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飛行機への想いと理解 (既存技術の消化具合)
 
最初に紹介すべきでしたが、GITANES という名称について、ここで話しをさせていただきます。
その名は、フランス煙草のブランドとして皆さんはよく御存知だと思います。
独特な香りを放つ個性的な煙草です。
パッケージも美しく、煙草の煙が漂う中でジプシー女性が踊るという、エキゾチックでドラマチック
仕立ての物です。 
GITANES の意味は、その「ジプシー」というものです。
命名をした、私と春山氏は、勝手に 「誇り高き流浪の民」 と訳しております。
それは、フリーフライトで遊ぶ人たちそのものを良く表しており、この命名には大変満足をしている次第です。
 
フリーフライトで遊ぶ人たちは、「誇り高き流浪の民」のようであり、 「誇り高きクリエーター」でもあります。
既存の情報の中から、重要なポイントを嗅ぎ分けそして消化する、その積み重ねにより、より優れた機能を生み出す。 まさに、クリエーターの仕事そのものです。
飛行機開発においては、ポイントの嗅ぎ分けと消化能力の何れもが、カギを握る重要なものであると考えられます。
 
私の考える、飛行機開発とは、飛行効率の追求自立安定機能の適正配分 、この二つのみです。 その他の枝葉の部分については、一切 こだわりません。
多少偏りますが、重点志向のスタンスで話しを進めます。
 
さて、まずは、飛行効率の追求という分野での熟成度は如何なものになっているでしょうか。
誰もが納得しやすい、室内での飛行結果を基に、紙ハンドランチ機を例にとり話しを進めます。
具体的には、松本市の 「やまびこドーム」 での競技会やテスト飛行会 などの、計6回の観察結果に基づいたものです。
室内においては、私たちが追い求める滞空時間は、非常に単純明快なものになっています。
誰もがご存知の通り、沈下率と獲得高度だけで滞空時間が決まるということです。
滞空時間を得ようとする手段には、沈下率最良機で、獲得高度低下を最小限に抑えるという方向と、高度を獲得し易い機体で、沈下率悪化を最小限に抑えるという方向に分かれます。
 
沈下率最良機で、獲得高度低下を最小限に抑えるというタイプを代表する飛行機として、大阪の三宅氏の H201−L HOPEが上げられます。
その性能は、 沈下率 52cm/sec 滑空比 9 に達していたと思われます。
私は、この飛行機をしのぐグライドを未だに確認できておりません。
滞空時間は、三宅氏が投げて 42sec 程度と記憶しております。
このタイプでは、東京の松田浩明氏が追従しており、滞空時間 43sec を出しております。
 
もう一つの、高度を獲得し易い機体で、沈下率悪化を最小限に抑えるというタイプは、殆どのトッププレーヤーが選択をしております。
その性能には、驚くほど差が少なく、沈下率 60cm/sec 滑空比 8 程度と思われます。
滞空時間は、北海道の本間氏の 50sec が最良の記録と記憶しております。
ちなみに、私の飛行機も、このような値の沈下率と滑空比になっており、滞空時間は最良値で47secです。
 
室内競技は、ある意味で、非常に愛想のない冷徹な一面を持ちます。
上記結果のような、最高レベルの飛行機を誰よりも高い位置で返してしまえば、間違いなく優勝をします。
 
せめてもの救いは、複数回のフライト結果の合計で競い合う為に、各自の最良の投げの再現性と飛行機の返り性能が、辛うじて競技結果に反映されるということです。
逆に、言い訳を一切許さない、このような競技こそ望ましいと考える方もおられると思います。
 
さて、本題の話に戻ります。
上記の、性能データをご覧になり皆さんはどのようなことを考えますか。
経路角の違いや飛行速度までは解るけれど、翼面荷重とやまびこドーム内の空気密度まであ
れば、揚力係数や抗力係数まで解るのにと、いまいち不満に思われた方も居るかもしれませんね。
私は、二つの割り切り を見出しました。
 
予定の自立安定の話しになかなかとどきません。
次回に持ち越すことにします。
 

2005.Mar.28



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