2006年5月1日(月)より5月14日(日)
3:00pmから7:00pm
Opening Reception:初日6:00pmから
「奇妙な攻撃性」から始まる脳髄の冒険
森村誠の作品を一言で表すならば、それは「奇妙な攻撃性」である。
イギリスでの活動を一旦終え、日本に帰国した直後に行われたパフォーマンスがそれを端的に物語っている。八丈ほどの四角いフロアの中に動き回るウサギのヌイグルミ、機械仕掛けでやかましく動き回る十数体の可愛らしい人形達は、皆その後ろにネズミ獲りを引きずっている。そのネズミ獲りは、誤って触れてしまおうものなら、人間の指の骨なぞブチ折ってしまう程の威力を持っている。可愛らしい姿とは裏腹に引きずる危険と殺伐とした機械音。その「存在」が充満した空間に一人佇む森村自身。全てが「奇妙な攻撃性」を放っている。氏自身すらもが作品世界を構築する一部分となっていた。
そして一連のテキストをモチーフとした作品群である。それは膨大な量の文字の中から、ある特定の文字を消し去ることから生まれる。その文章、一冊の本の中に存在する何かがその時消え去り、または生まれるのだ。人間の「認識」という世界を挑発するその手法は、全てが目の前に、その手に取られた作品によって発露し、それを受け取る人間の脳髄の中で補完されるのである。それはまさしく文学作品に人が接する行為そのものであるといえる。彼の試みとはまさに芸術という全ての行為を自分の土俵に招き入れ、吸収し、見事に乗っ取ってしまうことだ。既存の辞書や小説という確かな存在は、彼の手により、より明確に柔軟な存在へ、新たな世界へと変換されたのである。
森村誠の「奇妙な攻撃性」。それは脳髄の冒険を誘発する呼び水となるのだ。
竹内 敬一(フリーランス ライター)
森村はこれまでも立体・インスタレーションとともにテクスト作品を発表し、それぞれ大変好評を博してきました。今回の展覧会では「辞書」をモティーフとし「意味の変貌」をテーマとした平面・立体の作品を発表します。
森村 誠 / Makoto Morimura:
2000年に英国の芸術大学を卒業後、国内外で精力的に活動を続ける森村ですが、本展はこれまでに模索し続けた方法論を更に進展させた、今後を予期させる展覧会となっております。近年のソロによる展覧会としては大阪のGallery TWINSPACEにおける[thank you very much]や、大阪の芦澤竜一建築設計事務所での [A to Z]が挙げられる。グループショウでは、近年、"gap between idea and action" Mafuji Gallery (London, England)、 "Reflections from the Floating World" Chapman Gallery (Manchester, England)、"Water Front Open Air Play: Japan/Korea Shiokaze Art" 六甲アイランド (神戸)、"Airborne System Mode:當代藝術展-空降制式" Macau Ox Warehouse (Macau, 中国)、"プレゼン・Presentation for Osaka Art Projects" minascapes (大阪)、"Detroit Video and Film Festival" Museum of New Art (Detroit, USA)等に参加した。
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