通常「かうち」。伊福部(イフキベ)∴〜躬恆(ミツネ)(百人一首)。

おほせ【仰】オオセ〔近08〕

(あふ)」と混同して「あふせ」と誤りやすい。爲果(しおほ)せる

おほち【大内】オオ-〔地名1244〕

香川縣(讚岐國)の郡名。
『和名抄』には「おふち」の訓注あり、古形とすべきか。凡河内(おほしかふち)

おほぢ【祖・祖父】オオジ〔近01・06〕

[源]大+(ちち)大君ヶ畑(おぢがはた)(〒522-0321)は滋賀縣大上郡多賀町の地名。小父(をぢ)

おほぢ【大路】オオジ

[源](おほ)+(みち)小路(こうぢ)と混同して「おうぢ」などと誤りやすい。

おほて【大手】オオ-

王手(ワゥテ)とは異る言葉だが、しばしば混同される。∴〜搦手。

おぼねだし【生保内東風】

秋田で海に向かって吹く、暖く乾いた強風。
[源]田澤湖町生保内(おボナイ)(〒014-1201)から。()

おほばこ【車前草】オオ-〔植物〕

[源]大葉子。

おほはら【小原】オウ-・オオ-〔地名255〕

奈良縣高市郡明日香村(〒634-0106)。
藤原氏發祥の地。上代より大原・小原を混用したらしい。行政上はオハラと呼ぶが、現在もオオハラが優勢で、表記も「オウハラ」「オオハラ」は一定しない。大原(おほはら)大原野(おほはらの)

おほはら【大原】オオ-〔地名79〕

京都府左京區(愛宕郡)の東北方一帶。
『地名79』に「古より大原とも小原とも」とあり、またこの地の「大原女」は「おほはらめ・おはらめ」兩樣に讀まれる。大原野(おほはらの)と同樣に小鹽山(をしほやま)清和井(セガゐ)がある。芹生(せれふ)福井縣遠敷郡上中町小原(をはら)(〒919-1514)は、京都大原出身の者が開發した傳説があるといふ。

おほはらの【大原野】オオ-〔地名129〕

京都市西京區(乙訓郡)の西方一帶。
大原野神社は藤原氏の氏神。小鹽山(をしほやま)清和井(セガゐ)が著名。

おほばんぶるまひ【大盤振舞】オオバンブルマイ

語源は「わうばん(埦飯)振舞」。現代假名遣でもオオバン・オウバンの差ができる。

おほひ【大炊】オオイ

[源]大飯(おほいひ)の轉。「おほ+い」ではない。「大炊帝」は淳仁天皇の稱。「大飯」は福井縣(若狹國)の郡名。平成十八年「おおい町」成立。

おほひ【被・覆】オオイ〔近09〕

おほふ【被・覆】オオウ〔近07〕

おほみわ【大神】オオ-〔地名272〕

奈良縣磯城郡の神社。
[源]大三輪(おほみわ)『記崇神』に「意富美和(オフミワ)之大神」とあるのは古形。神酒(みわ)鳥取縣東伯郡北條町下神(しもつわ)(〒689-2105)も似た語源か。

おほむかふ【大向】オオムコウ

一説に連用形「むかひ」のウ音便で「おほむかう」ともいふ。

おほやけ【公】オオ-〔近08〕

おぼゆ【覺】〔近19〕

文語下二段動詞。
(おぼ)える

おほゐがは【大堰川・大井川】オオイガワ〔地名123〕

淀川に合流する京都市の川。
川に(ゐせき)を設けて流れを調節した。『古今集』は大井河(おほゐがは)とするも、靜岡縣の大井川(おほゐがは)とは別。

オムド【音頭】オン- 旧オン-

[源]頭トウ

オムドのせと【音戸瀬戸・隱(ヲン)渡-】オン- 旧オン-〔地名1130〕

廣島縣東部の海峽。
平清盛の開鑿にかかる。

おめえ【御前】〔表音〕

「おめへ」ではない。⇒ええぢゃないか

おめでたう【御目出度】-トウ〔近10〕

字音(タク)による宛字。難有度(ありがタウ)なども同樣。∴明けまして〜ございます。

おも【面】〔近06〕

おもい【重】〔近06〕

おもだか【澤瀉】〔植物〕

[源]面高(おもだか)慈姑(くわゐ)の原種。

おもと【萬年青】〔植物〕

[源]宇佐の御許(おもと)山から。大本(おほもと)の意とも。

おもはく【思惑(ワク)】-ワク

∴〜が外れる。

おもほゆ【思】オモオユ〔近19〕

文語下二段動詞。
[源](おも)ふの自發形(岩)。

おもろサウシ-ソウシ

神言を口に唱へる意味の動詞「思ふ」の變化形といふ。

おもんじる【重】〔恆8-1〕

おもんみる【惟】〔近21〕

文語上一段動詞。
[源]思ひ+みる。

おやぢ【親父・親仁(ジ)】-ジ

彌次馬(やジうま)∴地震雷火事〜。

おやま【女形】

小山(をやま)の轉とする説もあるが、『日國』は假名遣未詳で「おやま」とする。()

オヤマカ〔表音〕

俗曲『ぎっちょんちょん』。

おゆ【老】〔近18〕

文語上二段動詞。
()

オランダ【和蘭陀・荷蘭】〔外來〕

()。時にヲランダとも。和クヮの慣用音はヲ、和尚(ヲシャゥ)など。

おり【滓・澱】〔近06*・同源〕

(デン)(デン)と同源。淀川(よどがは)はまた澱江(デンカゥ)とも。

おりもの【織物】〔近06〕

おりる【下】〔近07〕

おれ【俺】

(われ)」の連想から「をれ」とするのは誤り。

おろか【愚】〔近06〕

おろしかワン【大漁灣】〔地名〕

長崎縣(對馬國)下縣郡。
由來ならびに假名遣不明。

おろそか【疎】

[源]「おろ」は(あら)の母音交替形(岩)。

オロロンバイ〔表音〕

熊本縣『五木の子守唄』などにあり。「おろろんばい、ころろんばい」は「ころりと横になって寝よ」の意。

おゐど【御居處】オイド

おヱシキ【御會式】オエ-〔近14〕

オン
オム(om)旧オン53音
オン(on)25()\28恩
ヲン(uon)26u\26u\27u鰛(鰮)24u\27u()
▼穩(ヲン)、隱(イン/オン)

【か】

(ka/ha)15佳[カイ]\39可hhhhhh\39個(个)\41h\41加40伽\41h廈(厦)\41家\41hhhh假(仮)hh\41h\41h\41賈價(価)
クヮ(kua/hua)15u[クヮイ]\40uh41uh\40uh\40uh\40uh41u\40u41u\40u\41u\41u\41uhhhh譁(嘩)\41uhhh40uhh
▼佳(カ)←圭(クヱイ)の形聲系列は二系統に分れる。
 詳細は【けい】の解説參照。
▼寡(クヮ)、夏(カ)

カ【加】〔表音〕

平假名「か」、片假名「カ」の原字。

カ【可】〔表音〕

變體假名「」の原字。

カ【閑】〔表音〕

變體假名「」の原字。(カン)

か【香】〔音訓〕

(カゥ)は字音。「か」「かをり」は訓。

カ【呵】

「呵凍」は凍ったものにハアハアと息を吹きかけて溶かすこと。日本漢字音ではカ行であるが、原音はハのやうな發音であった。呵呵大笑(カカタイセウ)なども同樣。

(ga/ha)39我峨(峩)\40伽39h41駕\41牙\41衙
グヮ(gua/hua)15uh畫(画)\40u\41u

カイ
カイ(kai/hai)14丐\15解(觧)h蟹(蠏)h\15拐\15街\16介界(堺畍)1516堺\16戒h\16皆h\16h\19h16h\19改\19h\19開\19凱\19h
クヮイ(kuai/huai)14u會(会)h繪(絵)檜(桧)\15u\16u怪(恠)\16u\16u壞(壊)h懷(懐)\17u\18uh\18uhhh\18uh\18uh\18uh囘(回)hhhhh\20uh
邂逅(カイコウ)(kaihou)は雙聲字ならず。
▼遺(イ・ユイ)、貴簣饋匱櫃(クヰ)、潰(クヮイ)
▼海(カイ)、悔晦誨(クヮイ)

かい【櫂】〔近12*・13・恆5・同源〕

[源]「()き」のイ音便。奈良時代の語で、イ音便は極めて少ない(岩)。(タウ)(タウ)(ダウ)意宇(オウ)竿(さを)

ガイ
ガイ(gai/hai)14h\14蓋(盖葢)\15()\19hh16hh\19慨\19\19愾\19礙(碍)\20乂+14艾
グヮイ(guai/huai)14u\18u
▼街崖(ガイ)圭(クヱイ)の形聲系列は二系統あり、
 詳細は【ケイ】の解説參照。
▼鎧凱剴皚(ガイ)、磑(グヮイ)

カイけ【皆生】〔地名1010〕

鳥取縣米子市の温泉地。
[源]『地名』では海部(カイフ)の轉かといふ。

カイぞへ【介添】〔恆5・音訓〕

[源]()()へのイ音便(岩)。字音(カイ)由來ではない。

かいだに【栢谷】〔地名〕

岡山市(〒701-1149)。
(かや)は國訓。

かいつぶり【鳰】〔動物〕

[源]『大言海』は()きつ(むぐ)りつの意とする。(にほ)

かいて【書】〔近13〕

かいと【垣内】〔地名〕

主として近畿に分布する地名。垣などで圍った集落に由來する。
[源]「かきつ」の轉(岩)。垣外・貝津・開都・街道・海道などとも。水海道(みつカイダウ)

かいなで【掻撫】〔恆5〕

[源]()()で、の音便形(岩)。

ガイに【我意】

古語であるが、甚しい意で方言に殘る地域が多い。

かいニョ【垣入】

礪波平野に見られる屋敷森に圍まれた農家。

かいまき【掻卷】〔恆5〕

[源]「()()き」のイ音便。

かいまみる【垣間見】〔恆5〕

[源]垣間見(かきまみ)る、のイ音便。

カイマン【caiman】

鰐の一種。
和語ではない。

かいらぎ【梅花皮・鰄】

蝶鮫の魚皮で刀劍の裝飾、また井戸茶碗の見どころの一。
梅花皮岳(かいらぎだけ)は山形新潟の縣境にあり。

かうコウ〔恆2〕

[源]「()く」の音便形(岩)。ただし「どうして」は「だうして」ではない。()

カゥガイ【慷慨】コウガイ〔聯綿〕

「k-」の雙聲字。∴悲憤〜。

かうがい【笄】コウガイ〔近10・12・13・恆2・5〕

[源]「髮掻(かみか)き」の音便形(岩)。『日本百名山』によると群馬栃木懸境の皇海山(すカイサン)は、(かうがい)山から皇開(クヮゥカイ)山への轉かといふ。

かうがうしい【神々】コウゴウシイ〔恆2〕

[源]神々(かみかみ)し、のウ音便

カゥクヱイジ【香花寺】コウケイ-〔地名〕

滋賀縣東淺井郡びは町(〒526-0132)
クヮクヱ建花寺(ケングヱイジ)

カウシ【格子】コウシ〔近10・恆2〕

[源](カク)+()のウ音便。格天井(ガウテンジャゥ)はガウと濁る。∴〜縞。∴〜戸をくぐりぬけ。

カウジ【柑子】コウジ〔植物〕

[源]柑子(カムシ)の轉(岩)。

ガゥジャゥ【強情・剛情】ゴウジョウ〔同源〕

キャゥガゥ(カゥ)

かうじょう【上八】コウ-〔地名〕

福岡縣宗像郡玄海町(〒811-0132)。
由來ならびに假名遣未詳。

カウズカ【好事家】コウズカ

()は唐音。

かうぞ【楮】コウゾ〔恆2〕

[源](かみ)+()のウ音便。

かうだ【紫合】コウダ〔姓名〕

丹羽基二氏の説によると、死講(シコウ)(紫合(シカフ))の迎田(むかうだ)の訛であり、「()+(あは)し」をかけた佳字であるといふ。地名の紫合(ゆうだ)も同樣の起源。

かうダウ【革堂】コウドウ〔地名29〕

京都市上京區。西國十九番行願寺。
[源](かは)のウ音便。

ガゥタム【剛膽・豪(ガウ)膽】ゴウタン 旧-タン〔同源〕

(ガゥ)(gang)・(ガウ)(gau)。二字は字音假名遣は同じだが、元音は全く異る。

カウチ【高知】コウ-〔地名1350〕

縣名。
もと河中(かうち)山。山内一豐が城を築いたが、洪水をきらひ高智(カウチ)山に改稱したといふ。

かうち【河内】コウチ〔近10・音訓〕

字音()由來ではない。『日國』は「かふち」とする。凡河内(おほしかふち)富山縣西礪波郡福岡町澤川(〒939-0151)は、ソウゴウと讀むが「さうがう」とすべきか。

かうぢ【麹・糀】コウジ〔近01*・恆2・6〕

[源](かび)+()ち、のウ音便。∴〜菌。∴千代田區〜町。

カウツサン【高越山】コウツ-〔地名〕

徳島縣麻植郡の山名。阿波富士。
カヲツサンではないだらう。毛越寺(モウツウジ)

かうっとコウ-〔表音〕

呼び掛け。「かうっと」かもしれない。

かうのとの【長官の殿】コウノ-

[源]カミノトノの音便形(岩)。「かんのとの」とも。(かみ)(かみ)(かみ)小督(こがう)

かうばし【香】コウバシ〔近10・10・恆2・音訓〕

[源]「香+(くは)し」のウ音便。キャゥカゥの字音由來ではない。

かうぶり【冠・被】コウブリ〔近10〕

[源]「かがふり」のウ音便(岩)。∴昔男初〜して(伊勢物語)。

かうべ【首】コウベ〔近10・恆2〕

[源]上部(かみへ)または髮部(かみへ)のウ音便。∴稔るほど〜を垂れる稻穗かな。

かうべ【神戸】コウベ〔恆2〕

[源]「かみへ」のウ音便。地名としては「がうど」「がうと」「かんべ」が多く、「かうべ」は例外的。他に西多摩郡檜原村「かのと」、靜岡縣吉田町「かんど」、愛知縣武豐町明神戸(ミャゥジンど)、鳥取縣日南町神戸上(かどのかみ)、岡山縣津山市「ジンゴ」などあり。

カゥミ【香美】コウミ〔姓名〕

歌手名。廣瀬香美。
コオミ・コウミの兩發音が聞き取れ、表音的にはいづれの假名で表現すべきか不明。香美(カミ)

かうむる【被・蒙】コウムル〔近10・恆2〕

[源]「かうぶり」の轉(岩)。∴蒙御免。

かうもり【蝙蝠・洋傘】コウ-〔近10・恆2・聯綿〕

[源]川守の意(岩)。「かはぼり」のウ音便。蝙蝠(ヘンフク)は「p-」の雙聲字。∴〜傘

カオシュン【高雄】〔地名(臺灣)147〕

原住民語音ターカウに高雄(たかを)を宛てたもの。カオシュンはこれの北京語讀み。(カウ)(ユゥ)(hiong)。

カオダイケウ【高臺教】-キョウ

越南の新興宗教。
(カウ)

カオリナイト【kaolinite】

陶土成分の名。
[源]景徳鎭の地名高嶺(カオリン)の轉。→(カウ)

カオルン【九龍・Kowloon】〔外來〕

香港の地名。
廣東音に由來すると思はれるが、假名書きならカウロンと描寫した方が近いか。(キウ)・龍リョゥリュゥ

かおれだけ【川上岳】〔地名2227〕

岐阜縣(飛騨國)の山名。
「上」を「うれ」と讀む地名は、吉城郡河合村中澤上(なかさうれ)(〒509-4306)など岐阜縣(飛騨國)に分布し、水源を意味するといふ。(こずゑ)の意の古語「(うれ)」に由來すると推定されてゐる。 (かは)+(うれ)で「かほれ」かもしれない。『地名2227』に「川上は方言カホレと云ふ」とあり。

かかづらふ【拘】カカズラウ〔恆7〕

ナカソウレ

カガト【香登】〔地名910〕

岡山縣(備前國和氣郡)備前市(〒705-0012)。また赤穗線の驛名。
(カゥ)(hiang)・(トゥ)

かかはる【關・係・拘】カカワル〔同源〕

(クヮン)(カン)干渉(カンセフ)關渉(クヮンセフ)とも書くが、假名遣は異る。(セフ)は川+歩からなる會意文字。(セウ)とは無縁。「干」は「をかす」意。

かがひ【歌燿】カガイ

[源](かき)+(あひ)の約(岩)。

カク
カク(kak/hak)04確43h\04角\04殼(殻)\3704較[カウ]\37+04覺(覚)\37攪(撹)[カウ]\43各44格\43h\44hh\45uh\45革\45h\45鬲
クヮク(kuak/huak)42u43uh45uh\43u\43u擴(拡)\43uhh\45uh畫(画)h\45u

かく【掻】〔同源〕

(サウ)(サウ)

ガク
ガク(gak/hak)04岳\04學(斈h)\04嶽\04樂(楽)\43咢\43h\44額

カグやま【香具山】〔地名264〕

大和三山の一。
『萬葉集』では香山(カグやま)(カゥ)(hiang)。

かけづる【驅】-ズル〔恆7〕

語源不明のため假名遣は確實ではない。「擦る」との關連も未詳。

かけひ【筧】

[源]懸樋(かけひ)人名の場合、カケヒ・カケイの兩讀あり。(とひ)

かける【缺】〔同源〕

(ケム)(あくび)は(ケツ)の略字としても使はれるが、本來は別義別音。 欠缺(ケムケツ)(クヱツ)(クヰ)

かげろふ【陽炎・蜻蛉】カゲロウ〔恆2〕

[源]「かぎろふ」の轉(岩)。以前はウ音便の「かげろう」とも考へられた。「輝く」とは別語。蜻蛉(とんぼ)∴『蜻蛉日記』。

かこむ【圍】〔同源〕

()は日本獨自の略字。和語()からの連想と考へられる。

かさねぎ【襲・褶】〔同源〕

(シフ)(シフ)

カザミ【汗衫】

薄い汗取りの衣裳。
[源]字音カンサムの轉(岩)。(サム)

かじか【河鹿】〔動物・音訓〕

[源](かは)+鹿。字音()ではない。鰍澤(カジカザハ)は山梨縣南巨摩郡の地名。

カシュー【cashew】〔植物〕

漆の代用品。またカシューナッツは食用。
加州(カシウ)などの漢字に由来するものではない。

かじる【齧】〔近02*〕

かず【數】〔近02*・03〕

[源]「(かぞ)ふ」と同根(岩)。

かずのこ【數の子】

[源](にしん)の古名「かど」に由來するといふ。「かづのこ」とすべきかもしれない。

かずへ【主計】カズエ

律令の官。
[源]かぞへる。豫算を立案し、田租の出納を司るのが主税(ちから)寮。

かずを【和男】カズオ〔姓名〕

一夫・一雄・一男・和朗・和夫・和雄・和男などの他、「和生」を宛てる場合もあり、「かずふ」とは考へにくい。園生(そのふ)なども同樣。ただし作家の桐野夏生は女性であり、「なつを」ではなからう。()∴皇女和宮(かずのみや)

がたい

體格のよいこと。
[源]「がかい」と圖體(ヅウタイ)の混交語といふ。

かたじけない【忝・辱】〔近01〕

(テム)(テン)の形聲文字といふが、字音は合はない。

かたづ【固唾】-ズ〔恆7〕

[源]固い+(つば)∴〜を呑む。

かたは【片輪(わ)】-ワ〔恆1〕

[源]「は」は物の端の意(岩)。片輪(かたわ)は宛字。

かたへ【片方】-エ〔近15〕

カタム【荷擔・加擔】-タン 旧-タン

()()

かたゐ【乞食・乞丐】-イ〔近11・12〕

[源](かた)+()(かったゐ)∴異土の〜となるとても。

かぢ【梶・舵】カジ〔近01・02・恆6〕

∴由良の門をわたる舟人〜をたえ(百人一首46)。

かぢ【鍛冶】カジ〔近01*・02・恆6〕

[源]金打(かなうち)の約「かぬち」の轉(岩)。()は別字。∴村の〜屋。

かぢき【梶木・旗魚】カジキ〔動物〕

丈夫な顎で船の(かぢ)を突きとほす意といふ。

かぢめ【搗布】カジメ

昆布の一種。
()つ」は臼でつく意。「おかちん(餠)」もこの意味から。

カツ
カツ(kat/hat)29hhh+34渇26h\31h29\32戛(戞)\32h
クヮツ(kuat/huat)30u闊(濶)31u\30uh\32uh

かつ【勝】

(ショゥ)(セフ)(かつ・はやい)は近義だが、假名遣が全く異る。戰勝(センショゥ)戰捷(センセフ)勝利(ショゥリ)捷利(セフリ)

ガツ
グヮツ(guat/huat)26u

カッカ〔表音〕

火の燃える樣。一般にクヮックヮとはしない。

カッカウ【恰好】カッコウ 旧カフカウ〔聯綿〕

カフカウの促音化。子音は「k-h-」と續くため雙聲字ではない。格好(カッカウ)は書換へ字。約めて「恰好(カッコ)いい」などとも。∴無〜。

かづける【被】カズケル〔恆7〕

[源](かづ)くと同根(岩)。∴鉢かづき姫(御伽草子)。

かづさ【上總】カズサ〔地名3152・音訓〕

舊國名。
[源](かみ)+()+(ふさ)字音の(ソゥ)に由來するものではない。下總(しもふさ)

かったゐ【癩】カッタイ

乞食(かたゐ)∴〜の瘡うらみ。

かつて【曾・嘗】

カッテと促音に讀むのは近世以降。

かつを【鰹・松魚】カツオ〔近07・恆3〕

[源]堅い+(うを)本來(ケン)は別種の魚だが、(かし)と同樣に國訓で宛てたもの。(つよ)∴目には青葉山杜鵑初〜。

かて【糧】〔同源〕

(リャゥ)(リャゥ)の異體字。ただし食料(ショクレウ)

ガテウ【鵝鳥】ガチョウ〔動物〕

[源]()はガーガーといふ鳴き聲に由來する。

かどはかす【勾引】カドワカス

[源](かど)ふ。

かなサナ【金鑽】〔地名3061〕

埼玉縣兒玉郡神川村の神社。武藏二宮。
(かな)(訓)+(サン)(音)の湯桶讀み。

かなしい【悲・哀・愛】〔近13〕

かなづ【奏】カナズ〔恆8-1〕

[源]かなでる。∴上野奏樂堂。

カナフ【加納】カノウ〔姓名〕

苗字の一。また地名も全国に分布。狩野(かのう)

かなふ【叶・適】カナウ〔同源〕

[源](かね)+(あふ)の約(岩)。(ケフ)(ケフ)の古字。簡化漢字で(ケフ)(エフ)の略字とする。協和(ケフワ)=叶和(ケフワ)

かなへ【鼎】カナエ〔近16〕

[源]金瓮(かなへ)の意(岩)。∴〜の輕重を問ふ。∴鼎談。

かならず【必】〔近03〕

[源](かり)ならず。

カなり【可成・可也】

可成は宛字。()

かね【金】〔音訓〕

訓「かね」は字音キム・コムに由來するものではない。

カネボウ【鐘紡】

會社名。
[源](かね)ヶ淵(バゥ)績の略。カネバウであるべきだが、固有名詞は改め難い。

かねる【兼】〔音訓〕

「かぬ(かねる)」は訓、ケムは音。(かま)

かのう【狩野】〔姓名〕

苗字の一。
加納(カナフ)∴〜芳崖。

かのえ【庚】〔近16〕

[源]金の()

かのヂョ【彼女】-ジョ

かは【川・河】カワ〔近04〕

かは【皮・革】カワ〔近04〕

がは【側】ガワ

時計の側面など「金がは」と表現する。

かはいい【可愛】カワイ-〔恆5〕

[源](かほ)+()ゆしの轉(岩)。可愛(カアイ)は漢語風の宛字。固有名詞はカアイとする例多し。可愛岳(えのだけ)∴カチューシャかはいや、別れのつらさ(カチューシャの唄)。

かはいがる【可愛】カワイ-〔近04*〕

かはいさう【可愛想・可哀相】カワイソウ

かはうそ【獺・川獺】カワ-〔恆2〕

恆3は(かはをそ)だが、これは古形とすべきであらう。(をそ)

カハシ【合志】カワシ〔地名1680〕

熊本縣の郡名。
今はゴウシと読む。『持統紀』十(696)年に皮石(かはし)郡。←(カフ)

かはせみ【翡翠】カワ-〔動物〕

「せみ」は古名「そに」の轉。「山せみ」もあり。赤翡翠(あかセウビン)は少微セウビセウミの宛字か。

かはづ【蛙】カワズ〔恆7〕

(かへで)

かはひ【河合】カワイ〔姓名・音訓〕

苗字の一。
重箱讀みの()+(あひ)ではなからう。河井(かはゐ)

かはら【瓦】カワラ〔近05〕

[源]梵語カッパーラの音譯。土器(かはらけ)(かはら)+()

かはら【香春】カワラ〔地名1447〕

福岡縣(豐後國田川郡)の町名。
『豐前國風土記逸文』に鹿春(かはる)郡。

かはる【代・替・變】カワル〔近05〕

かはわ【川曲・河曲】カワ-〔地名2678〕

川匂(かはわ)は神奈川縣中郡二宮町(〒259-0125)の地名。川匂神社は相模國二宮。 河曲(かはわ)は三重縣(伊勢國)の郡名。酒匂(さかわ)川と同類か。浦和(うらわ)

かはゐ【河井】カワイ〔姓名〕

苗字の一。
河合(かはひ)

かはをそ【獺・川獺】-ウソ〔恆3〕

(かはうそ)

かひ【貝】カイ〔近11〕

魚介(ギョカイ)(カイ)は甲羅の意で貝類を指す。これをしばしば魚貝(ギョかひ)と誤るが、『日國』は「魚貝(かひ)」の見出しをたててゐる。

カヒ【甲斐】カイ〔近11*〕

舊國名。
[源](かひ)腑甲斐(フガヒ)ない」は「言ふかひなし」の略とも。 宮崎縣延岡市には大峽(おほかひ)町の地名あり。∴甲斐甲斐(カヒガヒ)しい。

かひこ【蠶】カイ-〔近11〕

[源]()()略字(サム)(テン)を形聲音符にするといふが、サムとテンでは音がかなり異る。

かひで【鷄冠井】カイデ〔地名132〕

京都府向日市(山城國乙訓郡)(〒617-0004)。
長岡京大内裏跡。『石清水八幡宮文書』延久四(1072)年に「蝦手井」。松永貞徳の門人に鷄冠井(かへでゐ)令徳あり。(かへで)

カフ【甲】コウ

辭書上はカフ/ケフ(唐音カン)だが、『和名抄』に古布(コフ)とあり、龜の甲、爪の甲などの意に限りコフだったらしい。甲高(カンだか)(かに)(カフ)の音變といふ説もあるが肯ひ難い。

かふ【買】カウ〔同源〕

()()の同源字。賣り買ひする字義は近いが、(バイ)とは異る。沽券(コクヱン)にかかはる。

カフカ【甲賀】コウカ〔地名512〕

滋賀縣(近江國)の郡名。
『敏達紀』に豪族鹿深(かふか)臣あり。←(カフ)∴〜者。〜衆。

かべ【河邊】〔地名・音訓〕

東京都青梅市(〒198-0036)。
()は字音か訓か未詳。()は訓であらう。

かへで【楓・鷄冠井】カエデ〔植物〕

[源](かへる)+手。紅葉(もみぢ)鷄冠井(かひで)

かへりみる【省・顧】カエリミル〔近21・16〕

文語上一段動詞。
セィシャゥは生セィシャゥ+目からなる形聲文字。(セウ)+目ではない。

かへる【蛙】カエル〔近15〕

かへる【囘・歸・返・還】カエル〔近15・同源〕

(クヮイ)(クヰ)(まは)∴北囘歸線。

かへる【孵化】カエル〔近16〕

がへんず【肯んず】ガエンズ

かほ【顏・貌】カオ〔近07〕

かま【鎌】〔音訓〕

[源]字音(ケム)から來たとする説あり。()ねる

かまきり【螳螂・蟷螂】カマキリ〔聯綿・同源〕

[源]鎌切(かまきり)「-ang」の疉韻字。蟷螂(タゥラギ)ともいふが近世の語か。∴〜の斧。

かまける〔音訓〕

山田孝雄説では字音(カム)由來といふ。

がまずみ〔植物〕

[源]「ずみ」は「染める」意といふ。

かまど【竈】〔同源〕

(エウ)(カウ)を音符とする形聲文字。(エウ)はその異體字。(カゥ)(kang)と(カウ)は別音。∴民の窯は賑はひにけり。

がまふ【蒲生】ガモウ〔地名525・姓名〕

()∴〜氏郷。

カミ【香美】〔地名1335〕

高知縣(土佐國)の郡名。
[源]明治以前はカガミと讀んだ。古代の「鏡作部」に由來するといふ。(カゥ)(hiang)。郡内には香我美(カガミ)町あり。香美(カゥミ)

かみ【紙】

[源](かみ)は簡カンケンの字音に由來するといはれる。「-n」であるがカニとはならなかった。(ふみ)手紙(てがみ)

カミオカンデ

スーパーカミオカンデは岐阜縣吉城郡神岡(かみをか)町(地名2237)の鑛山跡に設けられたニュートリノ觀測装置。
カミヲカンデとすべきかもしれないが、固有名詞は改め難い。

かみカウチ【上高地】-コウチ〔地名2383〕

長野縣南安曇村の景勝地。
本來は神河内(かみかうち)であり、上高地(かみカウチ)は近年の稱。偶然にも假名遣は一致する。

かみくづ【紙屑】-クズ〔近02〕

かむ【咬・噛】〔同源〕

(カウ)(ガウ)咀嚼(ソシャク)は「s-」の雙聲字。

ガム【癌】ガン 旧ガン

癌・岩・巖ともに「ガム/ゲム」。(いは)

カムイ【神居(ゐ)】〔地名〕

アイヌ語で神の意。
旭川は神居(かむゐ)古譚(〒078-0185)。積丹岬西方に神威(かむヰ)岬、その南方は古宇郡神惠内(かもヱナイ)村など、多くワ行の漢字を宛てる。

カムサハムニダ【感謝-】

朝鮮語の挨拶言葉。
(カム)。越南語のありがたうは感恩(カムオン)

カムじる【感】カン- 旧カン-〔恆8-1〕

『學研大漢和』は改訂版から「カムじる」と明記。(キム)じる

カムスウ【函數】カン- 旧カン-

關數(クヮンスウ)は書替字。

かむづまる【神座】カンズマル

[源]←神+(しづ)まる。かんづまる。

かむナビ【神南備】

神の鎭る山。カンナビとも。
甘南備(カムナビ)(〒584-0054・地名177)は大阪府富田林市の地名。(カム)

カムマンがふち【含滿ヶ淵・憾〜】カン- 旧カン-〔佛教・地名3510〕

大谷川の溪谷。日光東照宮西南方にあり。
「含(憾)滿」は不動明王の種子字。

カムラム【橄欖】カンラン 旧カンラン〔聯綿〕

「-am」の疉韻字。

カムランワン【金蘭灣】〔外來〕

越南(ベトナム)の地名。
キムコム

かめゐど【龜戸】カメイド〔地名2993〕

東京都(下總國葛飾郡)江東區。
[源]井名「龜ヶ井」が、この地の古稱「龜島」と重なり成立したものといふ。假名遣未詳。『日國』が「かめゐど」としたのは地名の由來からか、あるいは具體的な用例に基くものか不明。平成十五年、香取神社に「龜の井」復活。元は付近の梅屋敷にあり。∴〜天神のうそ替へ。

かも【鴨】〔表音〕

[源]字音(ガン)によるといふ説もあるが、韻尾m・nが合はない。字音(アフ)はアーップといふ鳴き聲から。

かもゐ【鴨居】-イ〔近11・恆5〕

カヤ【加悦】〔地名815〕

京都府の町名。大江山(おほえやま)附近。
エツエチ

かや【茅・萱】〔同源〕

茅屋(バウヲク)=茆屋(バウヲク)

カヤのヰン【高陽院・賀陽院】-イン〔地名27〕

桓武天皇皇子賀陽(カヤ)親王の邸宅。
(カウ)(ヤゥ)

かよひ【通】カヨイ〔近12〕

がらがら〔表音〕

がらくた【瓦(グヮ)落多・我(ガ)樂多】

[源]「がら」は物が觸合ふ音。

がらんどう

[源]副詞「がらんと」から。字音伽藍堂(ガラムダゥ)ではない。

かりうど【狩人・獵人】カリュウド〔恆2〕

[源]「かりびと」のウ音便。(レフ)

かりとる【刈取】〔同源〕

芟除(サムヂョ)はまた刪除(サンヂョ)とも書くが、假名遣は異る。

カルラ【迦樓羅】〔佛教〕

鳥神。藥師十二神將の一。
インドネシアガルーダ航空の名はこれに因む。→()・樓ロウ

かれひ【鰈・王餘魚】カレイ〔動物〕

[源](から)+(えひ)

かろんじる【輕】〔恆8-1〕

カワイヤノー〔表音〕

鳥取縣『貝殼節』。

かわく【乾・渇】〔近04・05・恆1〕

[源]「かわ」は物のさっぱりと乾燥したさまをいふ擬態語(岩)。『大言海』などは()+()くとする。∴人こそ知らねかわくまもなし(百人一首92)。

かをる【香・薫】カオル〔近07・08・恆3・同源〕

[源]()折りの意(岩)。「シクラメンのかほり」など、「かほる」「かほり」と誤る例多し。 薫衣香(クヌエカゥ)は「薫」の字音kun由來。 馥郁(クフイク)は「-k」の疉韻字。

カン
カム(kam/ham)旧カン54勘\54h函(凾)h\54坎\55敢\55h5659\55h\58hh54感hh55h\58歉\58h陷(陥)\59監h鑑(鑒)h\59h
カン(kan/han)29乾hhh\29侃\29h\29干刊(刋)竿h杆(桿)hhhhhh+31骭\29h32艱\29看\29栞\29h\31姦\31\32間hh31澗\32hh\32柬31諫(諌)\44羹[カゥ]\59甲[カフ]\
クヮン(kuan/huan)30uhh浣(澣)+31uh\30u()\30u\30uh\30u\30uh32u\30u31u\30uhhhhh\30uh歡(歓)罐(缶)觀(観)hh灌(潅)26u勸(勧)34u\31uhhhh34u\31uh\31u關(関)\31uh\32u\34u()
▼甘柑拑箝鉗坩疳蚶嵌(カム)、邯(カン)
 「邯鄲」は河南省の地名。韻を合せたものか。
 學研漢和大字典では「拑箝鉗」のみ慣用音カン。
▼菅[漢]カン[慣]クヮン(菅家(カンケ)を參照)。
 官棺管館(舘)クヮン
▼澣(クヮン)、幹(カン)だが、「澣」は(クヮン)の異體字。

ガン
ガム(gam/ham)旧ガン54hh\54龕\58嵒59癌\59岩\59巖(巌)
ガン(gan/han)29岸\31雁\31顏(顔)\31鳫\32眼
グヮン(guan/huan)26u\26u30u31u\30uh

ガンがぜ【雁甲羸】〔動物・音訓〕

[源]甲羸(かせ)は小さい雲丹。字音甲カフケフに由來するものではない。

かんがへる【考】カンガエ-

[源]「かむがふ」の轉。「か」は、ありか・すみかの「か」。所・點の意。「むかふ」は兩者を向合せる意。二つの物事をつき合せて、その合否を調べただす意(岩)。(カウ)または(ケム)(カム)などの字音由來とする説もある。勘合船(カムガフセン)など、考へ合せる事を勘合(カムガフ)といふが、關聯はなからう。(かんが)みる(おい)

かんがみる【鑑】〔近21〕

文語上一段動詞。
[源](かがみ)・かがみるの轉。字音(カム)に由來するものではない。(かんが)へる

カンケ【菅家】 旧クヮンケ〔姓名〕

菅原道實。
百人一首などではクヮンケとする。(クヮン)(クヮン)などからの聯想であらうが、廣韻などの韻書に基づく字音假名遣は(カン)である。(くだ)

カンサイ【山本寛齋】〔姓名〕

假名遣は寛齋(クヮンサイ)が正しいが、個人名は改め難い。

かんざし【簪】

[源]髮刺(かみさし)の音便形(岩)。

かんじき【樏橇】

ガンジス【恆河】〔外來〕

(コゥ)(hong)。字音假名遣と合はない。

カンジン【肝腎】

書替へ字で肝心(カンジム)とするが、臟器の場所も假名遣も異る。

カンだかい【甲高】

[源]カンは甲カフケフの唐音。カフが「-p」から「-m」へと音變したものではない。(カム)高いとも書くが假名遣は一致しない。疳症(カムシャゥ)癇性(カンシャゥ)も合はない。

カンタン【邯鄲】

(カム)音符の形聲文字がほとんどカムである中、(カン)のみ異例なのは、(タン)と韻を踏んだものか。蟲名の邯鄲もその鳴き聲による。

カンチロリン〔表音〕

俗曲『かんちろりん』。

カントン【廣東】〔外來〕

北京語はクヮントン、廣東語はクォントンのやうな發音。→(クヮゥ)(kuang)・(トゥ)(tong)。香港(ホンコン)

かんナフ【桑納】カンノウ〔地名3246〕

千葉縣八千代市(〒276-0006)。
くはんナフ→くゎんナフと變化したものか。

カンパン【甲板】

[源]カンは甲カフケフの唐音。船員用語としては甲板(カフハン)とも。(ジフ)

カンフー【功夫】

(コゥ)(kong)。(コゥ)を「カン」と發音する地域は少なく、音の由來不詳。

【き】

(ki/hi)05企\05伎\05奇(竒)崎(嵜)\05u\05h\05枳\05羈羇(覊)\06器(噐)\06棄(弃)\06u\06祁\06冀\06几\06h\06u\06耆\06覬\06u龜(亀)\07hhhhhh\07己\07其棋(棊)\07h煕(熈)\08hhhhh\08幾\08既\08毅\08汽氣(気)\08祈\08旡
クヰ(kui/hui)旧キ05u\05uhh\05uh\05u\06u\06u\06u\08uhhh\08uh\08u06u\08u06u\08uh\08u歸(帰皈)
▼遺(イ・ユイ)
 貴簣饋匱櫃(クヰ)、潰(クヮイ)

(gi/hi)05伎\05宜\05祇\05義hh犧(犠)\05h戲(戯)\06u\07欺\07疑\08沂
グヰ(gui/hui)旧ギ05u僞(偽)\08u

キイ【紀伊】〔地名678〕

舊國名。
[源]好字化ならびに二字とするためにつけ、長音化したもの。『古事記』に「木國」「紀國」。紀伊國屋(キのくにや)は書店名。閉伊(ヘイ)囎唹(ソオ)

キーセン【妓生】

(セィ)(siang)。

キールン【基隆】〔地名(臺灣)21〕

(リュゥ)(long)。

キウ【九】キュウ〔同源〕

キウは書類の改竄を防ぐための書き方。 キウはクークーといふ鳩の鳴き聲。キュウ(kiong)・キフ(kip)ではない。(あつ)める

キウセン【求仙・九仙・気宇山】キュウ-〔動物〕

倍良(ベラ)の一種。
雌は體に九つの線がある事によるといふ。→(キウ)(キウ)

きうらぎ【嚴木】キュウラギ〔地名1598〕

佐賀縣東松浦郡の町名。
[源](きよ)ら+木。嚴島(いつくしま)

きうり【胡瓜】キュウリ〔恆2・音訓〕

[源]()+(うり)字音()由來ではない。梅胡瓜(うめきう)⇒もろきう

きえる【消】〔近15・恆4〕

()

ギエン【義捐】

義援(ギヱン)は書替字。(エン)(すてる)と(ヱン)(たすける)では、假名遣・意味ともに異る。∴〜金。

きかふ【城飼】キコウ〔地名2529〕

靜岡縣(遠江國)の郡名。
『藤原宮木簡』に紀甲(キカフ)郡。

キキャゥ【桔梗】キキョウ〔植物〕

古名キチカゥ。秋近(あきちか)う野はな(桔梗(キチカウ)の花)りにけり白露のおける草葉も色かはりゆく(紀友則・古今集)。

キク
キク(kik/hik)01菊\01鞫

きこえる【聞】〔近15・恆4〕

きこゆ【聞】〔近19〕

文語下二段動詞。

きさい【私市】〔地名3112〕

武藏國埼玉郡。
私部(きさいベ)の語は(きさき)に由來する。近世には騎西(キサイ)の私市藩あり。同様の地名は京都大阪にも。

きじ【雉】〔近01〕

[源]「きぎし」の短縮(岩)。「きぎし」は鳴き聲によるものか。∴〜も鳴かずば撃たれまい

キシャゥ【記章】キショウ

徽章(クヰシャゥ)も近義だが假名遣は異る。

キシャゥ【氣性】キショウ

また氣象(キシャゥ)とする場合あり、假名遣は偶然に一致する。∴よい御〜だ。

きず【創・傷・瑕・疵】〔近02・03・同源・聯綿〕

(サゥ)(サゥ)(シャゥ)創傷(サゥシャゥ)は「-ang」の疉韻字。∴毛を吹いて〜を求める。∴ダンナハイケナイワタシハテキズ。

きスギ【來生】〔姓名〕

苗字。(スギ)と讀むのは原音シャング(siang)に由來するものと思はれる。「來生たかを」は歌手名。

キチ
キチ(kit/hit)21吉\22u

キツ
キツ(kit/hit)21吉\22u\25乞\47喫[ケキ]\

きづき【杵築】〔地名1043〕

島根縣簸川郡。出雲大社(杵築宮)の所在地。
出雲(いづも)

きづく【築】キズク〔近03・恆7・音訓〕

[源](きね)()く意。字音(チク)に由來する言葉ではない。 元は假名遣が同じであったものが、現代假名遣で書き分けるやうになった稀有な例が「築く」と「氣づく」、「力盡く」と「力付く」。築地(ついぢ)

ギッシャ【牛車】

[源](ギウ)の促音化。ギュッシャではない。(ジフ)

キット【急度・屹度】

[源]キトの促音化。屹度(キツト)急度(キフト)は宛字。

きづな【絆】キズナ〔近02〕

きづま【氣褄】キズマ〔恆7〕

人の機嫌。
∴〜を合はす。

きぬ【衣・絹】

[源]キヌは「絹」の字音kenの轉じたものであらう(岩)。

きぬがは【鬼(クヰ)怒川】〔地名3451〕

栃木縣の川。また温泉地。
『常陸風土記』に毛野(けの)川、平安時代に(きぬ)川、江戸期に至り鬼怒川と稱す。鬼の字音はクヰだが、鎌倉時代以降はキとの區別が消滅。

きぬた【砧・碪】〔同源〕

[源]衣板(きぬいた)(チム)(チム)(セム)(ジム)∴白妙の衣うつ〜の音も(源氏・夕顏)。

きのえ【甲】〔近16〕

十干の第一。
[源]木の()、の意(岩)。

きのふ【昨日】キノウ〔近09・恆2〕

(さき)∴つひに行く道とはかねて聞きしかど〜けふとは思はざりしを(古今集16・業平朝臣)。

きはまる【極】キワマル〔近05〕

[源](きは)まる。∴進退〜。

キハム【規範・軌(クヰ)範】-ハン 旧-ハン

∴文章軌範。

きはめる【究・窮】キワメル〔同源〕

[源](きは)める。(キウ)(キュゥ)は類義だが假名遣が異る。

キヒレ【給黎・喜入(いれ)】キイレ〔地名1835〕

鹿兒島縣(薩摩國)の郡名。また喜入は鹿兒島縣揖宿郡の町名(〒891-0203)。
(キフ)。明治三十年に喜入(キいれ)村を揖宿郡に編入。給黎(キヒレ)と同源と思はれるが、後世の宛字か。

ギボシ【擬寶珠】

[源](ねぎ)+帽子(ボウシ)の意といふ。長く(ハウ)(バウ)とされてきたが、ホウ・ボウが正しい。

きほひ【競・氣負(お)】キオイ〔近11〕

[源]「(きほ)ふ」の連用形の名詞用法。∴〜があるのは若さの特徴だ。

きみ【君】〔音訓〕

字音(クン)に由來するといふ説あり。ただし韻尾のn・mが合はず、「きに」ではない。

キム【金武】キン 旧キン〔地名(琉球)74〕

沖繩縣國頭部の町名。
(キム)+()の二字でキムか、または(キム)一字によるものか未詳。『地名』は村名に「キム村」、灣名に「キン灣」の假名を付す。

キム・イルソン【金日成】〔外來〕

北朝鮮主席。
(キム)・siang→(セィ)

キム・ヨンサム【金泳三】〔外來〕

韓國大統領。
キムコム・iang→(エィ)(サム)

ギムショゥ【吟誦・吟唱(シャゥ)・吟嘯(セウ)】ギン- 旧ギン-

吟誦(ギムショゥ)吟唱(ギムシャゥ)吟嘯(ギムセウ)はそれぞれ字義がわづかに異る。(とな)へる、(うた)ふ、(うそぶ)く。

キムじる【禁】キン- 旧キン-〔恆8-1〕

『學研大漢和』は改訂以降「キムじる」と明記。(カム)じる

キムぴらゴバゥ【金平牛蒡】キンピラゴボウ 旧キン-

「金平」は坂田金時(金太郎)の子。金比羅(コムピラ)とは無關係。()は呉音。琴平(ことひら)

キャ
キャ(kia/hia)40伽\42脚[キャク]\

ギャゥギャゥシ【行々子・仰々子】ギョウギョウ-〔動物・同源〕

→行カゥギャゥ・仰ギャゥガゥ

ギャゥギャゥしい【仰々】ギョウギョウ-

[源]『運歩色葉集』に「希有希有(ケウケウ)しく」とあり、この轉か。また業々(ゲフゲフ)しい、とも書く。

ギャゥサン【仰山・況山】ギョウ-〔表音〕

京都方言。
[源]古例はギョウ、ゲウ、ゲフであり、漢字表記「仰山」はギャウとギョウの區別消失以降(日國)。仰山(ギャゥサン)況山(ギャゥサン)

キャク
キャク(kiak/hiak)42却(卻)\44客

ギャク
ギャク(giak/hiak)42虐h\44逆

キャタツ【脚搨・脚立(たつ)】

[源]脚搨子(ターツ)は唐音讀みで、(タフ)の入聲韻尾が脱落してゐる。臺灣では(たたみ)にしばしば搨搨米(タタミ)の字を宛てる。

きゆ【消】〔近19〕

文語下二段動詞。
()える∴今かゝる御有樣を見え參せんずらん慚しさよ、消えも失せばや(平家物語小原御幸)。

キュウ
キウ(kiu/hiu)5052鬮\50臼舊(旧)\50丘\50久\50hh52h\50h\50求\50九\50咎\50h\50廏(廐厩)\52糾(糺)\52樛
キフ(kip/hip)53及h\53急\53泣\53給h
キュゥ(kiong/hiong)01宮\01弓

ギュウ
ギウ(giu/hiu)50牛

キョ
キョ(kio/hio)09\09去\09居\09巨\09虚hh\09車\09據(拠)\09擧(挙舉)\09筥h

ギョ
ギョ(gio/hio)09\09魚\09御\09圄\09圉

きよい【清・淨】〔聯綿〕

清淨セィセィシャゥジャゥは雙聲疉韻字。∴六根清淨(シャゥジャゥ)

キョウ
キャゥ(kiang/hiang)42享+44h\42強\42hhh44h\42h\42僵彊(強)\42姜\42羌\44h\44京(亰)\44驚\44梗\44竟競(竸)\47h\47經(経)
キョゥ(kiong/hiong)03共\03hhhhhh\03恐04跫\03廾48h\48兢\48矜
クヰャゥ(kiuang/hiuang)旧キャゥ42u筐(筺)\42u\44uh42uh況(况)
ケウ(kiau/hiau)35叫\35梟\35竅\36喬\37教\37餃
ケフ(kiap/hiap)58夾h峽(峡)h狹(狭)h57h挾(挟)h\60怯\60hh57h協(叶)

ギョウ
ギャゥ(giang/hiang)42仰\4344h\47h
ギョゥ(giong/hiong)48凝
ゲウ(giau/hiau)35尭h曉(暁)36翹
ゲフ(giap/hiap)60業

ギョウザ【餃子】

字音は餃カウケウだが、近代の外來語であり、ゲウザとはしない。燒賣(シウマイ)

キョゥジ【矜恃・矜持(ヂ)】

キンジは慣用音讀み。

キョおこ【景織子】

「遠山景織子」は女優名。
氣疎(けうと)

キョク
キョク(kiok/hiok)03h\03局\03曲\48亟\48棘
クヰョク(kiuok/hiuok)旧キョク48uh

ギョク
ギョク(giok/hiok)03玉\48嶷

キョン【羌】〔動物〕

鹿の一種。臺灣などに分布。
(キャゥ)の母音angがongとなるのは南方音由來の故か。

キョンシー【彊死】

漢土の幽靈。香港映畫で多用。
kiang→(キャゥ)香港(カゥカゥ)がhongkongとなるやうに、廣東音では「a」がしばしば「o」になる。

きらひ【嫌】キライ〔近12〕

きりふ【桐生】キリュウ〔地名3366〕

群馬縣(上野國山田郡)の市名。
()

きる【着】〔近21〕

文語上一段動詞。
(チャク)(チョ)の異體字。ただし「きる、きせる」意に限る。「いちじるしい、あらはす」時は一般に「著」。

キン
キム(kim/him)旧キン53禁\53金\53
キン(kin/hin)21巾\21緊\21h\22u\25斤hh26h\25筋\25菫槿21瑾\48+21[キョゥ]\
クヰン(kuin/huin)旧キン21u22u\22u21u箘(箟)

ギン
ギム(gim/him)旧ギン53吟\53崟
ギン(gin/hin)21銀+25垠25齦\21憖

キンカジュー【kinkajou】〔外來〕

中南米の哺乳類。
和語由來ではない。

ギンナン【銀杏】 旧-アン〔植物〕

ギンアンの連聲。(アン)は唐音。(アンズ)公孫樹(いちゃう)

【く】

(ko/ho)01宮[キュゥ]\01h[コゥ]\03供[キョゥ]\03廾[キョゥ]\10倶\10句h+51枸51狗h[コウ]\10矩\10區(区)驅(駆駈)\10吁\10瞿\10窶\11苦\11庫\50久[キウ]\50九[キウ]\51口[コウ]\51垢[コウ]\51h[コウ]\

く【來】〔近21〕

文語カ變動詞。

(go/ho)10具\10愚\10虞+11麌\49uh[コゥ]\

グあひ【具合】グアイ

實際にはグワイのやうに讀んでゐる。澤庵(タクアム)をタクワンと讀む如し。羽合(はあひ)

くいる【悔】〔近12・12・13・恆5〕

ヤ行上一段動詞
()

クウ
クゥ(kong/hong)01空

グウ
グウ(gou/hou)10禺[グ]51偶
グゥ(gong/hong)01宮

クーニャン【姑娘】

[源]niang→(ヂャゥ)

くえる【崩】

[源]文語くゆ。古語だが、方言や地名に殘る場合あり。(つひ)える

グエン【阮】〔外來〕

越南の王朝名。
(グヱン)

クエンサン【枸櫞酸】

(エニシ)

クゴこと【箜篌琴】

[源]→(コウ)

くさ【草・艸・莽】〔同源〕

(サウ)(サウ)(マゥ)(mang)。草莽(サウマゥ)は疉韻のやぅであるが、元音は全く異る。∴〜の根を分けて搜す。

くさつ【草津】〔地名3334〕

群馬縣(上野國吾妻郡)の町名。温泉地。
[源]温泉を臭水(くさうづ)と形容したもの。(みづ)∴〜よいとこ一度はおいで(草津節)。

くじ【籤】〔近01*〕

∴阿彌陀〜。

くじく【挫】〔近01〕

∴強きをくじく。

ぐじゃぐじゃ

くじる【抉】

(こじ)

くず【葛】〔近03・音訓〕

字音(カツ)によるものではない。葛餠(くずもち)久壽餠(クズもち)と書く場合あり、假名遣は一致する。甘葛(あまづら)∴戀しくは訪ね來てみよ和泉なる信太(シノダ)の森のうらみ葛の葉(蘆屋道滿大内鑑(あしやダウマンおほうちかがみ))。

くず【國栖・國巣】〔地名291〕

奈良縣吉野郡。
[源]國に住む者の意。クニはアメ(天上の國)に對して、地上の國の意(岩)。常陸國や吉野地方など、風俗を異にした土着の種族「くにす」の約。名産の吉野葛(よしのくず)とは無關係。佐伯(サヘキ)

くずは【楠葉】〔地名308〕

大阪府枚方市。
『記崇神』に久須婆(クスバ)(わたり)。「樟葉宮」は繼體天皇の宮都。『和名抄』は葛葉(くずは)郷。

くだ【管】〔同源〕

(クヮン)(クヮン)菅家(カンケ)

ください〔恆5〕

クタミ【玖潭】〔地名1039〕

島根縣平田市久多見(クタみ)町(〒691-0034)の古名。
(タム)

くちずさむ【口遊】

「すさむ」は心のおもむくままの事をする意の動詞。「手すさび」など。

クヂュウ【久住・久重】-ジュウ〔地名1401〕

九州の山名。主峰は「久住山」だが、山群としては「久重山」と書く。
[源]古名救覃(クタミ)山または朽網(くたみ)山が久住(くすみ)山となり、これを音讀したものといふ。(タム)(ヂュウ)(ヂュウ)(tiong)は漢字の原音としては相當に隔たるが、偶然にも假名遣は同じ。九重(ここのへ)久住(クヂュウ)兩町があるため、「阿蘇くじゅう國立公園」は平假名書きとなった。

くぢら【鯨】クジラ〔近01*・02・恆6〕

[源]一般にヂとジの混亂は、京都では室町末期ごろ廣まるが、クヂラは早く院政期ごろクジラとも(岩)。∴〜尺。

クツ
クツ(kot/hot)24u+27u27u

くづ【屑】クズ〔恆7〕

[源](くだ)く、のクダと同根(岩)。

くつがへす【覆】-ガエス〔近14〕

クッキャゥ【屈強】-キョウ〔同源〕

[源]元は究竟(クキャゥ)から。屈彊(クッキャゥ)と書くこともあり、(キャゥ)(キャゥ)は同字。(つよ)

グヅグヅ【愚圖々々】グズグズ〔恆8-2〕

愚圖(グヅ)は宛字だが、假名遣は合ふ。圖∴『愚圖の大忙し』(山本夏彦)

クヅリュゥがは【九頭龍川】クズ-ガワ〔地名1893〕

福井縣の川。
室町期以前は(くづれ)川といった。頭トウ

くづれる【崩】クズレル〔恆7〕

[源](くだ)く、のクダと同根(岩)。(くづほ)れる」は崩れるやうに坐り込む意。

くつわ【轡・銜・勒】〔近04*・05・恆1〕

[源](くつ)+()の意(岩)。または口割(くちわり)の意とも。∴〜をはめる。〜蟲(がちゃがちゃ)。〜を竝べる。〜形。(○の中に十)

クドム【瞿曇】 旧-ドン〔佛教〕

釋迦の姓ゴータマの音譯。
(ドム)

くは【鍬】クワ〔近04〕

くはだつ【企】クワダツ〔近04*〕

くはふるに【加】クオウルニ

くひな【水鷄】クイナ〔動物〕

くまがい【熊谷】〔地名3077〕

埼玉縣(武藏國大里郡)の市名。
(くま)+(かひ)で「くまがひ」とも考へられるが、恐らく(やつ)が變化した「くまがい」であらう。「くまがや」とも讀むから後者か。∴〜次郎直實。

くまのい【熊の膽】〔音訓〕

()

クマラジフ【鳩摩羅什】-ラジュウ〔外來〕

西域僧。クマーラ・ジーヴァ。多くの佛典を漢譯。
→鳩キウ(ジフ)

くもゐ【雲居・雲井】-イ〔近11〕

∴〜にまがふ沖つ白波(百人一首76)。

くゆ【悔】〔近18〕

文語上二段動詞。
()

くら【藏・倉】〔同源〕

(ザゥ)(サゥ)

くらい【暗】〔同源〕

アムオム・闇アムオム・陰イムオム暗澹(アムタム)は「-am」の疉韻字。 (ボウ)()(モゥ)()・冥メィミャゥ(マゥ)。すべてが「くらい」といふ訓を持つわけではないが意味として共通する。

クラキ【久良】〔地名2765〕

神奈川縣(武藏國)の郡名。今の横濱市。
リャゥラゥ(liang)。のち久良岐(クラキ)郡とも。

くらふ【喰】クラウ〔同源〕

健啖(ケンタム)=健啗(ケンタム)

くらゐ【位】クライ〔近11・12・恆5・音訓〕

[源](くら)+()の意。高くしつらへた席に坐ること、またその坐る場所(岩)。字音()によるものではない。岐阜縣大野郡の位山(くらゐやま)は笏の材料となる一位(イチヰ)の特産地。∴〜人身を極める。〜倒れ。〜負け。

くる【來】〔近22〕

口語カ變動詞。

くるわ【廓・郭】〔近04・05・恆1〕

[源]曲輪(かこひ)の意か。

くるわくるわ【來】

くれなゐ【紅】クレナイ〔近11・12・恆5・同源〕

[源](くれ)+(あゐ)の約。カゥコゥと紅コゥは近い音ではない。∴から〜に水くくるとは(百人一首17)。

くろうと【玄人】〔近10・恆2〕

[源]「くろひと」のウ音便。素人(しろうと)∴〜筋(相場を專業とする者)。

くろしほ【黒潮】-シオ〔近07〕

クヮイシム【快心・會心】カイシン 旧-シン

快心(クヮイシム)會心(クヮイシム)、いづれも假名遣は一致する。

クヮイセキ【懷石・會席】カイ-

懷石(クヮイセキ)會席(クヮイセキ)、それぞれ異る言葉だが、同一視される事あり、假名遣も偶然に一致する。

クヮイフク【恢復・囘復・快復】カイ-

假名遣は一致するが、「快復」は意味が病氣の平瘉に限られる。

クヮウコツ【恍惚・慌惚】コウ-〔同源・聯綿〕

「h-」の雙聲字。(クヮゥ)(クヮゥ)(クヮゥ)∴『〜の人』(有吉佐和子)。

クヮゥタゥ【荒唐】コウトウ〔聯綿〕

「-ang」の疉韻字。∴〜無稽。

グヮカイ【瓦解】ガ-

瓦壞(グヮクヮイ)と書く場合もあるが、假名遣は異る。

グヮゴゥジ【元興寺】ガ-〔地名202〕

奈良縣の寺名。
鬼の傳説から、中世にはガゴウジ・ガゴゼなどが鬼の異名となる。濁音の連續は怪物の語感にふさはしい。

クヮシ【華氏】カ-

温度單位の一。
獨逸人ファーレンハイト(Fahrenheit・華倫海)氏の考案にかかる。(クヮ)

クヮジウジ【勸修寺】カジュウジ〔地名158〕

京都山科の寺院名。
クヮンジュジの轉。

クヮッコゥ【郭公】カッコウ〔動物〕

クヮッコンのやうな鳴き聲の表音。(クヮク)(コゥ)閑古鳥(カンコドリ)郭公(クヮッコゥ)の轉。『萬葉2-1755』に霍公鳥(ほととぎす)とあり、字音霍公(クヮクコゥ)由來か。

くゎっとカット〔表音〕

刮目または日照の樣子。字音(クヮツ)との關係は未詳。

クヮリン【花梨・花櫚】カ-〔植物〕

くわゐ【慈姑】クワイ〔近04*・05・11・12・恆1・5・植物〕

澤瀉(おもだか)⇒ゑぐし

クヮン【貫】カン

鮨の單位。(クヮン)の字が使はれるが確證はなし。(クヮン)かもしれない。

クヮン【罐】カン〔外來〕

「can」の音寫とすればカンでよいのかもしれない。 「缶」は「罐」の略字として使はれるが、本来は音フウ/フ。

クヮンジュ【光州】〔外來〕

朝鮮の地名。
(クヮゥ)(kuang)・(シウ)

クヮンジン【勸進】カン-〔表音〕

もと社寺建立の寄付を募る意だが、ひいて乞食を表す。熊本縣『五木の子守唄』の「おどまクヮンジンクヮンジン」はこの意といふ。九州ではクヮンの讀みを保存する地域が多い。∴辨慶の〜帳。

グヮンヂャゥ【頑丈】ガンジョウ

[源]強盛(ガゥジャゥ)の轉(岩)。岩乘(ガムジョゥ)岩疉(ガムデフ)岩丈(ガムヂャゥ)頑丈(グヮンヂャゥ)など、さまざまな表記あり、今は「頑丈」が一般的。

グヮンばる【頑張】ガン-

[源](ガン)張る、()に張る、などの語源説あり。頑張(グヮンば)る」は宛字。∴前畑頑張れ。

クヰシャゥ【徽章】キショウ

記章(キシャゥ)も近義だが假名遣は異る。

クヰソン【毀損】キ- 旧キ-

棄損(キソン)は書替へ字。「(こぼ)つ」と「(すて)る」では意味も假名遣も異る。∴名譽〜。

クヱ【九繪】クエ〔動物〕

魚名。
[源]老成すると體の縞模樣が汚くなるため垢穢(クヱ)の名がついたといふ。九繪(クヱ)は美稱。諸子(もろこ)はその老成魚で、朦朧魚(モゥロゥコ)または耄碌魚(モウロクコ)の意といふ。

クヱツ【尻】ケツ 旧ケツ〔音訓〕

俗にケツと呼ぶのは字音(クヱツ)からの借音。

くゑる【蹴】ケル〔近21〕

()」の古形。文語下一段動詞。
[源]字音(クヱツ)から來たとの説もあり。∴馬の子や牛の子に蹴ゑさせてん(梁塵祕抄)。∴當麻蹶速(タイマのくゑはや)

クヱンクヮ【讙譁・喧嘩】ケンカ 旧ケン-〔同源〕

「讙譁」「喧嘩」は「h-」の雙聲字。∴火事と〜は江戸の華。

グヱンシャゥ【玄象・玄上】ゲンショウ

琵琶の名器の一。

グヱンノゥ【玄翁・源翁・玄能(ノゥ)】ゲンノウ 旧ゲンヲゥ

玄翁和尚が用ゐた鐵製の大型の槌で、那須野の殺生石を割ったといふ。
[源]玄翁(グヱンヲゥ)の連聲。

クン
クン(kon/hon)24u\24uh\24uhhh勳(勲)hh\24uh

グン
グン(gon/hon)24u\24u羣(群)

くんづほぐれつ【組んづ解れつ】クンズ-

組みつ(ホグ)れつ。「つ」は完了の助動詞。

【け】

クヱ(kuia/huia)旧ケ12u[クヱイ]15u[クヮイ]\41uh\41uhh
(kia/hia)08h[キ]\08旡[キ]\08氣(気)[キ]\15懈[カイ]\16芥[カイ]\33uh[クヱン]\41家\41袈\41假(仮)

グヱ(guia/huia)旧ゲ14u[グヮイ]\
(gia/hia)13偈[ケイ]\15解(觧)[カイ]\19礙(碍)[ガイ]\41h\41h\41牙

ケイ
クヱイ(kuiai/huiai)旧ケイ12uh15u\12uh\12uh惠(恵)\12uh攜(携)
クヱィ(kuiang/huiang)旧ケィ44uh\47uh炯(烱)
ケイ(kiai/hiai)12啓\12契h\12h\12繋\12計\12詣\12h\12h溪(渓谿)h鷄(鶏)\12笄\12繼(継)\12薊\12h\13憩(憇)\13掲
ケィ(kiang/hiang)44京(亰)\44競(竸)\44卿\44慶\44敬\46u\46勁輕(軽)頸(頚)47徑(径)經(経)h45莖(茎)\46uh\47h\47hhh44荊\47uh螢(蛍)46u
(クヱイ)の形聲系列は大きく二系統に分れる。
 圭珪桂畦奎袿閨掛挂卦褂罫窪蛙鮭娃哇は、
  [呉]ゑ・くゑ・くゑい・くゎい
  [漢]わ・わい・くゑい・くゎい
 佳街鞋硅崖(崕)啀睚涯は
  (ガイ/ゲ)などとなる
 恚は例外的に(イ/イ[慣]ケイ)であり、
 封(ホゥ/フゥ)幇(ハゥ)は圭と無關係である。
 蛙は(ワ/ヱ)の他に[慣]あの音となる。
 また以下の三字は意味により二系統の兩方に跨る。
 鮭(クヱイ/クヱ)ふぐ、さけ
  (カイ/ゲ)肴
 娃(アイ/エ)美しい
  (ワ/ヱ)嬰兒
 哇(アイ/エ)吐く。
  (ワ/ヱ)吐く

ゲイ
ゲイ(giai/hiai)12倪猊(貎)\13藝(芸)
ゲィ(giang/hiang)44迎\44鯨

ケィウン【卿雲・慶雲】〔同源〕

ケィキャゥ・慶ケィキャゥ

けうとい【氣疎い】

うとましい。ケウトイ・キョウトイ、兩様の發音あり。『ぼっけえ、きょおてえ』は岩井志麻子の著。木強者(ボッケもん)景織子(キョおこ)

ケウユゥ【梟雄】キョウユウ〔同源〕

驍雄(ゲウユゥ)と同義。「けうゆぅ」は疉韻のやうに見えるが、原音は「ケウヨング」のやうな音で、韻は踏んでゐない。もし韻を踏むなら「けういう」または「きょぅゆぅ」となる。

けうら【清ら】キョウラ〔音訓〕

[源]「清ら」に同じ。キヨラをkyo:raと發音したので「けうら」と書いたもの(岩)。

ケーソン【開城】〔外來〕

朝鮮の地名。
→開カイ(ジャゥ)(siang)。

けえる【歸】〔表音〕

「けへる」ではない。⇒ええぢゃないか

けが【怪(クヱ)我】

[源]「穢れる」と同源か。怪我(クヱガ)は宛字。∴〜の功名(コゥミャゥ)。〜の高名(カウミャゥ)

けがれる【汚】〔同源〕

汚穢(ヲワイ)は「w-」の雙聲字。

ケキ
クヱキ(kuiak/huiak)旧ケキ47u

ゲキ
グヱキ(guiak/huiak)旧ゲキ47u\47u鵙(鴃)
ゲキ(giak/hiak)44劇\44戟\44隙\44屐\44郤\47撃\47激h\47h\47h\47鷁

げぢげぢ【蚰蜒】ゲジゲジ〔恆8-2〕

假名遣未詳。「げじげじ」説もあり。∴〜眉毛。

けぢめ【別・區別】ケジメ〔近01・恆6〕

締めるわけではないので「けじめ」とはならぬ。∴けぢめ見せる心なんありける(勢語)。

ケチャップ【ketchup】

一説に茄汁(ケジフ)の南方音に由來するといふ。

ケツ
クヱツ(kuiat/huiat)旧ケツ26u\33u決(决)\33uh\33uh\33u
ケツ(kiat/hiat)2634訐\26h+34碣\33h\33挈\33hh\34桀\34u缺(欠)

ゲツ
グヱツ(guiat/huiat)旧ゲツ26u
ゲツ(giat/hiat)34孑

けづくろひ【毛繕】〔近11〕

けっこう【結構】

日光(ニックヮゥ)を見ずして結構(ケッコウ)と言ふなかれ。∴〜毛だらけ猫灰だらけ。

ケッタイな【希代】

關西方言。希代(ケタイ)の促音化。∴〜な話。

けづる【削】ケズル〔近02・恆7・同源〕

(カン)(サン)(くしけづ)る。∴しのぎを〜。

ゲトウ【夏油】〔地名4302〕

岩手縣北上市の温泉地。
[源]アイヌ語由來といふ。イウ

けなげ【健氣】〔音訓〕

[源]()なり()の轉(岩)。字音(ケン)由來ではない。∴〜者。

けはしい【險】ケワシイ〔近05・同源〕

崔嵬(サイクヮイ)は「-ai」の疉韻字。また(シュツ)の緩讀といふ。∴〜しき山道のありさまを(源・早蕨)。

けはひ【氣配(ハイ)・化粧】ケハイ〔恆1〕

[源]()+(はひ)の意。氣配(ケハイ)は後世の宛字(岩)。ケワイと讀む筈のところ、漢字音に引かれてケハイと讀む。ただし鎌倉の「化粧坂」はケワイザカ。福島縣田村郡三春町化粧坂(〒963-7754)はケハイザカ。(よそほ)

けひ【飼飯】ケイ〔地名780〕

兵庫縣三原郡慶野(ケィの)松原の古稱(〒656-0306)。

けひ【笥飯・氣比】〔地名1860〕

笥飯浦は敦賀灣の古名。
同所に氣比(ケヒ)神宮・氣比(ケヒ)の松原あり。讀み方はケヒ・ケイ・キビなど一定しない。「氣比丸」は敦賀と朝鮮を結ぶ連絡船。振假名は「けひまる」。昭和十六年觸雷により沈沒。

けふ【今日】キョウ〔近09・恆2〕

[源]この日。今日日(ケフビ)

ケフのほそぬの【狹布の細布】

秋田縣鹿角郡(地名4628)特産で幅の狹い布。「せばぬの」とも。謠曲「錦木」の題材。
倭訓栞に「狹布をけふといふは音を略す、けふのほそぬのといふは文選讀の如し」とあり、(ケフ)+()の縮まったものであらうか。少輔(セウ)

ケミ【檢見】

稻の毛を見る意。
[源]もとケンミのンを表記しない形(岩)。字音の(ケム)由來ではない。

ケミす【閲】〔音訓〕

[源]「檢」の字音kemの後に母音Iを添へたケミを動詞語幹とした語(岩)。∴交戰スデニ四歳ヲ(ケミ)シ。

ゲム【驗】ゲン 旧ゲン

[源]縁起(エンギ)の倒置「ぎえん」からとも。∴〜をかつぐ。〜が良い。

けむくぢゃら【毛むくぢゃら】-ジャラ〔表音〕

尨犬(むくいぬ)を根幹とした擬態語。「じゃら」の根據は不明。

ケムドンばこ【儉飩箱】ケン- 旧ケン-

慳貪(ケンドム)とも。「儉約饂飩」の略といふ。

ケムのん【劍呑】ケン- 旧ケン-〔音訓〕

[源]「劍難」の轉といふ。「劍呑」「險呑」は宛字。字音(トン)と「のむ」の混同によるものか。

ケムマク【劍幕】ケン- 旧ケン-

[源]もと險惡(ケムアク)の連聲變化で「けむまく」となったもの。見幕(ケンマク)權幕(クヱンマク)とも書くが、假名遣は一致しない。

けむり【煙】〔同源〕

(エン)(エン)(イン)

ける【蹴】〔近21〕

文語下一段動詞。
古く「くゑる」であったが、現在一般には「ける」。當麻蹶速(タイマのくゑはや)は相撲の祖。(くゑ)

ケン
クヱン(kuian/huian)旧ケン26uhhh\33uh\33u\33uh縣(県)h\33u\33uh\34u26u()()\34u權(権)
ケム(kiam/hiam)旧ケン56嶮驗(験)h險(険)檢(検)儉(倹)58鹸6061劍(剣)\56黔\57兼h+58歉
ケン(kian/hian)26建+34鍵\26h\26h\26獻(献)\32間\33牽h\33研\33肩\33見\33h32慳\33繭\33h顯(顕)\34乾\34件\34遣\34u\34愆\34搴26蹇\34u\34甄\34虔
▼惓(ケン)、拳眷圈券綣倦捲(クヱン)
▼悁捐(エン)、狷絹(ケン)、羂涓鵑娟(クヱン)

ゲン
グヱン(guian/huian)旧ゲン26u\26u\32uh\33uhhh\34u
ゲム(giam/hiam)旧ゲン56驗(験)\57h\58減\60嚴(厳)
ゲン(gian/hian)26言\32h\33hhh\33h\34彦

ケングヱイジ【建花寺】ケンゲイ- 旧ケンゲイ-〔地名〕

福岡縣飯塚市(〒820-0049)。
クヮクヱ香花寺(カゥクヱイジ)

ケンゾー【高田賢三】〔姓名〕

正しい假名遣はケンザゥだらうが、個人名は變へ難い。

ゲンのショゥコ【現證據】〔植物〕

(ゲム)の證據、の説もあり。藥效確かな意といふ。

【こ】

(ko/ho)07己[キ]\09去\09虚\09據(拠)\09炬\11hh\11古hhhhhhhh39個(个)[カ]43h[カク]\11庫\11hh\11hhh\11股\11h虎(乕)h\11鼓(皷)\11h冱(冴)\11h壺(壷)\11h\11蠱\11賈\41u+11u11uh

(go/ho)07期\09御\11hhh\11五+09齬09圄\11hh冱(冴)h\11午\11呉\11h\51h\51h\51h\53檎[キム]\

こい【濃】〔近12・13〕

∴濃口醤油

コウ
カウ(kau/hau)37交h效(効)35皎\37hh\37攪(撹)\37hhh\37磽\37膠\38h\38浩hh37窖\38高稾(稿)h37敲h\38h\38攷37巧\38杲\38h\38槹\38皋(皐)\38睾\38羔
カゥ(kang/hang)04h\04h\04\04\42仰43昂\42向\42h\43岡\43康鱇44庚\43亢hhh44坑\4442h\4443h44hh\44h\44更+45硬\44羹\45hh\45耕(畊)\45耿\45鏗
カフ(kap/hap)54合h鴿+58h58恰\55hh54溘\59甲hh58岬55閘
クヮゥ(kuang/huang)43uhh廣(広)曠(昿)44uh鑛(鉱)礦(砿)\43uhh\43uhhhhhhhhh44uh\43uhh\43uh\45uhhh
コウ(kou/hou)\51h\51hhhhh\51勾(句)\51h\51口\51hh逅(遘)\51拘h鉤(鈎)\51叩\51\51h吼(吽)\51寇(冦)
コゥ(kong/hong)01公\01孔\01hhhh+04\01hhh鬨()\04\04\48h\49uh\49肯\49u\49u亙(亘)恆(恒)\49\49uh
▼工を音符とする形聲文字は、大きく二系統に分れる。
 ・工虹功攻紅汞訌鴻貢箜(コゥ/ク)
  空控倥(コゥ/クゥ)
  虹(コゥ/グ、グゥ)通常はこちら。
   (カゥ/コゥ)
 ・江項扛杠矼缸肛槓腔(カゥ/コゥ)漢音優先
  跫(カゥ/コゥ[慣]キョゥ)
「巧」の音符は「工」ではない。
▼共を音符とする形聲文字は、大きく二系統に分れる。
 ・共供拱蛬(キョゥ/ク)
  洪哄(コゥ/グ)
  鬨(閧)(コゥ/ク)「鬨」は通常こちらか。
 ・鬨(閧)巷(カゥ/ゴゥ)
  港(カゥ/コゥ)
▼降絳(カゥ/コゥ)
 降(カゥ/ゴゥ)
 佛教語では降伏(カゥフク)でなく、呉音の降伏(ゴゥブク)となる。降三世明王(ゴゥサムセミャゥワゥ)なども同樣。
▼冓構遘溝購媾搆覯(コウ)
 講(カゥ/コゥ)
 (コウ)(カゥ)(kang)は元來全く異った發音であった。

ゴウ
ガウ(gau/hau)38拷h號(号)\38囂\38敖\38hhhh
ガゥ(gang/hang)42強\42h\43剛
ガフ(gap/hap)54
グヮゥ(guang/huang)45uh轟(軣)
ゴフ(gop/hop)54h\60業\60劫(刧)
▼合を音符とする形聲文字は大きく四つの系統に分れる。いづれも佛教語以外は、漢音を優先。
 ・合盒洽(カフ/ゴフ)(ガフ)は慣用音。
  哈閤鴿蛤(カフ/コフ)
  答(荅)搭鞳(タフ/トフ)
 ・塔(タフ/タフ)
 ・恰袷(カフ/ケフ)
  洽(カフ/ゲフ)地名「洽水」に限り(カフ/ゴフ)
  袷(カフ/ケフ)あはせ
   (ケフ/コフ)次、ひかへ
 ・給翕歙(キフ/コフ)
  拾(シフ/ジフ)

コゥガ【嫦娥・姮娥】コウガ

月世界の女神。『准南子』に出づ。
(コゥ)の正字は「姮」。漢の文帝の敬避により「嫦」となる。(コゥ)(ジャゥ)では形聲音符がうまく合はないが、後に「じゃぅが」とも。嫦娥(チャンア)計畫(宇宙探査計畫)。

コウガフ【媾合】コウゴウ〔同源〕

また交合(カウガフ)と書くが、假名遣は異る。

コウず【困ず】

[源](コン)のウ音便。

こうぢ【小路】-ジ〔近01・02・10・恆2〕

[源]「こみち」のウ音便。京都では小路(こうぢ)、愛媛縣西條市は(こうぢ)、岩手縣では(こうぢ)と書くことが多い。また大阪や神戸では小路(セウぢ)と讀む。大路(おほぢ)と混同して「こほぢ」としてはいけない。∴〜隱れ。〜名。

こうなご【小女子】コウナゴ〔動物〕

玉筋魚(いかなご)の異名。
小女子(こをなご)は宛字。假名遣未詳。雜魚(ジャコ)

コゥのいけ【鴻池】〔姓名〕

(コゥ)(こふのとり)

コゥのす【鴻巣】〔地名3087〕

埼玉縣の市名。
(コゥ)(こふのとり)

コゥヤ【空也・弘也】〔姓名〕

〜上人。

コウや【紺屋】〔近10〕

[源]紺屋(コムや)のウ音便。鮮やかな藍色の顏料を紺青(コムジャゥ)また金青(コムジャゥ)とも。∴〜の白袴。∴〜のあさって。

ごうらき【椌木】〔地名〕

仙臺市(〒984-0044)。
東北方言で木の空洞をゴーラといふ。假名遣未詳。

コウリャン【高梁】〔植物〕

(カウ)(リャゥ)(liang)。北京語の發音はカオリャン(gaoliang)。

コウワ【媾和・講(カゥ)和】

講和(カゥワ)媾和(コウワ)の書替字とされるが、從來より多用されてゐる。(カゥ)(kang)と(コウ)(kou)はもと全く異った音である。

こえる【越・超】〔近15・恆4〕

()

こえる【肥】〔近15・恆4〕

()

ゴー・チョクトン【呉直棟】〔外來〕

シンガポール首相名。
(トゥ)(tong)。

コガ【久我】〔姓名〕

源顯房を祖とする。
キウをコとするのは、呉音以前のものか。

ごかい【沙蠶】〔動物〕

『大言海』は小飼(こかひ)と解釋してゐる。

こがう【小督】-ゴウ〔姓名〕

[源]『和訓栞』に官女の(カミ)の轉とする。長官(かう)殿(との)∴想夫戀。

コカコーラ【可口可樂】

()

こがす【焦】〔同源〕

焼眉(セウビ)焦眉(セウビ)∴焦眉の急。

こきふ【呼吸】-キュウ

()

コク
コク(kok/hok)01谷\01哭\01hh\01轂\02告h\46石[セキ]\49克剋(尅)\49刻\49h\49u(圀)\

ゴク
ゴク(gok/hok)03獄\48極

コクセンヤカッセン【國姓爺合戰】

→姓セィシャゥ(sing)。主人公は和(トゥ)内・和(タゥ)内。

コクヰデン【弘徽殿】コキ- 旧コキ-

内裏後宮の一。
[源](コウ)『色葉字類抄』に「コウクヰテン」。∴〜の女御。

こげ【芝】〔地名〕

草地を表す方言地名。岡山および愛媛縣周桑郡に分布。
時に長音化して「こうげ」。

ここ【之・此・茲・斯】〔同源〕

()()()()

こごえる【凍】〔近15・恆4〕

ここに【此・是・爰】〔同源〕

發語の助詞。
(イウ)(イウ)

こごゆ【凍】〔近19〕

文語下二段動詞。

こころばへ【心】-バエ

[源]「心延へ」の意(岩)。延繩(はへなは)

こころみる【試】〔近21〕

文語上一段動詞。

ゴザいます【御座】〔近13*・恆5〕

[源]「御座ります」のイ音便。宛字御座居(ござゐ)ます」は假名遣が異るため、好ましくないとされる。御座(ゴゼ)えやす

こし【越】〔地名2037〕

新潟縣の郡名。
[源]坂を越して行く地の意か(岩)。『舊事本紀』に高志(コシ)國造。後に北陸一帶を表す地名となる。(カウ)と假名遣が合はないが、高麗(コま)などしばしばコに宛てる。越後(ヱチゴ)

こじつけ

[源]「故事(コジ)つけ」「故實(コジツ)つけ」かといふ。(こじ)」との關係は不明。

ゴジラ

想像上の怪獸名。ゴリラと(クヂラ)の合成名といふ説あり。

こじる【抉】〔恆6〕

恆6は「こぢる」とし、「こじる」も可とする。『日國』は用例上から「こぢる」優勢としながら、從來説の「こじる」を立ててゐる。(くじ)⇒こじつけ

こずゑ【梢】コズエ〔近03・14・15〕

[源]()+(すゑ)の意(岩)。川上岳(かおれだけ)

ゴゼえやす【御座】〔表音〕

[源]ござります。ええぢゃないか

ゴゾンじ【御存知(ヂ)】

こちゃえ-エ〔表音〕

江戸俚謠『お江戸日本橋』。

こぢんまり【小】

小+ちんまり。

コツ
コツ(kot/hot)25乞\27u\27u\27uhhh

コッチャゥ【骨頂】-チョウ

[源]骨張(ほねば)る、の音讀。(チャゥ)(チャゥ)∴愚の〜。

ゴッツォウ【御馳走】

(ソウ)∴ごっつぁんです。

こっとひ【特牛】コットイ〔地名1194〕

山陰本線の驛名。
[源](こと)+()ひの約(岩)。特牛(ことひのうし)は大きな牡牛の古語。千葉市の犢橋(こてはし)なども同樣の語源。

ことごとく【悉・盡】〔同源〕

(シツ)(ジン)

ごとし【如・若】〔同源〕

(ジョ)(ジャク)

ことヂ【琴柱】コトジ〔近01〕

チュウヂュウ

ことば【言葉】〔同源〕

()()

ことひら【琴平】〔地名1269〕

香川縣(讚岐國那珂郡)の町名。金毘羅宮の門前町。
明治元年に「金刀比羅宮」となり、明治二十二年には町名が「琴平町」となる。(タウ)と假名遣が合はないが、刀自(トジ)などしばしばトに宛てる。金平牛蒡(キムぴらゴバゥ)

ことわけ【理由】〔恆1〕

ことわざ【諺】〔近04・05・恆1〕

[源](こと)+(わざ)

ことわり【理】〔近04・05〕

[源](こと)+(わり)∴理に過ぐ。理無し。

ことわる【斷】〔近04・恆1〕

[源](こと)+()る。∴斷り書き

このわた【海鼠腸】〔近04・恆1〕

「なまこ」の「はらわた」の鹽づけ。

コノヱ【近衞】コノエ

(コン)()はいづれも呉音。「近の衞」の略ではない。行方(ゆくへ)

こはいかに【此は如何に】

[源]()+は(助詞)+如何(いか)+に。童謠『浦島太郎』の一節「歸りてみればこはいかに」はしばしば「(こは)い蟹」と誤解された。

こはう【怖】コオウ

「怖く」のウ音便。∴〜ござります。

こはし【恐・怖】コワシ〔近05〕

(こはし)は名乘字。首相「犬養毅(木堂)」は「こはし」の他「たけし」「つよき」などとも呼ばれ、一定しない。

こはす【壞】コワス〔近05〕

(つひ)える

こひ【鯉】コイ〔近12〕

∴〜の瀧登り。

こひし【戀】コイシ〔近12〕

「戀」の字憶え歌は、「(いと)(いと)しと言ふ心」。 『徒然草』第六十二段の歌「ふたつもじ(こ)牛の(つの)もじ(い)すぐなもじ(し)ゆがみもじ(く)とぞ君はおぼゆる」は「戀しく」と解釋されてゐる。ハ行轉呼音の證左とされるが、一説に作者の延政門院が幼いゆゑの誤りとも。

こひねがふ【希・冀・庶幾】コイネガウ〔同源〕

()()()庶幾(ショキ)(シャゥ)希望(キバゥ)はまた冀望(キバゥ)と書く。∴行く先長きことを〜ふも(源・幻)。

コフ【國府】コウ〔地名〕

律令時代の國廳所在地に多く殘る地名。神奈川縣小田原市國府津(コフづ)(〒256-0812)など、コウと讀むものも多い。
徳島市國府(コクフ)府中(コウ)(〒779-3122)や下府(しもコフ)(山陰本線驛名)など、漢字は一定しない。

ゴフつくばり【業突張・強(ガゥ)突張・剛(ガゥ)突張】ゴウ-

(ガゥ)突張とも書くが、假名遣は異る。

こふのとり【鸛】コウ-〔動物・音訓〕

[源]「こふ」「くぐひ」は古語で白鳥の汎稱。(コゥ)(コク)も同樣。鸛と鴻はしばしば混同する。嘴廣鸛(はしびろこふ)はアフリカに棲息する奇鳥。鴻池(コゥのいけ)鴻巣(コゥのす)谷川健一氏によると、『萬葉集(5-813)』および『筑前國風土記逸文』にある子負(こふ)の原の兒饗石(こふのいし)とは、もと白鳥の意であり、皇子卵生傳説が安産石に變化したといふ。

こほげ【郡家】コウゲ〔地名989〕

鳥取縣などに分布する地名。

こほり【氷】コオリ〔近08〕

「冰」は「氷」の正字であるが、戰前の實態としてはさほど使はれなかった。高野(カウヤ)豆腐はまた「こほり豆腐」とも。

こほろぎ【蟋蟀】コオロギ〔聯綿〕

[源]コホロと鳴く聲によるといふ。蟋蟀(シツシュツ)は「s-」「-ut」の聯綿字。

コま【高麗・狛】〔地名〕

[源]高句麗の中の古馬(こま)古滿(こま)といふ小國の名が、やがて國名の代りとなったといふ(岩)。(カウ)と假名遣が合はないが、しばしば「こ」に宛てる。刀自(トジ)∴〜ねずみ。

こまい【氷下魚】〔動物〕

氷魚(ひを)。體の小さい意。

ごまかす

「誤魔(クヮ)す・胡魔(クヮ)す」は宛字。

こむ【込】〔音訓〕

「混む」と書く時あり。字音(コン)に由来するものではない。

コムぱる【金春】 旧コン-

金春(コムぱる)大夫をまた今春(コムぱる)大夫とも。金キムコム・今キムコム

こもがい【熊川】

朝鮮慶尚南道熊川産の茶碗。
[源]朝鮮語「(kom)(kai)」に由來する。近世前期は「こもがへ」とも表記(岩)。

コヤ【崑陽】〔地名436〕

兵庫縣伊丹市(攝津國川邊郡)崑陽池(〒664-0015)。
(ヤゥ)。『和名抄』に兒屋(こや)郷。

こゆ【越】〔近19〕

文語下二段動詞。
()える

こゆ【肥】〔近19〕

文語下二段動詞。
()える

こゆるぎ【小餘綾・小動】〔地名2699〕

神奈川縣高座郡寒川町小動(〒253-0102)。
[源]萬葉集には「よろきの濱」、風俗歌には「こよろぎの磯」とあるが、平安中期以降は「こゆるぎの磯」が多くなった(岩)。餘綾(ヨロキ)

ごラウず【御覽ず】ゴロウ-

[源]ご(ラム)ず。

これ【此・是・之・維・惟】〔同源〕

ユイ()。名乘り字で「これ」「ただ」などに使ふ。 (ショ)は、之於(シオ)之乎(シコ)の急讀。「君子求諸己、小人求諸人(論語)」は「君子求之於己、小人求之於人」と解釋できる。∴惟喬(コレタカ)親王。惟任(コレタフ)光秀。藤原伊尹(コレタダ)

これはこれは

感動詞

ころもがへ【更衣】-ガエ〔近15〕

衣裝(イシャゥ)衣裳(イシャゥ)の書換字。「衣」は上半身、「裳」は下半身につけるもの。

こわいろ【聲色】〔近04・恆1〕

[源](こゑ)+色。

ごわす〔表音〕

九州方言。

こわだか【聲高】〔近04〕

(こゑ)

こわね【聲音】〔近04・05〕

こゑ【聲】コエ〔近14・15・恆4〕

コン
コム(kom/hom)旧コン53金\53今\54紺
コン(kon/hon)26建\26獻(献)\27u\27u坤(巛)\27uhh\27uh\27uh\27u\27uhh\27uh\27u\27u\28艮hhh

ゴン
ゴム(gom/hom)旧ゴン60嚴(厳)
ゴン(gon/hon)25勤\25h\26言\34u權(権)

コンず【混】〔近03〕

(にご)

ゴンダウくぢら【五島鯨・巨頭(ドウ)鯨】ゴンドウクジラ〔動物〕

[源]五島列島にちなむといふ。『日國』は(くぢら)

コントン【渾沌・混沌・溷敦】〔聯綿・同源〕

「-on」の疉韻字。(コン)(コン)(コン)(トン)(トン)(にご)

コンニャク【蒟蒻・菎蒻】〔植物・同源〕

[源]クニャクの變。∴〜問答。

コンメイ【昏迷・混迷】

(くら)い」と「(まぜ)る」では假名遣が一致するものの、字義は異る。

コンロン【崑崙】〔地名・聯綿〕

西域の靈山。
「-on」の疉韻字。

【さ】

(sa)39左嵯(嵳)1541差41嗟\40唆\40鎖\41些\41叉15釵[サイ]\41査\41砂+40莎39娑\41詐39作\41茶\41嗄

(za)40坐

サイ
サイ(sai)12妻\12犀\12細19顋(腮)\12西+15洒\12切\12齊(斉)濟(済)16齋(斎)\13歳\13祭14蔡\14最\15債\15灑\16殺\17砦15柴\18倅(伜)碎(砕)\18崔\19再\19塞17寨\19宰07滓[シ]\19才財(戝)16豺(犲)\19栽\19災(巛)\19采\19猜

ザイ
ザイ(zai)12劑(剤)\18罪\19在\19材財(戝)

さいかち【皀莢】〔植物〕

『大言海』は皀角子(サウカクシ)の轉とする。

さいぐさ【三枝】〔姓名・地名2233〕

[源]「さきくさ」の音便。三枝(さえぐさ)とも、枝が三つ又に分れた福草といふが實態は不明。岐阜縣(飛騨國大野郡)三枝(さいぐさ)郷は『和名抄』に佐以久佐(サイクサ)∴この殿はむべも富みけりさきくさのみつばよつばに殿つくりせり(『古今集』假名序)。

サイゴン【西貢】〔外來〕

越南の都市名。現在の胡志明(ホー・チミン)市。→(コゥ)(kong)。

さいさい〔表音〕

囃し言葉。
∴お茶の子〜。

さいさき【幸先】

「さひさき」ではない。(さいは)

さいづち【小槌】〔近12*・13〕

∴〜頭。

さいて【指】〔近13〕

さいなむ【苛】〔恆5〕

[源]「(さきな)む」のイ音便。

サイのかはら【塞の河原】-カワラ

[源]本來「さい」は塞の神(さいのかみ)と同じく「()へ」すなはち外敵の侵入を沮止する境界の地であった。石のごろごろした境の、神の祭場は同時に葬場でもあったところから、佛教的な附會が加はり、冥途の三途川(サムヅのかは)にあるといふ考へを生じたものらしい(岩)。京都の佐比(サヒ)河原(地名140)は、(サイ)の河原に擬へた共葬墓地であった。桂川と鴨川の合流地點で、佐井(さゐ)通り(春日通り)を南下したあたり。この道は平安京の佐比(サヒ)大路(道祖(さい)大路)に當り、四條通りを東へ行くと京福電鐵西院(サヰ)驛。 葬頭河婆(サゥヅカババ)

さいのかみ【塞の神】〔音訓〕

[源]「さへのかみ」の轉(岩)。障神・幸神・賽神・才神・妻神・歳神・齊神などさまざまな表記あり、また地名人名では佐斐神(サヒのかみ)町・道祖土(さやと)道祖土(さえど)道祖本(さいのもと)なども含めて全國に分布する。道祖神(さへのかみ)(さえぎ)

サイハイ【采配】〔恆5〕

恆5ではイ音便とするが、字音(サイ)かと思はれる。∴〜を振る。

サイはて【最果】

∴〜の町。

さいはひ【幸】サイワイ〔近04・11・12・13・恆1・5〕

[源]()き+()ふ、のイ音便。幸先(さいさき)

サウ【左右】ソウ

[源]左右(サイウ)の略。∴津田左右吉(サウキチ)

さう【然】ソウ〔恆2〕

[源]()の長音化(岩)。かう草加(サウカ)越谷千住の先よ。

さうソウ〔恆2〕

接尾語。
[源](さま)の轉とも(サゥ)の字音ともいふ(岩)。∴化けさうな傘貸す寺の時雨かな。

サウカゥ【糟糠】ソウコウ

疉韻字のやうに見えるが、(サウ)(-au)と(カゥ)(-ang)は韻が全く異る。元來はサオカン(グ)のやうな發音であった。草莽(サウマゥ)∴〜ノ妻ハ堂ヨリ下サズ。

さうかえソウカエ

ザゥガム【象嵌】ゾウガン 旧-ガン

書き替へて象眼(ザゥガン)とする場合あり、戰前の假名遣は一致するが、原音は全く異る。

サウキフ【早急】ソウキュウ

早急(サッキフ)

サゥクヮゥ【蒼惶】ソウコウ〔聯綿〕

「-ang」の疉韻字。

サゥサゥ【錚鎗】ソウソウ〔聯綿〕

金屬の鳴る音の形容。「-ang」の疉韻字でサングサングのやうな發音であった。同樣の語には鏗鏘(カゥサゥ)鏗戛(カゥカツ)などがある。玉の鳴る語は玲瓏(レィロゥ)など。

サウシ【冊子・草紙・雙紙】ソウシ

[源]册子(サクシ)の音便形(岩)。(サウ)(サゥ)∴枕草子。∴おもうさうし。

サウゼウ【騷擾】ソウジョウ〔聯綿〕

「-au」の疉韻字。∴〜罪。

サゥソツ【倉卒・草(サウ)卒・怱(ソウ)卒】ソウ-

手紙文末尾の早々(サウサウ)怱々(ソゥソゥ)なども同樣。

さうづ【早水・寒水・澤水】ソウズ〔地名〕

九州に分布する地名。

サゥヅカババ【葬頭河婆】ソウズカ-〔佛教〕

奪衣婆の別稱。葬頭河(サゥヅカ)三途(サムヅ)の川の轉。「しゃうつかばば」とも。(サイ)河原(かはら)

サゥバゥ【蒼茫】ソウボウ〔聯綿〕

「-ang」の疉韻字。蒼莽(サゥマゥ)とも。∴〜たる大平原。

サウマゥ【草莽】ソウモウ〔聯綿〕

「草」も「莽」も「くさ」の意。「-au」の疉韻字に見えるが、原音は「saumang」のやうに全く異る音であった。糟糠(サウカゥ)∴〜の臣。

サウメン【索麺・素麺】ソウメン

[源]索麺(サクメン)の變化。は宛字。「素麺」はソウメンとすべきか。∴〜流し。

サゥモン【桑門】ソウモン

[源]沙門(シャモン)と同じく僧侶の意。ただし(ソゥ)と語源は異る。(サゥ)

サゥラゥ【愴悢】ソウロウ〔聯綿〕

「-ang」の疉韻字。かなしむ意。

さうらふ【候】ソウロウ 旧さふらふ〔近10〕

[源]「(さぶら)ふ」のウ音便(橋本信吉説)。(さむらひ)居候(ゐさうらふ)∴一筆申上候。

ザウリ【草履】ゾウリ

(サウ)∴藤吉郎は〜取から出世

さえ【冴・冱】〔近15〕

()える()

ザエ【才】

[源]奈良時代には、發音上、母音が二つ重なることを避ける習慣が強かったので、zaiを避けてzayeとしたもの(岩)。(ザイ)は呉音。才六(ゼエロク)

さえぎる【遮】 旧さへ-〔近16*〕

[源](さき)+()るの音便形。動詞()へと混淆したサヘギルといふ形も鎌倉時代から見え始める。近16*は「さへぎる」とする。(サイ)の神

さえぐさ【三枝】〔姓名〕

[源]「さきくさ」の音便形。三枝(さいぐさ)とも。

さえる【冴・冱】〔恆4・同源〕

()()の異體字。()∴〜ゆく、〜わたる、〜まさる。

さが【性】〔同源〕

[源]山田孝雄説では(シャゥ)(サゥ)(シャゥ)の和語化。

さかい〔表音〕

關西方言。
[源]「(さかひ)に」の「に」を省いて用ゐたもの(岩)。『日國』も「境から轉じたものといふ」としながら、見出しは「さかい」を採る。理由を示す「けに」由來ともいふ。∴そやさかいにな。

さかえ【榮】〔近15・恆4〕

[源]()く、(さかり)と同根(岩)。(さか)榮螺(さざえ)

さかづき【杯】サカズキ〔近02〕

[源]酒+(つき)

さかひ【境・界】サカイ〔近12〕

[源](さか)+(あひ)の約(岩)。堺市(サカヒシ)は大坂府の市名。 (キャゥ)(キャゥ)。疆の字は土に(キャゥ)を加へた形聲文字。(つよ)⇒さかい。∴疆域(キャゥヰキ)=境域(キャゥヰキ)。∴邊疆(ヘンキャゥ)=邊境(ヘンキャゥ)

さがみ【相模】〔地名2647〕

舊國名。
(サゥ)∴さねさし〜の小野に燃ゆる火の(弟橘媛)。

さかもり【宴・讌】〔同源〕

(エン)(エン)宴席(エンセキ)はまた筵席(エンセキ)とも。(エン)は「むしろ」の意。

さかゆ【榮】〔近19〕

文語下二段動詞。
(さか)∴榮ゆる御世に遇へらく思へば。

サガラ【相良】〔地名2533〕

遠江國榛原(はいばら)郡の町名。
(サゥ)(sang)。

さかわ【酒匂】〔地名2673〕

神奈川縣の川名。
由來に諸説あり、荻生徂徠『南留別志』にワダとは曲る意、サカワダを略して酒匂川とする。『箱根縁起』に酒輪(サカワ)とあり。滿潮時に海水の逆流する「さかさがは」ともいふ。(さかさ)+(コウ)ともいふ。同樣の地名に川匂(かはわ)浦和(うらわ)島曲(しまわ)もあり。

サギチャゥ【三毬杖・左義長】サギチョウ〔同源〕

チャゥヂャゥ(チャゥ)

さきに【先・曩】〔同源〕

嚮日(キャゥジツ)=向日(キャゥジツ)=曩日(ナゥジツ)。「嚮」の音符は卿ケィキャゥであり、向カゥキャゥではない。昨日(きのふ)向日(むかふ)

さきんじる【先】〔恆8-1〕

サク
サク(sak)04朔45愬\15扠(搾)[サイ]\42削\4344索\43作+11酢[ソ]44炸45咋\43錯11醋[ソ]\43鑿\45策\45册(冊)\45嘖

さく【咲・笑】〔同源〕

(セウ)(セウ)の本字。(わら)

ざくろ【石榴・若榴】〔植物〕

[源](シャク)(ジャク)の直音化。()は古音(岩)。

サクヮン【主典】サカン

[源]佐官(サクヮン)(輔佐する官)の意(岩)。官職により「史・外記・録・屬・令史・疏・志・典・目・主帳・書吏」などとも書く。地名で「目」をサクヮンと讀む例が見られる。眼目(サックヮ)目尾(シャクヮのを)判官(ジョゥ)

さけぶ【叫】〔同源〕

(ケウ)(ガウ)

ささえ【小竹筒】〔近16〕

「ささへ」とする説もあるが未詳。

さざえ【榮螺】〔近16・恆4〕

(さか)∴〜の壺燒。サザエさん。

ささへ【支】ササエ〔近10・14〕

[源](さし)+()への約(岩)。∴前に聳え後方に支ふ(箱根八里)。

サジ【匙】〔近01〕

[源]()+()∴〜加減。〜を投げる。

さしおさへ【差押】-オサエ〔近16〕

さじき【棧敷】

[源]假床(さずき)∴天井〜。

サセホ【佐世保】〔地名1592〕

長崎県の市名。
サセオとは讀まない。佐保(サホ)

さそふ【誘】サソウ

ハ行四段動詞。
(さそふ)は青森縣上北郡東北町天間舘(〒039-2701)の小字。「哘」は國字。

サツ
サツ(sat)29薩\29撒\30拶\30撮\31刷\31刹1632殺\32察29擦\32扎\45册(冊)[サク]\54颯[サフ]\58箚[タフ]\

ザツ
ザツ(zat)54雜(雑襍)[サフ]\

さつき【五月・皐月】〔同源〕

(カウ)(カウ)の異體字。「さ」は「さばへ」「さみだれ」などの「さ」と同じく「五月」の意といふ。

サッキフ【早急】-キュウ

早急(サウキフ)

サックヮ【眼目】サッカ〔地名1972〕

富山縣新中川郡上市町(〒930-0422)。
主典(サクヮン)

さづける【授】サズケル〔近02・恆7〕

サッソク【早速】

(サウ)+(ソク)

ザッタフ【雑沓・雑鬧(タウ)】-トウ

(タフ)は「かさねる」「くつ」の意。(ダウ)は「みだれる」「さわがしい」意。「雜踏」は書替へ字。

サトウハチロー【佐藤八朗】〔姓名〕

八朗(ハチラゥ)が正しい假名遣だが、固有名詞は改め難い。

サナだ【眞田】〔姓名〕

苗字の一。
(シン)∴〜幸村。〜十勇士。

サなへ【早苗】〔音訓〕

[源]「さ」は神稻の意(岩)。(サウ)∴〜歌。〜月。

サバ【生飯・散飯・三把】

鬼子母神などに供する飯。
[源]唐音サンパンの訛(岩)。セィシャゥ

さはやか【爽】サワヤカ 旧さわやか〔近04*・05・音訓〕

『假名遣ちかみち』『疑問假名遣』は「さわやか」だが、現在『日國』など多くの辭書は「さはやか」。字音(サゥ)に由來するとの説もあり。

サハラ【早良】サワラ〔姓名・地名1508〕

福岡縣(筑前國)の郡名。
昭和五十七年に福岡市西區から早良(サハラ)區を分立。∴〜親王(崇道天皇)。

さはら【鰆・椹】サワラ〔動物・植物〕

[源]體形が細いため()+(はら)といふ。

さはる【觸・障】サワル〔近04〕

サヒカ【雜賀】サイカ〔地名691〕

和歌山市(紀伊國海部郡)。『萬葉集917』に左日鹿野(サひかの)。←(サフ)

サヒキ【佐伯】サイキ〔地名1391・姓名〕

大分縣(豐後國海部郡)の市名。佐伯(サヘキ)

さびしい【寂・淋】〔同源〕

蕭條(セウデウ)蕭寥(セウレウ)は「-eu」の疉韻字。 寂寞(セキバク)(呉音ジャクマク)は「-ak」の疉韻字。∴蕭條(セウデウ)として石に日の入る枯野かな(蕪村)。

サフサ【匝瑳】ソウサ〔地名3200〕

千葉縣(下總國)の郡名。
「狹布佐郷」。(サフ)の呉音はソフだが、ソフサではない。岡山縣赤磐郡吉井町(〒701-2503)周匝(スサイ)

サブラゥ【三郎】サブロウ〔姓名〕

[源]「三」の字音samがsabと轉じたもの(岩)。

さへサエ〔近20〕

助詞。
[源]「()へ」の轉といふ。

サヘキ【佐伯】サエキ〔地名1138・姓名〕

廣島縣(安藝國)の郡名。
[源](さへ)+()の意か。朝廷の命に反抗する先住民國栖(くず)の別稱(岩)。佐伯(サヒキ)

さへづる【囀】サエズル〔近15・恆7〕

[源]「さひづり」の轉(岩)。

さへのかみ【道祖神】サエノ-

[源]「()への神」の意。『和名抄』に佐倍乃加美(サヘノカミ)。京都上京區幸神(さいかみ)町の出雲路道祖神(いづもぢさへのかみ)神社(地名15)ならびに宮城縣名取市笠島の佐倍乃神社(サヘノジンジャ)(地名4080)が著名。(さい)(かみ)

サホ【佐保】〔地名204〕

奈良市(大和國添上郡)の地名。(〒630-8105)。「サオ」ではない。佐世保(サセホ)

ザマ【座間】〔地名2697〕

神奈川縣(相模國)の市名。
古の伊參(イザマ)郷。→(サム)

さまよふ【彷徨】-マヨウ〔同源・聯綿〕

尚羊(シャゥヤゥ)相羊(シャゥヤゥ)翔羊(シャゥヤゥ)倡佯(シャゥヤゥ)襄洋(ジャゥヤゥ)いづれも「-ang」の疉韻字で同義。 彷徨(ハゥクヮゥ)彷佯(バゥヤゥ)は「-ang」の、徘徊(ハイクヮイ)裴囘(ハイクヮイ)は「-ai」の疉韻字。∴山野を尚羊(さまよ)ふ。

サム【三・參】サン 旧サン〔同源〕

(サム)(サム)。「參」は數字の誤記を防ぐための書き方。十三(ジフサウ)(地名414〒532-0024)は大阪市淀川區の地名(地名414)。三郎(サブラゥ)三六十八(サブロクジフハチ)

サムスン【三星】

韓国の企業名。
[源](サム)。星セィシャゥ

サムタム【慘憺】サンタン 旧サンタン〔聯綿〕

「-am」の疉韻字。(タム)(タン)では音が隔たり、略字の「慘胆」は非。∴苦心〜。

サムミ【三位】サンミ 旧サンヰ

[源]サムヰの連聲。散位(サンニ)∴〜一體。

さむらひ【士・侍】サムライ〔近12・同源〕

[源]「さぶらふ」の連用形の名詞化。・侍(さうら)

さもにたり【髣髴】〔同源〕

髣髴(ハゥフツ)彷彿(ハゥフツ)は「f-」の雙聲字。魴鮄(ハゥボウ)

さゆ【冴】〔近19〕

文語下二段動詞。
()

サヨ【佐用】〔地名899〕

兵庫縣(播磨國)の郡名、町名。
『播磨風土記』に「讚容里」。『天智天皇即位前紀』に「狹夜郡」。昭和三十年に町名を「さよ」から「さよう」に變更。→(ヨゥ)松浦佐用姫(まつらサヨひめ)は福岡の傳説で別地名。

サララ【讚良】〔地名314〕

大阪府(河内國)の郡名。
『欽明紀』に更荒(さらら)郡。

さるをがせ【猿麻桛】-オガセ〔植物・同源〕

(ヱン)(ヱン)

ザワゥ【藏王】-オウ〔地名4065・4393〕

東北地方の山名。
[源](ザゥ)∴〜權現。

さわぐ【騷】〔近04・05・恆1・音訓・同源〕

[源]擬聲語サワサワの動詞化、また字音(サウ)に由來するとの説もあり。(サウ)(サウ)(ダウ)

さわさわ〔恆1〕

『日國』は「さはさは」「さわさわ」を別語とするが、共に葉ずれの音の意があり、假名遣不明。但し「ざはざは」はない。騷々(そうぞう)しい

ざわざわ〔表音〕

さわたり【澤渡】サワタリ〔地名3336〕

群馬縣吾妻郡(〒377-0541)。温泉地。
[源]「さ渡る」の轉か。未詳。左和多里(サワタリ)手児(てご)(萬葉3540)の地に比定されてゐる。他にも全國に數ヶ所あり、「さはたり」では誤りかどうか未詳。

サヰ【西院】サイ〔地名99〕

京福電鐵の驛名。阪急ではサイヰンと讀む。
附近の高山寺は西院(サイヰン)(淳和院(ズナヰ))の跡といひ、境内は(サイ)の河原に摸してゐる。

さを【竿・棹】サオ〔近07・08・恆3・同源〕

(タウ)(タウ)(ダウ)(かい)∴情に棹させば流される(草枕)。

サン
サム(sam)旧サン54()()\54蠶(蚕)\55三(參参)\55槧\58杉59衫\59纔\59芟
サン(san)29傘\29散33霰\29珊31刪\29餐\29戔32盞3132棧(桟)\29贊(賛)讚(讃)30攅鑽(鑚)\30算31簒\30酸\30蒜\30爨\30纉\31潸\31閂\32山+31汕\32産

ザン
ザム(zam)旧ザン54慘(惨)\58斬55暫56慙(慚)\59懺(懴)
ザン(zan)29殘(残)\30竄

さんえ〔表音〕

(呼びかけの終助詞)。∴もし〜さんえ。

サンセウ【山椒】サンショウ〔植物〕

山椒魚(サンセウうを)は特別天然記念物の動物。山椒(サンセウ)大夫とは山莊(サンシャウ)の訛といふ。(はじかみ)

サンニ【散位】 旧サンヰ

[源]サンヰの連聲。三位(サムミ)∴〜寮。

サンピンチャ【香片茶】

沖繩でジャスミン茶の意。
戰後、臺灣經由で北京語香片(シャンピェン)が傳來したものか。

サンフランシスコ【桑港】〔外來〕

(サゥ)(sang)。

サンヱ【産穢】サンエ〔近14〕

【し】

(si)05此眥(眦)\05匙\05支\05斯廝(厮)\05氏紙(帋)\05賜\05只\05弛\05侈\05卮\05啻\05揣\05朿\05豕\06四\06師\06旨\06死\06私\06至\06次姿\06示\06自\06矢\06尸\06屎\06摯\06祗\06肆\06謚\06諡\07使\07司\07史\07士\07始\07子\07市06姉\07思\07止齒(歯)05徙\07詩\07試\07之\07巳\07孳\07幟\07廁(厠)\07滓\07竢\07絲(糸)\07耜\07蚩\07錙

シ【四】〔同源〕

(よん)と讀むのは訓「よ」「よつ」を漢字音風に訛ったもの。 ()は數字の誤りを防ぐ書き方だが、日本ではあまり使はれない。∴〜の五の言ふでない。

(zi)05r爾(尓)z\05r兒(児)\06z\06z\06r()()z\07z\07z事(亊)\07z\07z\07z\07r\07r\07z\07z辭(辞)
(di)06\06n\06n\07\07\09[チョ]\
▼寺侍恃時蒔(ジ)、持痔峙(ヂ)、(形聲音符は())
 待(タイ)、等(トゥ)、特(トク)、も同じ形聲文字
()の形聲音符は()
▼膩(ヂ)、貳(ジ)。
▼「余」の形聲音符字はサ行とタ行に大きく分れる。
 詳細は「じょ・除(ヂョ)」の項目を參照。

〔恆8-2〕

助動詞。
∴顧みはせじ(海征かば)。

しあはせ【幸】シアワセ〔近05〕

[源]仕合(しあ)はせ。∴幾久しくお幸せに

シイ
シイ(si)07弑
▼弑は漢音呉音ともにシ。シイは慣用音。

シイカ【詩歌】〔近13〕

()の長音化。四時(シイジ)∴〜管絃に巧み。

シイジ【四時】〔近13〕

()の長音化。詩歌(シイカ)∴〜の錯行するが如し(中庸)。

しいしい【爲爲】

する爲の連用形「し」を重ねた形、見い見い。∴遠慮〜

しいす【弑】

「しい」は音讀み。通常の漢字音に「いい」といふ音形は無い。本來の音()をのばしたもの。

シウシウ【啾啾】シュウシュウ〔表音〕

動物や亡靈のなく聲。シウは本來の音からあまり隔たらない。シュゥでは本來シュング、シフではシップのやうな音となり、なき聲としてはふさはしくなからう。∴鬼哭〜。

しうと【舅・姑】シュウト〔恆2〕

[源]「しひと」のウ音便。∴頑固な〜に仕へる。

シウマイ【燒賣】シュウマイ

シウは(セウ)の變形ではなく、假名遣の範圍外と思はれる。シウマイ・シューマイ兩樣あり。餃子(ギョウザ)

しおほせる【爲果】シオオセル

[源](おほ)、と同源。爲終(しをは)∴大仕事を爲果せる。

しかへし【仕返】シカエシ〔近16〕

∴後の〜が怖い

シガラキ【信樂】〔地名513〕

滋賀縣(近江國甲賀郡)の町名。
紫香楽(シガラキ)宮は聖武天皇の宮。シガから「sing→シャゥ」の假名遣が想像されるが、「信」はシン。∴〜燒の狸の置物。

シキ
シキ(sik)48式\48織\48色

ジキ
ジキ(zik)48z
ヂキ(dik)48

しきゐ【閾・敷居】-イ〔近11〕

專門用語で閾値(ヰキチ)を「しきい値」と改める事がある。∴御無沙汰で〜が高い

ジク
ジク(zik)01r衄(衂)
ヂク(dik)01\01\01n衄(衂)
▼衄(衂)の漢音はジク・ヂクの二音あり、同義。形聲音符(チウ)ゆゑヂクとすべきか。現代北京語はヂクの系統。

じくじく〔恆8-2〕

滲む。∴傷口が〜膿む

しくじる

∴入試を〜。

シクヰ【指揮・指麾】シキ 旧シキ〔同源〕

(クヰ)(クヰ)

シケる【時化(クヱ)】

[源]濕氣(シケ)る。

しげる【茂・繁・滋】〔同源〕

()()(ハン)(ハン)(バン)は慣用音。 ()()

しさふ【宍粟】シソウ〔地名896〕

兵庫縣(播磨國)の郡名。
『藤原宮木簡』に宍粟評(しさはのこほり)。←(しし)+(あは)(ニク)(ニク)の異體字。宍道湖(しんぢコ)

シシイデン【紫宸殿】

[源](シン)の變化。

しじま【無言】〔近01〕

∴朝の〜

しじみ【蜆】〔近01〕

兵庫縣三木市(〒673-05**)志染(シジミ)町は『播磨國風土記』に蜆貝(しじみがひ)から志深(シジミ)と名づけた説話あり(地名853)。∴〜の味噌汁

ジジュウデン【仁壽殿】

[源](ジュ)の延音。

シスゐ【酒々井】シスイ〔地名3236〕

千葉縣の市名。
『常總軍記』に「出水」とあり、「しすい」かもしれない。「井」を宛てた時には既にイとヰの區別は無かったものと思はれる。「水」は江戸時代以降スヰと誤る事が多かったが、そこまで意識した假名遣ではあるまい。『地名』は「シュスヰ」。姓に酒酒井(ススゐ)あり。

したがふ【順・循・遵・徇】シタガウ〔同源〕

順・循・遵・徇いづれもジュン。源順(みなもとのしたがふ)

シチ
シチ(sit)21七\21質(貭)

シチ【七】〔同源〕

「柒」は漆シツシチの異體字。數字の誤記を防ぐための書き方だが、日本ではあまり使はれない。∴お七夜。

しちまった

關東方言。關西なら「してしもた」。∴祕密を洩〜。

シツ
シツ(sit)21七\21失\21悉\21漆\21疾\21質(貭)\21桎\21隲\23櫛\23瑟\53執[シフ]\53濕(湿)[シフ]\

ジツ
ジツ(zit)21r\21z實(実)
ヂツ(dit)21n\21n
▼日(ジツ/ニチ)
 衵(ヂツ/ニチ)、婦人の肌着
  (ジツ/ニチ)、柔かい普段着
 「あこめ」は國訓であるが、恐らくはヂツ相當。

しづえ【下枝】シズエ〔近16〕

[源](しづ)む・(しづ)かの「しづ」と同根か(岩)。∴梅の〜

しづか【靜】シズカ〔近02・恆7〕

[源](しづ)む・(しづく)の「しづ」と同根か(岩)。閑谷黌(しづたにクヮウ)は岡山藩の藩校。∴しづごころなく花の散るらむ。∴靜御前。

しづがだけ【賤ヶ岳】シズ-〔地名571〕

滋賀縣伊香郡。∴〜の七本鎗。

ジッキンセウ【十訓抄】-ショウ

「じふきんせう」ではない。(ジフ)が促音化した場合は「じつ」となる。これは現代假名遣でも同樣。(ジフ)十分(ジフブン)

しづく【滴・雫】シズク〔近02〕

[源](しづ)む・(しづ)かの「しづ」と同根(岩)。∴一〜の雨も降らぬ

シックイ【漆喰(くひ)】

[源]石灰(セックヮイ)の唐音。「漆喰」は宛字だが、『日國』は(くひ)の表示なし。∴〜壁。

ジッコン【入魂】

入魂(ジュコン)ともいひ、昵懇(ヂッコン)とは別語だが近義。

ジッテ【十手】

ジュッテではない。(ジフ)

じっと【熟】 旧ぢっと〔近01*・恆8-2〕

「ぢ」も可。∴ぢっと我手を見る(石川啄木)。

しづめ【鎭】シズメ〔近03〕

[源]()の他動詞形(岩)。∴靖國神社は國の〜。

しづり【倭文】シズリ〔地名〕

[源]上古の倭文(しとり)部・倭文織(しづおり)部から。現在も「倭文」で「しとり」または「しづり」の姓あり、また「倭文神社」も各地にあり。(あや)に比べて卑賤の者が用ゐたゆゑ「倭文(しづ)苧環(をだまき)」が「(しづ)の苧環」と解されるやうになったといふ。∴倭文機に思ひ亂れて秋の夜の(後撰集)。

しづをか【靜岡】シズオカ〔地名2559〕

縣名。
駿府の賤機(しづはた)山にちなんで明治二年に命名。「賤機」とは「倭文機」であるといふ。

してしもた〔表音〕

關西方言。關東なら「しちまった」。∴失敗してまうた

しとうづ【襪】シトウズ

[源]下沓(したぐつ)のウ音便。現代の靴下(くつした)と同義だが、語順が逆になるのは南方語の影響ともいふ。

じとじと〔恆8-2〕

∴〜とした濕氣

シナ【支那】

(シン)の變化。China・晨旦(シンタン)も同樣。印度(インド)

シナノ【信濃】〔地名2345〕

舊國名。
(シン)(ノゥ)

しなひ【竹刀】シナイ

[源]竹で(しな)ふやうに作った稽古刀(岩)。青竹刀(あをひゑ)∴〜で劍術稽古

しぬ【死】〔近21〕

文語ナ變動詞。
∴〜の生きるのと大騷ぎ

ジネンジョウ【自然薯・自然生(ジャゥ)】

(ジョ)

しのだけ【篠竹】〔同源〕

(クヰン)(コン)/クン)

シノブ【信夫】〔地名3912〕

福島縣(陸奧國)の郡名。
[源](シン)捩摺(もぢずり)秩父(チチブ)∴折口信夫(釋迢空)。

しはく【鹽飽】シワク(シアク)〔地名1272〕

香川縣丸龜市(〒763-0024)。
『日國』に「しわく」、『地名1272」は「シアク・シワク」とあるが、鹽間(しはひ)と同樣に「しはく」であらうか。

しはす【師走】シワス〔近04〕

[源]十二月は物事を「しをはす」事に由來するといふが未詳。∴〜坊主。

しはひ【鹽間】シワイ〔地名〕

高知縣須崎市(〒785-0166)。
假名遣未詳であるが、『日國』に潮合(しはひ)(しほあひ)といふ語を載せる。鹽飽(しはく)

しばふ【芝生】

地名の場合はシボウ・シバウと讀むものが多い。武生(たけふ)()∴隣の〜。

しばゐ【芝居】-イ〔近11・恆5〕

∴一人〜。

しひ【椎】シイ〔近12・植物〕

『平家物語』の「(のぼ)るべきたよりなき身は()のもとにしひ((しひ)四位(シヰ))を拾ひて世を渡るかな(源三位頼政)」の歌は、アハワ行の假名遣混同の例として著名。 福岡縣(筑前國粕屋郡)の香椎(かしひ)宮(地名1473)はまた橿日(かしひ)宮とも。∴椎本(しひがもと)(源氏)。

しひたげる【虐】シイタゲル〔近12〕

∴虐げられた人達

しひら【シイラ〔動物〕

體の大きさにくらべて魚肉が取れないため、籾殼ばかりで中に實のない(しひな)((しひ)+(いな))に譬へたものといふ。多くの辭書では「しいら」とする。

しぶ【澀】〔音訓〕

正字は「澀」だが、戰前の印刷物でも略字の「澁」はよく用ゐられた。漢音呉音シフ、慣用音ジフ。訓讀みの「しぶ」は音由來との説がある。∴〜みがかった中年男。∴澁々金を拂ふ。

ジフ【十・拾】ジュウ

シフジフ(ひろふ)は數字の誤記を防ぐための書き方。(シャ)(すてる)とは別字。 十錢(ジッセン)十手(ジッテ)などをジュッとするのは誤。 南朝四百八十寺(シヒャクハッシンジ)の{十/シン}は唐音といふが、具體的にどのやうな音の變化か未詳。⇒甲板カンパン}<a> {十/とを(つづ)十訓抄(ジッキンセウ)牛車(ギッシャ)。∴寒山拾得(ジットク)拾得物(シフトクブツ)

ジフシマツ【十姉妹】ジュウ-〔動物〕

(マイ)の音變。

ジフニサウ【十二社】ジュウニソウ〔地名2842〕

新宿區。
熊野神社(いま東京都廳の西にあり)に、十二社の權現を勸請し、一社の内に相殿(サゥデン)に祀った事にちなむと『遊歴雜記』にあり。十二(サゥ)、十二(ソゥ)とも。

ジフニソ【十二所】ジュウニソ〔地名2740〕

鎌倉市(〒248-0001)。
新宿と同じく熊野神を祀ったものといふ。

ジフブン【十分・充(ジュウ)分】ジュウ-

充分(ジュゥブン)充足(ジュゥソク)からの類推。「十二分」はこの強調形だが、「充二分」とはしない。時間の長さは十分(ジップン)∴もう〜頂きました。

しほ【機會】シオ〔近08〕

一入(ひとしほ)の「入」は、染料に浸す數詞。∴來客を〜に席を外す。

しほ【鹽】シオ〔近07〕

(エム)()(しほ)+(カム)からなる形聲文字。略字の「塩」は草體で古くから使はれ、戰前の印刷物でも散見する。 秋田の「しょっつる鍋」は鹽汁(しほじる)の轉といふ。「シオサイト」は汐留貨物驛跡地の再開發都市名。浦鹽斯徳(ウラジオストック)鹽飽(しはく)。∴(しほ)もかなひぬいまは漕ぎいでな(萬葉集1-8、額田王)。

しほさゐ【潮騷】シオサイ

[源](さわ)きの「さわ」と同根。

しまうて【了】シモウテ

[源](しま)ひ+て(助詞)。關東であれば促音の「しまって」が多い。

しまわ【島曲】〔近04〕

[源]島廻(しまみ)の變化。酒匂(さかわ)∴〜に波が寄せる。

しみづ【清水】-ミズ〔姓名・地名〕

姓では「しみづ」が一般的だが、地名では清水(きよみづ)清水(しょうづ)などあり。

しみる【浸・染・沁・滲】〔同源・音訓〕

[源]しめやか、(しめ)ると同根(岩)。(シム)(セム)(シム)(シム)。訓の「しむ、しみる」は字音由來ではあるまい。∴齒にしみわたる白玉の。

シムゲム【森嚴】シンゲン 旧シンゲン〔聯綿〕

「-im」の疉韻字。∴態度〜なるも温情慈父の如し。

シムシフ【侵襲】シンシュウ 旧シン-〔聯綿〕

「-im・-ip」の疉韻字。

シムジム【深甚】シンジン 旧シンジン〔聯綿〕

「-im」の疉韻字。∴〜なる敬意を表す

シムジョあげ【糝薯揚】シン- 旧シン-

ジムゼム【任冉・荏染】ジンゼン 旧ジンゼン〔同源・聯綿〕

任冉(ジムゼム)荏染(ジムゼム)ともに「-im」の疉韻字。

ジムベィ【甚平・甚兵衞(ベヱ)】ジンベイ・-ベエ 旧ジン-

[源]一説に陣兵(ヂンベィ)羽織。甚平鮫(ジムベィざめ)は魚名。助平(すけベィ)∴夏は粋な〜姿。

シムリム【森林】シンリン 旧シンリン〔聯綿〕

「-im」の疉韻字。

じめじめ〔恆8-2〕

∴〜した濕地帶。

しめヂ【占地・濕地】シメジ〔恆6〕

∴匂ひ松茸、(あぢ)濕地(しめヂ)

しもふさ【下總】シモウサ〔地名3200〕

舊國名。←(シモ)+つ+(フサ)上總(かづさ)

シャ
シャ(sia)34這[ゲン]\41卸\41叉\41砂39娑\41射\41赦\41斜\41社\41者09煮\41車\41遮\41寫(冩写)\41灑(洒)\41炙\41舍(舎)\41藉

ジャ
ジャ(zia)41z[ダ]\41z\41z\41z

じゃあじゃあ〔表音〕

水流。
∴〜湯を浴びる。

ジャージャーメン【炸醤麺】

中華料理の一。
(シャゥ)

ジャウ【錠(ヂャウ)】ジョウ

[源]()→サウ→ジャウの變化を辿った語。(ヂャゥ)に鍵の意味は本來ない。錠劑の意味ならばヂャゥ。∴〜を(おろ)す。

シャゥガ【生姜・生薑】ショウ-〔植物・同源〕

[源]シャゥカゥの轉か。キャゥカゥ・薑キャゥカゥ(はじかみ)∴豚の〜燒

シャゥガイ【障碍・障礙】ショウ-

「碍」は礙ガイの異體字。障害(シャゥガイ)は書替へ字。

シャゥカイセキ【蒋介石】ショウ-〔姓名〕

英文ChiangKai-shekは浙江音にもとづく。蒋シャゥサゥ・介カイ

シャゥギ【床几・牀几・将几】ショウ-

(とこ)

シャゥクヮンノム【聖觀音・正-】ショウカンノン 旧-オン

セィシャゥ、正セィシャゥ

ジャゥゴ【漏斗】ジョウ-

[源]上戸(ジャゥコ)∴樽から酒を〜で壜に移す。

シャゥジ【東海林】ショウ-〔地名〕

[源]庄司(シャゥジ)歌手の東海林太郎は莊司史郎(シャゥジシラゥ)と名乘った時期あり。

ジャゥズ【上手】ジョウ-〔近03〕

∴話〜は聞き〜、上手の手から水が洩れる

シャゥブ【菖蒲】ショウ-〔植物〕

尚武(シャゥブ)に通じるとされる。∴六日の〜十日の菊。

シャゥヘキ【牆壁・障壁】ショウ-〔同源〕

(カキ)(フセグ)では意味が異るが、假名遣は一致する。

シヤゥもない【仕樣】ショウ-

シヨウ・ショウ兩樣に發音する。∴〜話ばかり聞かされる。

シャゥリャゥ【聖靈・精靈】ショウリョウ

聖靈(セィレィ)は漢音讀み。聖セィシャゥ、精セィシャゥ

シャガ【射干・著我・莎我】〔植物〕

(カン)()

じゃがいも〔植物〕

[源]インドネシアのジャカルタの古名「じゃがたら」から。∴肉じゃが。

しゃがれごゑ【嗄聲】-ゴエ

[源](しわ)+()れ。∴老人の〜が聞えた。

シャク
シャク(siak)\27笏[コツ]\42勺\42爵\42斫\42綽\42鑠\46尺\46昔\46赤\46釋(釈)\47錫

シャク【笏】〔音訓〕

「笏」は漢音コツ。これが(コツ)に通ずるのを忌み、(シャク)の音を借りたといふ。∴神主が〜を捧げて拜禮。

ジャク
ジャク(ziak)42r\42r\42z\42z\47z
ヂャク(diak)42著(着)

シャクヮのを【目尾】シャカノオ〔地名1453〕

福岡縣飯塚市(〒820-0062)。
「目」は律令の主典(サクヮン)

ジャケン【邪慳・邪險(ケム)】〔佛教〕

[源]邪見(ジャケン)の轉。

シャコ【蝦蛄】〔動物〕

ハ(ha)→ヒャ(hia)→シャ(xia)となるのは北京語の特徴。→()

ジャコ【雜魚】

[源]雜喉(ザッコウ)の變。小女子(こうなご)∴縮緬〜。

じゃじゃうま〔恆8-2〕

『ぢやぢや馬馴らし』は坪内逍遥譯。他はすべて『じゃじゃ馬ならし』

ジャッキー・チェン【成龍】〔外來〕

香港の俳優。
チェンは本名の「陳港生」から。→(チン)

ジャのめがさ【蛇の目傘】

「蛇」にはジャ・ダ兩讀あり、意味に相違はない。ダであってもヂャではない。∴蛇の目でお迎へ嬉しいな(童謠)。

ジャパン【日本】〔地名〕

「日本」の福建または廣東音に由來する。日ジツニチの子音は漢音ザ行・呉音ナ行であり、ヂャパンとはならない。

シャム【暹羅】〔外來〕

タイ國の舊稱。シャムロとも。
[源](セム)國と()國の合稱。

ジャンク【戎克】

(ジュゥ)←ジャン。舟の一種であり、「がらくた」とは別語。(ジュゥ)(ジフ)の形肇文字ではない。

ジャンケン【石拳】

[源]兩拳(リャンケン)から。(リャゥ)(クヱン)

じゃんじゃん〔表音〕

鐘。∴〜宣傳する、半鐘が〜鳴る。

シャンハイ【上海】〔外來〕

(ジャゥ)(siang)・(カイ)

シュ
シュ(sio)01棕(椶)[ソゥ]\01衆[シュゥ]\03種[ショゥ]\03從(従)[ショゥ]\03橦[ショゥ]04撞[タゥ]\10主\10取\10朱\10須\10繻\50守[シウ]\50手[シウ]\50酒[シウ]\50首[シウ]\50修[シウ]\

ジュ
ジュ(zio)03z從(従从)[ショゥ]\03z[ショゥ]\10z\10zr\10z\10z\50z[シウ]\50z呪(咒)[シウ]\50z[シウ]\50z壽(寿)[シウ]\

シュウ
シウ(siu)50囚\50周\50州\50秀\50秋(龝穐)+35湫36鍬\50繍(綉)\50臭\50舟\50酋遒(逎)\50醜\50祝\50袖\50鷲01蹴[シュク]\50售讎(讐)\50收(収)\50羞\50脩\50
シフ(sip)53執\53拾\53習\53襲\53輯\53集
シュウ(sio)10[シュ]\
シュゥ(siong)01終\01衆\01嵩\01菘\02宗

ジュウ
ジウ(ziu)50r\50z獸(獣)
ジフ(zip)53z\53zr廿\53z澀(渋澁)
ジュゥ(ziong)01z\01r\03z從(従从)縱(縦従從)
ヂウ(diu)50n\50n
ヂュウ(dio)10\51
ヂュゥ(diong)03
▼丶駐註(チュウ/チュウ)
 柱住(チュウ/ヂュウ)
 主麈注(シュ/ス)((チュウ)は慣用音)
 (ワゥ)の形聲音符は(シュ)ではない。

ジュゥタム【絨毯】-タン 旧-タン

絨緞(ジュウタン)とも書くが、假名遣は一致しない。(ジュゥ)の形聲音符は(ジフ)ではない。

シュク
シュク(siok)01叔\01夙\01宿\01祝\01槭\01倏\01肅(粛)

ジュク
ジュク(ziok)01z

シュクグヮン【宿願・夙願】-ガン〔同源〕

宿(シュク)(シュク)

ジュゴン【儒艮】〔動物〕

マレー語起源の漢譯語といふ。

シュジュ【侏儒】〔聯綿〕

「-u」の雙聲字。∴『侏儒の言葉』(芥川龍之介)。

ジュズ【數珠】〔近02〕

[源]數シュ+珠シュ∴苛高の〜を押揉む。

シュゼンジ【修禪寺・修善寺】〔地名2617〕

伊豆の寺名。温泉地としても著名。寺名は「修禪寺」。町名は「修善寺町」。(ゼン)(ゼン)∴『修善寺物語』。

シュタラ【修多羅】〔佛教〕

スートラは經典の意。シュは(シウ)の呉音。このため漢音シュウと誤りやすい。シュウは本來スングのやうな音であった。阿修羅(アシュラ)道修町(ドショウまち)∴〜の聲も川風も(蝉丸)。

シュツ
シュツ(siot)22出\22蟀

ジュツ
ジュツ(ziot)22z\22z\22z

シュッタイ【出來】

[源]出來(シュツライ)の變化した、一種の連聲。舊假名でも「シュツライ」とはしなかった。

ジュディ・オング【翁倩玉】〔姓名〕

臺灣の歌手名。
ヲゥ(ong)。

シュテンドゥジ【酒呑童子・酒顛童子】〔姓名〕

(トン)(テン)大江山(おほえやま)

しゅむシュ【占守島】〔地名(北海道)386・音訓〕

北方領土の一島。(しむ)は恐らく訓由來。字音セム由來ではあるまい。

シュン
シュン(sion)22俊駿\22春\22舜\22旬\22隼\22濬\22諄\22雋

ジュン
ジュン(zion)22r\22z準(凖)\22z筍(笋)\22z\22z\22z\22z\22z\22z\22z\22z

ショ
ショ(sio)09且\09杵\09黍\09初\09所\09庶41蔗\09署\09書\09恕\09處(処)\09墅(野)\09嶼\09胥\09蔬

ジョ
ジョ(zio)09z\09z\09z()\09rz\09z
ヂョ(dio)09n\09
▼女(ヂョ)汝如洳茹恕絮(ジョ)奴努怒孥弩駑呶帑(ド)
()を形聲音符にする字はサ行とタ行に分れる。特に舒徐敍(ジョ)と除(ヂョ)に注意。
 余餘畭(ヨ/ヨ)
 ・畭舍(舎)捨(シャ/シャ)
  斜(シャ/ジャ)
  舒(ショ/ショ[慣]ジョ)
  徐敍(叙敘)蜍(ショ/ジョ)
 ・除(チョ/ヂョ[慣]ヂ)掃除(サウヂ)除目(ヂモク)
  茶(荼)(タ/ヂャ[慣]ダ、チャ[唐]サ)
  荼(ト/ド)
  途塗(ト/ヅ、ド)

ジョイ・ウォン【王祖賢】〔外來〕

香港の女優。
廣東語は(ワゥ)がウォンとなる。北京語であればワン。

ショウ
シャゥ(siang)42傷\42匠\42商\42尚嘗(甞)廠(厰)\42昌46晶\42祥\42章\42象\42上\42相\42牀莊(荘庄)裝(装)將(将)奬(奨)漿\42薔牆(墻)\42餉\44生+47猩46姓\4644省\46井(丼)\46\46聲(声)\47青46清
ショゥ(siong)03衝\03訟松(枩)\03從(従从)蹤(踪)\03悚\03橦\03舂\03誦\48勝\48升\48承\48\48稱(称)\48證(証)
セウ(siau)35嘯\36召\36小37抄36肖+37鞘37稍\36焦\36笑(咲)\36愀\36椒\36燒(焼)
セフ(siap)56妾+58霎\56捷\56渉\56囁\57燮\57浹
▼正証鉦政(セィ/シャゥ)、症(ショゥ)
 (シャゥ)(ショゥ)の略字として用ゐられるが、本來は「いさめただす」意の別字。
▼聶を音符とする形聲文字はサ行とタ行に分れる。
 聶躡鑷(デフ/ネフ)
 顳(ゼフ/ネフ[慣]セフ)
 囁懾攝(摂)(セフ/セフ)
 但し攝(摂)は促音化して慣用音セツとなる。

ジョゥ【判官】

令制の第三等官。
[源](ジョゥ)の音による。官職により「祐・弁・進・允・佑・忠・尉・監・掾・主政・從」などとも書く。特に()は廣く使はれる。判官(ハウグヮン)尉鶲(ジョゥびたき)(うけ)主典(サクヮン)判官(ハウグヮン)(イウ)は名乘で二等官たる「すけ」が多く、ジョゥは使はれない。(ユウ)(ゆたか)は別字だが混同しやすい。∴檢非違使〜源九郎義經。

ジョウ
ジャゥ(ziang)42z嘗(甞)\42z\42z43奘(弉)\42zr()()()\46z靜(静)\46z\46z淨(浄)
ジョゥ(ziong)03r\03r\48z\48z乘(乗)剩(剰)\48r\48z繩(縄)
ゼウ(ziau)36r\36r
ヂャゥ(diang)42\42場(塲)\42n\42n()()\4734諚
デウ(diau)35n\35n\35條(条)38
デフ(diap)56n\57疉(畳疂疊)
▼襄驤壤(壌)攘穰(穣)禳讓(譲)(ジャゥ/ニャゥ)
 釀(醸)孃(嬢)(ヂャゥ/ニャゥ)
 曩嚢(ダゥ/ナゥ)
 漢音のザ行ダ行共に、呉音のナ行となる事あり
 假名遣判別の役にはたたない
▼聶を音符とする形聲文字はサ行とタ行に分れる。
 聶躡鑷(デフ/ネフ)
 顳(ゼフ/ネフ[慣]セフ)
 囁懾攝(摂)(セフ/セフ)
 (但し攝(摂)は促音化して[慣]セツとなる)

しょうづ【清水】-ズ〔地名・音訓〕

全國數ヶ所にあり、假名遣未詳。音讀み(清水(セィスイ))の轉か、訓讀み(清水(しみづ))か不明。シュウズと讀む地名もあるので後者か、またそれなら「しうづ」「せうづ」などとすべきか。

ジョゥびたき【尉鶲】〔動物〕

判官(ジョゥ)

ショゥヨゥ【從容・慫慂・松容】〔聯綿〕

「-ong」の疉韻字。∴〜として死地に趨く。

ジョウロ【如雨露】

[源]ポルトガル語の音寫。∴〜で花に水を遣る。

ショク
ショク(siok)01謖48稷\03蜀觸(触)囑(嘱)\03贖\48拭\48殖\48織\48色\48食飾(餝)\48喞\48嗇\48寔\48昃

ジョク
ジョク(ziok)03r
ヂョク(diok)04

ショゲる【悄氣】

悄氣(セウゲ)は宛字。∴まさかの落選で悄氣てゐる

ショッチュウ

[源]初中後(ショチュゥゴ)∴遲刻は〜。

じょっぱり〔表音〕

津輕方言。
「意地っ張り」の轉なら「ヂョッぱり」、「強情っ張り」なら「ジョッぱり」か。

しょひこ【背負子】ショイ-

笈摺(おひずる)∴背負ひ籠一杯の山菜。

ションガイナ〔表音〕

仕方ないな、の意。端歌『梅は咲いたか』。

じょんがら〔表音〕

青森縣民謠。

ションベン【小便】

小便(セウベン)連小便(つれション)

じらす【焦】〔近01〕

()れったい∴散々焦らした揚句縁談を斷る。

しらぬひ【不知火】-イ

漁火の屈折現象、また筑紫(ツクシ)にかかる枕詞。
[源]枕詞の「ヒ」は上代の發音で「火(乙類)」とは異るため、漁火の「知らぬ火」と別語とされる。熊本縣宇土郡の町名ほか、地名にも數ヶ所あり。

しらを【白魚】-オ〔近07〕

∴〜のやぅな指。

じりじり〔恆8-2〕

「ぢりぢり」とも。∴夏の太陽が〜と照りつける。

じりひん【じり貧】

「ぢり貧」とも。∴〜かどか貧か(東條英機)。

しりへ【後方】-エ

(まへ)の對。
[源]尻+()∴前に聳え後方にささふ(箱根八里)。

しりべシ【後志】〔地名(北海道)64〕

北海道の支廳名。
『齊明紀』に後方羊蹄(しりべし)(斯梨蔽之(シリベシ))。羊蹄()は草名の一。

しるし【印・標・驗】〔同源〕

表的(ヘウテキ)=標的(ヘウテキ)中峠(なかベウ)(ショゥ)(チョゥ)。∴前兆(ゼンテウ)前徴(ゼンチョゥ)

じれったい【焦】〔近01*〕

()らす∴なぜ反論しないのか、じれったい。

しろい【白】〔近12・13・同源〕

(カウ)(カウ)(カウ)(カウ)(カウ)いづれも白い意。∴明眸皓齒(カウシ)

しろうと【素人】〔恆2〕

[源]「しろひと」のウ音便。玄人(くろうと)∴素人の哀しさ、そこまで及ばない。

じろじろ〔恆8-2〕

古く「ぢろぢろ」とも。∴足の爪先までじろじろ見る。

しろたへ【白妙】シロタエ〔近14〕

∴白妙の袖の別れ(定家)。

じろり

「ぢろり」とも。∴じろりと横目で睨む。

しわ【皺】〔近04・05・恆1〕

(シワガ)れ聲。

しわい【吝】〔近04*・恆1〕

假名遣未詳。∴あの〜婆さんが金を出すとは。

しわけ【仕分】〔恆1〕

∴複式帳簿の基本は仕譯帳。

しわざ【仕業】〔近04・恆1〕

∴いみじき好き者の仕業や(伊勢物語)。

じわじわ〔恆8-2〕

じわり。∴〜と首位に迫る。

しわる〔近04*〕

∴枝が〜。

しをしを【萎萎・悄悄】シオシオ

∴志空しく〜と立去る。

シヲニ【紫苑】シオニ〔近08〕

[源](ヲン)→ヲニ。紫苑(シヲン)(エニシ)(ゼニ)

しをはす【爲終】シオワス

爲果(しおほせ)

しをらし【可憐】シオラシ〔近08*〕

『日國』は「しほらし」。∴〜いことを言ふ。

しをり【栞】シオリ〔近07*・08〕

[源]枝+()り。木の枝を()って道しるべとしたものから。『日國』は「しほり」とし、「しをりと書かれることも多い」とする。∴吉野山去年の〜の道かへてまだ見ぬ方の花を尋ねむ(新古今1・西行法師)。

しをれる【萎】シオレル〔近07*・08・恆3〕

『日國』は「しほれる」とし、一説に「しをれる」とする。∴吹くからに秋の草木のしをるれば(百人一首22)。

シヲン【紫苑】シオン〔近08〕

學名Aster tataricus。鬼の醜草。
紫苑(シヲニ)∴『紫苑物語』(石川淳)。∴春〜。

シン
シム(sim)旧シン53侵寢(寝)\53審\53心\53森\53深\53針\53岑\53忱\53怎\53斟\53滲\53蕈\53譖(譛僣僭)\53讖\53鍼
シン(sin)21信\21新\21申\21秦23榛\21臣\21診\21身\21辛\21進\21辰+22唇22脣\21津\21哂\21晉(晋)\21眞(真)愼(慎)\21齔\46請[セィ]\
▼審瀋(シム)、釆番(ハン)
▼彡(セム)衫杉參慘驂(サム)滲蔘(シム)
 診疹畛袗軫(シン)
 珍趁(チン)

ジン
ジム(zim)旧ジン53r衽(袵)\53z54\53z54糂\53r
ジン(zin)21z\21z\21r人(儿)\21r\21r刃(刄)靱(靭)\21z\21z盡(尽)儘(侭)
ヂム(dim)旧ヂン53
ヂン(din)21\21
▼壬衽(袵)荏(ジム)、賃(チム)
▼沈(チム/ヂム)沈香(ヂムカゥ)
  (シム/シム)沈徳潛(シムトクセン)沈約(シムヤク)
 遼寧省瀋陽(シムヤゥ)(モト奉天)を沈陽(シムヤゥ)と書くことあり。

シンガポール【新加波】〔外來〕

()。「星嘉波」は舊譯。略稱「星州」。

ジングゥクヮゥゴウ【神功皇后】-コウゴウ〔姓名〕

「功コゥ」の呉音は平安時代以來クと書かれてゐるが、實際には韻尾にngを持つ音であるから、奈良時代にはクゥとしてゐたものと思はれる(岩)。息長足姫(おきながたらしひめ)∴〜三韓征伐。

シンシャンウィグル【新疆維吾爾】〔外來〕

[源](キャゥ)=(キャゥ)(kiang)・()「新疆」とは新しい領土の意。(さかひ)

シンじる【信】〔恆8-1〕

∴信じて疑はない。

しんぢコ【宍道湖】-コ〔地名1030〕

[源](しし)+(みち)+湖。(しし)は「肉」の異體字。宍粟(しさふ)∴〜の蜆。

しんぢまへ【死】シンジマエ

死んでしまへ。∴豆腐に頭打附けて〜。

シンヂュゥ【心中】-ジュウ〔恆6〕

∴曽根崎〜(近松)。

シンボウ【辛抱・辛棒(ボゥ)】

[源]佛語心法(シムホフ)からといふ。『學研』は改訂版から「(ハウ)∴〜強い性格

シンマイ【新米】

[源]新前(シンまへ)語源を尊重すれば「シンまひ」か。∴新米のくせに生意氣だ

ジンモン【訊問】

尋問(ジムモン)は書き換へ字。(ジン)は上の者が下に問ふ意、(ジム)は研究する意。

【す】

(so)07子\10主\10諏\10須\10雛\10數(数)\11素\50守[シウ]\

す【爲】〔近21〕

文語サ變動詞。
∴すべからく…すべし。

(zo)07z事(亊)
(do)10廚(厨)\11\11圖(図)\51

〔近19〕

變格動詞。
應ず、講ず、混ず。∴候ずるにて候

〔恆8-2〕

助動詞

スアヲ【素襖・素袍(ホウ)】スオウ

本來の字音は(アウ)だが、(アヲ)とも。芭蕉(バセウ)も同樣。∴登城には〜を着用。

スイ
スイ(soi)旧スヰ05吹\05垂(埀)\05惴\06出\06帥\06水\06翠(翆)悴(忰)粹(粋)醉(酔)\06衰\06遂\06彗\06穗(穂)\06綏\06騅

ズイ
ズイ(zoi)旧ズヰ05z\05z髓(髄)隨(随)\06r蘂(蕊蕋)
▼隋髓隨(ズイ)、惰橢楕墮(ダ)、
▼瑞(ズイ)、湍端(タン)、

ズイキ【芋莖・芋苗】 旧ズヰ-

[源]隨喜(ズイキ)からともいふが未詳。

スイクヮ【西瓜】スイカ 旧スヰ-〔植物〕

[源]「西瓜」の唐音といふ。∴〜割。

ずいずいずっころばし〔表音〕

∴〜胡麻味噌ずい。

ずいと〔恆8-2〕

「づ」も可∴隅から隅まで〜(口上)。

すいば【酸葉】〔植物〕

古名須之(スシ)。「すかんぽ」とも。

スウ
スウ(sou)10數(数)[ス.サク]\10樞(枢)[シュ]\10芻(蒭)50鄒\50陬
スゥ(song)01崇\01嵩

すう【据】〔近18・09〕

文語下二段動詞。
(すわ)(すゑ)

ずうんと

[源]ずっと。∴〜金をはづむ。

すえ【末江】〔地名〕

福岡縣京都郡犀川町(〒824-0204)。
「末」は「すゑ」。「江」は「え」なれど本來ヤ行。「すゑ+え」だが假名遣は恐らく「すえ」。

すえる【饐】〔近15・恆4〕

∴古飯の饐えた臭ひ。

ずかずか〔恆8-2〕

「づかづか」とも。∴〜と(アガ)り込む。

すくない【少・尠・鮮】〔同源〕

鮮少(センセウ)=尠少(センセウ)(セン)の偏は(ジム)だがセムとはならない。∴巧言令色(すくな)いかな仁(論語)。

スクモ【宿毛】〔地名1366〕

高知縣(土佐國幡多郡)の市名。
(モウ)

すぐれる【優・勝】〔同源〕

英雋(エィシュン)=英俊(エィシュン)俊乂(シュンガイ)=儁乂(シュンガイ)

すげえ【凄】〔表音〕

「すげい」ではない。⇒ええぢゃないか

スケソゥだら【介宗鱈】〔動物〕

介黨(すけタゥ)とも。

すけベィ【助平・助兵衛(ヱ)】スケベエ

[源]「好き」の擬人化。甚平(ジムベィ)∴〜根性が禍ひする。

スゴロク【雙六】

古形スグロク。
[源]スグは(サゥ)の古い字音sungを寫したもの(岩)。∴加茂川の水、〜の賽、山法師(平家物語1願立の事)。

スサノヲ【素戔嗚尊】スサノオ〔姓名〕

神名。
[源](サン)・嗚『記神代』には須佐之男命(スサのをのみこと)

ずしずし〔恆8-2〕

ずしんと〔恆8-2〕

「づ」も可。∴〜地響を立てて倒れた。

すず【錫】〔近03〕

∴ブリキは鐵板に〜鍍金(メッキ)する。

すず【鈴】〔近03〕

()(リン)∴猫の首に〜を着ける。

ズす【誦】〔近03〕

(ズン)ず」ともいふ。(ショゥ)の字音末尾のngを撥音ンで表記した形。從者(ジュゥシャ)を「ズンザ」とする如し。ウで表記して、ズウジとも(岩)。ズは(ショゥ)の呉音。

すずき【鱸】〔近03〕

(せいご)∴夕食は〜の洗ひ。

すずし【生絹】〔近03〕

∴〜の單衣(ヒトヘ)

すずしい【涼】〔近03・同源〕

清涼(セィリャゥ)は「-ang」の疉韻字。清セィシャゥ・涼リャゥラゥ∴清涼殿。∴涼しげな眼をした若者。

すずしろ【大根・蘿蔔】〔近03〕

∴芹、(なづな)御形(オギャゥ)、はこべら、佛座(ほとけのザ)(すずな)蘿蔔(すずしろ)(春の七草)。

すずな【菘】〔近03〕

すすむ【進】〔同源〕

()(シン)∴進むを知りて却くを知らず。

すずめ【雀】〔近03〕

∴〜百まで踊り忘れず。

すすめる【勧・奨・薦】〔同源〕

(セン)(セン)は共に神にすすめる意。

すずり【硯】〔近03・同源〕

[源](すみ)+(すり)の轉。(ケン)(ケン)∴日くらし〜に向ひて(徒然草)。

すする【啜】〔同源〕

(セツ)(セフ)。いづれもチャプチャプと物をすする際の擬音。

すずろ【漫】〔近03〕

∴頭中將の〜なる空言(枕草子)。

すぢ【筋】スジ〔近01・02・恆6〕

∴青〜揚羽。

ずっと〔近03・恆8-2〕

∴電卓の方が〜簡單だ。

ズツない【術無】〔表音〕

關西方言。
[源](ジュツ)なしの轉(岩)。

すでに【既・已】〔同源〕

已往(イワゥ)=以往(イワゥ)已前(イゼン)=以前(イゼン)()・己()の三字は混同しやすい。憶え歌に「()は上に、おのれ(つちのと)下につき、(すで)(やむ)(のみ)半ばにぞつく」とある。

ずどん〔表音〕

∴〜と一發。

すなはち【即・則・乃】スナワチ〔近04*〕

∴レバ則(すなはちの書分け)

すなほ【素直】スナオ〔同源〕

純如(ジュンジョ)=淳如(ジュンジョ)芳醇(ハゥジュン)=芳純(ハゥジュン)

ズナヰ【淳和院】ズナイ〔地名99〕

淳和(ジュンナ)天皇の離宮。
[源]ジュンナヰンの訛。王城から西にあるため西院(サイヰン)とも呼ぶ。西院(サヰ)雲林院(ウジヰ)

すは【感動詞】スワ〔表音〕

[源]そ+は(助詞)。∴〜鎌倉。

スハ【諏訪】スワ〔近04〕

長野縣の郡名。
(ハゥ)。古事記に科野(しなのの)州羽(すは)∴〜湖のお神渡(ミワタリ)

ずはいがにズワイ-〔動物〕

[源](すはえ)『日國』など「ずわい-」とする。

スハゥ【周防】スオウ〔地名1152〕

舊國名。
シウ・防ハゥバゥ。古名「すは」。諏訪(スハ)と同源ともいふ。

スハゥ【蘇芳】スオウ〔植物〕

∴〜色。∴〜の机。

すはえ【梢・條】スワエ〔近03*・16〕

ずはいがに。『岩波古語辭典』は興福寺本靈異記の須波惠(スハヱ)により「すはゑ」とする。

ずばずば〔恆8-2〕

∴思ったことを〜言ふ。

ずばぬける

圖拔(ヅぬ)ける

すひかづら【忍冬】スイカズラ〔植物〕

[源]吸ひ+蔓。∴幽靈の消えた先は忍冬の生ひ茂る忍冬。

すふ【吸・噏】スウ〔同源〕

(キフ)(キフ)呼吸(コキフ)は日本漢字音ではカ行に譯されたが、元々は「フーヒプ」のやうなh音で、呼吸の擬音。嘘吸(キョキフ)とも。()

ずぶずぶ〔恆8-2〕

「づぶづぶ」とも。

ずぶぬれ〔表音〕

∴俄雨で傘も無く〜になつた。

すべる【總・統】〔同源〕

總合(ソゥガフ)=綜合(ソゥガフ)∴兵を統べる

ずぼら〔恆8-2〕

∴あんなずぼらな男とは附合ふな。

すまひ【住ひ・住居(ゐ)】スマイ

[源]()み+()ひの約(岩)。∴お〜はどちらですか

すまふ【相撲】スモウ

[源]『日國』に「動詞「(すま)ふ」の終止・連體形の名詞化と見て「すまふ」が有力であるが、連用形「すまひ」のウ音便とみて「すまう」とする説もある」とあり。『岩波』は「すまひの轉」で「すまう」とする。向側(むかうがは)滋賀縣長濱町の相撲町(〒526-0017)などは「すまひチャゥ」でよからう。∴お〜さん。

すみのえ【住吉・墨江】〔地名370〕

∴はや住之江に著きにけり(高砂)。

すむ【住】〔同源〕

トウ=(ヂュウ)=(チュウ)投宿(トウシュク)をまた逗宿(トウシュク)とする。 (セイ)=(セイ)兩棲(リャゥセイ)類を兩生(リャゥセィ)類と書き替へた場合、假名遣は偶然一致するが、(セイ)(セィ)(seng)の原音は全く異る。

ずら〔方言〕

[源]「むず+らむ」から「ずらう」へと變化したものといふ。∴蛙が鳴くんで雨ずらよ(茶切り節)。

ずらかる

∴まんまと〜。

ずらりと〔恆8-2〕

∴〜竝ぶ。

する【爲】〔近22〕

口語サ變動詞

ずるい【狡】〔近03*・同源〕

狡猾(カウクヮツ)巧黠(カウカツ)∴狡賢い。

ずるずる〔恆8-2〕

∴ずるずるべつたり。

するどい【鋭】〔同源〕

銛鋭(セムエイ)尖鋭(セムエイ)∴鋭い切っ先、眼附きの鋭い男。

すわいチャゥ【仲屋町】-チョウ〔地名〕

滋賀縣近江八幡市(〒523-086*)。
由來ならびに假名遣未詳。魚屋町(うわいチャゥ)

スワトウ【汕頭】〔外來〕

福建省の地名。
「汕」が「スワ」となるのは福建音。→(トウ)∴〜刺繍。

すわる【坐】〔近04・恆1〕

(すゑ)」に對應した自動詞。「座」は書替字。∴お坐り下さい。

スヱ【周淮】スエ〔地名3157〕

千葉縣(上總國)の郡名。
『舊事本紀』に須惠(スヱ)國造。←()()。「周准」は誤。

すゑ【陶・須惠】スエ〔近14〕

青黒い素燒。
()∴陶晴賢(戰國武將)。

すゑ【末】スエ〔近14・15・恆4〕

名乘字で(すゑ)と讀むのは末弟の意。末江(すえ)∴〜は博士か大臣か。∴末廣がり。

すゑもの【陶器】スエモノ〔近14〕

すゑる【据】スエル〔近14・恆1・4〕

ワ行下一段動詞。
[源]もと「()ゑ」と同じ(岩)。(すわ)(つくえ)∴肚を据ゑる。灸を据ゑる。

スン
スン(son)27寸

スンガリー【松花江】〔外來〕

(ショゥ)(sung)。花クヮクヱ

ずんぐり〔恆8-2〕

∴〜した體形。

ずんずん〔恆8-2〕

∴仕事がが〜捗る。

【せ】

(sia)05施\13世(丗)[セイ]\

(zia)05是

セイ
セイ(siai)12犀\12凄\12西\12嘶\12壻(婿聟)\12韲(齏)\12齊(斉)濟(済)\13歳\13世(丗)\13制\13勢\13逝
セィ(siang)44生+46牲46姓47星4744猩\4644省\46井(丼)\46成\46正\46聖\46聲(声)\47青46蜻46情靜(静)42錆

せい【背】

現代假名遣でエの長音は、主として和語エエ字音エイとなる。しかしながら「せい」は明らかに和語()の長音であるにもかかはらずセエではない。(ねえ)さん∴〜の丈。五月五日の〜比べ。

ゼイ
ゼイ(ziai)13脆\13毳\13筮\13蛻\13贅

セイウチ【海象】〔動物〕

ロシア語由來か。

せいご【鮬】〔動物〕

(すずき)の幼名。

ぜいご

鰺類の側線上にある鱗。ぜんご。

セイの【齊】

物を持上げる時などの掛け聲。
[源]一齊(イッセイ)よいとまけ

セィロ【蒸籠】

セィは(ジョゥ)の唐音。平ヘィヒャゥの如く、漢音エィ・呉音ヤゥの對應關係ではない。(ロゥ)。セィロゥとも。∴〜蕎麥

セィロカ【聖路加】

病院名。
[源]「聖ルカ」の音譯。()(セント)

セウ【少輔】ショウ

[源]少輔(セウフ)の轉(岩)。ショウユウと讀むこともあり。假名遣はセフであるとの説も。治部煮(ヂブに)狹布(ケフ)細布(ほそぬの)∴治部〜石田三成。

セウエウ【逍遥】ショウヨウ〔聯綿〕

「-eu」の疉韻字。從容(ショゥヨゥ)

セウサウ【焦燥】ショウソウ〔聯綿〕

「s-」の雙聲、「-au」の疉韻。∴〜感に驅られる。

セウソコ【消息】ショウ-

sokoと讀むのは、kの前の母音oにひかれてkの後にもoをつけたもの。大徳(ダイトコ)の類(岩)。∴〜なし。

セウチウ【燒酎】ショウチュウ

(セウ)も酎チウヂウも標準的漢字音であり、唐音などではない。

ゼエロク【才六・贅六】

[源]才六(サイロク)の變。ええぢゃないか上方(かみがた)〜。

セガゐ【清和(グヮ)井】-イ

京都の大原(おほはら)大原野(おほはらの)にある井。
[源]「()()」の説もあるが、語源未詳。清和院(セグヮヰ)

セキ
セキ(siak)45責46蹟(迹)0546積47績\46隻\46席\46斥\46昔\46石\46脊\46赤\46跡\46夕\47寂\47戚\47析\47裼

セク
セク(siak)04齪

セグヮヰ【清和院】セガイ

清和井院(セクヮゐヰン)勢賀院(セカヰン)とも。『日國』は「せがゐ」。清和井(セガゐ)

セチ
セチ(siat)33節

セチヱ【節會】-エ〔近14〕

白馬(あをうま)の〜。

セツ
セツ(siat)13説\32殺31刹\33屑\33切\33節\33截\33楔\33竊(窃)\34洩\34拙\34折\34設\34雪\34泄\34渫\34薛\34褻\56接[セフ]\56攝(摂)[セフ]\

ゼツ
ゼツ(ziat)34絶\34舌

ゼニ【錢】

[源](ゼン)に母音Iを添へてゼニとしたもの(岩)。(エニシ)紫苑(シヲニ)∴惡錢身に着かず。∴錢形平次捕物帳。

セフ【少輔】ショウ

『日國』は少輔(セウ)とする。

セフレフ【捷獵】ショウリョウ〔聯綿〕

あひ續くさま。
「-ep」の疉韻字。

セフレフ【渉獵】ショウリョウ〔聯綿〕

「-ep」の疉韻字。∴萬卷の書を〜する。

せまい【狹】〔同源〕

阨巷(アイカゥ)=隘巷(アイカゥ)

せみ【蝉】〔音訓〕

[源]鳴き聲の擬音語。(せみ)は訓、字音はセン。字音セムから「せみ」といった音變ではない。∴岩にしみ入る〜の聲(芭蕉)。

セムラム【僭濫】センラン 旧センラン〔聯綿〕

「-am」の疉韻字。

せれふ【芹生】-リョウ〔地名79〕

京都市(愛宕郡)大原(おほはら)の古地名。寂光院の南方一帶。また京北町にも(〒601-0404)。
()

セヰ【所爲】セイ〔近11*・恆5〕

[源]所爲(ショヰ)∴氣の〜か身體が重い。

セン
セム(siam)旧セン56占\56尖\56染\56閃\56僉\56暹\56殲(殱)籤(籖)纖(繊纎)\56潛(濳潜)57僭(僣)\56蟾\56銛\56陝\59芟
セン(sian)32疝34仙\33茜\33先\33千\33薦\33倩\33燹\33荐\34串\34蝉戰(戦)\34宣\34川(巛)\34扇\34栓\34泉線(綫)\34煎\34旋\34穿\34羨\34舛\34船(舩)\34選+31撰\34鮮\34亘\34僊\34吮\34專(専)\34尠\34孱\34旃\34淺(浅)踐(践)錢(銭)賤(賎)33濺\34鐫\34顫

セン【線・綫】〔同源〕

「綫」は「線」の異體字。(セン)(セン)

ゼン
ゼム(ziam)旧ゼン56\56冉
ゼン(zian)33前\34蝉禪(禅)\34善(譱)\34然\34全\34喘\34涎\34蠕\56漸[ゼム]\

センカゥ【銓衡】センコウ

もと秤竿(はかりざを)の意。選考(センカウ)は書替へ字。偶然に假名遣は一致するが、元の音は相當に隔たる。∴役員〜委員會。

センキャゥ【仙境・仙郷】センキョウ

熟語としては同義かつ假名遣も一致するが、(さかひ)(さと)は同じ意味とは言へない。

センヂュ【千住】センジュ〔地名3002〕

東京都足立區(武藏國足立郡)。〒120-0034。
古名千壽(センジュ)∴〜大橋。

セント【聖】

(セィ)(siang)。(ひじり)

ゼンまい【薇・撥條】〔恆5〕

[源]錢卷(ゼニまき)のイ音便。(ワラビ)〜の山菜料理。∴〜仕掛の柱時計。

【そ】

(so)09岨俎(爼)11祖\09疏\09疎\09鼠(鼡)\11塑溯(遡)\11措\11素\11蘇(蘓)\11訴\11甦\11胙\11麁\49曾(曽)[ソゥ]45噌[サゥ]\
▼曾僧層贈甑(ソゥ)、噌([漢]サゥ[慣]ソ)、

ソ【曾】〔表音〕

平假名「そ」の原字。
(ソゥ)未曾有(ミゾウ)の難局

ソゥ【僧】〔佛教〕

[源]「僧伽」は梵語「サンガ」の音譯。(ソゥ)(song)とは假名遣が合はない。和尚(ヲシャゥ)桑門(サゥモン)∴俊寛僧都(ソゥヅ)

ソウ
サウ(sau)37巣+36剿\37爪\38操\38早\38曹\38蚤騷(騒)\38\38棗\38竈(竃)\38艸\50帚38掃
サゥ(sang)04雙(双)\04()\42粧(妝)\42爽\42相\42剏\42壯(壮)莊(荘庄)裝(装)\43桑\43倉42創44鎗\43喪\43葬\45爭(争)箏(筝)
サフ(sap)54匝\54卅\54颯\58插(挿)
ソウ(sou)51奏\51走(赱)\5150()\51嗾\51掫\51漱\51籔(薮藪)
ソゥ(song)01叢\01送\01()()\02宗01粽\02宋\49曾(曽)48甑
▼「匆」の音符字で、窗(窓)だけ音が異なる。
 匆怱葱偬惣總(総)聰(聡)(ソゥ/ス)
 窗(窓)(サゥ/ソゥ)漢音優先
 惣も怱の形聲文字。忽(コツ)は別字。
▼雙(双)(サゥ/ソゥ)漢音優先
▼竈サウ、繩ジョゥ、蝿ヨゥ
▼叟搜(捜)痩溲ソウ、嫂艘サウ
▼卅(サフ/ソフ)
▼匝(サフ/ソフ)
▼颯(サフ/ソフ[慣]サツ)
▼曾僧層贈甑(ソゥ)、噌([漢]サゥ[慣]ソ)
▼淙(ソゥ/ズ、ズゥ)一般にはこちらか
  (サゥ/ゾゥ)
 宗が音符の形聲字は概ねソ・ソゥ・シュゥ。

ゾウ
ザウ(zau)38造
ザゥ(zang)42象\43藏(蔵)贓(賍)臟(臓)
ザフ(zap)54雜(雑襍)
ゾゥ(zong)49増
▼雜(雑襍)(サフ/ゾフ[慣]ザツ、ザフ)通常は呉音ゾフではなく、慣用音ザフであるとされる。

ソゥショ【叢書】

書替へて雙書(サゥショ)とするが字義として不適切。(ソゥ)は「くさむら」、(サゥ)は「ふたつ」の意。

そうぞうしい【騷々(サウザウ)】〔恆2・音訓〕

[源]騷々(さわさわ)しの音便説、躁々(サウサウ)し説などあるが、『疑問假名遣』は怱々(ソゥソゥ)の形容詞化とする(日國)。字音怱々(ソゥソゥ)に由來するなら、「そぅぞぅし」か。『日葡辭書』は「ソウゾウ」。『恆2』は「さうざう」。(サウ)

ソウヂ【掃除】-ジ

(ヂョ)除目(ヂモク)と同樣に拗音の脱落。

そうらん〔表音〕

北海道民謠。∴『そうらん節』。

そうれ

∴〜御覽。

ソオ【囎唹】〔地名1788〕

鹿兒島縣(大隅國)の郡名。
[源]熊襲(くまそ)の「そ」から來たものか。『筑前國風土記逸文』に「球磨囎唹」とあり、肥前國球磨郡と大隅國囎唹郡を示す。「阿蘇」の「蘇」とは上代特殊假名遣で甲乙異る。 現在は「曾於郡」。古地名などで母音オが連續するものは珍しい。紀伊(キイ)寶飯(ホい)

ソーダ【曹達】

[源]蘭語soda。音譯漢字。曹サウザウと假名遣は合はない。

そがふ【十河】ソゴウ〔姓名〕

十河(そがふ)氏は香川縣の名族。高松市には十河(そがふ)城あり。上代の蘇甲(ソカハ)郷。香川縣高松市十川(そがは)(〒761-043)。 十河額(そがふひたひ)總髮額(ソゥガウひたひ)は男子の髮型の一。 「そごう百貨店」はもと十合(そガフ)。天保元年に十合(そガフ)伊兵衞が大阪で開業。昭和四十四年にはひらがな表記となったが、平成十二年に漢字へ戻した。∴十河(そがふ)信二(國鐵總裁)。

ソク
ソク(sok)03燭\03束01速\03足04捉\48即\48息\48仄\49塞\49則48側

ゾク
ゾク(zok)01族\03粟\03俗\03屬(属)\03續(続)\49賊(戝)

そけえら【其處】〔表音〕

「そこいら」の關東方言。

そこひ【内障・底翳】

「そこい」とは讀まぬ。∴眼が〜で見るのが不自由。

ソツ
ソツ(sot)22帥\22率\27卒(卆)

ソックひ【續飯】ソックイ

[源](ソク)+(いひ)∴〜で手紙の封をする。

ソトバ【卒都婆・卒塔(タフ)婆】〔佛教〕

[源]梵語ストゥーパ(供養塔)の音譯。(タフ)はその略稱。能の「卒都婆小町」はソトワコマチと讀む。(タフ)と都とは假名遣が必ずしも一致しない。塔頭(タッチュウ)

そのふ【園生】-ウ

人名に使はれた場合は「そのを」とすべきかもしれない。かずを(和男)()ヱンヲン・苑ヱンヲンは同源字だが、苑生とは書かない。∴竹の〜の末葉。∴紅は〜に植ゑても隱れなし。

そはそはソワソワ

∴〜にやにや(銀座かんかん娘)。

そばへ【戲・日照雨】ソバエ

通り雨、狐の嫁入り。
[源]動詞「そばふ(戲れる)」の連用形から。

そびえる【聳】〔近15・恆4〕

(そび)∴肩を聳やかす。

そひぼし【房宿】ソイボシ

二十八宿の一。
[源]添ひ星。

そびゆ【聳】〔近19〕

文語下二段動詞。
[源](そば)と同根(岩)。(そび)える∴雲に聳える高千穗の(紀元節)。

そふづ【添水・僧(ソゥ)都】ソウズ

鹿威(ししおど)し。
[源]案山子(そほづ)の轉(岩)。『日國』は「そうづ」とする。

そへる【添】ソエル〔同源〕

(テム)は本來(テム)の俗字。

そほづ【案山子】ソオズ

かかしの古語。
[源]古形そほど。添水(そふづ)∴謂はゆる久延比古(クエビコ)はいまに山田のそほどといふぞ(古事記)。

そむく【背・叛】〔同源〕

(ハイ)=(ハイ)∴教へに〜。

ソモサン【做麼生・作麼生】〔佛教〕

禪語。
[源]「作麼生」の宋以後の字音(岩)。セィシャゥ(siang)。

そもそもまた【抑亦・噫亦】〔同源〕

(ヨク)(オク)・亦エキヤク

そら【空】〔同源〕

穹窿(キュゥリュゥ)は疉韻字。

そらんじる【空・諳】〔恆8-1〕

∴契冲は六歳にして百人一首を諳んじた。

ソン
ソン(son)27存\27孫\27尊\27損\27村(邨)\27巽

ゾン
ゾン(zon)27存

そんヂョそこらソンジョ-

[源]其の(ヂャゥ)の轉(岩)。∴〜の品とは譯が違ふ。

【た】

(ta)14太[タイ]\39他\39多(夛)\39它\40唾\40躱\41咤\41岔\41荼

た【堂】〔表音〕

變體假名「」の原字。
(ダゥ)。二千圓札の裏面に見える。

た【當】〔表音〕

變體假名「」の原字。
(タゥ)

(da)14兌[タイ]\39舵(柁)+41蛇\39駄\39騨\39那\40唾\40妥\40惰橢(楕)墮(堕)\40懦\40朶\41拏\41拿\44打[ティ]\

タイ
タイ(tai)12替\12體(体軆躰)\14太\14泰\14大\14帶(帯)13滯(滞)\18堆\18退27褪[トン]\18隊\18對(対)\18鐓\18頽\19耐\19待\19態\19戴\19逮\19代\19台紿\19臺(台)

たい【平】〔地名〕

北海道から奧羽に廣く分布する地名で、山中にある濕地の意。
「十和田八幡平(ハチマンたい)國立公園」など「平」、また「尾岱沼(をダイトウ)」など(タイ)を宛てる場合が多い。他に岩手縣下閉伊郡新里村腹帶(ハラタイ)(〒028-2103)、秋田縣能代市母體(モタイ)(〒016-0152)、山形縣尾花澤市母袋(モタイ)(〒999-4331)など多彩。

ダイ
ダイ(dai)12醍\12弟\14大\14奈\18内\18餒\19代\19乃\19臺(台)

たいざ【間人】〔地名823〕

京都府竹野郡丹後町(〒627-0201)。
穴穗部間人(はしひと)皇后(用明天皇の后)がこの地に戰亂を避け、後に退座(タイザ)されたゆゑの名といふが確證はない。間人蟹(たいざがに)は間人港水揚げの松葉蟹の稱。

ダイダイ【橙】〔植物〕

[源]代々(ダイダイ)

タイフ【大夫】タユウ

タユウと讀むときは多く藝能や遊里における稱號に限る。元來はタイフと讀み、周代の官職名。特にダイブとするのは「大輔」との混同を避けるため。一般に字音假名遣は漢字一字ごとに境界があり、タイ+フがタユウとなるやうな例は珍しい。∴高尾〜。

タイマ【當麻】〔地名233〕

奈良縣(大和國葛下郡)の町名。
タギマとも。『記履中』に當岐麻(タギマ)道。「tang→タギ→タイ」の變化。→(タゥ)∴〜の中將姫。∴當麻蹶速(タイマノクヱハヤ)

たいまつ【松明】〔近12・13・恆5〕

[源]「焚き松」のイ音便。以前は手火(たひ)が語源といはれた。

タウ【薹】トウ

字音(タイ)によるとも、(トウ)の變化ともいふ。∴蕗の〜。〜がたつ。

たうげ【峠】トウゲ〔近10*・恆2〕

[源]手向(たむけ)の轉。室町時代以降の形(岩)。中國地方の方言(たわ)との關係も指摘されてゐる。山形縣東田川郡羽黒町(〒997-0211)や岐阜縣惠那郡山岡町(〒509-7603)には手向(たうげ)の地名あり。

ダウサ【礬水】ドウ-

墨のにじみ止め。
[源]陶砂(タウサ)から。∴〜引きの紙。

タゥタゥ【丁々】トウトウ〔疉字〕

伐採の擬音。
元來はng韻尾でトートーではなくタンタン(tangtang)のやうな音であった。彭々(ハゥハゥ)∴伐木丁丁(タゥタゥ)トシテ山更ニ幽カナリ(杜甫・題張氏隱居詩)。

タウテイ【到底】トウ-

たうとぶ【尊・貴】トウトブ〔同源〕

シャゥジャゥ(シャゥ)∴尚武。

タウばる【桃原】トウ-〔地名〕

沖繩縣に分布する地名。當原(タゥバラ)と書くことあり。(タウ)(タゥ)。假名遣は偶然に一致するが、原音は相當異なる。

タゥもろこし【玉蜀黍】トウ-〔植物・音訓〕

[源]『日國』は「たう」を字音(タゥ)とするが、(たま)の轉とする説もあり未詳。諸越(もろこし)唐黍(もろこしきび)の略で渡來した意。

たえる【絶】〔近15・恆4〕

文語は()ゆ。⇒「(たへ)」と紛れやすい。跡絶(とだ)える∴山ふかみ春ともしらぬ松の戸にたえだえかかる雪のたま水(新古今1・式子内親王)。

タオイズム【Taoism】〔外來〕

道教(ダウケウ)の英語表現。
神道(シンタウ)はシントーイズム(Shintoism)。

たかすゑ【孝標】-スエ〔姓名〕

菅原孝標女(すがはらのたかすゑのむすめ)は『夜半(よは)寢覺(ねざめ)』の著者。

たがひ【違】タガイ〔近11〕

[源]()+(かひ)の意(岩)。∴〜ちがひ。

たかぶる【昂】

興奮(コゥフン)はまた昂奮(カゥフン)亢奮(カゥフン)とも書く。激高(ゲキカウ)激昂(ゲキカゥ)の書替へ字。ただし昂揚(カゥヤゥ)は以前より高揚(カウヤゥ)とも書いた。 (カゥ)(バウ)(すばる)は別字。

タク
タク(tak)04卓\04濯\04琢\43托44宅\43拓\43度\44拆43柝\44澤(沢)擇(択)43鐸\44磔\45謫

ダク
ダク(dak)04濁\43諾

タクアム【澤庵】 旧-アン

[源]もと(たくは)(づけ)タクワンと讀むことあり、具合(グあひ)をグワイと讀む如し。羽合(はあひ)

たくはへ【貯】タクワエ〔近05・14〕

たぐひ【比・類】タグイ〔近11〕

たけふ【武生】〔地名1872〕

福井縣(越前國敦賀郡)の市名。
もと越前の國府所在地。芝生(しばふ)()∴武生の國府にうつろひ給ふとも(源氏・浮舟)。

たすける【幇・助】〔同源〕

(ハゥ)・封ホゥフゥ(ハゥ)(パン)

たたうがみ【疉紙】タトウ-〔近10〕

[源]「たたみがみ」の音便形(岩)。

たたく【叩・扣・敲】〔同源〕

(コウ)(コウ)(カウ)(コウ)(カウ)は假名遣が異る。(ひか)へる

たたずまひ【樣子】〔近03〕

たたずむ【佇】〔近03〕

[源]()()む。

たたへ【湛】タタエ〔近15〕

たたむ【摺・疉】〔同源〕

(セフ)(デフ)

たぢたぢ〔恆8-2〕

[源]「たぢろぐ」から。「たじたじ」も可。『恆8-2』は「たじたじ」。

たぢひ【蝮】タジヒ〔動物〕

まむしの古名。
丹比(タヂヒ)郡は大阪府(河内國)の郡名。(タン)がタヂとなるのは、同じ舌音(-n→-t)の變化。丹比瑞齒別命(たじひのみづはわけのみこと)(反正天皇)。

タヂマ【但馬】タジマ〔地名824〕

舊國名。
「-an→-at」の變化。『記垂仁』に多遲麻(タヂマ)國。『日本書紀』に但遲間(タヂマ)田道間(たぢま)。『和名抄』に太知馬(タヂマ)

たぢまもり【田道間守】タジマモリ〔姓名〕

田島(たじま)ではない。古事記には多遲摩毛理(タヂマモリ)非時香菓(ときじくのカクのみ)

タツ
タツ(tat)29達(逹)

たづ【田鶴】タズ〔動物〕

[源]田+(つる)∴〜鳴きわたる

ダツ
ダツ(dat)29怛\29獺\30奪\30脱

たづき【方便・活計】タズキ〔恆7〕

[源]手付(たづ)き。

たづさはる【携】タズサワル〔近03・14・恆7〕

タッチュウ【塔頭・塔中(チュゥ)】〔佛教〕

寺院内の小支院。
(タフ)。チュウは頭トウの唐音。饅頭(マンヂュウ)の如し。卒塔婆(ソトバ)

たづな【手綱】〔恆7〕

たづねる【尋・訊・訪】タズネル〔近03〕

∴母をたづねて三千里

たて【經・縱・豎】〔同源〕

ケィキャゥ(ジュゥ)(ジュ)(ジュ)∴經度と緯度。∴ビルマの豎琴。

たてはき【帶刀】-ワキ〔姓名〕

タドン【炭團】

(ドン)は唐音。團栗(ドンぐり)

タニハ【丹波】タニワ〔地名819〕

京都府(丹後國)の郡名。現在の中郡。
(タン)

たはけ【白癡】タワケ

たはし【束子】タワシ〔近04*〕

[源]「(たば)ねる」由來の「たはし」が通説だが未詳。手藁(てわら)で「たわし」とする説もあり。近04*は「たわし」。

たはむれ【戲】タワムレ〔近05〕

[源](たはけ)と同根(岩)。

たはら【俵】タワラ〔近04*〕

(わら)で作るが「たわら」ではないとされるが、假名遣は未詳。

たひ【鯛】タイ〔近12〕

[源](たひ)らな魚か。「めで(たい)」にかけて祝事に用ゐるが、假名遣は合はない。茅渟(ちぬ)

たび【足袋】

[源]單皮(タンピ)蹈皮(タウヒ)が語源か。地下足袋(ヂカたび)

たひら【平】タイラ〔近12〕

「たいら」では(ひら)と對應しない。(たい)

タフシ【答志】トウシ〔地名670〕

三重縣(志摩國)の郡名。今は合併して志摩郡。
答志(タフシ)島東端には歌枕手節(たふし)崎あり。∴くしろつく手節(たふし)の埼に今日もかも(萬葉1-41)。

たふとい【尊・貴】トウトイ〔近09・恆2〕

[源]「た」は接頭語、「ふとし」は壯大の意(岩)。∴あらたふと青葉若葉の日の光(芭蕉)

たぶのき【椨】〔植物〕

木質堅固で重壓に()()の意といふ。

タフのみね【多武峰】トウ-〔地名265〕

奈良縣(大和國十市郡)櫻井市(〒633-0032)。
『齊明紀』に田身嶺(たむのみね)。「談山神社」の名は、字音(ダム)によると思はれる。

タフフ【榻布・荅布・答布】トウフ〔同源〕

肌目荒い厚布。
(タフ)(タフ)(タフ)

たふれる【倒・斃】タオレル〔近08・09・恆2・音訓〕

字音(タウ)に由來するものではない。顛倒(テンタウ)=轉倒(テンタウ)(はふ)∴京のきだふれ、大阪の喰だふれ。

たへこ【妙子】タエコ〔姓名〕

女性名。「たえこ」とすると「絶子」を聯想して不吉ではあるまいか。

たへる【耐・任・堪】タエル〔恆4・同源〕

[源]()+(あへ)の約。自分への壓力に對抗する意(岩)。文語は「たふ」。()()える、と誤りやすい。(タム)(ニム)(キム)地名人名で(たふ)はよく用ゐられる。惟任(これたふ)(明智)光秀は戰國武將。松任谷(まつたふや)由實(ユみ)は歌手。今任原(いまとばる)は福岡縣田川郡の地名。(たぶのき)。∴堪ヘガタキヲ堪ヘ。

たましひ【魂・魄】タマシイ〔近12〕

たまづさ【玉梓・玉章】-ズサ

[源]玉+(あづさ)の約(岩)。

たまをのほし【鬼宿】タマオ-

二十八宿の一。
[源]魂緒(たまを)の星。

たみ【民】〔同源〕

萌黎(バゥレイ)=氓隸(バゥレイ)

ためらふ【躊躇】タメラウ〔聯綿・同源〕

躊躇(チウチョ)は「t-」の雙聲字。逡巡(シュンジュン)=蹲循(シュンジュン)は「-un」の雙聲字。

たゆ【絶】〔近19〕

文語下二段動詞。
()える()へる妙子(たへこ)

たらひ【盥】タライ

[源]手洗(てあら)ひ。

たわ【乢・嵶】

中國地方で(たうげ)の稱。「中だをれ」は峰の凹みの意。
[源](たわむ)・たわわ・たをりと同根(岩)。梅ヶ(たう)は山陰本線の驛名、下關市内にあり。

だわ

たわいない【他愛(アイ)】〔近04*・恆1・5〕

他愛(タアイ)は宛字。恆5ではイ音便とするが、「(たはけ)る」とは無關係か。羽合(はあひ)

たわむ【撓】〔近04・05・恆1〕

(とを)

たわやか【嬋妍】〔近04〕

嬋妍(センケン)嬋娟(センクヱン)嬋妍(たをやか)(うつ)くしい

たわやめ【手弱女】〔近04〕

[源]「たわ」は「(たわ)み」(岩)。手弱(たわや)の宛字は萬葉集以來。手弱女(たをやめ)

たわわに〔恆1〕

たをやか【嬋妍】タオ-〔近07・恆3〕

嬋妍(たわやか)(うつ)くしい

たをやめ【手弱女】タオヤメ〔近07・08〕

手弱女(たわやめ)

タン
タム(tam)旧タン54堪+58湛\54探\54耽\54壜(罎)\54覃\55淡\55啗\55擔(担)膽(胆)\58站
タン(tan)26反\29丹\29+32\29歎(嘆)\29炭\29蛋\29誕\29單(単)襌(褝)\30短\30鍛\30彖\30湍\31赧\32綻

たん【反・段・端】〔音訓〕

呉服採寸の(タン)(タン)の借音。また田畑の面積(タン)は段タンダンからの借音。

ダン
ダム(dam)旧ダン54男\55談
ダン(dan)29壇\29彈(弾)\30暖\30段\30團(団)\30斷(断)

ダンチョネ〔表音〕

斷腸(ダンチャゥ)ネ、に由來するといふ。

たんねえ【不足】〔表音〕

「たんねい」ではない。⇒ええぢゃないか

たんのう【堪能・堪納(ナフ)】

[源]「()んぬ」の變化。

だんべいダンベエ〔表音〕

方言。
[源]であるべし。

タンミン【蜑民・蛋民】〔同源〕

(タン)(タン)家船(えぶね)

ダンリム【檀林】 旧だんりん〔佛教・同源〕

「栴檀林」の略。
江戸期に俳諧の一派を檀林(ダンリム)と稱するのは談林(ダムリム)との混同による。

【ち】

(ti)05知06雉\05池06地\05褫\05魑\06稚\06胝\06躓\06輊\06遲(遅)\06黹\07治\07値\07恥(耻)\07癡(痴)

ヂ【痔】

俗に「お寺の病」といふが、()が音符の形聲文字のうち「持痔峙」に限りヂ。「ヒサヤ大黒堂」の痔疾藥には大きく「ぢ」と書いてある。

ぢいさん【爺・祖父】ジイ-〔恆5〕

(ぢぢ)∴花咲〜

ちうてチュウテ

[源]「と言うて」の音便。(いうて)

チウビウ【綢繆】チュウビュウ〔聯綿〕

もつれる意。
「-iu」の疉韻字。

ヂカ【直】ジカ〔恆6〕

∴〜談判。

ヂカたび【地下足袋】ジカ-

[源]一般に地下(チカ)を宛てるが、語源は(ヂカ)足袋(たび)∴もんぺに〜姿。

ヂカに【直】ジカニ〔近01〕

(ヂキ)∴下書なしで〜清書する∴直談判。

ちかひ【盟】チカイ〔近11〕

[源]血交(ちかひ)が起源。漢字「盟」も血をすすって約束する意(岩)。

ちがひ【違】チガイ〔近11〕

[源]方向()+(かひ)(岩)。

ちからづく【力盡】

強引に事を決する意。
力付(ちからづ)く」は勢ひづく意の別語。この場合、現代假名遣はチカラヅクのまま。(づく)(きづ)

ヂキに【直】ジキニ〔近01〕

(ヂカ)∴〜治りますよ

チク
チク(tik)01畜\01竹\01筑\01逐\01矗

ヂク【軸】ジク〔恆6〕

チクラ【筑羅・舳羅】

どちらつかず。
[源]朝鮮の巨濟島の古稱涜羅(トクラ)の變化した語といふ。(ヂク)∴〜が沖。

ちげえねえ【違】〔表音〕

「ちげへねえ」ではない。⇒ええぢゃないか

ぢぢ【爺・祖父】ジジ〔近01・恆6〕

[源](ちち)の濁音化。(はは)(ばば)に變るごとし。(ぢい)さん∴『おぢいさんのランプ』(新美南吉)。

ちちぢゃ【父者(ジャ)】-ジャ〔音訓〕

[源]「父である人」の略。母者(ははぢゃ)兄者(あにぢゃ)

チチブ【秩父】〔地名3049〕

埼玉縣(武藏國)の郡名。
(チチ)+()、いづれも字音。「秩」と()の字形が似るためか、(ちち)+()のやうな印象を受ける。

ちぢみ【縮】〔近01〕

[源]「(しじ)める」の變化。「(つづ)める」も類義。現代假名遣で韓國風お好み燒きは「チジミ」が正しいとされるが、實際には「チヂミ」が優勢。小千谷(をぢや)〜。

チツ
チツ(tit)21秩\21窒膣(腟)\53蟄[チフ]\

ヂッコン【昵懇】ジッ-

心安く親しい意。(ヂツ)(ヂツ)の本字。(トク)入魂(ジッコン)

ちぬ【茅渟】〔動物・地名348〕

黒鯛の別稱。
茅渟海(ちぬのうみ)は大阪灣または和泉國南部の古稱。茅渟縣(ちぬのあがた)をまた珍縣(チヌのあがた)とする。黒鯛の産地であったといふ。(チン)

ちはチワ

今日(コムニチ)は、の省略。

ちひさい【小】チイサイ〔近11〕

()える(かかは)(かへり)みる(なほ)∴ちひママ。

ちふチュウ

[源]「と言ふ」の約(岩)。てふ∴なんちふ事だ。

ヂブに【治部煮】ジブニ

(うづら)料理。
治部少輔(ヂブセフ)石田三成の發明によるといふ。少輔(セフ)

ヂミ【地味】ジミ〔恆6〕

∴〜な服裝。

ヂみち【地道】ジミチ〔恆6〕

∴〜に努力する。

ヂむぐり【地潛】ジムグリ〔動物〕

チャ
チャ(tia)41茶

ぢゃジャ〔恆6〕

[源]室町時代、「である」の「る」が脱落してデア・デヤとなり、さらに轉じてヂャとなったもの(岩)。∴さう〜ないよ。

ぢゃあジャア

では。∴〜失敬。

チャゥ【挺】チョウ

三味線など細長いものを算へる數詞。
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