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青春18きっぷの旅を始めよう
青春18きっぷはJRの普通・快速列車が乗り降り自由
青春18きっぷは学校の春休み・夏休み・冬休み期間にJR線の普通・快速列車が乗り降り自由なきっぷで、利用に関する年齢制限は無い。有効期間内であれば駅での乗り降りは自由だし、普通・快速列車を上手に活用すれば全国各地に足を運ぶことができる。
乗り放題のきっぷなので、列車に乗れば乗るほど1日あたりの移動費用は割安になるし、なによりも列車に乗るときに駅でいちいちきっぷを買う手間が省ける。それに有効期間内であれば好きな日に利用すれば良いので、滞在型の旅行にも便利な存在だ。

日本全国、どの鉄道路線沿線にも観光スポットや見どころが点在しており、青春18きっぷを使って観光が楽しめる。博物館や展望台、温泉、美味い店などを訪ね歩く旅は楽しい。初めて青春18きっぷを利用するなら、まずは基本的な考え方やルールを覚えよう。

青春18きっぷを利用する前に
移動だけが目的の旅行なら、青春18きっぷ以外にも格安の移動手段はたくさんある
青春18きっぷを利用する場合、1枚11,500円(1回あたり2,300円)という価格の安さに気をとられてしまいたちだ。しかし、ただ単に列車で安く移動することだけを目的にこのきっぷを使おうと考えているならば、青春18きっぷの利用すべきかどうか一度見直したほうが良いだろう。目的地までの移動だけであれば、最近は他にも格安の移動手段が数多く登場しているし、運賃が若干高くてもトータルで見れば安上がりということも結構ある。以下にその事例を挙げる。

航空機 対 青春18きっぷ
サービス内容や運賃に差はあれど、近年は全世界的にLCC(ローコストキャリア)の台頭が進んでいる。

都市間高速路線バスも快適な車両が増えており、運賃も新幹線や特急列車より安い。
飛行機は高くて使えない・・・というのは過去の話。最繁忙期や正規運賃でもない限り、現在は格安航空券が手に入りやすい時代になった。例えば、東京(羽田空港)と札幌(新千歳空港)間の航空券であれば、いまや片道5,900円から購入できる時代である。それどころか、国際線でさえも、日本国内の航空券より安い事例さえ出てきている(例えば関空−台北往復12,000円など)。
安い上に早いし、移動時間中は食費も掛からない・・・。青春18きっぷならば、いくらきっぷの値段が安くても、移動時間が長くなればなるほど、どこかで食事を取らなければならないし、その食費も無視できない金額になる。場合によっては銭湯に入ったり、宿を取らなければならないこともあるだろう。それならトータルで見て航空機を利用したほうが早くてローコストである。

高速路線バス 対 青春18きっぷ
近年、高速路線バスや都市間バスの発達と低価格化は著しい。高速路線バスと言えば座席が窮屈、渋滞で遅れる、時間が掛かる、トイレがないのでは・・・といったイメージを持っている方がいるかも知れないが、それは過去の話。高速道路網や自動車専用道路の発達で渋滞はむしろ減少傾向にあり(もちろん、お盆や年末年始は渋滞することもあるが)、座席も列車並みに快適なバスが登場。時間も時刻表より早く着くことが多く、近年の都市間高速バスの大半にはトイレが設置されている。

高速路線バスの運賃は鉄道(特に新幹線や特急列車)より安く設定されている場合がほとんどで、最近はJRバス東北が新宿−仙台間を片道3,000円で利用できるほどにまで安くなった。しかも目的地まで直行だし(長距離の場合は途中でトイレ休憩あり)、列車と違って必ず座れるので、単に目的地までの移動だけであれば、価格・着席サービス・目的地まで直行という点から見て、普通列車の利用よりも高速路線バスに軍配が上がるだろう。宿泊代を節約したいなら夜行高速路線バスという選択肢もある。

JRのお得なきっぷ 対 青春18きっぷ
鉄道会社各社では青春18きっぷ以外にもお得なきっぷを数多く発売している。例えば青森発の「函館・大沼フリーきっぷ」は、青森−木古内間の往復普通乗車券と江差−函館−森間のJR線普通・快速列車が3日間乗り放題で3,300円という格安のきっぷである。青森から江差・函館・大沼公園などに行く場合、片道の運賃が1,650円になる計算だ。トータルで見ると、必ずしも青春18きっぷはJRのお得なきっぷより安いという訳ではない。

・・・と言う訳で、青春18きっぷでの旅行は、意外と時間もお金も掛かるのが実情である。青春18きっぷを使うからには、やはり列車に乗る時間そのものを楽しんだり、途中下車や観光を楽しんだり、リゾート列車やトロッコ列車に乗るなど、青春18きっぷだからこそできるオリジナリティの旅を楽しみたいものだ。

利用に関する年齢制限は無い
青春18きっぷには「青春」と「18」という、青春を謳歌する若者を連想させる2つの単語が含まれており、何となく若者や学生限定のようなきっぷを思い浮かべてしまいがちだが、このきっぷは年齢・国籍に関係なく、誰でも利用できる。近年は若者だけでなく年配者にも相当普及しており、若者向けのきっぷというイメージは完全に払拭されつつある。

青春18きっぷの価格は1枚11,500円(1日あたり2,300円)で、子ども用の価格設定は無い。そのため、子どもがこのきっぷを購入する場合も同額の11,500円となる。ただし、青春18きっぷでは同じきっぷを親子や家族で利用することができるので、利用価値は高い。

青春18きっぷの発売箇所
日本国内にあるJRの「みどりの窓口」(「もしもし券売機Kaeruくん」設置駅を含む)、JRの旅行センター、JR東日本の「指定席券売機」、JR西日本の「みどりの券売機」設置駅、JRグループと提携を結んでいる日本国内の旅行会社で購入できる。また、「みどりの窓口」がないJRの有人駅でも「青春18きっぷ」を発売している場合がある。この場合は各駅に問い合わせて確認しよう。

「青春18きっぷ」を1枚購入したいなら、窓口で「青春18きっぷを1枚ください」と言うだけでOK。その場ですぐに発券してくれる。

インターネットでは購入できない。鉄道駅のない遠隔地などに住んでいる場合、現金書留などによる郵送申し込みで「青春18きっぷ」を購入できるケースがある。購入方法の詳細や取扱などについては各駅や旅行会社に問い合わせて確認を。

きっぷの形態と有効期間
1枚のきっぷで5日間(人)分利用できる
青春18きっぷは1枚で5日間(人)分のきっぷとして発売されており、値段は1枚11,500円。大人が購入しても、子どもが購入しても価格は同じだ(子供用の価格設定は無い)。1人1回あたりの金額は2,300円になる(11,500円÷5回分=2,300円)。1枚のきっぷで5回分の日数、または5人まで利用できる。5日間連続で使用する必要は無く、列車に乗車した日のみ使用できるので、滞在型の旅行に便利だ。

1枚のきっぷを1人で5日分利用するのも良いし、同一行程で利用する場合に限って複数人数でも利用できる。複数人数で利用する場合、5人グループでの日帰り旅行や、3人グループでの日帰り旅行と残りの2回分で2人での日帰り旅行といった使い方も可能だ。

きっぷの有効期間
青春18きっぷは学校の春休み・夏休み・冬休み期間に発売され、例えば夏休み期間に購入した青春18きっぷは夏休み期間の間に使用しなければならない。使用して余った日数分を次の冬休み期間に使うことはできないので注意が必要だ。

きっぷ1回(人)あたりの有効期間は乗車(乗船)当日限りで、0時00分から24時00分まで利用できる。ただし、乗車した列車が翌日にまたがって運転される場合、0時を過ぎて最初に停車する駅まで有効。東京近郊と大阪近郊の電車特定区間内では、終電まで有効だ。
電車特定区間を越えて乗車する場合は、列車特定区間内の末端駅から先の運賃が別途必要。また、電車特定区間内で年末年始に「終夜臨時列車」が運行された場合、標準ダイヤにおける定期列車の始発運行開始前まで利用できる。

青春18きっぷの券面のみほん。自分できっぷの券面に日付を記入してはいけない。

使用を開始する場合は・・・
青春18きっぷは自動改札機を通すことができないので、有人の改札口できっぷを見せよう。たいていは駅改札口の端に有人の改札口がある。(写真は釧路駅)
まず、回数欄の年月日に自分できっぷの券面に日付を記入してはいけない。当たり前のことかと思われるかもしれないが、JRのパンフレットなどにはこの件に関する記述が一切無いので、念のため。というのも、これはJRにおける話で、例えばヨーロッパの鉄道パスの中には、自分で列車の使用開始前に日付をボールペンで書き込むタイプの鉄道パス(しかも青春18きっぷと同じフレキシブルタイプ)が多数存在するからだ。JRの常識が世界の常識とは限らない。

さて、利用開始時には主な駅の有人改札で駅係員、または列車内で乗務員から青春18きっぷの券面に利用当日の日付が入ったスタンプを押印してもらう必要がある。青春18きっぷは一般的なきっぷと規格・様式が異なるため、全ての駅で自動改札機を通すことができない。

もちろん、無人駅から青春18きっぷを利用する機会もあることだろう。その場合は乗車した列車内で乗務員から青春18きっぷの券面に利用当日の日付が入ったスタンプ(または日付)を押印してもらう必要がある。ただし、車掌が乗務していないワンマン列車で乗務員がスタンプを持ち合わせていない場合や、車掌が巡回してこなかった場合もあるので、その場合は下車駅の有人改札、あるいは乗り継ぎ列車の車内で、駅係員や乗務員から利用当日の日付が入ったスタンプを押印してもらおう。
青春18きっぷで乗車できる列車・区間
青春18きっぷはJR線の普通・快速列車の自由席が乗り降り自由という大原則があるが、追加料金を支払うことで普通車指定席やグリーン車自由席を利用することができる。また、2010年冬から青い森鉄道の八戸−青森間・八戸−野辺地間・野辺地−青森間を途中乗車・下車せずに乗り通す場合に限って利用できるようになるなど、発売開始以来の大原則は徐々に崩れつつある。ここでは青春18きっぷで乗車できる列車や座席、区間について少し詳しく紹介しよう。

基本はJR線の普通・快速列車の普通車自由席が乗り降り自由
青春18きっぷならJR線の普通・快速列車の普通車自由席が乗り降り自由。

追加料金を払えば普通車指定席やグリーン車自由席が利用できる。写真はJR北海道の721系・快速「エアポート」の指定席(uシート)。

津軽海峡線の蟹田−木古内間であれば特急列車の普通車自由席に乗車可能。蟹田−津軽今別といった区間の利用もできる。

青い森鉄道とJR大湊線が合流する野辺地駅は青春18きっぷが利用できる。野辺地駅から青春18きっぷを使って青い森鉄道に乗車する場合、八戸駅か青森駅まで途中下車せずに乗り通す必要がある。
「青春18きっぷ」のみで乗車できる列車および航路は、JR線の普通乗車券のみで乗車できる列車と同じ扱いになる。まずは基本として「JR線の普通乗車券のみで乗車できる列車=青春18きっぷだけで乗車できる列車」ということを覚えておこう。

津軽海峡線(愛称)の「蟹田〜木古内」間、石勝線の「新夕張〜新得」間を除き、全ての在来線で普通・快速列車が運転されている。一部の路線では特急型車両を使用した普通・快速列車が運転されているが、これらの普通車自由席も「青春18きっぷ」だけで乗車できるのでご安心を。

ただし、普通乗車券のみで乗車できる青森−新青森間の特急列車自由席に限っては、青春18きっぷのみでの乗車はできないので注意が必要。この区間で特急列車に乗車する場合は普通乗車券を購入しよう。

普通・快速列車の普通車指定席・グリーン車自由席を利用する場合は
別途に指定席券・グリーン車自由席券が必要

普通車指定席を利用する場合は別途に「指定席券」が必要。普通・快速列車の指定席料金はJR各社、あるいは季節によって異なる。これらの列車の普通車指定席に乗車する場合は、事前に駅の「みどりの窓口」や「旅行センター」などで「指定席券」を購入しよう。臨時快速ムーンライトながらなどの指定席券は発売直後に売り切れることがあるので、なるべく早めに購入することをおすすめしたい。

グリーン車自由席を利用の場合は別途に「グリーン車自由席券」が必要。グリーン車自由席券は基本的に駅で発売しているが、全ての座席が自由席なので、乗車当日や直前に購入してもOK。普通・快速列車のグリーン車自由席料金は路線、あるいは利用日によって異なる。なお、快速「マリンライナー」などのグリーン車指定席には乗車できない。

津軽海峡線(愛称)の蟹田〜木古内間、石勝線の新夕張〜新得間は
特急列車の普通車自由席に乗車できる特例がある

この区間は駅間距離が非常に長い上に沿線人口が少ないため、普通列車が運転されてない。そのため、この区間内に限っては特例で「青春18きっぷ」だけで特急列車の普通車自由席に乗車できる。石勝線の特急「スーパーおおぞら」の一部列車は特例区間の境界駅である新夕張に停車しないので、乗車する場合は停車駅に注意しよう。間違って新夕張を通過する特急「スーパーおおぞら」に乗車して新夕張駅を越えてしまうと、正規の運賃・特急料金が必要になってしまう。

また、以下の場合は乗車した全区間分の乗車券および特急料金が必要となってしまうので、十分に注意しよう。
(1) 特急列車の指定席・グリーン席に乗車した場合
(2) 上記の当該区間をまたがって特急列車の自由席に乗車した場合
(3) 特例区間の境界駅で特急列車からホームに降り、再度同じ特急列車に乗車した場合(一旦改札を出て、再び改札に入り直した場合を含む)
(4) 乗車した列車が特例駅の境界駅を通過するため、下車できない場合

青い森鉄道の「八戸−青森」間、「八戸−野辺地間」、および「野辺地−青森」間のみを途中で乗車・下車せずに乗り通す場合に限り、この区間を青春18きっぷで乗車できる
つまり、八戸−青森間では八戸駅・野辺地駅・青森駅以外は青春18きっぷで乗り降りできない。また、青い森鉄道の八戸より南の区間は引き続き、青春18きっぷは利用できないので注意が必要。例えば、八戸から青森へ向かう途中で浅虫温泉で途中下車する場合、正規の運賃が必要となってしまう。

この特例はJR東北本線の八戸−青森間の経営が第三セクター「青い森鉄道」に移管されたため、青い森鉄道沿線のJR大湊線やJR八戸線への便宜を図る目的で新たに設定された。従来、青春18きっぷで第三セクター鉄道に乗車することは一切できなかったが、その大原則が初めて崩れたのもこの特例である。今後、北陸新幹線や北海道新幹線の開業などで同様の特例が増える可能性は否定できず、青春18きっぷの利用ルールが更に複雑化し、分かりにくくなる可能性がある。

JR西日本宮島フェリー(宮島口〜宮島間)に乗船できる
青春18きっぷだけで乗船できる唯一の航路。国鉄時代からの伝統があり、現在はJR西日本のグループ会社が運行しているため、鉄道路線と同じ扱いとなっている(鉄道連絡船)。山陽本線宮島口駅から徒歩6分の場所にフェリー乗り場があり、世界遺産の「宮島」までを約10分で結んでいる。客席には等級の区分がなく、全ての客席が利用可能。自転車を積載する場合は、別途に100円の積載料金が必要。

宮崎〜南宮崎〜田吉〜宮崎空港」間の特急列車の普通車自由席に乗車できる
この区間はJR線で唯一、普通・快速列車の他に、特急列車の普通車自由席も「青春18きっぷ」だけで乗車できる。駅間距離が短く、並行する普通列車を補完する役割を担っているため、このような特例が設けられていると考えられる。なお、青春18きっぷを利用して指定席やグリーン車自由席には乗車することはできない。

上記の区間を跨って特急列車の普通車自由席に乗車する場合は、宮崎〜宮崎空港間以外の運賃・特急料金が必要。この点については、津軽海峡線(愛称)や石勝線の特例区間とはルールが大きく異なる。


・・・青春18きっぷの基本的なルールをざっと理解し、青春18きっぷで鉄道旅行を楽しみたいなぁ・・・
と思い立ったら吉日。さっそく、時刻表や観光ガイドブック、インターネットなどを用いて旅行計画を立ててみよう。
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